うちのメイドがウザかわいい! 転生特典ステータスがチートじゃなくて【新偉人(ニート)】だったので最強の引きこもりスローライフを目指します。

田中ケケ

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第3章 2 いざ、混浴へと!

星空の下の

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 ミライに服を脱ぐのを手伝ってもらい、バスタオルを腰に巻いて、いざ浴場へ。

「早紀に入って待っていてください。私はカイニドウを取ってきますので」

「わかっはよ」

 ふらふらとよろけながらも、俺は浴場へとつながる扉にたどり着く。

 がらがらと開けると、目の前には満天の星空が堪能できる露天風呂があった。

 しかも、貸し切り状態だ。

「おおぉ、すげぇ」

 この星空の下、あったかい湯船につかりながら飲むお酒。

 控えめに言って最高じゃないか。

 とりあえず、髪を洗って泡をシャワーで流す。

 泡の爽やかな匂いで、酔いも少しだけ覚めてきた。

「ああ、早くミライも来ればいいのになぁ。この星空、絶対感動するに決まってる――――あれ?」

 俺はようやく気がついた。

 早くミライも一緒に来ればいいのに……って、どういうこと?

 ってかミライと一緒に暖簾をくぐったよね?

 脱衣所で服を脱がすのを手伝ってもらったよね。

「――――――――ここここここ、これって、正真正銘の混浴ぅぅうううう!?」

 一気に酔いが覚めた。

 なのに体は酔っていたときよりも火照っている。

 いったいどうしてこうなった?

「え、いや、そっか。だってここは」

 コンヨクテンゴクなのだ。

 特殊なコンヨクがあるのだから、普通の混浴がないわけがない。

「誠道さーん。カニイドウ。持ってきましたよ」

「はっ、ははは、はひっ!」

「私もすぐそっちにいきますね」

 やばいどうしよう。

 ミライがこっちにくるってさ!

 合法的に女の子と一緒のお風呂だってさ!

 心臓の鼓動が鳴りやまない。

 とりあえず、俺はいたって冷静ですアピールをするために、シャワーで髪の毛を洗い流しつづけることにする。

「それでは、失礼いたします」

 がらがら、という音とともに艶やかな声が聞こえてきた。

 背筋がぞくりと震える。

 とにかく落ち着くんだ。

 こういうときは素数を数えればいいんだよな――こんな状況で数えてられるかぁ!

 俺は釈迦じゃねぇ!

 数学オタクでもねぇ!

「これは……すごい星空ですね。開放的で、気持ちがいいです」

 開放的で気持ちがいい?

 聞き捨てならねぇ言葉だ。

 そもそもミライは裸なのか?

 お風呂だから裸なんですよね!

 ってか混浴だから見ても問題ないんですよね!

 俺はシャワーを止めて、石鹸に手を伸ばしながらちらっとミライを見た。

 おおっ――うん。

 普通にバスタオル巻いてましたね。

「あっ、誠道さん! 石鹸を取ろうとしているということは、体はまだ洗ってないですよね? ここは誠道さんを支援するメイドとして、お背中流しますよ」
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