164 / 360
第3章 4 決意と謝罪の性感帯
久しぶりの膝枕
しおりを挟む
「なぁ、ミライ」
「なんですか。ってかちょっと笑ってません? 私は真剣なんです」
「それはすまん。でもさ、とりあえずこのまま会話するのやめない? ちょっとだけなら体を持ち上げられそうだから、俺の下から這いずり出てくれ」
「わかりました」
ミライがずるずると俺の下から這いずり出る。
そのまま話してもよかったのだが、勘違いをしているミライのために、あのときの気持ちを思い出してもらいたくて――というより俺がそうしてもらいたくて。
「それでさ。……膝枕、お願いしてもいいか?」
「え、あ、……あの…………はい」
ポッと頬を赤らめたミライが俺の頭を持ち上げ、正座した足をその下に滑り込ませる。
「なんだか、あのときを思い出しますね」
「……だろ」
それから俺は目を閉じて、三回深呼吸をした。
ミライの膝枕は本当に落ち着く。
「誠道さんって、私に膝枕されていると本当に幸せそうですね」
俺の頭を優しくなでてくれるミライ。
俺は目を閉じたまま、顔が熱くなるのを感じながら口を開いた。
「だって俺が強くなりたいのは、強くなってミライを守りたいからなんだ。だから、俺のそばからミライがいなくなったら、ミライを守れなくなるから、強くなる意味もないんだよ」
頭をなでるミライの手が止まる。
「それをミライはわかっていない。これからミライは、それをちゃんとわかってくれ」
ううう、すげぇ恥ずかしいけど、膝枕をされているとミライとひとつになれている気がして、ついつい口が滑っちゃうんだよなぁ。
最高の寝心地というか、穏やかな時間というか、とにかく俺はミライの膝枕がすごく好きだ。
「誠道さん。もったいないお言葉、ありがとうございます」
「いいって。それにミライは充分俺の力になってる。毎日起こしてくれて、毎日おいしいご飯を作ってくれて、毎日俺のそばにいてくれる。日本で引きこもっていたときには考えられないくらい騒々しくて、驚きでいっぱいで、ちょっと強引で自分勝手で迷惑なところもあるけど、すごく毎日が楽しくなった。引きこもりには腫物を触るような扱い方よりも、これくらい雑な扱いがちょうどいいんだよ」
俺はちらっと片目だけ開けてミライを見る。
彼女は口を手で押さえていた。
目からぽろぽろと大粒の涙を流しており、その温かな涙が俺の頬に落ちてきた。
「誠道さんっ、ほんっとうに、ありがとうございます」
「なんだよ、そんなに泣くことか?」
「私も誠道さんと一緒にいられて、毎日とても楽しいです。幸せです」
「じゃあ俺たちは互いの幸せのために一緒にいるべきだから、もう勝手に離れたりしないでくれよ。今度は俺に守らせてくれよ」
「はい。どこまでもお供いたします」
ミライの涙はいつまでも俺の頬に落ちつづけていた。
「スキル【新偉人】の所有者が、本当に守りたいものを獲得しました。特殊条件を満たしたため、【盾篭龍】を習得しました」
「なんですか。ってかちょっと笑ってません? 私は真剣なんです」
「それはすまん。でもさ、とりあえずこのまま会話するのやめない? ちょっとだけなら体を持ち上げられそうだから、俺の下から這いずり出てくれ」
「わかりました」
ミライがずるずると俺の下から這いずり出る。
そのまま話してもよかったのだが、勘違いをしているミライのために、あのときの気持ちを思い出してもらいたくて――というより俺がそうしてもらいたくて。
「それでさ。……膝枕、お願いしてもいいか?」
「え、あ、……あの…………はい」
ポッと頬を赤らめたミライが俺の頭を持ち上げ、正座した足をその下に滑り込ませる。
「なんだか、あのときを思い出しますね」
「……だろ」
それから俺は目を閉じて、三回深呼吸をした。
ミライの膝枕は本当に落ち着く。
「誠道さんって、私に膝枕されていると本当に幸せそうですね」
俺の頭を優しくなでてくれるミライ。
俺は目を閉じたまま、顔が熱くなるのを感じながら口を開いた。
「だって俺が強くなりたいのは、強くなってミライを守りたいからなんだ。だから、俺のそばからミライがいなくなったら、ミライを守れなくなるから、強くなる意味もないんだよ」
頭をなでるミライの手が止まる。
「それをミライはわかっていない。これからミライは、それをちゃんとわかってくれ」
ううう、すげぇ恥ずかしいけど、膝枕をされているとミライとひとつになれている気がして、ついつい口が滑っちゃうんだよなぁ。
最高の寝心地というか、穏やかな時間というか、とにかく俺はミライの膝枕がすごく好きだ。
「誠道さん。もったいないお言葉、ありがとうございます」
「いいって。それにミライは充分俺の力になってる。毎日起こしてくれて、毎日おいしいご飯を作ってくれて、毎日俺のそばにいてくれる。日本で引きこもっていたときには考えられないくらい騒々しくて、驚きでいっぱいで、ちょっと強引で自分勝手で迷惑なところもあるけど、すごく毎日が楽しくなった。引きこもりには腫物を触るような扱い方よりも、これくらい雑な扱いがちょうどいいんだよ」
俺はちらっと片目だけ開けてミライを見る。
彼女は口を手で押さえていた。
目からぽろぽろと大粒の涙を流しており、その温かな涙が俺の頬に落ちてきた。
「誠道さんっ、ほんっとうに、ありがとうございます」
「なんだよ、そんなに泣くことか?」
「私も誠道さんと一緒にいられて、毎日とても楽しいです。幸せです」
「じゃあ俺たちは互いの幸せのために一緒にいるべきだから、もう勝手に離れたりしないでくれよ。今度は俺に守らせてくれよ」
「はい。どこまでもお供いたします」
ミライの涙はいつまでも俺の頬に落ちつづけていた。
「スキル【新偉人】の所有者が、本当に守りたいものを獲得しました。特殊条件を満たしたため、【盾篭龍】を習得しました」
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった
仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
最強賢者の最強メイド~主人もメイドもこの世界に敵がいないようです~
津ヶ谷
ファンタジー
綾瀬樹、都内の私立高校に通う高校二年生だった。
ある日、樹は交通事故で命を落としてしまう。
目覚めた樹の前に現れたのは神を名乗る人物だった。
その神により、チートな力を与えられた樹は異世界へと転生することになる。
その世界での樹の功績は認められ、ほんの数ヶ月で最強賢者として名前が広がりつつあった。
そこで、褒美として、王都に拠点となる屋敷をもらい、執事とメイドを派遣してもらうことになるのだが、このメイドも実は元世界最強だったのだ。
これは、世界最強賢者の樹と世界最強メイドのアリアの異世界英雄譚。
独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活
髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。
しかし神は彼を見捨てていなかった。
そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。
これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる