354 / 360
最終章 3 ミライへ
はじめての共同作業
しおりを挟む
ミライと一緒にその前を告げると、目の前に日本刀のような武器が出現する。
刀身には燃え盛る炎を模したような彫刻が施されており、その刀身は赤よりも紅い輝きを放っている。
握っている柄は、二頭の炎龍が巻き付いたような形で、なんとも中二心をくすぐる武器だ。
ま、俺はもう中二病患者ではないから、別になんとも思わないけど。
「誠道さん、そうやって強がらなくていいんですよ。ものすごく感動していることが私にはわかりますから」
ミライの声が聞こえてきたが、本当に感動してないからね。
こんな格好よくて、持つだけでテンション爆上がりで、なんかすげかっけーって持つ者の語彙力を奪うような刀を持っても、中二病患者じゃない俺が興奮するわけないんだよなぁ。
「いや、だから私には誠道さんの考えてることがすべて」
「うるさいなぁ。今はあいつを倒すことだけ考えないと」
「そうでしたね」
頭の中には、すでにゲンシドラゴンを倒すための技名が浮かび上がっている。
「ミライ、いくぞ」
刀の柄をぎゅっと握り締める。
初めて触れたはずなのによく馴染んだ。
「これでようやく、真の意味で一緒に戦えますね」
ミライの嬉しさが直に伝わってくる。
その感動で体を満たしつつ、集中するために細く長く息を吐きながら【灼熱愛之太刀】を構える。
地面を強く蹴り、黄金に輝く翼を羽ばたかせて飛翔した。
「「【炎鬼殺燃龍奥義・紅炎龍華】」
瞬間、景色が爆速で流れていく――いや、俺が爆速で飛んでいるんだ。
そう思ったときにはすでにゲンシドラゴンの前にいて、俺は流れるようにそのでかい首を切り落としていた。
ゲンシドラゴンの首の切断面から紅蓮の炎が湧き上がる。
「……はっ?」
アテウの呆然とした声が上から降ってくる。
ゲンシドラゴンの身体が崩れるように落ちていく。
俺は目をひん剥いているアテウに【灼熱愛之太刀】の剣先を向けるようにして構え直した。
「勝負あったな」
「勝負ありましたね」
俺とミライに、同時に勝利宣言されたアテウは表情を憤怒に染めた。
「おいおい、ちょっと強くなった程度でうぬぼれやがって。こっちにはこいつらがいるんだよ!」
アテウが言い終えると、それまで動きを止めていたコハクちゃんたちが一斉に顔を上げる。
「どんだけ強くなってもお前はこいつらを倒せねぇ。友情なんて無駄なもんを得たばっかりに、お前は無様に負けるんだ!」
「言いたいことはそれだけか、この当て馬野郎」
俺はアテウの目をまっすぐ見て言い返す。
もうどんなことを言われようとも、俺の心は揺るがない。
ミライとひとつになってこの力を手に入れた今、どんな強敵にも負ける気がしないのだ。
「もはやお前がなにを言っても、負け犬の遠吠えにしか聞こえない」
「そうですよ! あなたは明確に間違えたのです」
ミライも自信満々に言い返してくれる。
「だって誠道さんに友達はいないので、友情なんてはなから持ってないんですから!」
「なんでミライはこういう時も俺を攻撃してくんだよ! 俺を内側から破壊してくつもりかよ!」
もうどんなことを言われようとも、俺の心は揺るがないはずだったのに。
「誠道さん友達いたんですか? ……あっ、そうでしたねすみません。誠道さんはオムツおじさんとは唯一無二の親友で」
「それだけは違う」
「誠道さん! 危ない!」
「えっ? うわっ!」
聖ちゃんが聖剣ジャンヌダルクで切りかかってきたので、慌てて【灼熱愛之太刀】で防ぐ。
刀身同士がぶつかる高音が響き渡った。
なんとか鍔迫り合い状態に持ち込んだが、さてこれからどうするか。
「誠道さん。時間をかけるのは得策ではありません」
先にふざけだしたミライが真面目に戻そうとしてくるのはなんか癪だが、実際ミライは間違ったことを言っていない。
聖ちゃんたちに攻撃できないのは事実なので、ゲンシドラゴンのように倒してしまうことはできない。
ちんたらやっていたら力を消耗するだけだ。
「だったら、あれだな」
「はい。誠道さん」
「どうだ! 一人目の攻撃を防いだってなぁ! こっちにはまだまだ人形がたくさんいるんだよ!」
その言葉を合図に、コハクちゃんや心出たちが襲い掛かってくる。
「ははは! これでお前らは終わりだ!」
「終わるのはお前だ、アテウ」
そう吐き捨てた俺は、最大限の力を込めて聖剣ジャンヌダルクを弾き飛ばし。
「「【炎鬼殺燃龍奥義・懇火弐炎球・反転】」」
俺の周りにシャボン玉を大きくしたような紅蓮色の球体を発生させ、飛びかかってくるみんなにぶつける。
衝撃を吸収してぷにゅりと歪んだそれは、みんなを中に取り込んでふわふわと宙を漂いはじめた。
まるで、その球体の中にみんなを引きこもらせたかのように。
「お前っ! なにをしたっ!」
アテウは明らかに動揺している。
「これは、引きこもりの誠道さんにふさわしい技ですね」
「だろ。みんなを引きこもらせるなんて、いかにも俺らしい」
「ええ。『俺が引きこもってるんじゃなくて、世界が俺の部屋以外に引きこもってるんだ! だから俺じゃなくてみんなの方が引きこもりなんだ!』っていう誠道さんの積年の思いが具現化して、ついにみんなを引きこもらせることに成功しましたね!」
「たしかに思ってたけど! あれは現実から目を逸らすための都合のいい解釈だから!」
ああ!
俺もいますぐこのほわほわ球体の中に引きこもりたいよぉ!
「くそぉ! おい人形ども! 早くそんなもんぶち破れっ!」
アテウが怒鳴り散らすも。球体の中に閉じ込められているコハクちゃんたちは動こうともしない。
「おい、当て馬野郎、お前はなんにもわかってないのな」
見当違いのことをほざいているアテウがおかしくて、俺は笑ってしまった。
「引きこもりには怒鳴っちゃいけないんだよ。いっそう自分の殻に閉じこもるんだよ。動くわけねぇだろ」
「そうですよ!」
ミライも追随してくれる。
「引きこもりのプロとして君臨した誠道さんに言われると、説得力が違うと思いませんか!」
「だからミライは俺をディスってるよね。自分で言うのはいいけど人に言われるのはなんか違うの!」
「たしかに、引きこもりの神様から言われると説得力が違うな」
「なんでアテウは今まで反発してたのにここだけ納得するんだよ!」
「なんなら誠道さんは、怒鳴られたら『そうやって理解しようともせずに否定して、だから引きこもるんだろ!』って反発して、逆に寄り添おうとしたら『結局みんなそうやってわかったふりして俺をバカにするんだ!』って好意を無碍にして、かといって放っておいたら『ほら、そうやってみんなすぐ俺を見捨てる』って拗ねる。そんな面倒くさい三重苦を発揮していたんです! ものの見事な腫物だったんです!」
「だからミライは長尺で俺をディスるなよ!」
「マジかよ! 俺は引きこもりへの初動を間違えていたのか!」
「だからアテウはここだけ真剣に反省すんな!」
もういい。
ってかこんな茶番につき合ってやる義理も道理も持ち合わせてなどいなかった。
そして、戦っていて分かったことがひとつ。
このアテウ・マークは、自分のことを魔王だと言っておきながら一度も攻撃をしてこない。
つまり、こいつ自体はさほど強くないということだ。
もし強ければ、みんなを捕獲しているこの球体を破るため、中にいるコハクちゃんたちを巻き込むことを覚悟で攻撃するはず。
仲間同士を戦わせるのを見たかったという言葉は、事実を隠すための建前なのだろう。
「覚悟はいいか、この当て馬野郎」
俺は「引きこもり、難しい。いったいどうやるのが正解なんだ」とぶつぶつ呟いているアテウに、燃え盛る炎を纏う剣を向ける。
「引きこもりへの対処の正解なんか存在しない。そもそも引きこもりだとカテゴライズしている時点で間違いだ。そいつをそいつとして見てやることがはじまりなんだ」
ミライと出会ってからのことを思い返す。
日本にいた時は、家族でさえも俺を【引きこもりの厄介なやつ】だと認識して、腫物を触るような感じで接してきた。
対してミライは一切の遠慮なく俺の心の中にずかずか踏み込んできて、俺の心を解きほぐしてくれた。
ミライと出会えたから、会えたのがミライだったから、俺はこうして立派に生きている。
最愛の彼女もできたし。
「ミライのおかげで今がある。そんなミライが作ってくれたつながりを、世界を、幸せを、
お前ごときに奪われてたまるかよ!」
「誠道さんは私のすべてです! 私だって誠道さんに救われてきたから、誠道さんとどこまでだって歩んでいくために」
心の中にいるミライに大切な気持ちを手渡し、ミライから大切な気持ちを受け取ると。
「俺たちは」
「私たちは」
背中の翼を大きく広げ、アテウ・マークへ向けて一直線に飛翔。
【灼熱愛之太刀】を振り上げ、世界中へ向けて声を大にして宣言する。
「「二人だから絶対に負けない!」」
「引きこもりは難しすぎる……って、おおおおい、お前、卑怯だぞ! 俺が考えごとをしている間に!」
「「【炎鬼殺燃龍奥義・超新星爆発】」」
胴体を一刀両断すると、太刀筋を後追いするように紅色の爆発が巻き起こった。
アテウ・マークは瞬く間に燃え尽き、ぱちぱちと弾ける紅色の火花だけが夜空をしばらく舞いつづけた。
刀身には燃え盛る炎を模したような彫刻が施されており、その刀身は赤よりも紅い輝きを放っている。
握っている柄は、二頭の炎龍が巻き付いたような形で、なんとも中二心をくすぐる武器だ。
ま、俺はもう中二病患者ではないから、別になんとも思わないけど。
「誠道さん、そうやって強がらなくていいんですよ。ものすごく感動していることが私にはわかりますから」
ミライの声が聞こえてきたが、本当に感動してないからね。
こんな格好よくて、持つだけでテンション爆上がりで、なんかすげかっけーって持つ者の語彙力を奪うような刀を持っても、中二病患者じゃない俺が興奮するわけないんだよなぁ。
「いや、だから私には誠道さんの考えてることがすべて」
「うるさいなぁ。今はあいつを倒すことだけ考えないと」
「そうでしたね」
頭の中には、すでにゲンシドラゴンを倒すための技名が浮かび上がっている。
「ミライ、いくぞ」
刀の柄をぎゅっと握り締める。
初めて触れたはずなのによく馴染んだ。
「これでようやく、真の意味で一緒に戦えますね」
ミライの嬉しさが直に伝わってくる。
その感動で体を満たしつつ、集中するために細く長く息を吐きながら【灼熱愛之太刀】を構える。
地面を強く蹴り、黄金に輝く翼を羽ばたかせて飛翔した。
「「【炎鬼殺燃龍奥義・紅炎龍華】」
瞬間、景色が爆速で流れていく――いや、俺が爆速で飛んでいるんだ。
そう思ったときにはすでにゲンシドラゴンの前にいて、俺は流れるようにそのでかい首を切り落としていた。
ゲンシドラゴンの首の切断面から紅蓮の炎が湧き上がる。
「……はっ?」
アテウの呆然とした声が上から降ってくる。
ゲンシドラゴンの身体が崩れるように落ちていく。
俺は目をひん剥いているアテウに【灼熱愛之太刀】の剣先を向けるようにして構え直した。
「勝負あったな」
「勝負ありましたね」
俺とミライに、同時に勝利宣言されたアテウは表情を憤怒に染めた。
「おいおい、ちょっと強くなった程度でうぬぼれやがって。こっちにはこいつらがいるんだよ!」
アテウが言い終えると、それまで動きを止めていたコハクちゃんたちが一斉に顔を上げる。
「どんだけ強くなってもお前はこいつらを倒せねぇ。友情なんて無駄なもんを得たばっかりに、お前は無様に負けるんだ!」
「言いたいことはそれだけか、この当て馬野郎」
俺はアテウの目をまっすぐ見て言い返す。
もうどんなことを言われようとも、俺の心は揺るがない。
ミライとひとつになってこの力を手に入れた今、どんな強敵にも負ける気がしないのだ。
「もはやお前がなにを言っても、負け犬の遠吠えにしか聞こえない」
「そうですよ! あなたは明確に間違えたのです」
ミライも自信満々に言い返してくれる。
「だって誠道さんに友達はいないので、友情なんてはなから持ってないんですから!」
「なんでミライはこういう時も俺を攻撃してくんだよ! 俺を内側から破壊してくつもりかよ!」
もうどんなことを言われようとも、俺の心は揺るがないはずだったのに。
「誠道さん友達いたんですか? ……あっ、そうでしたねすみません。誠道さんはオムツおじさんとは唯一無二の親友で」
「それだけは違う」
「誠道さん! 危ない!」
「えっ? うわっ!」
聖ちゃんが聖剣ジャンヌダルクで切りかかってきたので、慌てて【灼熱愛之太刀】で防ぐ。
刀身同士がぶつかる高音が響き渡った。
なんとか鍔迫り合い状態に持ち込んだが、さてこれからどうするか。
「誠道さん。時間をかけるのは得策ではありません」
先にふざけだしたミライが真面目に戻そうとしてくるのはなんか癪だが、実際ミライは間違ったことを言っていない。
聖ちゃんたちに攻撃できないのは事実なので、ゲンシドラゴンのように倒してしまうことはできない。
ちんたらやっていたら力を消耗するだけだ。
「だったら、あれだな」
「はい。誠道さん」
「どうだ! 一人目の攻撃を防いだってなぁ! こっちにはまだまだ人形がたくさんいるんだよ!」
その言葉を合図に、コハクちゃんや心出たちが襲い掛かってくる。
「ははは! これでお前らは終わりだ!」
「終わるのはお前だ、アテウ」
そう吐き捨てた俺は、最大限の力を込めて聖剣ジャンヌダルクを弾き飛ばし。
「「【炎鬼殺燃龍奥義・懇火弐炎球・反転】」」
俺の周りにシャボン玉を大きくしたような紅蓮色の球体を発生させ、飛びかかってくるみんなにぶつける。
衝撃を吸収してぷにゅりと歪んだそれは、みんなを中に取り込んでふわふわと宙を漂いはじめた。
まるで、その球体の中にみんなを引きこもらせたかのように。
「お前っ! なにをしたっ!」
アテウは明らかに動揺している。
「これは、引きこもりの誠道さんにふさわしい技ですね」
「だろ。みんなを引きこもらせるなんて、いかにも俺らしい」
「ええ。『俺が引きこもってるんじゃなくて、世界が俺の部屋以外に引きこもってるんだ! だから俺じゃなくてみんなの方が引きこもりなんだ!』っていう誠道さんの積年の思いが具現化して、ついにみんなを引きこもらせることに成功しましたね!」
「たしかに思ってたけど! あれは現実から目を逸らすための都合のいい解釈だから!」
ああ!
俺もいますぐこのほわほわ球体の中に引きこもりたいよぉ!
「くそぉ! おい人形ども! 早くそんなもんぶち破れっ!」
アテウが怒鳴り散らすも。球体の中に閉じ込められているコハクちゃんたちは動こうともしない。
「おい、当て馬野郎、お前はなんにもわかってないのな」
見当違いのことをほざいているアテウがおかしくて、俺は笑ってしまった。
「引きこもりには怒鳴っちゃいけないんだよ。いっそう自分の殻に閉じこもるんだよ。動くわけねぇだろ」
「そうですよ!」
ミライも追随してくれる。
「引きこもりのプロとして君臨した誠道さんに言われると、説得力が違うと思いませんか!」
「だからミライは俺をディスってるよね。自分で言うのはいいけど人に言われるのはなんか違うの!」
「たしかに、引きこもりの神様から言われると説得力が違うな」
「なんでアテウは今まで反発してたのにここだけ納得するんだよ!」
「なんなら誠道さんは、怒鳴られたら『そうやって理解しようともせずに否定して、だから引きこもるんだろ!』って反発して、逆に寄り添おうとしたら『結局みんなそうやってわかったふりして俺をバカにするんだ!』って好意を無碍にして、かといって放っておいたら『ほら、そうやってみんなすぐ俺を見捨てる』って拗ねる。そんな面倒くさい三重苦を発揮していたんです! ものの見事な腫物だったんです!」
「だからミライは長尺で俺をディスるなよ!」
「マジかよ! 俺は引きこもりへの初動を間違えていたのか!」
「だからアテウはここだけ真剣に反省すんな!」
もういい。
ってかこんな茶番につき合ってやる義理も道理も持ち合わせてなどいなかった。
そして、戦っていて分かったことがひとつ。
このアテウ・マークは、自分のことを魔王だと言っておきながら一度も攻撃をしてこない。
つまり、こいつ自体はさほど強くないということだ。
もし強ければ、みんなを捕獲しているこの球体を破るため、中にいるコハクちゃんたちを巻き込むことを覚悟で攻撃するはず。
仲間同士を戦わせるのを見たかったという言葉は、事実を隠すための建前なのだろう。
「覚悟はいいか、この当て馬野郎」
俺は「引きこもり、難しい。いったいどうやるのが正解なんだ」とぶつぶつ呟いているアテウに、燃え盛る炎を纏う剣を向ける。
「引きこもりへの対処の正解なんか存在しない。そもそも引きこもりだとカテゴライズしている時点で間違いだ。そいつをそいつとして見てやることがはじまりなんだ」
ミライと出会ってからのことを思い返す。
日本にいた時は、家族でさえも俺を【引きこもりの厄介なやつ】だと認識して、腫物を触るような感じで接してきた。
対してミライは一切の遠慮なく俺の心の中にずかずか踏み込んできて、俺の心を解きほぐしてくれた。
ミライと出会えたから、会えたのがミライだったから、俺はこうして立派に生きている。
最愛の彼女もできたし。
「ミライのおかげで今がある。そんなミライが作ってくれたつながりを、世界を、幸せを、
お前ごときに奪われてたまるかよ!」
「誠道さんは私のすべてです! 私だって誠道さんに救われてきたから、誠道さんとどこまでだって歩んでいくために」
心の中にいるミライに大切な気持ちを手渡し、ミライから大切な気持ちを受け取ると。
「俺たちは」
「私たちは」
背中の翼を大きく広げ、アテウ・マークへ向けて一直線に飛翔。
【灼熱愛之太刀】を振り上げ、世界中へ向けて声を大にして宣言する。
「「二人だから絶対に負けない!」」
「引きこもりは難しすぎる……って、おおおおい、お前、卑怯だぞ! 俺が考えごとをしている間に!」
「「【炎鬼殺燃龍奥義・超新星爆発】」」
胴体を一刀両断すると、太刀筋を後追いするように紅色の爆発が巻き起こった。
アテウ・マークは瞬く間に燃え尽き、ぱちぱちと弾ける紅色の火花だけが夜空をしばらく舞いつづけた。
0
あなたにおすすめの小説
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~
みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった!
無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。
追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
魔法使いが無双する異世界に転移した魔法の使えない俺ですが、陰陽術とか武術とか魔法以外のことは大抵できるのでなんとか死なずにやっていけそうです
忠行
ファンタジー
魔法使いが無双するファンタジー世界に転移した魔法の使えない俺ですが、陰陽術とか武術とか忍術とか魔法以外のことは大抵できるのでなんとか死なずにやっていけそうです。むしろ前の世界よりもイケてる感じ?
レベルアップは異世界がおすすめ!
まったりー
ファンタジー
レベルの上がらない世界にダンジョンが出現し、誰もが装備や技術を鍛えて攻略していました。
そんな中、異世界ではレベルが上がることを記憶で知っていた主人公は、手芸スキルと言う生産スキルで異世界に行ける手段を作り、自分たちだけレベルを上げてダンジョンに挑むお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる