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新婚旅行らしくない新婚旅行4
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夕方部屋に戻ると陸さんはいないみたいだった。
僕は買って来た食材を冷蔵庫に入れるとラナイの椅子に座り、また本を開く。僕がラナイにいたら陸さんはリビングでゆっくりできないかな? と思ったので、陸さんが帰って来たら自分の部屋に戻ろうと思った。
そうして夢中で本を読んでいて、空が少しオレンジ色に染まった頃になって陸さんが帰ってきた。時計を見るとこれから食事の支度をするとちょうど良さそうだ。
「お帰りなさい。これから食事の支度しますね」
「ああ」
陸さんが部屋に入って行ったのを見て僕も席を立ち、本を部屋に置くとキッチンへと向かう。今日は美味しそうなお肉があったので簡単だけどステーキにすることにした。結婚して最初の食事だから奮発することにしたのだ。
サラダは簡単に海老とアボカドのオーロラソースにすることにした。これならソースを作るだけで美味しくなる。マヨネーズ、ケチャップ、レモン汁、おろしニンニク、胡椒を混ぜて簡単ソースのできあがりだ。
サラダが終わったので、お肉を焼こうと思って、ふと陸さんはどんな焼き方が好きだったか思い出す。確かミディアムだったような気はするけど最初の食事で失敗したくないから確認することにした。
「お肉の焼き方なんですけどどうしますか?」
「ミディアムで」
「わかりました」
記憶通りだった。ミディアムということで焼きすぎないように注意して焼いていく。そしてソースは醤油がないからどうしようか散々悩んで赤ワインソースにすることにした。料理酒がなくて他に作れなかったのだ。
主食はお米を買うわけにもいかず、パンを買ってきてあるので、これでおしまい。なんだか手抜きしてるみたいで申し訳ないけど味はいいと思う。
「陸さん。できました」
そう声を掛けると黙って立ち上がり、洗面所へと行ってからダイニングに来る。陸さんに食べて貰うのに料理をしたのは初めてだ。結婚するのがわかっていたから、いつ結婚となってもいいように料理教室に通っておいてよかった。ゆきな伯母様は家政婦さんを雇って作って貰っていいのよと言っていたけれど、なんだかそれも味気ないかなと思って一応簡単なものならできるようにしたのだ。それが今日役に立った。
「……いただきます」
きっと話したくはないんだろう。だけど、黙ってそのまま食べるわけにはいかなくて小さな声でいただきますと言ったんだろうな、と思う。こういうところを見るとゆきな伯母様がしっかりと躾をしたんだなと思う。一緒に食べるのに黙って食べられるよりきちんといただきますと言ってからの方がいいと思う。これはうちのお母さんも言っていた。
「ソース、口に合いますか?」
「大丈夫だ」
「良かった」
とりあえず陸さんの口には合ったようなので安心して僕も食べ始める。自分で作っておいて言うのもなんだけど、そこそこの味は出ていると思う。まぁ素材がいいので失敗のしようがないというのもあるけれど。
カハラは高級住宅地とも言われている場所なのでスーパーで売っているものも良い物が多かった。これは僕の料理の腕ではない。素材の良さだ。
陸さんと一緒に食事をするのは、2人きりで食べるのは初めてで少し緊張する。これからは、たまにでもあるんだよね? 日本に帰ってもあるよね? もっとも陸さんは立場的に会食とかありそうだけど。でも、日本に帰国してからもたまにでいいからこうやって作ったのを食べて貰えたらいいな。お手伝いさんに作って貰うのは味気なさすぎるから料理だけは自分で作りたい。
でも欲張ったらダメだ。一緒の家に住めるだけでも幸せなんだから。そう思いながらお肉を食べると、さっきまで美味しく感じていたのに一気に味が落ちた気がした。
僕は買って来た食材を冷蔵庫に入れるとラナイの椅子に座り、また本を開く。僕がラナイにいたら陸さんはリビングでゆっくりできないかな? と思ったので、陸さんが帰って来たら自分の部屋に戻ろうと思った。
そうして夢中で本を読んでいて、空が少しオレンジ色に染まった頃になって陸さんが帰ってきた。時計を見るとこれから食事の支度をするとちょうど良さそうだ。
「お帰りなさい。これから食事の支度しますね」
「ああ」
陸さんが部屋に入って行ったのを見て僕も席を立ち、本を部屋に置くとキッチンへと向かう。今日は美味しそうなお肉があったので簡単だけどステーキにすることにした。結婚して最初の食事だから奮発することにしたのだ。
サラダは簡単に海老とアボカドのオーロラソースにすることにした。これならソースを作るだけで美味しくなる。マヨネーズ、ケチャップ、レモン汁、おろしニンニク、胡椒を混ぜて簡単ソースのできあがりだ。
サラダが終わったので、お肉を焼こうと思って、ふと陸さんはどんな焼き方が好きだったか思い出す。確かミディアムだったような気はするけど最初の食事で失敗したくないから確認することにした。
「お肉の焼き方なんですけどどうしますか?」
「ミディアムで」
「わかりました」
記憶通りだった。ミディアムということで焼きすぎないように注意して焼いていく。そしてソースは醤油がないからどうしようか散々悩んで赤ワインソースにすることにした。料理酒がなくて他に作れなかったのだ。
主食はお米を買うわけにもいかず、パンを買ってきてあるので、これでおしまい。なんだか手抜きしてるみたいで申し訳ないけど味はいいと思う。
「陸さん。できました」
そう声を掛けると黙って立ち上がり、洗面所へと行ってからダイニングに来る。陸さんに食べて貰うのに料理をしたのは初めてだ。結婚するのがわかっていたから、いつ結婚となってもいいように料理教室に通っておいてよかった。ゆきな伯母様は家政婦さんを雇って作って貰っていいのよと言っていたけれど、なんだかそれも味気ないかなと思って一応簡単なものならできるようにしたのだ。それが今日役に立った。
「……いただきます」
きっと話したくはないんだろう。だけど、黙ってそのまま食べるわけにはいかなくて小さな声でいただきますと言ったんだろうな、と思う。こういうところを見るとゆきな伯母様がしっかりと躾をしたんだなと思う。一緒に食べるのに黙って食べられるよりきちんといただきますと言ってからの方がいいと思う。これはうちのお母さんも言っていた。
「ソース、口に合いますか?」
「大丈夫だ」
「良かった」
とりあえず陸さんの口には合ったようなので安心して僕も食べ始める。自分で作っておいて言うのもなんだけど、そこそこの味は出ていると思う。まぁ素材がいいので失敗のしようがないというのもあるけれど。
カハラは高級住宅地とも言われている場所なのでスーパーで売っているものも良い物が多かった。これは僕の料理の腕ではない。素材の良さだ。
陸さんと一緒に食事をするのは、2人きりで食べるのは初めてで少し緊張する。これからは、たまにでもあるんだよね? 日本に帰ってもあるよね? もっとも陸さんは立場的に会食とかありそうだけど。でも、日本に帰国してからもたまにでいいからこうやって作ったのを食べて貰えたらいいな。お手伝いさんに作って貰うのは味気なさすぎるから料理だけは自分で作りたい。
でも欲張ったらダメだ。一緒の家に住めるだけでも幸せなんだから。そう思いながらお肉を食べると、さっきまで美味しく感じていたのに一気に味が落ちた気がした。
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