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もやもや5
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「はぁーー。だから止めたのに」
電話の向こうの来生が言う。お昼を食べ終わって来生にメッセージを送ったら電話がかかってきたので二日酔いで目が覚めたこと。昨日の記憶がないことを正直に話した。そうしたらため息をつかれてしまった。そうだよね。来生は止めてたんだし。
「うん。ごめん。で、クラス会のことも途中から覚えてないんだけど、僕、なにかしちゃったりはしてない?」
「それは大丈夫。なにかする前に寝ちゃってたから」
「え! 僕、寝ちゃったの?」
寝ちゃったら、それは記憶ないだろうなと思う。え? でも、僕、きちんと家に帰って来てるよ? そう疑問に思っていると来生が言う。
「クラス会が終わるまでは寝かせておいて、終わったら俺がタクシーで送っていったから」
え! 来生に送って貰ったの? それは陸さんの前に来生に迷惑をかけてる。確かに来生も今は都内在住だけど、僕の家とは途中から方向が違う。
「迷惑かけちゃってたんだね。ごめんね、逆方向なのに」
「まぁ俺はタクシー代も貰っちゃったからいいけどさ。それより陸さんだっけ? 心配してたみたいだぞ。きちんと謝ったか?」
「え? 陸さんに会ったの?」
「それは会うさ。だって帰るときもほぼ寝てたんだぞ」
「あ、そうか」
寝てたのなら、1人でタクシーなんて乗れない。誰かに支えて貰わないと。そこで来生に迷惑をかけたのはわかるけど、陸さんに心配かけちゃったのか。それは温度が昨日と違っても当然だ。確かに翌日が休みとは言え、何時に帰ってくるかわからない僕を待っていたなんて疲れただろうし、心配もかけただろう。昨日だって仕事で疲れてるのに。あぁ、ほんとに僕は馬鹿だ。昨日にタイムスリップできるなら、昨日の自分に言いたい。来生にも陸さんにも迷惑かけるからお酒はやめておけって。
「天谷の顔を見たとき、ホッとした顔をしてたからな。で、送っていった俺にタクシー代もくれてさ。すごい気を使わせたなって。天谷からも言っておいて、ありがとうございますって」
「あ、うん。まずは僕が謝ってからだね」
「怒られたか?」
「ううん。その前に陸さんの纏う空気が冷たい」
「あーー。それはな……」
「うん。僕が悪いんだけどね」
やっぱりきちんと昨日のこと謝って、それで夜はしっかりと美味しいものを作りたい。そう思っていると来生が続ける。
「でも、俺は安心したよ。天谷が心のない結婚だって言ってたから、さぞかし冷たいのかと思ったら心配した顔でロビーで待ってたんだぞ」
え? 陸さん、ロビーで待っててくれたの? 僕が帰り遅かったから。やっぱり陸さんって優しいな。って、だから今日は昨日の朝のような温かい温度がなかったんだなって当然だ。
「だからまずはきちんと謝れよ?」
「うん。そうする」
「でさ、今度は2人で会おうぜ。今度はアルコール抜きでさ」
「うん!」
来生にだって迷惑かけたのにそう言ってくれることが嬉しくて、言葉が弾んでしまった。僕は恵まれてるんだなとしみじみ思う。でも、ほんと今度は絶対にアルコールは飲まない。これ以上陸さんに迷惑をかけたくはない。
「またメッセージ送るよ。じゃ、きちんと謝れよ」
「うん。ありがとう。またね」
そう言って電話を切るとリビングに行くと、まだ陸さんはソファーにいた。ローテーブルにはカップはないからコーヒーはないみたいだ。なので陸さんの好きなブルマンを淹れて、陸さんに謝る。
「陸さん。あの、昨日は迷惑をかけてしまったようでごめんなさい。今後気をつけます。後、来生がタクシー代をありがとうございますって言ってました」
「彼も方向が違うのにわざわざ送って来てくれたからな。タクシー代は当然だ」
ほんとだよ。ほんとなら僕が出すべきものだ。
「来生にはきちんと謝りました。だから陸さんにも謝りたくて……」
「俺のことはいい」
陸さんはそれ以上なにも言ってくれなくて、僕は落ち込んだ。
電話の向こうの来生が言う。お昼を食べ終わって来生にメッセージを送ったら電話がかかってきたので二日酔いで目が覚めたこと。昨日の記憶がないことを正直に話した。そうしたらため息をつかれてしまった。そうだよね。来生は止めてたんだし。
「うん。ごめん。で、クラス会のことも途中から覚えてないんだけど、僕、なにかしちゃったりはしてない?」
「それは大丈夫。なにかする前に寝ちゃってたから」
「え! 僕、寝ちゃったの?」
寝ちゃったら、それは記憶ないだろうなと思う。え? でも、僕、きちんと家に帰って来てるよ? そう疑問に思っていると来生が言う。
「クラス会が終わるまでは寝かせておいて、終わったら俺がタクシーで送っていったから」
え! 来生に送って貰ったの? それは陸さんの前に来生に迷惑をかけてる。確かに来生も今は都内在住だけど、僕の家とは途中から方向が違う。
「迷惑かけちゃってたんだね。ごめんね、逆方向なのに」
「まぁ俺はタクシー代も貰っちゃったからいいけどさ。それより陸さんだっけ? 心配してたみたいだぞ。きちんと謝ったか?」
「え? 陸さんに会ったの?」
「それは会うさ。だって帰るときもほぼ寝てたんだぞ」
「あ、そうか」
寝てたのなら、1人でタクシーなんて乗れない。誰かに支えて貰わないと。そこで来生に迷惑をかけたのはわかるけど、陸さんに心配かけちゃったのか。それは温度が昨日と違っても当然だ。確かに翌日が休みとは言え、何時に帰ってくるかわからない僕を待っていたなんて疲れただろうし、心配もかけただろう。昨日だって仕事で疲れてるのに。あぁ、ほんとに僕は馬鹿だ。昨日にタイムスリップできるなら、昨日の自分に言いたい。来生にも陸さんにも迷惑かけるからお酒はやめておけって。
「天谷の顔を見たとき、ホッとした顔をしてたからな。で、送っていった俺にタクシー代もくれてさ。すごい気を使わせたなって。天谷からも言っておいて、ありがとうございますって」
「あ、うん。まずは僕が謝ってからだね」
「怒られたか?」
「ううん。その前に陸さんの纏う空気が冷たい」
「あーー。それはな……」
「うん。僕が悪いんだけどね」
やっぱりきちんと昨日のこと謝って、それで夜はしっかりと美味しいものを作りたい。そう思っていると来生が続ける。
「でも、俺は安心したよ。天谷が心のない結婚だって言ってたから、さぞかし冷たいのかと思ったら心配した顔でロビーで待ってたんだぞ」
え? 陸さん、ロビーで待っててくれたの? 僕が帰り遅かったから。やっぱり陸さんって優しいな。って、だから今日は昨日の朝のような温かい温度がなかったんだなって当然だ。
「だからまずはきちんと謝れよ?」
「うん。そうする」
「でさ、今度は2人で会おうぜ。今度はアルコール抜きでさ」
「うん!」
来生にだって迷惑かけたのにそう言ってくれることが嬉しくて、言葉が弾んでしまった。僕は恵まれてるんだなとしみじみ思う。でも、ほんと今度は絶対にアルコールは飲まない。これ以上陸さんに迷惑をかけたくはない。
「またメッセージ送るよ。じゃ、きちんと謝れよ」
「うん。ありがとう。またね」
そう言って電話を切るとリビングに行くと、まだ陸さんはソファーにいた。ローテーブルにはカップはないからコーヒーはないみたいだ。なので陸さんの好きなブルマンを淹れて、陸さんに謝る。
「陸さん。あの、昨日は迷惑をかけてしまったようでごめんなさい。今後気をつけます。後、来生がタクシー代をありがとうございますって言ってました」
「彼も方向が違うのにわざわざ送って来てくれたからな。タクシー代は当然だ」
ほんとだよ。ほんとなら僕が出すべきものだ。
「来生にはきちんと謝りました。だから陸さんにも謝りたくて……」
「俺のことはいい」
陸さんはそれ以上なにも言ってくれなくて、僕は落ち込んだ。
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