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自分の気持ち4
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二荒山神社は二荒山(男体山)を神の鎮まり給う御山として尊崇し、男体山山頂には奥宮を、中禅寺湖畔には中宮祠を、そして市内には本社を祀っている大きな神社だ。
そこの本社で僕は手をあわせて神様に祈った。
――陸さんと番になれますように。縁が結婚だけで終わりませんように。
参拝し終えた僕は仕事を成し遂げた後のようだった。だって、二荒山神社が縁結びの神様だと言うから東照宮や輪王寺よりも僕はここを心のメインとしていたのだ。
本当なら絵馬を書くところだけど、まさか陸さん本人のいるところでそれを書くわけにもいかず絵馬は諦める。それならお守りを! とも思うけれど、お守りを買うとなんだか陸さん以外の人との縁を望んでいると思われてしまいそうでお守りも諦めた。
ちょっと心残りもあるけれど二荒山神社を後にして西参道茶屋で休憩することにした。観光をする前に少し食べ歩きをしただけで水分補給しかしていなかったのでお腹が空いていたので茶屋は嬉しい。でも、その茶屋の中に焼きおにぎりがあったので僕と陸さんは無言で食べたのは言うまでもない。
「なかなか見応えがあったな」
「はい。それに一つ一つじっくりと見てまわったのでネットでの見積もり時間よりも時間かかりましたね」
「せっかく来たんだからな」
「はい」
「最後に足湯に寄ってから帰るか」
「足湯行きたいです!」
「日光まで来て温泉を無視はできないからな」
車でまわったとは言え観光でそれなりに歩いたから足湯はありがたい。鬼怒川まで行けばちゃんとした足湯の施設もあるみたいだけど市内では公営の足湯があるだけだった。
靴と靴下を脱いで足湯に浸かると、足の裏から疲れが取れていくようだった。
「気持ちいい~」
「今度は温泉で来るか」
「え?」
「嫌なら忘れろ」
え? 待って。今度は温泉で来るかって言ったよね? え? 今日のこれだけでも恋人同士のデートみたいなのに、今度は温泉にも来るの? それってほんとにデートになっちゃうじゃん。あまりのことに僕の頭はパニックになる。
それに、嫌なら忘れろって言ったけど、嫌じゃなかったら覚えてていいんだよね? なら僕はいつまでだって忘れないでいる。
「忘れません」
僕がきっぱりと言うと陸さんは目を大きく開けて僕を見た。なんだろう。何か変なこと言っただろうか。今度というのがあるのが僕にとっては嬉しいんだから忘れないに決まってるじゃないか。嫌なら、と言ったのは陸さんだ。
でも、さっき二荒山神社で陸さんとのご縁を祈ってきてすぐにこんな嬉しいことがあるなんて、ご利益はあるみたいだ。それならいつかお礼に行かなきゃだよね。
僕がじっと陸さんを見ているからか陸さんはそっぽを向いた。陸さんの格好いい顔見たいんだけどな。って、今日はいっぱい見たけど。でもどれだけ見たって飽きないんだ。
「そろそろ帰るぞ」
陸さんはそっぽを向いたまま靴下と靴を履いたので、僕も慌てて履いた。そして大股で車へと向かう陸さんの後を小走りで追いかけた。
陸さん、照れたのかな? そうだよね。なんだろう。陸さんとの距離が縮まってきている気がする。それがとても嬉しくて表情を普通に保つのが大変だった。
そこの本社で僕は手をあわせて神様に祈った。
――陸さんと番になれますように。縁が結婚だけで終わりませんように。
参拝し終えた僕は仕事を成し遂げた後のようだった。だって、二荒山神社が縁結びの神様だと言うから東照宮や輪王寺よりも僕はここを心のメインとしていたのだ。
本当なら絵馬を書くところだけど、まさか陸さん本人のいるところでそれを書くわけにもいかず絵馬は諦める。それならお守りを! とも思うけれど、お守りを買うとなんだか陸さん以外の人との縁を望んでいると思われてしまいそうでお守りも諦めた。
ちょっと心残りもあるけれど二荒山神社を後にして西参道茶屋で休憩することにした。観光をする前に少し食べ歩きをしただけで水分補給しかしていなかったのでお腹が空いていたので茶屋は嬉しい。でも、その茶屋の中に焼きおにぎりがあったので僕と陸さんは無言で食べたのは言うまでもない。
「なかなか見応えがあったな」
「はい。それに一つ一つじっくりと見てまわったのでネットでの見積もり時間よりも時間かかりましたね」
「せっかく来たんだからな」
「はい」
「最後に足湯に寄ってから帰るか」
「足湯行きたいです!」
「日光まで来て温泉を無視はできないからな」
車でまわったとは言え観光でそれなりに歩いたから足湯はありがたい。鬼怒川まで行けばちゃんとした足湯の施設もあるみたいだけど市内では公営の足湯があるだけだった。
靴と靴下を脱いで足湯に浸かると、足の裏から疲れが取れていくようだった。
「気持ちいい~」
「今度は温泉で来るか」
「え?」
「嫌なら忘れろ」
え? 待って。今度は温泉で来るかって言ったよね? え? 今日のこれだけでも恋人同士のデートみたいなのに、今度は温泉にも来るの? それってほんとにデートになっちゃうじゃん。あまりのことに僕の頭はパニックになる。
それに、嫌なら忘れろって言ったけど、嫌じゃなかったら覚えてていいんだよね? なら僕はいつまでだって忘れないでいる。
「忘れません」
僕がきっぱりと言うと陸さんは目を大きく開けて僕を見た。なんだろう。何か変なこと言っただろうか。今度というのがあるのが僕にとっては嬉しいんだから忘れないに決まってるじゃないか。嫌なら、と言ったのは陸さんだ。
でも、さっき二荒山神社で陸さんとのご縁を祈ってきてすぐにこんな嬉しいことがあるなんて、ご利益はあるみたいだ。それならいつかお礼に行かなきゃだよね。
僕がじっと陸さんを見ているからか陸さんはそっぽを向いた。陸さんの格好いい顔見たいんだけどな。って、今日はいっぱい見たけど。でもどれだけ見たって飽きないんだ。
「そろそろ帰るぞ」
陸さんはそっぽを向いたまま靴下と靴を履いたので、僕も慌てて履いた。そして大股で車へと向かう陸さんの後を小走りで追いかけた。
陸さん、照れたのかな? そうだよね。なんだろう。陸さんとの距離が縮まってきている気がする。それがとても嬉しくて表情を普通に保つのが大変だった。
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