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番の約束4
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箱根の山を見ながらの温泉は気持ち良かったし、部屋出しの夕食も立派な懐石料理でほんとに素晴らしかった。夕食のときは僕も陸さんも飲み過ぎたら怖いためアルコールは控えたけど、地元酒蔵の日本酒や懐石料理にあったワインとかが揃っているらしい。連泊なら飲んでも良かったとは思うけれど、今回は1泊だ。
そして食事を終えたら僕と陸さんはどうしていいのかわからずにただテレビをつけっぱなしにしている。
いつも食事が終わると僕は部屋に戻るし、陸さんはたまにソファでテレビを見ていたりはするけれど、基本的に部屋に戻っている。
結婚式の後の宿泊は2ベッドルームだったから寝室は別にしたし、ハワイのコンドミニアムも2ベッドルームだったので別々だった。つまり、一緒の部屋で過ごしたことがないのだ。なのに今はソファの隣に座っている。
L字型になっているソファだけど、テレビを見るならと隣あってしまったのだ。いや、どうせテレビなんて頭に入ってこないから逃げようか。なんで本持ってくるの忘れちゃったんだろう。
僕は外出時には基本的に本を持って出かける。今日なんて宿泊なんだから本は必要だったのに。スマホで電子書籍買おうかな、と思ったところで陸さんに話しかけられる。
「明日はガラスの森美術館に行くけど、中も見てみるか。一見の価値はあるぞ」
「そうなんですね。それなら見てみたいです」
美術館なんて普段は行かないけれど、ガラスの森美術館というのだからガラス細工とかが展示されているんだろうか? それなら見てみたい。
「他にどこか行きたいところはあるか? 近くには他に印象派の絵画が楽しめるポーラ美術館とかがあるが。アウトレットで買い物でもいいぞ」
「僕、美術ってよくわからないし、特に買いたいものもないので陸さんにお任せでもいいですか?」
「俺も美術は明るくないからな。そうしたら帰りに大涌谷にでも寄って帰るか? 黒卵でも食べて帰ろう」
「はい」
こうやって遠出をして思うのは、陸さんは僕の意見を聞きつつもプランを決めるのが早い。だから僕はつい任せてしまうけれど、こういうところが頼りになるなと思う。ほんとは僕ももっと意見を言うべきなのかもしれないけれど、あまり詳しくないとつい任せてしまう。ダメだな。
「千景」
ふいに名前を呼ばれて陸さんの方に顔を向けると、僕をじっと見る陸さんがいた。
「俺と番になってくれるか?」
「……はい」
「解消は出来ないぞ?」
「解消したいと思わないので大丈夫です。陸さんの番にして下さい」
ほんとの夫夫になるのなら、番になるのは不思議なことじゃないし、逆に夫夫なのに番じゃない方が不思議だ。それに僕は陸さんが好きだから番になれるのなら、そんなに嬉しいことはない。それにお母さんやお義母様たちも喜ぶ。
「わかった。じゃあ次のヒートのときにここを噛む」
そういって陸さんは僕の項に触れる。陸さんの手が触れて、ぞくりとした。嫌な感じはしない。ヒートでもないときに陸さんに触れられるのって初めてだ。あ、陸さんが酔って帰って来たときに抱きしめられたことはあるけれど、陸さんは酔っていたのであれはノーカンだ。
好きな人に触れられるのってこんな感じなんだな。そんな風に考えていると、再び千景、と名前を呼ばれ顎に手をかけられ、陸さんの綺麗な顔がゆっくりと近づいてきた。
そして食事を終えたら僕と陸さんはどうしていいのかわからずにただテレビをつけっぱなしにしている。
いつも食事が終わると僕は部屋に戻るし、陸さんはたまにソファでテレビを見ていたりはするけれど、基本的に部屋に戻っている。
結婚式の後の宿泊は2ベッドルームだったから寝室は別にしたし、ハワイのコンドミニアムも2ベッドルームだったので別々だった。つまり、一緒の部屋で過ごしたことがないのだ。なのに今はソファの隣に座っている。
L字型になっているソファだけど、テレビを見るならと隣あってしまったのだ。いや、どうせテレビなんて頭に入ってこないから逃げようか。なんで本持ってくるの忘れちゃったんだろう。
僕は外出時には基本的に本を持って出かける。今日なんて宿泊なんだから本は必要だったのに。スマホで電子書籍買おうかな、と思ったところで陸さんに話しかけられる。
「明日はガラスの森美術館に行くけど、中も見てみるか。一見の価値はあるぞ」
「そうなんですね。それなら見てみたいです」
美術館なんて普段は行かないけれど、ガラスの森美術館というのだからガラス細工とかが展示されているんだろうか? それなら見てみたい。
「他にどこか行きたいところはあるか? 近くには他に印象派の絵画が楽しめるポーラ美術館とかがあるが。アウトレットで買い物でもいいぞ」
「僕、美術ってよくわからないし、特に買いたいものもないので陸さんにお任せでもいいですか?」
「俺も美術は明るくないからな。そうしたら帰りに大涌谷にでも寄って帰るか? 黒卵でも食べて帰ろう」
「はい」
こうやって遠出をして思うのは、陸さんは僕の意見を聞きつつもプランを決めるのが早い。だから僕はつい任せてしまうけれど、こういうところが頼りになるなと思う。ほんとは僕ももっと意見を言うべきなのかもしれないけれど、あまり詳しくないとつい任せてしまう。ダメだな。
「千景」
ふいに名前を呼ばれて陸さんの方に顔を向けると、僕をじっと見る陸さんがいた。
「俺と番になってくれるか?」
「……はい」
「解消は出来ないぞ?」
「解消したいと思わないので大丈夫です。陸さんの番にして下さい」
ほんとの夫夫になるのなら、番になるのは不思議なことじゃないし、逆に夫夫なのに番じゃない方が不思議だ。それに僕は陸さんが好きだから番になれるのなら、そんなに嬉しいことはない。それにお母さんやお義母様たちも喜ぶ。
「わかった。じゃあ次のヒートのときにここを噛む」
そういって陸さんは僕の項に触れる。陸さんの手が触れて、ぞくりとした。嫌な感じはしない。ヒートでもないときに陸さんに触れられるのって初めてだ。あ、陸さんが酔って帰って来たときに抱きしめられたことはあるけれど、陸さんは酔っていたのであれはノーカンだ。
好きな人に触れられるのってこんな感じなんだな。そんな風に考えていると、再び千景、と名前を呼ばれ顎に手をかけられ、陸さんの綺麗な顔がゆっくりと近づいてきた。
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