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再スタート5
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陸さんと番になったことをお母さんに言った。そうしたら、お義母様にもその情報はまわって、両家で食事会をすることになった。高級料亭で。
お義母様は頬を染めて、ほんとに嬉しそうに笑い、お義父様はだから言っただろうとダンディに笑いながら言った。お母さんは、やったじゃないと言わんばかりにウインクしてくる。お父さんに至っては、めでたいと言いながら普段はほとんど飲まないお酒を飲んでいる。明日、大丈夫なのかな? まぁ4人で楽しそうに話しているから、僕と陸さんは食べることに専念する。
「箱根で食べた味に似てますね。陸さんの言う通りランクの高いところなんだ」
「だろう? あそこは高級旅館と言われているが、1日に受け入れる予約は10組であの部屋であの食事だ。サービスを考えれば決して高くない。気に入ったか?」
「はい。とても落ち着けるいい宿でした」
「なら、また行こう」
と2人で話しているとお義母様が僕たちの方を見て言った。
「今すぐにとは言わないけど、次は子供ね」
陸さんの言う通り子供のことを言われた。やっぱりそうなるか。
「しばらくは2人の生活を楽しませてくれ。そのうち孫の顔見せるから」
「待ってるわよ」
確かに陸さんも30歳過ぎてるし、僕ももうすぐ30歳だ。そうしたらそんなにゆっくりしてられないのかな? でも陸さんの言う通り、まだもう少しは2人でいたい。だって、気持ちが通じ合ったばかりなんだから。2人でデートとかしてみたいんだ。
でも、みんな僕たちが番になったことが、結婚のとき以上に喜んでいる気がする。まぁ結婚は第一歩だったからね。番になるのがゴール……でもないのか。子供かな? だけどとにかく結婚以上に喜んでくれた。
「1年半って長かったわ」
とお義母様が言う。そうなのか。多分、結婚したときは僕も陸さんも番になることがあるなんて思いもしなかった。僕に至っては離婚なんてことがあるんじゃないかとまで思ったくらいだ。それくらいの関係だったから、どれくらいかかったとかじゃなく番になったことじたいが驚きだ。
「新婚旅行は別行動だったなんて言うからどうなることかと思ったけれど、落ち着くところに落ち着いてくれて良かったわ。そうだ。来年のゴールデンウィークにでも新婚旅行のやり直しでもしてきたら?」
お義母様がそう言う。
「それもいいかもしれないな。そしたらまたオアフ島だな」
「僕、ハワイ島でもいいですよ?」
「でも、やり直しと言ったらオアフ島だろう。また本屋に行けるぞ」
陸さんは本屋というキラーワードを出してきた。それを出されたらオアフ島でって言ってしまうじゃないか。
「まぁゆっくり決めなさい」
そうだね。飛行機さえ取れればオアフ島でもハワイ島でも泊まるところはあるのだから急ぐ必要はない。
「でも、新婚旅行はやり直しができるからいいけど、結婚式のやり直しはできないからね」
とお母さんが言う。確かに式のやり直しはできないけれど、箱根の誓いの鐘で誓ってきたから大丈夫。
「箱根で誓いの鐘に行ったよ」
「誓いの鐘?」
「うん。ガラスの森美術館にあるの。きちんと鐘も鳴らしてきた」
「きちんと誓って来たので大丈夫です」
「そう。なら良かったわ」
お母さんはそこも気になっていたんだなと知った。
「結婚式は俺のせいで申し訳ありませんでした」
陸さんが謝るとお母さんは、笑顔でいいのよと笑った。
「陸くんも色々あったんだろうしいいのよ。ただ親としては、これから千景のことをよろしくお願いします」
そう言って小さく頭を下げたお母さんに陸さんが答える。
「これ以上ないっていうくらい幸せにします」
その言葉にお父さんだけでなく、お義母様とお義父様もうんうんと頷いていた。箱根の誓いの鐘でのときに、ここから始まると思ったけど、今日は再スタートだという気がした。
お義母様は頬を染めて、ほんとに嬉しそうに笑い、お義父様はだから言っただろうとダンディに笑いながら言った。お母さんは、やったじゃないと言わんばかりにウインクしてくる。お父さんに至っては、めでたいと言いながら普段はほとんど飲まないお酒を飲んでいる。明日、大丈夫なのかな? まぁ4人で楽しそうに話しているから、僕と陸さんは食べることに専念する。
「箱根で食べた味に似てますね。陸さんの言う通りランクの高いところなんだ」
「だろう? あそこは高級旅館と言われているが、1日に受け入れる予約は10組であの部屋であの食事だ。サービスを考えれば決して高くない。気に入ったか?」
「はい。とても落ち着けるいい宿でした」
「なら、また行こう」
と2人で話しているとお義母様が僕たちの方を見て言った。
「今すぐにとは言わないけど、次は子供ね」
陸さんの言う通り子供のことを言われた。やっぱりそうなるか。
「しばらくは2人の生活を楽しませてくれ。そのうち孫の顔見せるから」
「待ってるわよ」
確かに陸さんも30歳過ぎてるし、僕ももうすぐ30歳だ。そうしたらそんなにゆっくりしてられないのかな? でも陸さんの言う通り、まだもう少しは2人でいたい。だって、気持ちが通じ合ったばかりなんだから。2人でデートとかしてみたいんだ。
でも、みんな僕たちが番になったことが、結婚のとき以上に喜んでいる気がする。まぁ結婚は第一歩だったからね。番になるのがゴール……でもないのか。子供かな? だけどとにかく結婚以上に喜んでくれた。
「1年半って長かったわ」
とお義母様が言う。そうなのか。多分、結婚したときは僕も陸さんも番になることがあるなんて思いもしなかった。僕に至っては離婚なんてことがあるんじゃないかとまで思ったくらいだ。それくらいの関係だったから、どれくらいかかったとかじゃなく番になったことじたいが驚きだ。
「新婚旅行は別行動だったなんて言うからどうなることかと思ったけれど、落ち着くところに落ち着いてくれて良かったわ。そうだ。来年のゴールデンウィークにでも新婚旅行のやり直しでもしてきたら?」
お義母様がそう言う。
「それもいいかもしれないな。そしたらまたオアフ島だな」
「僕、ハワイ島でもいいですよ?」
「でも、やり直しと言ったらオアフ島だろう。また本屋に行けるぞ」
陸さんは本屋というキラーワードを出してきた。それを出されたらオアフ島でって言ってしまうじゃないか。
「まぁゆっくり決めなさい」
そうだね。飛行機さえ取れればオアフ島でもハワイ島でも泊まるところはあるのだから急ぐ必要はない。
「でも、新婚旅行はやり直しができるからいいけど、結婚式のやり直しはできないからね」
とお母さんが言う。確かに式のやり直しはできないけれど、箱根の誓いの鐘で誓ってきたから大丈夫。
「箱根で誓いの鐘に行ったよ」
「誓いの鐘?」
「うん。ガラスの森美術館にあるの。きちんと鐘も鳴らしてきた」
「きちんと誓って来たので大丈夫です」
「そう。なら良かったわ」
お母さんはそこも気になっていたんだなと知った。
「結婚式は俺のせいで申し訳ありませんでした」
陸さんが謝るとお母さんは、笑顔でいいのよと笑った。
「陸くんも色々あったんだろうしいいのよ。ただ親としては、これから千景のことをよろしくお願いします」
そう言って小さく頭を下げたお母さんに陸さんが答える。
「これ以上ないっていうくらい幸せにします」
その言葉にお父さんだけでなく、お義母様とお義父様もうんうんと頷いていた。箱根の誓いの鐘でのときに、ここから始まると思ったけど、今日は再スタートだという気がした。
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