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結婚3
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悠に唯奈との結婚を迷っている話をしてから1ヶ月。
唯奈は相変わらず結婚したいと言っている。
もう結婚式に出席してから2ヶ月は経つから現実に戻っていると思っていたけれど、それはなかった。
25歳じゃまだ結婚に早いだろうと言っているけれど、友達は同じ歳で結婚しているの一点張りだ。
そして方や俺は28歳。確かにそろそろ結婚という話がチラついてくる歳だ。
多分それもあって唯奈は言っているんだろう。
確かに適齢期の男女で、しかも付き合っている。
そしたらそのままゴールインするというのは自然なのだろうか。
でも俺の中で悠が特別なのは今も変わらない。
もしかしたらこれはずっとなのかもしれない。
最初は悠に恋人ができたら変わるんじゃないかと思っていたけれど、今では悠に恋人が出来ても俺の気持ちは変わらないんじゃないかと思っている。
悠が恋人なら……。
何度それを考えただろう。
でも、その度に考えるのは、果たして悠に対するこの気持ちは恋愛感情なんだろうか、ということだ。
特別だとは思っている。だけど恋愛感情なのかはわからない。
わからない? ほんとに? 認めたくないだけではないのか?
でも、この気持ちが何なのかはっきりしたところでなにが変わるというのか。
悠の性別も俺の性別も変わらない。
悠も俺も男なのだ。
男同士で恋愛をするのは俺にとってハードルが高いことに変わりはない。
それなら、唯奈と結婚してもいいのかもしれない。
少しわがままなところはあるけれど、可愛いところはある。
悠を抜かせば唯奈が一番だ。それならいいのかもしれない。
「今、料理教室通おうと思ってるんだ」
唯奈はパスタをくるくると巻きながら言った。
「料理教室? なんで。料理できるだろ」
「でももっとレパートリー広げたいし。なんでも作れたらいいじゃない? そしたら立樹にもっと色々作ってあげられるもん」
あぁ、結婚してってことか。
「立樹、普段はコンビニのお弁当でしょ。だから結婚したら栄養のバランス考えて色々作ってあげたいの。まだ結婚にイエスの返事貰えてないけど」
「まだ俺と結婚したい?」
「それはそうよ。だって立樹のこと好きだもの」
好き、か。
俺の唯奈に対する気持ちは愛なのだろうか?
悠と出会ってからわからなくなってしまった。
でも嫌いなわけじゃない。
「それなら、いいよ」
「え?」
びっくりしてパスタを巻く手が止まっている。
そんなにびっくり……するか。
散々逃げてたからな。
「え、じゃなくて。結婚したいんだろう。そしたらいいよって」
「結婚してくれるの?」
「うん。結婚しよう」
「立樹……いい奥さんになるからね」
「今のままでいいよ。十分」
そう。今の唯奈のままで十分だ。
「今度指輪買ってあげるよ」
「可愛いのがいい! 好きなブランドのがあるの」
「あまりに高いのは無理だからな」
「大丈夫だと思う。一流ブランドとかじゃないから」
「じゃあ今度連れていって」
「うんっ!」
そういう唯奈の顔はとても明るい。
ああ、悩ませていたんだな、と思う。
悠への気持ちがなんであれ、どうこうできないのなら、これが正解なはずだと自分に言い聞かせた。
唯奈は相変わらず結婚したいと言っている。
もう結婚式に出席してから2ヶ月は経つから現実に戻っていると思っていたけれど、それはなかった。
25歳じゃまだ結婚に早いだろうと言っているけれど、友達は同じ歳で結婚しているの一点張りだ。
そして方や俺は28歳。確かにそろそろ結婚という話がチラついてくる歳だ。
多分それもあって唯奈は言っているんだろう。
確かに適齢期の男女で、しかも付き合っている。
そしたらそのままゴールインするというのは自然なのだろうか。
でも俺の中で悠が特別なのは今も変わらない。
もしかしたらこれはずっとなのかもしれない。
最初は悠に恋人ができたら変わるんじゃないかと思っていたけれど、今では悠に恋人が出来ても俺の気持ちは変わらないんじゃないかと思っている。
悠が恋人なら……。
何度それを考えただろう。
でも、その度に考えるのは、果たして悠に対するこの気持ちは恋愛感情なんだろうか、ということだ。
特別だとは思っている。だけど恋愛感情なのかはわからない。
わからない? ほんとに? 認めたくないだけではないのか?
でも、この気持ちが何なのかはっきりしたところでなにが変わるというのか。
悠の性別も俺の性別も変わらない。
悠も俺も男なのだ。
男同士で恋愛をするのは俺にとってハードルが高いことに変わりはない。
それなら、唯奈と結婚してもいいのかもしれない。
少しわがままなところはあるけれど、可愛いところはある。
悠を抜かせば唯奈が一番だ。それならいいのかもしれない。
「今、料理教室通おうと思ってるんだ」
唯奈はパスタをくるくると巻きながら言った。
「料理教室? なんで。料理できるだろ」
「でももっとレパートリー広げたいし。なんでも作れたらいいじゃない? そしたら立樹にもっと色々作ってあげられるもん」
あぁ、結婚してってことか。
「立樹、普段はコンビニのお弁当でしょ。だから結婚したら栄養のバランス考えて色々作ってあげたいの。まだ結婚にイエスの返事貰えてないけど」
「まだ俺と結婚したい?」
「それはそうよ。だって立樹のこと好きだもの」
好き、か。
俺の唯奈に対する気持ちは愛なのだろうか?
悠と出会ってからわからなくなってしまった。
でも嫌いなわけじゃない。
「それなら、いいよ」
「え?」
びっくりしてパスタを巻く手が止まっている。
そんなにびっくり……するか。
散々逃げてたからな。
「え、じゃなくて。結婚したいんだろう。そしたらいいよって」
「結婚してくれるの?」
「うん。結婚しよう」
「立樹……いい奥さんになるからね」
「今のままでいいよ。十分」
そう。今の唯奈のままで十分だ。
「今度指輪買ってあげるよ」
「可愛いのがいい! 好きなブランドのがあるの」
「あまりに高いのは無理だからな」
「大丈夫だと思う。一流ブランドとかじゃないから」
「じゃあ今度連れていって」
「うんっ!」
そういう唯奈の顔はとても明るい。
ああ、悩ませていたんだな、と思う。
悠への気持ちがなんであれ、どうこうできないのなら、これが正解なはずだと自分に言い聞かせた。
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