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これが日本の居酒屋4
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「今日はどこ行ったの?」
「今日は人力車乗って、それからスカイツリー行った。ほんとに高いね。遠くまでよく見えたよ」
「楽しかった? 俺はどっちも未体験だ」
「そうなの? じゃあ今度は一緒に体験しよう。人力車って面白かった。写真も撮って貰ったし。スカイツリーもいいよ。高所恐怖症でなければだけど」
「それは大丈夫。でも、1人でも楽しめてたなら良かった」
昼間1人にして寂しいんじゃないかと思っていたから、そこはホッとした。昨日と違って今日はきちんと食べたみたいだし。
「それなりには楽しんだけど、明日海がいたらもっと楽しかったと思う。でも、用事があったんだろ?」
「うん。明日までの課題があるの忘れてて。夜はなんとかしたくて、家帰ってから必死で終わらせた」
「そうか。学校の課題なら仕方ないね。俺も記憶があるよ」
良かった。わかって貰えて。イジュンのことだからわかって貰えるだろうとは思っていたけれど、それでも今日の約束を蹴ったのは事実だから。
そんなふうに今日のことを話していたら、トマトサワーが運ばれてきた。画像で見た通り、真っ赤だ。
「ほんとにトマトジュースの色だね」
「うん。乾杯しよう。韓国語で乾杯ってなんていうの?」
「韓国語ではコンベ。」
「じゃあ。コンベー」
グラスをチャンと合わせて乾杯をする。一口飲むと、ほんとに濃厚なトマトジュースの味がした。そしてイジュンの方を見ると、不思議そうな顔をしていた。
「なに不思議そうな顔してるの?」
「日本では、これがトマトジュースの味?」
「そうだよ」
「としたら、韓国のトマトジュースとは少し味が違うんだね」
「味が違う?」
「うん。もっと甘くて、こんなにドロっとはしてない。スッキリって感じ」
「へー。トマトジュースなんて、どこでも同じ味だと思ってた」
「うん、俺も」
「でも、こっちの方がトマトっていう感じがする」
まさかトマトジュースが国によって味が違うとは思わなかった。でも、もっと甘くて、ドロッとしてないなら日本のトマトジュースが苦手な人でも飲めるんじゃないかと思った。俺は日本のトマトジュースも普通に飲むけど、韓国のスッキリしてるっていうトマトジュースを飲んでみたいと思う。
そんなふうにトマトジュース談義をしていると、料理が運ばれてきた。
「これはなに?」
イジュンが唐揚げを指指して言う。
「唐揚げ」
「カラアゲ!カラアゲは日本語だったんだ!」
「え? 韓国でも唐揚げっていうの?」
「うん。韓国語ではないよなと思ってたら日本語だったとは。これは日本ではメジャーな食べ物?」
「うん。メジャーだし、嫌いな人いないんじゃないかな? 子供も唐揚げ好きだし、大人も好きだよ」
「そうなのか。カラアゲは日本食だったのか」
「知らなかった?」
「うん。お弁当屋さんのおかずでカラアゲがあるんだ。だから韓国の食べ物だと思ってた。思ったより日本食は韓国に根付いてるみたいだね」
韓国に行ったことのない俺にはわからないけれど、韓国で食べられている日本食を聞いて面白いと思った。その食べられているものが、日本の高級食ではなく、日本では日常的に食べているものだから面白い。多分、最初は日本の会社が進出して広まったんじゃないかな。それをイジュンに言うと、
「俺が知ってる日食のお店の料理人は日本で働いたことがあるって言ってた。だから噂では日本の味に近いって言われてるけど」
「そうなんだ。食べてみたい」
「じゃあ明日海が来たときは行かなきゃだね」
「うん。食べ物と言えば、日本で他に食べたいのはないの?」
「うどん、とんかつ、寿司は絶対。あと、肉じゃがを食べたいんだけど、どこで食べられる?」
「肉じゃがは、家庭料理だからな。家では母さんが作ってくれるけど、外でってどうなんだろう? 町の定食屋さんにでも行けば食べられるのかな? ちょっとわかんないや」
「家庭料理なの?」
「うん。なんでそんなの知ってるの?」
「さっき言った日食のお店にあるメニューなんだ。食べたかったな」
そう言ってシュンとするイジュンを見ると、なんとかしてやりたいとは思うけれど、料理がほぼできない俺には無理なことだった。今度、定食屋の前を通ったらメニューを見てみよう。でも、思ったより韓国では日本料理が食べられているみたいだ。韓国ではどんな味がするのか、ちょっと興味がわいた。
「今日は人力車乗って、それからスカイツリー行った。ほんとに高いね。遠くまでよく見えたよ」
「楽しかった? 俺はどっちも未体験だ」
「そうなの? じゃあ今度は一緒に体験しよう。人力車って面白かった。写真も撮って貰ったし。スカイツリーもいいよ。高所恐怖症でなければだけど」
「それは大丈夫。でも、1人でも楽しめてたなら良かった」
昼間1人にして寂しいんじゃないかと思っていたから、そこはホッとした。昨日と違って今日はきちんと食べたみたいだし。
「それなりには楽しんだけど、明日海がいたらもっと楽しかったと思う。でも、用事があったんだろ?」
「うん。明日までの課題があるの忘れてて。夜はなんとかしたくて、家帰ってから必死で終わらせた」
「そうか。学校の課題なら仕方ないね。俺も記憶があるよ」
良かった。わかって貰えて。イジュンのことだからわかって貰えるだろうとは思っていたけれど、それでも今日の約束を蹴ったのは事実だから。
そんなふうに今日のことを話していたら、トマトサワーが運ばれてきた。画像で見た通り、真っ赤だ。
「ほんとにトマトジュースの色だね」
「うん。乾杯しよう。韓国語で乾杯ってなんていうの?」
「韓国語ではコンベ。」
「じゃあ。コンベー」
グラスをチャンと合わせて乾杯をする。一口飲むと、ほんとに濃厚なトマトジュースの味がした。そしてイジュンの方を見ると、不思議そうな顔をしていた。
「なに不思議そうな顔してるの?」
「日本では、これがトマトジュースの味?」
「そうだよ」
「としたら、韓国のトマトジュースとは少し味が違うんだね」
「味が違う?」
「うん。もっと甘くて、こんなにドロっとはしてない。スッキリって感じ」
「へー。トマトジュースなんて、どこでも同じ味だと思ってた」
「うん、俺も」
「でも、こっちの方がトマトっていう感じがする」
まさかトマトジュースが国によって味が違うとは思わなかった。でも、もっと甘くて、ドロッとしてないなら日本のトマトジュースが苦手な人でも飲めるんじゃないかと思った。俺は日本のトマトジュースも普通に飲むけど、韓国のスッキリしてるっていうトマトジュースを飲んでみたいと思う。
そんなふうにトマトジュース談義をしていると、料理が運ばれてきた。
「これはなに?」
イジュンが唐揚げを指指して言う。
「唐揚げ」
「カラアゲ!カラアゲは日本語だったんだ!」
「え? 韓国でも唐揚げっていうの?」
「うん。韓国語ではないよなと思ってたら日本語だったとは。これは日本ではメジャーな食べ物?」
「うん。メジャーだし、嫌いな人いないんじゃないかな? 子供も唐揚げ好きだし、大人も好きだよ」
「そうなのか。カラアゲは日本食だったのか」
「知らなかった?」
「うん。お弁当屋さんのおかずでカラアゲがあるんだ。だから韓国の食べ物だと思ってた。思ったより日本食は韓国に根付いてるみたいだね」
韓国に行ったことのない俺にはわからないけれど、韓国で食べられている日本食を聞いて面白いと思った。その食べられているものが、日本の高級食ではなく、日本では日常的に食べているものだから面白い。多分、最初は日本の会社が進出して広まったんじゃないかな。それをイジュンに言うと、
「俺が知ってる日食のお店の料理人は日本で働いたことがあるって言ってた。だから噂では日本の味に近いって言われてるけど」
「そうなんだ。食べてみたい」
「じゃあ明日海が来たときは行かなきゃだね」
「うん。食べ物と言えば、日本で他に食べたいのはないの?」
「うどん、とんかつ、寿司は絶対。あと、肉じゃがを食べたいんだけど、どこで食べられる?」
「肉じゃがは、家庭料理だからな。家では母さんが作ってくれるけど、外でってどうなんだろう? 町の定食屋さんにでも行けば食べられるのかな? ちょっとわかんないや」
「家庭料理なの?」
「うん。なんでそんなの知ってるの?」
「さっき言った日食のお店にあるメニューなんだ。食べたかったな」
そう言ってシュンとするイジュンを見ると、なんとかしてやりたいとは思うけれど、料理がほぼできない俺には無理なことだった。今度、定食屋の前を通ったらメニューを見てみよう。でも、思ったより韓国では日本料理が食べられているみたいだ。韓国ではどんな味がするのか、ちょっと興味がわいた。
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