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第二章 二度目の異世界
27.困惑
しおりを挟む———て、そんなことはないわけで
「動揺しすぎて、おかしなこと言ってしまった……ごめんね、ユリウス」
「いや……大丈夫だ」
はぁ……と俺は息を吐き
(そうだ、この世界はオメガバースでも何でもない。αやΩ、βもいない……だけど)
「ユリウス……俺はね、再会してからずっと困惑続きなんだ」
二度目の異世界から周りの変化や事情に正直ついて行けていない。
「なんか……俺だけ置いてけぼり感があって、蚊帳の外っていうか……俺の意思を無視してるみたいで………悲しい」
「っ、シュウそれは」
俺はユリウスの口を両手で塞いで溜めてた不安を言った。
「ユリウスはそんなつもりはなかったのは分かってる。でもこれは俺の気持ちの問題なんだ」
ユリウスはそれ以上言わないでくれた。
「再会出来たのは凄く嬉しいし、またあの時みたいに楽しく暮らしたいって思ったよ。でもね」
ずっと胸に刺さっていた小さなトゲ。
「いざ異世界にまた来たらユリウスは大人になってて、実は王子様で、俺は花嫁だとか番だって言われても、実感なんて全く湧かなかった。むしろずっとどこかで他人事だと思ってた……その上で陛下から王家の事情も聞いて、俺が居た世界と比べたらあまりにもスケールが大きすぎて、もう訳がわからないよ」
ダメだ……言い出したらもう止まらない。
「ユリウスは俺の事を好きだと言ってくれて、大切にしてくれる。衣食住だって用意してくれて、凄く助かってるし感謝もしてる。 それに俺だってユリウスに負けないくらい大好きだし大切だよ。でもそれが家族としてなのか、恋愛としてなのか正直わからない」
ヤる事はやってるのに、自分でも何言ってるんだって思うよ、でもね。
「この刻印だってそうだ。相談なしに勝手に付けて、その上子どもを産んでほしいって、それはまた別の問題なんだよ」
そうだ。俺がユリウスの花嫁で番だから、子どもが産めるよ。と言われて
そうですか。はい、わかりました。
なんて簡単に言えない。
「俺は男だし、例えこの世界では珍しい事じゃなくても、俺にとっては未知数で怖いんだよっ」
頬がいつの間にか濡れていた。
「シュウっ、ごめん。俺はただ」
ふいっと、ユリウスの手を避けた。
「ユリウス、他にも俺に隠してることあるよね?」
「っ……それは」
ユリウスは咄嗟に目を逸らした。
「やっぱり……まだあるんだ」
「………ごめん。でもこれはシュウを守るためで「守る、守られるじゃないんだ。話してくれない、相談や意見を聞いてくれない事が、俺はすごく悲しいんだよ」
俺は涙を服の裾でぬぐった。
「………ごめん。今日はユリウスと一緒に居たくない」
「シュウっ」
ユリウスが俺の腕を掴んだ。
しかし、俺はそれを振り解き
「お願いだからしばらく一人にしてほしい」
心がぐちゃぐちゃでこれ以上ユリウスに酷いことを言ってしまいそうだった。
「………ごめん、シュウ。でもこれだけは言わせてほしい。俺はシュウの事を傷つけるつもりはなかったんだ」
そう言ってユリウスは部屋から出て行った。
ユリウスが出て行ったドアをしばらく眺めて、ぼすっとソファに置いてあるクッションに倒れこんだ。
「………っ、やつ当たりとか最低だな、俺は」
そう呟いて、俺はしばらくソファの上から動けなかった。
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いきなりなに?っとびっくりされたと思います。でもやっぱり一人だけ話に入れない、分からないのってつらいと思うんです。
溜まってたもやもやがここで爆発したシュウでした。
次回、ユリウス視点です。
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