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学園

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 先程とは場所を異して見て取れるユキと龍鬼の姿が窺える。


 晴天が見受けられる大いに晴れ渡った青空の元、早朝から周囲の観衆の視線での恥辱を受けての、往路を終えた次第。


 龍鬼から与えられる屈辱に翻弄されて見受けられた登校を、如何にか耐え忍んで山頂へと至っていたユキである。


 しかしながら、幾度となく龍鬼から繰り返される、丹念な程に見受けられた愛撫を受けては、殊更に秘部を湿らせていた。


 見に纏う殊更に布面積の少ない黒色の下着も、しとどに水気を含ませて、彼女の綺麗な縦筋へと食い込ませれ見受けられる。


 割れ目を一際強烈に圧迫する下着の布地が、敏感な膣口と共に陰核をも刺激して、際立って彼女の情欲を昂らせている。


 与えられる快感に身を震わせるユキであるが、それでも殿方が居合わせている面前とあってか、如何にか堪えて見て取れる。


 だがそれも時間の問題と相成って見受けられる手前、彼女としても、早々に自身の学舎へと足を運んで見受けられる。


 そんな彼女の、あまりに悲惨な身体事情とは対称的に、眼前に見受けられる大自然は一見しただけでも壮観に見て取れる。


 巨大な樹木が、まるで道を成すかの如く、連い生え揃って窺える石畳みに舗装された往路は、幻想的なまでに圧巻の一言に尽きる。


 連ねられた立ち並ぶ、大木の木々から差し込まれた木漏れ日が、あまりに神秘的にさえ見受けられる。


 そうして、大きく開けた見晴らしの良い山奥の頂上へと存在している学園の、設けられている校門へと辿り着く。


 森の奥深くに所在している、仰ぎ見上げる程に大きな建造物は、最早城と称しても余りある程の大規模な造りが窺える。


 その様な形をしている本校舎が中央へと位置して見受けられるその傍らに、旧校舎と思しき別棟や、付属校すらも見て取れる。


 壮観に見受けられる程に巨大な建物は、これを目の当たりとした者を、否が応にも気圧させて窺える。


 大自然に圧倒されてしまう程の生命の息吹に包まれて、幻想的にまで見受けられる光景は、殊更に感動さえ覚えても、なんら差し支えない趣きだろうか。


 道端へと大いに咲き乱れる草花の上に連ねられ、様々な種類の群生して見て取れる、異なる形状の葉が、その中央に整備されている道路の頭上を覆い隠して窺える。


 人里から大きく離れている同所とあってか、立ち並び、天を衝くかの如く屹立する樹木の、合間合間からは、獣の鳴き声なども聞き届けられて見受けられる。


 木々の枝へと足を落ち着けている小鳥の心地の良い囀りが、この場へと訪れた人々を迎え入れる様にして歓迎して見て取れる。


 まるで祝福を告げているかの如き、聞き心地の良い音色に耳を澄ませては、その美しいかんばせへと、微笑を称えるユキである。


 本来の目的を果たしたユキは、大きく開け放たれた門扉の前での視線が、殊更に自身へと集っている事実を自覚する。


 昨晩にも婚礼の儀式の会場にて見受けられた人々の見知った顔が、疎に散見されて垣間見て取れる。


 だがそれも、龍鬼の眼光鋭い切長の瞳が、辺りを油断なく睥睨して見受けられる為、何ら気を払うに値しない。


 しかしながら、これを何ら構った様子もなく、龍鬼へとその身を侍らせて窺えるユキは、自ずと自身の教室へと足を運ばせて見て取れる。


「ユキ、俺は一度職員室へと向かわねばならん」


 だがしかし、今し方身を預けた龍鬼から与えられた無常なる言葉を受けて、ユキの美貌が曇って見受けられる。


「そうですか‥わかりました」


 殊更に気落ちした表情と相成ったユキは、自らの肩口を抱いていた逞しい腕が離れていく感覚を、存外に口惜しく思えた。


「また、教室でお会い致しましょう」


 先程まで自身を抱き寄せていた、龍鬼の逞しい屈強な肉体が離れていくに応じて、途端に不安げな面持ちを露わとして窺えるユキである。


 焦燥さえをも表情へと垣間見て取れるユキは、悲痛に瞼を伏せ、その美貌へと陰りが差して窺える。


 何処か色香すら漂わせて見受けられる彼女の姿を目の当たりとした龍鬼は、真一文字に口を閉ざして熟考している様子が見て取れる。


「だがそれは、ユキの望む所ではなかろう。故に、このまま向かうとしよう」


 そうして思慮を迎えた末に巡らせた逡巡は、即座に返答と相成って、ユキの耳へと聞き届けられる。


「本当に御座いますかっ。それなら共に参りまましょう」


 穏やかに応じて見て取れる龍鬼からの言葉を与えられたユキは、心底からの歓喜を露わとする。


 大いに喜悦を入り混じらせて見受けられるユキの麗しきかんばせは、まるで花が咲き誇らんばかりに美しい。


 これを目の当たりとした周囲に居合わせている生徒たちは、男女の例外なく意識を奪われて見て取れる。


 多分に視線を釘付けとされてしまっている彼ら彼女らは、自身が向けた視線を背けることさえままならなく窺える。


 その様にして、人目見た瞬間から骨の髄まで魅了されて見受けられる周囲からの、不躾な眼差しなど何のその。


 同所へと訪れている生徒達の自然と集わせてしまう雑踏を、その中央に道を作る様にして、自ずと縦状に分たれていく。


 流れる様に洗練された動きで、ユキが征く道を、自ら開けて見受けられる生徒達である。


 その只中を龍鬼の傍へと身を侍らせて窺えるユキは、僅かながらに覚えた優越感を露わとしてみせた。


 彼女と同様に、己が娘を我が物顔で抱き寄せる龍鬼は、その姿を誇示するが如く、堂々とした立ち振る舞いが見受けられる。


 これを目の当たりとした誰もが、圧倒的なまでに強烈な偶像を誇る二人に対し、情景の眼差しを向ける他にない。


 彼等彼女らの羨望の孕んだ視線を向けられて尚、依然として毅然とした立ち振る舞いを崩さずに、何ら構った様子すらも見受けられない。


 その傍を追従する様にして、従順にも歩みを進めて窺える凛とした態度を見せているユキも同様に、上品な所作が見て取れる。


 そんな二人の格の違いを見せつけて見受けられる様な光景を受けて、生徒間では囁き声での噂話が沸き立って窺える。


 眩いばかりに純白の煌めきが見受けられるユキの長髪が、同所を撫でる微風により、金糸の如く翻る。


 虹彩さえ放って見て取れる同色の白金の瞳は、研ぎ澄まされた矢の如く理知的な印象が窺える。


 その身から発散されて見受けられる可視化できる程に高濃度の魔力が、白金の粒子と相成ってこの場へと顕現して見て取れる。


 彼女の幻想的なまでに美しい姿を、側から眺めていた生徒等は、気圧されてしまった様に口を噤んで見受けられる。


 先程の喧騒は何処へやら、静寂が舞い降りた同所へとユキの履き物が地面を踏む音色だけが、殊更に響いて見て取れる。


 だがしかし、そんな彼等彼女等の異様な質量さえ伴って見受けられる沈黙が支配したこの場にて、毅然とした美貌で、歩みを進めるユキである。


 龍鬼の傍へと殊更に身を寄せたユキは、際立って豊満な自身の肉体を、完膚なきまでに隙間さえ見受けられない程に、密着させて見て取れる。


「ふふ‥❤️」


 彼女の豊満な乳肉を押し付ける様な、多分に媚びた立ち振る舞いに応じて、自然と龍鬼の逞しい肉体も動いて見受けられる。


 大いに色香が漂う肉付きの良い身体と比較して対称的に、細っそりとした華奢なユキの肩口に逞しい腕を回して見て取れる。


「あんっ❤️」


 存分に見せつけるかの如く、堂々とした立ち振る舞いが窺える龍鬼は、そのままユキの柔らかな身体を、丸太の様な腕の中へと迎え入れる。


 極限まで鍛え上げられた幾重にも割れた腹筋へと、顔を埋めることと相成ったユキは、その屈強なる肉体の感触に触れて見受けられる。


「‥ぁ❤️」


 逞しい筋肉の肉体へと包まれた心地よい感覚に身を委ねたユキは、殊更に強烈な安堵に身を包まれる。


 龍鬼の傍らに自身の身を自ら侍らせて、己が籍を置いている教室へと、何ら気兼ねなく赴いて見て取れるユキである。


 雌としてのあからさまに媚びた性質を窺わせる様にして、身を寄せるユキの立ち振る舞い。


 そんな彼女の卑しい雌としての本能に身を委ねた、動物的な衝動に従った行いに応じて、柔和に口元を綻ばせる龍鬼である。


 多分に媚びを孕んだ上目遣いで見上げてくるユキの眼差しを見て取った龍鬼は、無造作に己の無骨な五指を動かして見受けられる。


 ユキの純白に輝く白金の髪を愛でる様にして梳いて見て取れる龍鬼は、不躾にも絹の如きサラサラとした手触りの金糸の様なそれを弄ぶ。


 心底から仲睦まじい様子が見受けられる二人は、周囲の観衆と相成っている生徒達の姿など、何ら意に解することなき、教室へと向かって見て取れる。


 二人の後ろ姿を呆然とした面持ちで眺めるしか窺えない生徒達は、これを一方的に見送る他になかった。
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