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情景
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その様にして些か卑怯ながらもわたしはアナスタシア様から受けたおこぼれに預かることで、初めての授業ではことなきを得ました。
恐らくですかれど、これも全てフウガ様がアナスタシア様に対して言伝に頼まれていた内容だとしますと、とても感謝しても仕切れません。
そうです。
わたしはアナスタシア様の活躍に恐れながらも乗じることにより、酷く卑劣極まるやり方では御座いますが、漸く同クラスにおいての立ち位置を誂える事ができました次第となります。
といいますのも、一度の遠征においてどれ程までの魔物を駆除したのかを自己申告により報告を成すのです。
それ故アナスタシア様がつい今し方に挙げられました功績も、彼女の温情によりわたしもそれにあやかる事ができた所存に御座います。
正に人としてはあまりに最低な振る舞いではるのではあるのですが、依然として同所における勝手には及ばないわたしには、これに甘んじる他にないのでした。
はい、そうです。
とてもではありませんが、至らないわたしでは、到底邪悪な魔物には及ばないと、先程その存在を目撃しました折に実感致しました。
ですのでこうして卑しくも無様ながら恥を忍んでアナスタシア様から与えられた紛い物の功績を享受する他にない次第でした。
にも関わらず、これに対してわたし自身が不正への罪悪を感じてしまっているのだから、あまりに浅ましい話であるのです。
何故ならばその様な思考に意識を巡らせたとしても、只々愚行を積み重ねているだけに過ぎず、本来であれば粛々と改善に取り組むべきであるのですから。
ですからそんな調子に徹してしまい、今もアナスタシア様の背に追い縋るがままに手を引かれるばかりとなります。
それ故果たしてわたし自身の不得の致す所が影響しているのか定かではありませんが、何故か集わせてしまう視線の程は依然として判然としません。
いいえ。
本当のその意味する所は心底からわたしは理解しているのにも関わらず、それを意識してしまうと思わず羞恥に駆られてしまうのです。
それですので恥辱を覚えてしまうわたしはといえば、再び学園へと帰還を果たした時分においても屈辱を感じています。
それは、依然としてアナスタシア様から譲り受けました体操服をわたしが身に付けているが所以に他ならないでしょう。
その為に酷く居心地が悪く感じてしまっていますわたしは、自ずと内股になる他にありません。
ですがその様な自らに相応しくない振る舞いにも躊躇いを覚えてしまうわたしは自然、恐る恐るといった調子で周囲の人々の顔色を伺います。
しかしながらその途端、上体を前屈みにしたことにより体操服の生地が余計にお尻に対して食い込んでしまいます。
するとすぐさま場を共にしている人々、その中でも著しく窺えますのは特段殿方の皆様が、わたしの臀部に眼差しを注がれました。
ですので否が応にも戦慄いてしまう唇を自ずと噛み締めるに伴うわたしは、酷くよるべない内心を露わとしている事でしょう。
ですからそんな調子で混乱する事頻りの醜態を晒す自身の無様を慮って頂けたのか、アナスタシア様がわたしに対して助け舟を与えてくださいました。
「大丈夫かしら?‥見るに顔色が優れない様だけれど‥」
そしてそんな風に恐れ多くも気遣いをして頂いた手前、わたしとしてもこれに対しては、酷く心を揺り動かされました。
「ありがとう御座います。ですが、わたしは大丈夫です。あの‥アナスタシア様、今日は助けて頂き、とても嬉しく思いました」
その為わたしも自身も自ずと気がつけば深々とアナスタシア様に向かって頭を下げていました次第で御座います。
「いいえ、それなら貴方が気にすることはないわ。だってわたしがそれをしたかっただけだもの。だからわたしは貴方から感謝される様なことは何もしていないのよ。それをよくよく理解したかしら?」
ですが次いでアナスタシア様から語られたのは、まるで自らが行った慈悲深鬼行為を否定する物言いでした。
そしてその様を見ていると次第に自身の眼前に佇むアナスタシア様がどれだけの善性を誇る人であるのかに及びます。
それ故わたしは心底からアナスタシア様の高潔なその精神性に、酷く心打たれたのでした。
ですのでわたしはそれ以上の蛇足となる振る舞いは控え、この授業が終わるまでアナスタシア様の側に身を留めました。
そうしてあまりに濃密に思えました一時限を終えたわたしはといえば、そこからは特段新しい事柄でも無い世界についての歴史などを学ぶ運びとなりました。
それに際してなのですが、再び改めて問題となったのが、わたしが平素から着用しています修道服に御座います。
それといいますのも、聖域に居た時分はあまりに世間に疎く、及びがつかない所にある事柄でしたが、どうやらわたしの装いは極めて肌の露出が激しくある様なのです。
ですから自ずとそれを改めて意識させられるに他にないわたしは、確かに剥き出しとなっている臀部から太腿に掛けての肌を晒している事実へと至りました所存です。
その為に露わとなっている情けない色白な肌色を人目に見せたくなかったわたしはといえば、少なからずやはり抵抗を覚えます。
それが為に特段平素から鍛えているわけでもないわたしの柔らかに過ぎる下半身は、今に場を共にしている殿方の引き締まった筋肉質な肉体とは、比べるべくもありません。
それ故わたしとしても平素からその様な逞しい強靭な身体が欲しいが為に、鍛えた事がありましたがしかし、それも遂には叶いませんでした。
そうです。
幾ら鍛えても全く硬くもならない贅肉がついた臀部と太腿に対しては、わたしは辟易としてしまったのでした。
しかしながらそんな下半身とは対称的に腹部だけは多少は引き締まりましたので、日々の食事には心掛けていました。
ですのでそれだけは保とうと、体型を維持しているのですが、惨めにも下半身だけ脂肪がついている身体は、同性の目から見てもさぞ滑稽として映るでしょう。
わたしはこの場に居合わせています殿方の様に、柔らかな脂肪に覆われた臀部ではなく、硬い鋼の如き筋肉が欲しいのです。
そして色白い太腿ではなくて、まるで丸太の様にしてゴツゴツとした、大地に根付いている様にも見て取れる程に大きな、大木の根っこの如き両脚を望んでいます。
ですからわたしはその様な自らのあまりに惨めに過ぎる身体を同所に共にする、人々に対して晒すことはどうしても憚られました。
にも関わらず今現在も修道服を身に纏うに甘んじる羽目となっていますわたしはというと、甚だ不本意ながら授業を受けています。
しかしながらどうしても修道服の隙間から窺える部分から覗けた自らの惨めなそれが、否が応にも気になってしまいます。
その為酷い恥辱に苛まれるわたしは、自ずと自身の太腿が内股になるのに伴い、それを擦り合わせて襲いくる屈辱を誤魔化します。
そうしてわたしは入学したばかりとあってか注目も集わせてしまっている事実に対して、とても不本意と感じてしまいます。
ですので眼前にて講義をしているソウメイ様の御姿から意識は逸れて、自然と同クラスに共に在籍している殿方へと勝手に劣等感を覚えてしまいます。
ですからそんな風にこの場へと居合わせています逞しい殿方へと、呪詛の念を送ると共に、少なからず気後れしてしまいます。
そしてその様にして彼等が不躾にわたしへと与えてくるその好奇の眼差しに対しても、自身でも自覚できる程の辱めとしても感じられたのでした。
それ故そんなわたしよりも遥かに強靭なる逞しい肉体を誇る彼等には、心底から憧憬を抱くに及んだのでした。
ですがこうした装いで授業に臨むしかないわたしは、そのままの恥ずかしい身体を晒したままに身を委ねる他にありませんでした。
恐らくですかれど、これも全てフウガ様がアナスタシア様に対して言伝に頼まれていた内容だとしますと、とても感謝しても仕切れません。
そうです。
わたしはアナスタシア様の活躍に恐れながらも乗じることにより、酷く卑劣極まるやり方では御座いますが、漸く同クラスにおいての立ち位置を誂える事ができました次第となります。
といいますのも、一度の遠征においてどれ程までの魔物を駆除したのかを自己申告により報告を成すのです。
それ故アナスタシア様がつい今し方に挙げられました功績も、彼女の温情によりわたしもそれにあやかる事ができた所存に御座います。
正に人としてはあまりに最低な振る舞いではるのではあるのですが、依然として同所における勝手には及ばないわたしには、これに甘んじる他にないのでした。
はい、そうです。
とてもではありませんが、至らないわたしでは、到底邪悪な魔物には及ばないと、先程その存在を目撃しました折に実感致しました。
ですのでこうして卑しくも無様ながら恥を忍んでアナスタシア様から与えられた紛い物の功績を享受する他にない次第でした。
にも関わらず、これに対してわたし自身が不正への罪悪を感じてしまっているのだから、あまりに浅ましい話であるのです。
何故ならばその様な思考に意識を巡らせたとしても、只々愚行を積み重ねているだけに過ぎず、本来であれば粛々と改善に取り組むべきであるのですから。
ですからそんな調子に徹してしまい、今もアナスタシア様の背に追い縋るがままに手を引かれるばかりとなります。
それ故果たしてわたし自身の不得の致す所が影響しているのか定かではありませんが、何故か集わせてしまう視線の程は依然として判然としません。
いいえ。
本当のその意味する所は心底からわたしは理解しているのにも関わらず、それを意識してしまうと思わず羞恥に駆られてしまうのです。
それですので恥辱を覚えてしまうわたしはといえば、再び学園へと帰還を果たした時分においても屈辱を感じています。
それは、依然としてアナスタシア様から譲り受けました体操服をわたしが身に付けているが所以に他ならないでしょう。
その為に酷く居心地が悪く感じてしまっていますわたしは、自ずと内股になる他にありません。
ですがその様な自らに相応しくない振る舞いにも躊躇いを覚えてしまうわたしは自然、恐る恐るといった調子で周囲の人々の顔色を伺います。
しかしながらその途端、上体を前屈みにしたことにより体操服の生地が余計にお尻に対して食い込んでしまいます。
するとすぐさま場を共にしている人々、その中でも著しく窺えますのは特段殿方の皆様が、わたしの臀部に眼差しを注がれました。
ですので否が応にも戦慄いてしまう唇を自ずと噛み締めるに伴うわたしは、酷くよるべない内心を露わとしている事でしょう。
ですからそんな調子で混乱する事頻りの醜態を晒す自身の無様を慮って頂けたのか、アナスタシア様がわたしに対して助け舟を与えてくださいました。
「大丈夫かしら?‥見るに顔色が優れない様だけれど‥」
そしてそんな風に恐れ多くも気遣いをして頂いた手前、わたしとしてもこれに対しては、酷く心を揺り動かされました。
「ありがとう御座います。ですが、わたしは大丈夫です。あの‥アナスタシア様、今日は助けて頂き、とても嬉しく思いました」
その為わたしも自身も自ずと気がつけば深々とアナスタシア様に向かって頭を下げていました次第で御座います。
「いいえ、それなら貴方が気にすることはないわ。だってわたしがそれをしたかっただけだもの。だからわたしは貴方から感謝される様なことは何もしていないのよ。それをよくよく理解したかしら?」
ですが次いでアナスタシア様から語られたのは、まるで自らが行った慈悲深鬼行為を否定する物言いでした。
そしてその様を見ていると次第に自身の眼前に佇むアナスタシア様がどれだけの善性を誇る人であるのかに及びます。
それ故わたしは心底からアナスタシア様の高潔なその精神性に、酷く心打たれたのでした。
ですのでわたしはそれ以上の蛇足となる振る舞いは控え、この授業が終わるまでアナスタシア様の側に身を留めました。
そうしてあまりに濃密に思えました一時限を終えたわたしはといえば、そこからは特段新しい事柄でも無い世界についての歴史などを学ぶ運びとなりました。
それに際してなのですが、再び改めて問題となったのが、わたしが平素から着用しています修道服に御座います。
それといいますのも、聖域に居た時分はあまりに世間に疎く、及びがつかない所にある事柄でしたが、どうやらわたしの装いは極めて肌の露出が激しくある様なのです。
ですから自ずとそれを改めて意識させられるに他にないわたしは、確かに剥き出しとなっている臀部から太腿に掛けての肌を晒している事実へと至りました所存です。
その為に露わとなっている情けない色白な肌色を人目に見せたくなかったわたしはといえば、少なからずやはり抵抗を覚えます。
それが為に特段平素から鍛えているわけでもないわたしの柔らかに過ぎる下半身は、今に場を共にしている殿方の引き締まった筋肉質な肉体とは、比べるべくもありません。
それ故わたしとしても平素からその様な逞しい強靭な身体が欲しいが為に、鍛えた事がありましたがしかし、それも遂には叶いませんでした。
そうです。
幾ら鍛えても全く硬くもならない贅肉がついた臀部と太腿に対しては、わたしは辟易としてしまったのでした。
しかしながらそんな下半身とは対称的に腹部だけは多少は引き締まりましたので、日々の食事には心掛けていました。
ですのでそれだけは保とうと、体型を維持しているのですが、惨めにも下半身だけ脂肪がついている身体は、同性の目から見てもさぞ滑稽として映るでしょう。
わたしはこの場に居合わせています殿方の様に、柔らかな脂肪に覆われた臀部ではなく、硬い鋼の如き筋肉が欲しいのです。
そして色白い太腿ではなくて、まるで丸太の様にしてゴツゴツとした、大地に根付いている様にも見て取れる程に大きな、大木の根っこの如き両脚を望んでいます。
ですからわたしはその様な自らのあまりに惨めに過ぎる身体を同所に共にする、人々に対して晒すことはどうしても憚られました。
にも関わらず今現在も修道服を身に纏うに甘んじる羽目となっていますわたしはというと、甚だ不本意ながら授業を受けています。
しかしながらどうしても修道服の隙間から窺える部分から覗けた自らの惨めなそれが、否が応にも気になってしまいます。
その為酷い恥辱に苛まれるわたしは、自ずと自身の太腿が内股になるのに伴い、それを擦り合わせて襲いくる屈辱を誤魔化します。
そうしてわたしは入学したばかりとあってか注目も集わせてしまっている事実に対して、とても不本意と感じてしまいます。
ですので眼前にて講義をしているソウメイ様の御姿から意識は逸れて、自然と同クラスに共に在籍している殿方へと勝手に劣等感を覚えてしまいます。
ですからそんな風にこの場へと居合わせています逞しい殿方へと、呪詛の念を送ると共に、少なからず気後れしてしまいます。
そしてその様にして彼等が不躾にわたしへと与えてくるその好奇の眼差しに対しても、自身でも自覚できる程の辱めとしても感じられたのでした。
それ故そんなわたしよりも遥かに強靭なる逞しい肉体を誇る彼等には、心底から憧憬を抱くに及んだのでした。
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