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エピソード15 MAOH WORLD!
轟炎将と絶体絶命と救出
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「う、うわあああああああっ?」
深い昏倒からようやく目覚めたイータツは、焼け焦げた体のあちこちからブスブスと黒い煙を上げながら、じりじりと自分ににじり寄る男の悍ましい姿を目の当たりにして、思わず悲鳴を上げた。
「な、なんだ、貴様はアアアアアっ? そ、そんな姿になって、何故まだ動けるのだッ?」
目が覚めるには十分すぎるショッキングでグロテスクな光景だったが、まだ状況を理解できていない。
(た、確かワシは……あの老エルフに奇妙な技をかけられて……いや、そもそも、何で戦って――)
「イータツ様、危ないッ!」
「へ……っ、う、うおぉぉっ?」
呆然としながらそれまでの事を思い返そうとしていたイータツは、スウィッシュの金切り声で我に返り、すんでのところで黒焦げの男が放った雷を躱した。
一瞬前まで自分が横たわっていた石床が雷撃で砕けるのを見て、イータツは昏倒するまでの経緯を思い出す。
「そ、そうであった! 雷系呪術を操るという事は……こやつは、マッツコーの奴が創ったとかいう“イキビト”とやらの成れの果て……?」
「ぶっぶー、ハ・ズ・レよん、おハゲちゃん♪ 正解は“ダースト”ちゃんでーす。ワタシが創ったっていうのは当たってるけどねん」
「ッ! マッツコーっ!」
イータツは、能天気な声の主の姿を見つけるや、ヒゲを逆立てながら怒声を上げた。
「イキビトだろうがダーストだろうがどっちでも良い! コイツに味方のワシへの攻撃をやめさせろ! キサマが創った玩具なら出来るだろ!」
「あー、ごめーん。それはム~リ~」
イータツの要求に、マッツコーはヘラヘラ嗤いながら首を左右に振り、自分の体を縛る太い縄を顎で指す。
「ご覧の通り、今のワタシは哀れな囚われの身だからねぇ。まあ……そのダーストちゃんは絶賛暴走中だから、たとえワタシが自由の身でも制御できないけどねん」
「ぼ、暴走中だとッ?」
「そうゆうコ・ト。だから、自分ひとりでがんばってねぇん。その子はもう壊れかけだから、おハゲちゃんひとりで戦っても勝てるんじゃない? 知らんケド」
「“知らんけど”って、無責任な……」
マッツコーの言葉に頬を引き攣らせたイータツは、それでも律儀に立ち上がろうとした。
……だが、
「う、ぐう……ダメだ……さっきエルフのジジイに食らった何とかバスターのせいで、身体……特に腰と股関節が……」
「まあ……そりゃそうじゃろ。何せ、四十八の殺人技・別名“五所蹂躙絡み”のキンに……ゴホン、ヴァートスバスターをまともに食らったんじゃ。大ダメージは必至で、立ち上がるのも難しかろうて。ヒョッヒョッヒョッ!」
「いや……確かにそうみたいだけどさ。そのせいで結構なピンチみたいだよ、あのオッサン……」
まるで生まれたての子鹿のように脚を縺れさせているイータツの姿を見て、ドヤ顔で胸を張るヴァートスにジト目を向けるジェレミィア。
「そ、そうですよッ!」
そんな彼女のツッコミに大きく頷いたのは、スウィッシュだった。
彼女は、絶体絶命のイータツに心配そうな目を向けると、彼に向けて追撃の雷系呪術を放とうとしているダーストの背中目がけて両腕を伸ばし、鋭く叫ぶ。
「――止まりなさい! 阿鼻叫喚氷晶魔術ッ!」
――だが、
彼女が詠唱と共に交差させた両腕から放たれたのは……まるで細雪のように粒の細かい氷の粒だけで、ダーストの背へ届く前に溶け消えてしまった。
「……くっ、やっぱり、もう理力が……!」
消耗して肩で息を吐きながら、スウィッシュは青ざめた顔で唇を噛む。
彼女は背後に振り返り、弱々しい声で仲間たちに助けを求めた。
「誰か……イータツ様を助けてあげて……!」
「……ごめん、スウィッシュ。私もお前と同じで、理力が尽きてる」
スウィッシュの懇願に、ファミィが暗い顔で首を横に振る。
その傍らで、ヴァートスも無言で頷いた。
――と、
「分かった!」
という快活な声が上がり、スウィッシュたちの傍らを一陣の旋風が通り過ぎる。
次の瞬間、足が縺れて尻もちをついたイータツの前に、銀髪の狼獣人の娘が忽然と姿を現した。
「お……お前は――!」
「オッサン! みんなのところまで退くよ! さあ、手を!」
持ち前の超高速で移動したジェレミィアは、彼女が瞬時に目の前に現れた事に驚愕の表情を浮かべるイータツに手を差し伸べる。
だが――、
「い、要らんッ!」
イータツは、彼女が伸ばした手を拒絶した。
「ワシは、栄えある真誓魔王国四天王筆頭だぞ! そんなワシが、大敵である“伝説の四勇士”のひとりであるキサマに助けられる訳にはいかんのだ!」
「まったく……そんな事言ってる場合じゃないっしょ!」
ジェレミィアは、思わずイータツに呆れながら声を荒げる。
「このまんまじゃ、オッサン死んじゃうよ! ……っていうか、“伝説の四勇士”に助けられたくないって言っても、オッサンの上司の方は、アタシたちの手を借りまくってんだけど――」
「――ジェレミィア! 後ろ!」
「ッ!」
言葉の途中でかけられた警告の声と、その言葉を裏付けるように背後で感じた殺気に気付いたジェレミィアは、反射的に振り返りながら、腰の細剣を抜き放った。
そして、眩い光を放ちながら、自分の脳天目がけて振り下ろされたものを細剣ではっしと受け止める。
……だが、それは悪手だった。
「しししししししびれれれれれれるるるるッ!」
ダーストが振り下ろした雷の長槍を、ミスチール鋼製の細剣の刀身で受けたせいで、ジェレミィアは感電してしまう。
それでも、何とか痺れる体を動かしてダーストの雷長槍を弾く。
――だが、
「か、かはっ……かかかからだがが……」
感電のダメージと痺れで、ジェレミィアはその場に蹲ってしまった。
彼女に庇われた形になったイータツの方も、相変わらず体の自由が利かず、ヴァートスとの戦いで理力を使い果たしていた為、ダーストに向かって反撃の炎系呪術を放つ事も出来ない。
そんなふたりに白濁した瞳を向けたダーストは、半ば炭化した顔を歪めながら、両手で握った雷長槍を大きく振り上げた。
そして、なす術もなく彼の事を見上げるジェレミィアとイータツを両断せんと、頭上に掲げた雷長槍を振り下ろさんとした――その時、
「究極収束雷撃槌呪術――ッ!」
高らかに上がった若い娘の詠唱と共に発生した凶暴なほどに猛烈な光の奔流が、呪祭拝堂の闇を一瞬で掻き消した――!
深い昏倒からようやく目覚めたイータツは、焼け焦げた体のあちこちからブスブスと黒い煙を上げながら、じりじりと自分ににじり寄る男の悍ましい姿を目の当たりにして、思わず悲鳴を上げた。
「な、なんだ、貴様はアアアアアっ? そ、そんな姿になって、何故まだ動けるのだッ?」
目が覚めるには十分すぎるショッキングでグロテスクな光景だったが、まだ状況を理解できていない。
(た、確かワシは……あの老エルフに奇妙な技をかけられて……いや、そもそも、何で戦って――)
「イータツ様、危ないッ!」
「へ……っ、う、うおぉぉっ?」
呆然としながらそれまでの事を思い返そうとしていたイータツは、スウィッシュの金切り声で我に返り、すんでのところで黒焦げの男が放った雷を躱した。
一瞬前まで自分が横たわっていた石床が雷撃で砕けるのを見て、イータツは昏倒するまでの経緯を思い出す。
「そ、そうであった! 雷系呪術を操るという事は……こやつは、マッツコーの奴が創ったとかいう“イキビト”とやらの成れの果て……?」
「ぶっぶー、ハ・ズ・レよん、おハゲちゃん♪ 正解は“ダースト”ちゃんでーす。ワタシが創ったっていうのは当たってるけどねん」
「ッ! マッツコーっ!」
イータツは、能天気な声の主の姿を見つけるや、ヒゲを逆立てながら怒声を上げた。
「イキビトだろうがダーストだろうがどっちでも良い! コイツに味方のワシへの攻撃をやめさせろ! キサマが創った玩具なら出来るだろ!」
「あー、ごめーん。それはム~リ~」
イータツの要求に、マッツコーはヘラヘラ嗤いながら首を左右に振り、自分の体を縛る太い縄を顎で指す。
「ご覧の通り、今のワタシは哀れな囚われの身だからねぇ。まあ……そのダーストちゃんは絶賛暴走中だから、たとえワタシが自由の身でも制御できないけどねん」
「ぼ、暴走中だとッ?」
「そうゆうコ・ト。だから、自分ひとりでがんばってねぇん。その子はもう壊れかけだから、おハゲちゃんひとりで戦っても勝てるんじゃない? 知らんケド」
「“知らんけど”って、無責任な……」
マッツコーの言葉に頬を引き攣らせたイータツは、それでも律儀に立ち上がろうとした。
……だが、
「う、ぐう……ダメだ……さっきエルフのジジイに食らった何とかバスターのせいで、身体……特に腰と股関節が……」
「まあ……そりゃそうじゃろ。何せ、四十八の殺人技・別名“五所蹂躙絡み”のキンに……ゴホン、ヴァートスバスターをまともに食らったんじゃ。大ダメージは必至で、立ち上がるのも難しかろうて。ヒョッヒョッヒョッ!」
「いや……確かにそうみたいだけどさ。そのせいで結構なピンチみたいだよ、あのオッサン……」
まるで生まれたての子鹿のように脚を縺れさせているイータツの姿を見て、ドヤ顔で胸を張るヴァートスにジト目を向けるジェレミィア。
「そ、そうですよッ!」
そんな彼女のツッコミに大きく頷いたのは、スウィッシュだった。
彼女は、絶体絶命のイータツに心配そうな目を向けると、彼に向けて追撃の雷系呪術を放とうとしているダーストの背中目がけて両腕を伸ばし、鋭く叫ぶ。
「――止まりなさい! 阿鼻叫喚氷晶魔術ッ!」
――だが、
彼女が詠唱と共に交差させた両腕から放たれたのは……まるで細雪のように粒の細かい氷の粒だけで、ダーストの背へ届く前に溶け消えてしまった。
「……くっ、やっぱり、もう理力が……!」
消耗して肩で息を吐きながら、スウィッシュは青ざめた顔で唇を噛む。
彼女は背後に振り返り、弱々しい声で仲間たちに助けを求めた。
「誰か……イータツ様を助けてあげて……!」
「……ごめん、スウィッシュ。私もお前と同じで、理力が尽きてる」
スウィッシュの懇願に、ファミィが暗い顔で首を横に振る。
その傍らで、ヴァートスも無言で頷いた。
――と、
「分かった!」
という快活な声が上がり、スウィッシュたちの傍らを一陣の旋風が通り過ぎる。
次の瞬間、足が縺れて尻もちをついたイータツの前に、銀髪の狼獣人の娘が忽然と姿を現した。
「お……お前は――!」
「オッサン! みんなのところまで退くよ! さあ、手を!」
持ち前の超高速で移動したジェレミィアは、彼女が瞬時に目の前に現れた事に驚愕の表情を浮かべるイータツに手を差し伸べる。
だが――、
「い、要らんッ!」
イータツは、彼女が伸ばした手を拒絶した。
「ワシは、栄えある真誓魔王国四天王筆頭だぞ! そんなワシが、大敵である“伝説の四勇士”のひとりであるキサマに助けられる訳にはいかんのだ!」
「まったく……そんな事言ってる場合じゃないっしょ!」
ジェレミィアは、思わずイータツに呆れながら声を荒げる。
「このまんまじゃ、オッサン死んじゃうよ! ……っていうか、“伝説の四勇士”に助けられたくないって言っても、オッサンの上司の方は、アタシたちの手を借りまくってんだけど――」
「――ジェレミィア! 後ろ!」
「ッ!」
言葉の途中でかけられた警告の声と、その言葉を裏付けるように背後で感じた殺気に気付いたジェレミィアは、反射的に振り返りながら、腰の細剣を抜き放った。
そして、眩い光を放ちながら、自分の脳天目がけて振り下ろされたものを細剣ではっしと受け止める。
……だが、それは悪手だった。
「しししししししびれれれれれれるるるるッ!」
ダーストが振り下ろした雷の長槍を、ミスチール鋼製の細剣の刀身で受けたせいで、ジェレミィアは感電してしまう。
それでも、何とか痺れる体を動かしてダーストの雷長槍を弾く。
――だが、
「か、かはっ……かかかからだがが……」
感電のダメージと痺れで、ジェレミィアはその場に蹲ってしまった。
彼女に庇われた形になったイータツの方も、相変わらず体の自由が利かず、ヴァートスとの戦いで理力を使い果たしていた為、ダーストに向かって反撃の炎系呪術を放つ事も出来ない。
そんなふたりに白濁した瞳を向けたダーストは、半ば炭化した顔を歪めながら、両手で握った雷長槍を大きく振り上げた。
そして、なす術もなく彼の事を見上げるジェレミィアとイータツを両断せんと、頭上に掲げた雷長槍を振り下ろさんとした――その時、
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