鏡花水月

第4章 連戦

第19話 【逆転】する未来

男「俺の名は【十ヶ崎 透】…そして…チェックメイトだ！」

その瞬間、泰斗の目の前は真っ暗になった。

泰斗（な…なんだこれは！？）

泰斗（痛ァッ！？）

透「この【五感を操る能力】は【視力】【聴力】【嗅覚】【触覚】【味覚】によって形成している…【痛覚】は感じるみたいだから拷問は出来る」

泰斗（やめろぉ！）

泰斗（…そうだ。俺が…今度こそ…俺が守るんだ！）

泰斗（しかし…どうやって？この状況で…）

？？？「よぉ…」

泰斗「誰だ！？」

？？？「俺はお前…正真正銘【最上泰斗】だ…」

泰斗「どういうことだ…？何故俺が2人いる…？」

最上「なんだよ…覚えてねぇのか？小ちぇえ頃によく話したじゃあねぇか…」

泰斗「覚えてないな…」

泰斗「…つまりお前は俺とは別の人格って訳か？」

最上「そうなるな…なんでここに来たのかは分からんが…」

泰斗「！…そうだ、俺はいま五感を奪われていてピンチなんだ！助けてくれ！」

最上「…昔を思い出してみろ。お前の能力が発動出来るのは力の向きだけか？」

泰斗「！」

最上「ま、久しぶりに話せて良かったぜ…じゃあな」

泰斗「…そうか……昔、俺の回りでは…色々な物事が反対になっていた…」

泰斗「【見えていないことの反対】」

透「ははは！これだから拷問は辞められ…ハッ！？」

透「ど…どうしてだ！？何故お前の目は正確に俺を見ているんだ！？」

泰斗「…俺の深くはとっても暗かったよ…まぁ…未来より悪くない」

泰斗「【視力以外の四感の反対】」

泰斗「これで…形勢逆転ってやつだな」