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序章
08 親離れを決意①
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ヴィアベルが言う「なんとかしてやろう」ほど当てにならないものはない。
それはいつだって、「中央の国へおいで」と言っているようなものだから。
両親を事故で喪い、引き取ってくれた祖父も寿命を全うして天へ召され、一人残されたペリーウィンクル。
天涯孤独の身の上である彼女をずっと見てきたからこそ、ヴィアベルは心配でたまらないのだろう。
ペリーウィンクルはヴィアベルが育ての親のような気持ちでいると思っているが、実のところはわからない。
なにせ、妖精には家族が存在しない。
家族を知らない妖精が、果たして親のような気持ちになるものなのか。
甚だ、疑問である。
本来、契約者を失った妖精は、新しい契約者を見つけるか、中央の国へ帰るのが普通だ。
中には、契約者に執着するあまり、契約者が眠る墓の墓守になってしまう妖精もいるそうだが、そんなのは稀である。
つまり、祖父が亡くなった時点で、ヴィアベルはペリーウィンクルの前からいなくなるはずだった。
彼がそうしなかったのは、妖精の気まぐれか、はたまた生前の祖父が何かを対価にそのような願いをしていたのではないか、とペリーウィンクルは思っている。
「できることなら、そばにいてくれ。そばにいてくれないと、なにをしでかすかとヒヤヒヤしてなにも手につかん」
とは、ヴィアベルの言葉である。
気まぐれにしては、真剣味を帯びた声だ。
だからペリーウィンクルも無碍にはできなくて、いつも困ったように笑って言う。
「ヴィアベル。何度も言うけれど、私はもう大人の年齢なのよ。ヨチヨチ歩きの赤ちゃんじゃないの。あなたが見ていなくたって、ちゃんと生きていけるわ」
最後に、ペリーウィンクルが照れた顔でそっぽを向きながら「会えるのは嬉しいけれど」と言うと、ヴィアベルはいつも整った顔をだらしなく緩めて嬉しそうにしていた。
その顔は、ペリーウィンクルを見る祖父と似ているようでちょっと違う、見ているとむず痒くなるようなものだった。
それはいつだって、「中央の国へおいで」と言っているようなものだから。
両親を事故で喪い、引き取ってくれた祖父も寿命を全うして天へ召され、一人残されたペリーウィンクル。
天涯孤独の身の上である彼女をずっと見てきたからこそ、ヴィアベルは心配でたまらないのだろう。
ペリーウィンクルはヴィアベルが育ての親のような気持ちでいると思っているが、実のところはわからない。
なにせ、妖精には家族が存在しない。
家族を知らない妖精が、果たして親のような気持ちになるものなのか。
甚だ、疑問である。
本来、契約者を失った妖精は、新しい契約者を見つけるか、中央の国へ帰るのが普通だ。
中には、契約者に執着するあまり、契約者が眠る墓の墓守になってしまう妖精もいるそうだが、そんなのは稀である。
つまり、祖父が亡くなった時点で、ヴィアベルはペリーウィンクルの前からいなくなるはずだった。
彼がそうしなかったのは、妖精の気まぐれか、はたまた生前の祖父が何かを対価にそのような願いをしていたのではないか、とペリーウィンクルは思っている。
「できることなら、そばにいてくれ。そばにいてくれないと、なにをしでかすかとヒヤヒヤしてなにも手につかん」
とは、ヴィアベルの言葉である。
気まぐれにしては、真剣味を帯びた声だ。
だからペリーウィンクルも無碍にはできなくて、いつも困ったように笑って言う。
「ヴィアベル。何度も言うけれど、私はもう大人の年齢なのよ。ヨチヨチ歩きの赤ちゃんじゃないの。あなたが見ていなくたって、ちゃんと生きていけるわ」
最後に、ペリーウィンクルが照れた顔でそっぽを向きながら「会えるのは嬉しいけれど」と言うと、ヴィアベルはいつも整った顔をだらしなく緩めて嬉しそうにしていた。
その顔は、ペリーウィンクルを見る祖父と似ているようでちょっと違う、見ているとむず痒くなるようなものだった。
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