拾った剣が精神汚染して来るんだけど!?⇔拾われた剣、主に振り回される!?

ゆうきゅうにいと

文字の大きさ
37 / 278
第1章 うろうろ迷子と運命の出会い?

第037話  ミリアーナ加入

しおりを挟む

 コンコン「おっはよー、リリスちゃん入るよー!」
「あれ? 誰かいるよ?」
「本当だ……誰?」
「んぅ?? ……ふぁ~ぁ?」
「おはよ、リリスちゃん寝顔も変わらず可愛いね」
 朝起きて目を開けると何故かミリアーナを抱いて寝ていた。
「――うひゃあっ!」
 思わずベッドから転がり落ちてそのまま後ずさる。何してんだコイツ!? 怖っ、何で此処に? って言うかリリィ! お前何で無反応なんだよ!?
『危険も悪意も感じなかったでな。体の調整の時間も勿体ないし捨て置いたのじゃ』
 捨て置くな!
「だっ、大丈夫? リリスちゃん!?」
 余りの事に床に座り込んでしまった俺をラビィが抱き止めてコレットとルルがミリアーナの前に立って警戒した。
「その反応はショックだよー、リリスちゃん。でもそのパジャマ可愛いねぇ?」
「ん? ――パジャマ??」コテリ
 あれ? 何で俺パジャマ着てるの??
「ああー。リリスちゃん仕事終わりにダウンしちゃって、マッサージしてあげたら寝ちゃったんだよ? だから私達で運んであげたんだから」
「ん、でも階段はカリンに取られた」
「体洗ってあげたけど全然起きなかったよねー」
 自分の格好に疑問をもってるとラビィとコレットに説明された。そっかぁ、またかぁ。
「なぁに~? 貴女達そう言う関係?」
「そう言う関係がどう言う関係か分かりませんけど、私達はリリスちゃんと同じチームを組んでます」
「あっそれは聞いてる、寮に居ないから副ギルド長を口説きながら聞いたよ。よろしくねコレットちゃん?」
 こいつギルド長だけじゃなく副ギルド長も口説いてたのかよ。ヤッパ真正のヤバい奴じゃん。関わりたくない!

「それでね、私もリリスちゃんとチーム組もうかなって思ってね」
「「「えっ!?」」」
「もう前のチームも辞めて来ちゃった。てへっ」
「「「ええっ!?」」」
「まあ元々限界かなって思ってたんだよねえ。タチアナとマリーは薄々感じてたみたいだからすんなり受け入れてたよ。男共は知らないけど」
「それ、後で揉めるヤツなんじゃないですか?」
「そ、ん、な、こ、と、よ、り、もー、私が聞きたいのはぁ、リリスちゃんとこう言う関係なのかなーって」
 にじり寄って来たミリアーナにスルッと抱き寄せられてしまった。今どうやったの?? 無駄スキル磨きやがって!
「んっ、あっダメ、触っちゃ、んゅ、ダッ、ダメって…………あっ、ん」
「「「………ゴクッ」」」
「ウリウリ、可愛いわぁ、女の子としてるみたい」
 やっ止めっ、見てないで助けてー! 涙目で訴えてるとその後我に帰った3人に引き剥がされ、落ち着いてからお互い自己紹介した。
「私がリリスちゃんと組むのは副ギルド長も賛成なのよ。ほら、教会関係とか色々あるでしょ? 戦力的に……ね?」
 コレット達に取り抑えられても幸せそうだ。若い娘達に抱き付かれてるくらいにしか思って無さそうだなコイツ。
「ぐぐぐ……、確かに私達じゃ何かあった時に対処出来そうに無いわね」
「――うん」
「って事で今日から5人組って事でよろしくー」
「えっと、よろしくお願いします?」
「「よろしくお願いします」します」
 ミリアーナが同じチームか、戦闘に関しては知らないけどランク3だからな。一人前の実力はあると言う事だろう。

「リリスちゃん、朝一の仕事出来る? お腹空いてない? 夜食べて無いでしょ?」
「んんー……」
 確かに空いたかなー。昨日の朝食べたっきりだもんな。
「それなら貴女達3人で受けて来たら? 私達はその間に軽く食べて来るから」
「リリスちゃんはそれで良い?」
「んっ、良い」コク
「それじゃあ先に行くね? 後で合流しよ」
「良い依頼取れると良いね?」
「くじ引きだったら今日はラビィがやってよね」
「ルルはルルじゃ無ければ誰でも良い」
 3人はバタバタしながら出て行った。ずっとソロでやって来たのにいきなり女4人に囲まれたハーレムチームになったな。
『そう言う割に嬉しそうに見えんの』
 一番嬉しそうなのがミリアーナなんだよなぁ。寧ろコイツのハーレムチームじゃない?
「じゃあリリスちゃーん。ミリアお姉ちゃんとお着替えしましょうねー?」
『――まあ、そうじゃろな』

 傭兵仕事用の服に着替えて下に降りて行く。けどやっぱりこの女は恐ろしい女だった。
「やっぱり女の子の服を着るなら下着から拘らないとねー?」
 ………………何も言えないよ?
「あら? あの娘達何か騒いでない?」
 ? ……見るとコレット達がガラの悪そうな奴等に絡まれてるようだった。
「コレット、どうしたの?」
「あっ! ミリアーナさん」
「あん? 何だテメー等、関係ねえ奴等は引っ込んでな」
「私達は同じチームよ。で? どうしたの?」
「ラビィが水汲みの仕事を取ったんですけど譲れって言ってきて……」
「断ったのにシツコイ」
「何それ、アンタ等どう言うつもりよ」
「ああん? お前等昨日馬小屋やってたんだろうが。だったら今日もやっとけや」
「そうだぜ、水汲みは俺等が受けるからよ」
「イヤだって言ってるじゃない!」
「ああ? 俺等はランク3の冒険者だったんだぞ? テメー等ランク2の半人前冒険者だったんだろうが。先輩の言う事は聞いとけや!」
「ここは傭兵ギルドよ、そんな横暴通じる訳ないじゃない。冒険者として幅を利かせたいなら冒険者に戻ったら?」
 ミリアーナは蔑んだ目で男共を相手にしていてコレット達も触発されてる。男共も沸点低そうだし面倒だなぁ。
『これ、オナゴを助けんか。心までオナゴになってしもたんか?』
 おま、何て事言うんだよコイツ。て言うかそう言うモンだったっけ? ずっと人付き合い避けて来たから分からんかった。
「えーっと、……止めなよ?」コテ
「おっ? 何だコイツちっこいけど偉い可愛いじゃねえか!?」
「痛っ!」
 コイツっ、いきなり腕掴みやがって、痛いんだよ。それに無理矢理抱き寄せようとすんな気持ち悪い!!
「おお、本当だ。つか小さ過ぎんだろお前、ギャハハハ! それよりこの女だよ。胸でけえぞ? 仕事なんか良いからコイツ等と良い事しねえ?」
「良いなそれ!お前等も遊んでやっから付き合えや」
「ひっ!!」
 ケツ揉まれたーー!!? ぞわぞわって来たっ!! うわわわっ! 気持ち悪い気持ち悪い!!!

 バキッ! ドカッ! 「ぐおっ!」「ぐふっ!」バタッ! ドスン!
「へ?」
 おぞましい感覚に思わず自分で自分を抱き締めるとバカ共2人が倒れてた。恐る恐る倒した方を見ると、……鬼(ミリアーナ)がいた。
「――何をしてるの? そのお尻は私のモノよね?」
 怖くて口に出せないけど違います。
『なっさけないのう、お主それでええんか?』
 いやいや、チンピラは怖くないけど変態は怖いのよ?
「テメー、何しやがるっ! ぶっ殺されてえのか、あぁん!?」
「このアマァ調子くれてんじゃねえぞ、おお!」
 どうせこんな奴等なんてまともに相手しなくても、受付の方を見て俺は手を振って人を呼ぶ。
「どうしたんですかリリスちゃん!」
 早っ! まああらかじめトラブル対策の為にコイツ等に目を付けてたんだろうけど。取り敢えず事の経緯を話していく。
『コレットとミリアーナがの』ジト目
 何故俺は少女達に後ろに隠されて保護されてるみたいになってんだろう。
「成る程成る程、仕事を横取りしようと脅迫、リリスちゃんにお触りと拉致未遂ですか。……何か言い分はありますか?」
「ああ? 何の事か分かんねえな」
「そうだぜ、訳の分かんねえ事言ってんじゃねえぞ、ああっ!?」
「それより怪我させられたんだ。治療費寄越せや!」
「成る程ぉ、ですが我々職員が全て見ていましたので貴方方の言い分は通りませんよ? 処分は上司が決めますが覚悟しておいた方が良いですよ?」
「カリン、その必要はないわ。私ちょうど剣を持ってるの。バッサリ逝っちゃいましょ?」
 何物騒な事言ってんのミリアーナ? 傭兵なら武器くらい大体持ってるよ!? コレット達が抑えてるけど今にも剣を抜きそうだ。
 男共がギャーギャー言ってカリンが相手してるけど、コッチはコッチでそれどころじゃない、カオスだ。ああ面倒臭い、何でこんな事に……ああ。
「――お腹空いた」ボソッ




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ゲームコインをザクザク現金化。還暦オジ、田舎で世界を攻略中

あ、まん。@田中子樹
ファンタジー
仕事一筋40年。 結婚もせずに会社に尽くしてきた二瓶豆丸。 定年を迎え、静かな余生を求めて山奥へ移住する。 だが、突如世界が“数値化”され、現実がゲームのように変貌。 唯一の趣味だった15年続けた積みゲー「モリモリ」が、 なぜか現実世界とリンクし始める。 化け物が徘徊する世界で出会ったひとりの少女、滝川歩茶。 彼女を守るため、豆丸は“積みゲー”スキルを駆使して立ち上がる。 現金化されるコイン、召喚されるゲームキャラたち、 そして迫りくる謎の敵――。 これは、還暦オジが挑む、〝人生最後の積みゲー〟であり〝世界最後の攻略戦〟である。

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!

仁徳
ファンタジー
あらすじ リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。 彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。 ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。 途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。 ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。 彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。 リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。 一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。 そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。 これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

神様、ありがとう! 2度目の人生は破滅経験者として

たぬきち25番
ファンタジー
流されるままに生きたノルン伯爵家の領主レオナルドは貢いだ女性に捨てられ、領政に失敗、全てを失い26年の生涯を自らの手で終えたはずだった。 だが――気が付くと時間が巻き戻っていた。 一度目では騙されて振られた。 さらに自分の力不足で全てを失った。 だが過去を知っている今、もうみじめな思いはしたくない。 ※他サイト様にも公開しております。 ※※皆様、ありがとう! HOTランキング1位に!!読んで下さって本当にありがとうございます!!※※ ※※皆様、ありがとう! 完結ランキング(ファンタジー・SF部門)1位に!!読んで下さって本当にありがとうございます!!※※

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

元公務員、辺境ギルドの受付になる 〜『受理』と『却下』スキルで無自覚に無双していたら、伝説の職員と勘違いされて俺の定時退勤が危うい件〜

☆ほしい
ファンタジー
市役所で働く安定志向の公務員、志摩恭平(しまきょうへい)は、ある日突然、勇者召喚に巻き込まれて異世界へ。 しかし、与えられたスキルは『受理』と『却下』という、戦闘には全く役立ちそうにない地味なものだった。 「使えない」と判断された恭平は、国から追放され、流れ着いた辺境の街で冒険者ギルドの受付職員という天職を見つける。 書類仕事と定時退勤。前世と変わらぬ平穏な日々が続くはずだった。 だが、彼のスキルはとんでもない隠れた効果を持っていた。 高難易度依頼の書類に『却下』の判を押せば依頼自体が消滅し、新米冒険者のパーティ登録を『受理』すれば一時的に能力が向上する。 本人は事務処理をしているだけのつもりが、いつしか「彼の受付を通った者は必ず成功する」「彼に睨まれたモンスターは消滅する」という噂が広まっていく。 その結果、静かだった辺境ギルドには腕利きの冒険者が集い始め、恭平の定時退勤は日々脅かされていくのだった。

異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜

沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。 数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

処理中です...