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第6章 びくびくお城の招待と新たな仲間?
第015話 再会、第二学院中等部
しおりを挟む翌朝スカーレット姫様は何故か真っ赤になって挨拶してから帰って行った。
何だろう? マリアンヌ様も顔を赤くしてるし。まあ美容魔法のお礼なんだろうけど、姫様と言う立場ある人間が平民に挨拶なんてするのは恥ずかしかったのかも知れないな。
『まあお主はそう思っておくと良いのじゃ』呆れ顔
その日からマリアンヌ様もダンスや音楽のレッスンに参加する様になった。何かあって気を紛らわしたいらしい。貴族の令嬢も色々大変だな。
流石に座学の勉強には参加しないけどダンスや音楽のレッスンは楽しそうに混ざっている。
それで少しでも癒されれば良いとは思うけど、逆にアリアとカチュアが貴族の令嬢の参加に緊張してしまっているんだよな。
マリアンヌ様も緊張を解そうと何故か2人と俺にまで頭を撫でて来たりしてきたけど上手くいってない。まあ2人はビアンカお姉様にも緊張してるくらいだから時間が掛かるだろう。
『寧ろお主と仲良くなろうとしてる様にしか見えんのじゃがの?』
マリアンヌ様の持つ楽器はここら辺の貴族では一般的な弓をしならせた様な形の物に弦を沢山付けたエシュピールと呼ばれる物だ。ビアンカお姉様も嗜んでいる。今までは1人で楽器を弾きながら歌っていたけどマリアンヌ様の伴奏を頼りに合わせていくのは楽で良いな。
しかしアリアとカチュアが参加するのはダンスだけで、俺は何時まで1人で歌わされるのだろうか。初めは恥ずかしかったけど今でも偶に1人晒し者にされてる気分になるんだよな。
「あの2人はまだ体力も無いし、貴方の世話をさせる為にいずれ家事や礼儀作法を覚えさせないといけないのだからそんな暇は無いわよ」
アリーニャさんに聞いてみたらそんな答えが返ってきた。でも俺聞かされて無いんだけど? 俺が2人の主なんだよな? まあ良いんだけど。
歌のレッスンを終えて回復魔法を使って、剣術の鍛練の為に庭へ向かおうとしたら侍女服を着たミリアーナに呼び止められ客室に呼ばれて行った。
部屋に入るとビアンカお姉様とアデール王国の第二学院中等部で一緒だったエリカ、ホリー、フランの3人が緊張した様子で座っていた。何で3人が此処に居るんだ? アデール王国に居る筈だったよな??
「………………誘拐?」こて
「そんな訳無いでしょう!」バン!
怒られた。
「ふう、詳しい事情は本人達に聞きなさい。今日はもう休みにするから自由になさい」
そう言ってビアンカお姉様が部屋を出て行くと3人は緊張を解いていった。
「はあー、緊張したぁ!」
学院にだって貴族の子息は居ただろうに何を今更言ってんだか。
「学院は平民の方が多かったし、暗黙の了解みたいな距離感が出来上がっていたからねえ?」
「お屋敷で対面するなんて考えもしなかったです」
そんなもんか。
「にしてもアイリスちゃん! 無事だったのね!?」
「良かったです。心配したんですよ?」
「ええ、本当に。副都の迷宮に行くと聞いていてその後あの内乱騒ぎでしょう? どうなるのかと心配しました」
「ああー、アイリスちゃん本物だ! 相変わらず小っちゃい! 可愛い!!」
「むぐぅ!?」
エリカちゃんにガバッと抱き締められ撫でられる。しかし小さい可愛いは余計だ。背は大分追い付かれて来たけど未だ負けてないのだ。負けじと撫で返してやる。
「ん、エリカちゃんも小っちゃい、可愛い」
「あははー、有り難ぉーアイリスちゃーん!」
効いてない!? その後フラン、ホリーにも抱き締められていった。いやミリアーナ! お前は抱き締めなくて良いだろ!? 全く、ノリが良いんだけど空気を読めよな。
『空気を……、読む??(どの口で言うとるんじゃ)』驚愕
「ちょっと! ミリアーナさんは関係無いでしょ!? 離れなさいよ! 今は私達の再会のシーンでしょ!?」
「そうだねぇ。私達も再会したよねえ?」
「ギャーー! 私に抱き付くなあーー! って胸を押し付けるな! 息が出来ないでしょ! この無駄乳ーー!!」
「あん、エリカちゃんたら大胆♪」
ミリアーナはホリーとフランとも抱き合って再会を喜んでいた。何で此処に居るのか知らないけど1ヶ月振りくらいだしこんな所で会うとは思ってなかったな。
「はあ、はあ、相変わらずですねミリアーナさんは」
3人共顔を赤くしながらも服を直して息を整えてから仕切り直した。
3人は商工ギルドと商売していたからリアースレイ精霊王国が撤退したのに合わせて避難して来たらしい。それでダールトン様から俺がコッチに来た事を聞いてその伝手で会いに来たそうだ。
「撤退??」こてん
「「「ええっ!?」そこから!?」何で知らないのよ!!」
そう言えば何故かダールトン様も此方に来ていたし副都の迷宮にビアンカお姉様が迎えに来ていたな。途中から飛空挺で飛んで来たし今考えるとおかしい気がする。
『イヤイヤ、おかしさしか無かったじゃろ!?』
それより出されてるクッキーを、モグモグ、食べたらこの後のおやつ減らされる、モグモグ、のかな? 食べられるだけ食べておこう、モグモグ、ごっくん。
「相変わらずのんびりしてるわねえアイリスちゃんは」
呆れた様に言うミリアーナに皆んなが頷いている。俺が1番大人なのにこの扱いはおかしいぞ、モグモグ。
『いや妥当じゃろ』
3人の親は今商工ギルドの紹介でデパートで働いていて、そこの社宅に住んでいるそうだ。他にも避難して来た人達が結構働いているらしい。その後色々話したけど3人は平民だから巻き込まれただけで詳しい話しは分からないそうだ。
何だよ、皆んな同じ様なモノじゃないか。
「また前みたいにパジャマパーティーでもしたいよね」
「あら、すれば良いじゃない。アイリスちゃん今日はもう休みになったんだから」
「でもミリアーナさん、お泊まりになるから帰り次の日になっちゃいますよ?」
「此処に泊まるんなら大丈夫でしょ?」
「「「いやいやいや」貴族のお屋敷でパジャマパーティーなんて緊張して無理です!」
「大丈夫? 胸を揉ん、……擦ってあげようか?」
「……ミリアーナさん、ぶれませんね」
「て言うか侍女がそんな態度で良いの!?」
胸を押さえていたフランが隠す様にして後ずさってエリカちゃんが間に入ってミリアーナを睨み付けた。
「ああ、この侍女服ね。私侍女じゃないわよ? アイリスちゃんのチームで一緒に居る為に此処では護衛兼アイリスちゃんの剣術の鍛練相手として契約してるの。私服だと目立つからなんちゃって侍女してるの、似合うでしょ?」
そう言ってミリアーナは胸を寄せ上げながらスカートをつまみ上げてヒラヒラさせた。
「いやいや、捲りすぎ! 見えちゃう! 見えちゃうから!! って胸をはだけさせるな!!」
「何やってんですかミリアーナさん!? アイリスちゃん見ちゃダメですよ!?」
「ん??」コテン
エリカちゃんとホリーが慌てているのは分かるけど後ろから手で目隠しされてるから何が起きてるのか分からない。まあ良いや、新たなクッキーを……ってもう無い!? 皆んなのお皿には未だあるのに何で??
「それで、ナージャさんは居ないの? 無事なんだよね? 何時もアイリスちゃんに付きまと……付き添っていたのに」
「ナージャは正式な侍女よ? 此処じゃ別の仕事も色々あるのよ」
「「ああ」成る程」
「まあ相変わらずアイリスちゃんにベッタリだけどね。最近はアイリスちゃんが買った奴隷の子供達にも執心してるわよ」
「「「奴隷!?」」」
くっ、ナージャさんがいたら直ぐにおかわりを持って来てくれるのに、ミリアーナ無能。
「ミリアーナ! 図ったわね!」バンッ
と思っていたら乱暴に扉が開けられてナージャさんが乱入して来た。今仕事中じゃなかったっけ?
「何言ってるのよ。私は善意で替わってあげただけよ、ねえ皆んな?」
「何が善意よ!(侍女の)メーリアを騙して入れ替わっただけでしょう!?」
「騙したって人聞き悪いわねえ。私は未成年の女の子に手を出したりしないわよ? あっ、そうそう、ホリーったらまた胸が大きくなってるのよ? ほらほら」
「んやっ!? ちょっミリアーナさん?? 止めてっ、揉まないで下さいぃ。恥ずかしいですぅ!?」
「あはは、こんな立派なモノ持ってるんだからもっと堂々としなさいよ」
「早速手を出しているじゃないですか! 胸を揉むのを止めなさい!!」
(((手を出さないとは一体?)))
「全く、胸くらいで手を出すなんて言われるなんて大げさな。にしてもナージャ、抜けられるんなら何で此方に来たのよ? アリアちゃんとカチュアちゃんの所に行けば良かったのに」
「彼方は今アリーニャさんが教育中です。行っても怒られて追い出されるだけです」
おお、何か慌てて来たみたいだったけどスッとお茶を入れ替えてクッキーを追加してくれた、もぐもぐ。流石本職の侍女さんだ。もぐもぐ、ナージャさん有能、もぐもぐ。
「くっ、アイリスちゃんたらそんなキラキラした瞳で見られると胸がキュンキュンして腰砕けになりそうですぅ!」
おかしなスキンシップをしてくるミリアーナに恍惚の表情でアイリスを見るナージャ、無心? でお菓子を頬張るアイリス。
(((おかしな人達ばっかりだけど、絶対普通の貴族の家じゃないよね??)))
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