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色付く日常
わかってるけど…
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「おっはよ~、ふーこ」
「あ、おはよ、友里!」
朝日がキラキラ眩しい新学期。風子はボーッとしながら学校までの道を歩いていた。
友里は風子の横で乗っていた自転車を降りた。少しよろけたがすぐ持ち直し、隣に並んで歩く。
「一日の朝の初詣ぶりだよねー?元気にしてた?」
「してたしてた、宿題も無事終わったしー」
「あの日、ふーこちょー眠そうだったもんね?年末遊んでたの?」
「ん…っ⁉︎んー?まあちょっとねっ」
「あーもしかして前言ってた好きな人と何かあったとか?」
「ち、違うしーっ!」
そういえば私、未来との年末デートが終わってから、朝方に友里と香菜と一緒に神社に初詣行ったんだよね。そんなに疲れてたかなぁ…、あんまり覚えてないけど。
戯れあいながら、二人は学校の門を潜った。
「あっ」
教室に入り、自分の席に着席しようとした風子は、何か机に入っていることに気がついた。赤い包装紙でラッピングされている。
「愛媛の、お土産だ…」
中を開けると、蜜柑をモチーフにしたキャラクターの付いたシャープペンシルが入っていた。淡いオレンジ色の可愛い柄だ。
相原さん、お土産置いておいてくれたんだ…。
当の本人は、と言うと、相変わらずの姿勢で自学自習に取り組んでいた。
まあ、本音を言えば直接欲しかったけどー…。仕方ないよね!
風子は誰にも気づかれないように、そっとシャーペンを筆箱に入れた。
「新学期早々だが、HRでは修学旅行の話をするぞー」
担任の声におおっ、とクラスがどよめく。私達松風高校の修学旅行は高2の一月の末に行われる。行き先は北海道だ。
「寒い時期に寒いところ行く辺り、うちらの学校やばいよね」
「ほんとそれ!まあフツーに楽しみだけどぉ」
「まずは最終日の班行動のグループ決めだ。みんなで決めてくれ」
早速、一大イベントじゃん。このメンバーって本当に大事だよね。
風子は後ろからポンポンと肩を叩かれる。香菜だ。
「風子、友里と私の3人は一緒に組もうね?」
「はい、さんせーさんせー」
友里もオッケーサインを出す。風子も軽く了解した。
ふと、未来の方を見る。未来はじっと自身の机で身を縮めていた。
相原さんと一緒なら絶対楽しいよね…。でも誘ったら怒られるのかな…?
未来自ら出された接近禁止令が風子の気持ちを引きずる。しかし、未来を他の誰かにとられたくない。
まるで子供みたいな我儘と理性が絡まって悶々とする。
「あー、でも一班4人以上だってー。足りないね、うちら」
友里の言葉を聞いた瞬間、風子はすぐ口を開いた。
「じゃ、じゃあ相原さん誘おうよ!!」
風子はクラス全体に聞こえるように、大きな声で言った。
「え?相原っち?」
二人は目を大きく見開く。未来もばっとこちらに振り返った。
「っいきなりどうしたんだよ、いや別にいいんだどさ」
「ね、なんかいきなりだね!まあ相原っちがそれでいいんなら私は…」
三人で未来の方を見る。未来は一気に複数の視線を集め、顔をかああっと赤くさせた。
「ね、相原さんはどう?」
「……」
未来は少し下方向に視線をふらふらさせ、胸に手を当てて考えていた。
暫くして、ゆっくりと顔を上げる。
「私が、あなた達と一緒に居てもいいの?」
少し震えるような声で聞いてくる。
なぜ、そんな事を言うのだろう。なぜ怯えているのだろう。
風子は溢れてくる疑問で仕方なかったが、直ぐに返答に応じる。
「うん!私はー…、一緒に行きたい」
「…っ」
未来は再度顔を紅潮させた。風子もそれを見て恥ずかしくなり、視線を斜め上に背ける。なんとも言えない雰囲気に友里が口を挟む。
「あれ、やっぱ二人仲良いんだね?」
「「…っ!違っ、」」
二人の声が重なる。やっぱ仲良いんじゃん、と香菜が笑う。
「ふーこが転校したての時は、結構仲良いなとは思ってたけど、途中から二人で話してんの見たこと無かったからさー」
「ね、喧嘩とかしてんのかと思ってたんだよ」
「二人が仲良いんなら良いんじゃん?楽しもーね、北海道!!」
友里と香菜は即座に担任の先生の元へ報告しに行った。
何とか上手くまとまった気がするけど…、やばい。早速禁止令を破ってしまった…。
相原さん、怒ってるかなぁ…?
ちら、とそばに居る未来の顔を覗く。目が合うと、未来はため息混じりの笑みを浮かべた。風子はその反応に安堵する。
こうして、二人は修学旅行の同じグループになることができたのであった。
「…はあっ、はぁ。ねえ、相原さん!」
「…っ、小川さん?」
初日の学校も終わり、それぞれが家に帰っていく中、風子は未来の背中を追いかけていた。そして、周りに誰もいなくなったのを確認してから、未来の前に姿を見せた。
「あなた、またストーカーみたいなことを…」
「あっはは、ごめんごめ~ん!」
風子は再度辺りを確認して、未来の横に並んだ。
「本当はLINEとかでも良かったんだけど、やっぱ直接話したくて」
「それは、まぁいいけれど。こんなコソコソしているのを見られたら余計怪しまれてしまうのだから、次からは気をつけてね」
「う、うん、ごめん…」
風子は怒られたことに少ししょげてしまったが、未来は全然怒ってないような顔で風子に話しかけた。
「今日、修学旅行のグループに入れてくれて嬉しかったわ、ありがとう」
「…へっ!?」
まさかお礼を言われるとは思っていなくて、風子は驚いた。未来は少しピンクがかった頬でふふ、と笑みを浮かべた。
「私、自由に誰かと組む、というのが苦手で。誰ともグループを組めないんじゃないのかと思っていたから。あなたに声をかけられて本当に嬉しかったわ」
未来はぎゅっと右手で風子の左手を握る。温かみのある優しさに風子の胸がキュルンと鳴った。
「良かった、迷惑って思ってなくて」
「まあ、あの時は少し焦ったけれど」
香菜と友里のことだろうなぁ。修学旅行も同じグループなんだし、あまり相原さんと接触しないように注意しないといけないなぁ…。だけど…、
分かってはいるものの、やはり未来との旅行に妄想が膨らんでしまい、デレデレとにやけてしまう。未来は風子の手をギュッと強く握った。
「っ痛っ…!?」
「変な事、考えないで」
低めの声で指摘され、風子の背中もヒヤッと冷える。
わ、分かってる!分かってるよぉ~!!
といっても、風子に指摘してきた未来の耳が完全に赤く染っていた事に、風子は気づかなかった。
「じゃあ、ここで。近くまで送ってくれてありがとう」
「…あ、うん!お土産もありがとね!」
未来の家の近くで、二人はそれぞれの帰路へ向かうことになった。曲がり角で軽く言葉を交わし、お互いに、別れた。
風子はその場から去らずに、じっと未来の背中を見つめていた。
風子は意を決して、未来に声をかけた。
「相原さんっ!来週デートしない?」
くるっと振り返る未来。二人の目が合った。少し緊張する風子の姿を温かい夕日が照らし出す。
「いいわよ」
未来が笑って答える。
夕陽のせいなのかなんなのか、未来の顔も風子の顔も赤く赤く染っていた。
「あ、おはよ、友里!」
朝日がキラキラ眩しい新学期。風子はボーッとしながら学校までの道を歩いていた。
友里は風子の横で乗っていた自転車を降りた。少しよろけたがすぐ持ち直し、隣に並んで歩く。
「一日の朝の初詣ぶりだよねー?元気にしてた?」
「してたしてた、宿題も無事終わったしー」
「あの日、ふーこちょー眠そうだったもんね?年末遊んでたの?」
「ん…っ⁉︎んー?まあちょっとねっ」
「あーもしかして前言ってた好きな人と何かあったとか?」
「ち、違うしーっ!」
そういえば私、未来との年末デートが終わってから、朝方に友里と香菜と一緒に神社に初詣行ったんだよね。そんなに疲れてたかなぁ…、あんまり覚えてないけど。
戯れあいながら、二人は学校の門を潜った。
「あっ」
教室に入り、自分の席に着席しようとした風子は、何か机に入っていることに気がついた。赤い包装紙でラッピングされている。
「愛媛の、お土産だ…」
中を開けると、蜜柑をモチーフにしたキャラクターの付いたシャープペンシルが入っていた。淡いオレンジ色の可愛い柄だ。
相原さん、お土産置いておいてくれたんだ…。
当の本人は、と言うと、相変わらずの姿勢で自学自習に取り組んでいた。
まあ、本音を言えば直接欲しかったけどー…。仕方ないよね!
風子は誰にも気づかれないように、そっとシャーペンを筆箱に入れた。
「新学期早々だが、HRでは修学旅行の話をするぞー」
担任の声におおっ、とクラスがどよめく。私達松風高校の修学旅行は高2の一月の末に行われる。行き先は北海道だ。
「寒い時期に寒いところ行く辺り、うちらの学校やばいよね」
「ほんとそれ!まあフツーに楽しみだけどぉ」
「まずは最終日の班行動のグループ決めだ。みんなで決めてくれ」
早速、一大イベントじゃん。このメンバーって本当に大事だよね。
風子は後ろからポンポンと肩を叩かれる。香菜だ。
「風子、友里と私の3人は一緒に組もうね?」
「はい、さんせーさんせー」
友里もオッケーサインを出す。風子も軽く了解した。
ふと、未来の方を見る。未来はじっと自身の机で身を縮めていた。
相原さんと一緒なら絶対楽しいよね…。でも誘ったら怒られるのかな…?
未来自ら出された接近禁止令が風子の気持ちを引きずる。しかし、未来を他の誰かにとられたくない。
まるで子供みたいな我儘と理性が絡まって悶々とする。
「あー、でも一班4人以上だってー。足りないね、うちら」
友里の言葉を聞いた瞬間、風子はすぐ口を開いた。
「じゃ、じゃあ相原さん誘おうよ!!」
風子はクラス全体に聞こえるように、大きな声で言った。
「え?相原っち?」
二人は目を大きく見開く。未来もばっとこちらに振り返った。
「っいきなりどうしたんだよ、いや別にいいんだどさ」
「ね、なんかいきなりだね!まあ相原っちがそれでいいんなら私は…」
三人で未来の方を見る。未来は一気に複数の視線を集め、顔をかああっと赤くさせた。
「ね、相原さんはどう?」
「……」
未来は少し下方向に視線をふらふらさせ、胸に手を当てて考えていた。
暫くして、ゆっくりと顔を上げる。
「私が、あなた達と一緒に居てもいいの?」
少し震えるような声で聞いてくる。
なぜ、そんな事を言うのだろう。なぜ怯えているのだろう。
風子は溢れてくる疑問で仕方なかったが、直ぐに返答に応じる。
「うん!私はー…、一緒に行きたい」
「…っ」
未来は再度顔を紅潮させた。風子もそれを見て恥ずかしくなり、視線を斜め上に背ける。なんとも言えない雰囲気に友里が口を挟む。
「あれ、やっぱ二人仲良いんだね?」
「「…っ!違っ、」」
二人の声が重なる。やっぱ仲良いんじゃん、と香菜が笑う。
「ふーこが転校したての時は、結構仲良いなとは思ってたけど、途中から二人で話してんの見たこと無かったからさー」
「ね、喧嘩とかしてんのかと思ってたんだよ」
「二人が仲良いんなら良いんじゃん?楽しもーね、北海道!!」
友里と香菜は即座に担任の先生の元へ報告しに行った。
何とか上手くまとまった気がするけど…、やばい。早速禁止令を破ってしまった…。
相原さん、怒ってるかなぁ…?
ちら、とそばに居る未来の顔を覗く。目が合うと、未来はため息混じりの笑みを浮かべた。風子はその反応に安堵する。
こうして、二人は修学旅行の同じグループになることができたのであった。
「…はあっ、はぁ。ねえ、相原さん!」
「…っ、小川さん?」
初日の学校も終わり、それぞれが家に帰っていく中、風子は未来の背中を追いかけていた。そして、周りに誰もいなくなったのを確認してから、未来の前に姿を見せた。
「あなた、またストーカーみたいなことを…」
「あっはは、ごめんごめ~ん!」
風子は再度辺りを確認して、未来の横に並んだ。
「本当はLINEとかでも良かったんだけど、やっぱ直接話したくて」
「それは、まぁいいけれど。こんなコソコソしているのを見られたら余計怪しまれてしまうのだから、次からは気をつけてね」
「う、うん、ごめん…」
風子は怒られたことに少ししょげてしまったが、未来は全然怒ってないような顔で風子に話しかけた。
「今日、修学旅行のグループに入れてくれて嬉しかったわ、ありがとう」
「…へっ!?」
まさかお礼を言われるとは思っていなくて、風子は驚いた。未来は少しピンクがかった頬でふふ、と笑みを浮かべた。
「私、自由に誰かと組む、というのが苦手で。誰ともグループを組めないんじゃないのかと思っていたから。あなたに声をかけられて本当に嬉しかったわ」
未来はぎゅっと右手で風子の左手を握る。温かみのある優しさに風子の胸がキュルンと鳴った。
「良かった、迷惑って思ってなくて」
「まあ、あの時は少し焦ったけれど」
香菜と友里のことだろうなぁ。修学旅行も同じグループなんだし、あまり相原さんと接触しないように注意しないといけないなぁ…。だけど…、
分かってはいるものの、やはり未来との旅行に妄想が膨らんでしまい、デレデレとにやけてしまう。未来は風子の手をギュッと強く握った。
「っ痛っ…!?」
「変な事、考えないで」
低めの声で指摘され、風子の背中もヒヤッと冷える。
わ、分かってる!分かってるよぉ~!!
といっても、風子に指摘してきた未来の耳が完全に赤く染っていた事に、風子は気づかなかった。
「じゃあ、ここで。近くまで送ってくれてありがとう」
「…あ、うん!お土産もありがとね!」
未来の家の近くで、二人はそれぞれの帰路へ向かうことになった。曲がり角で軽く言葉を交わし、お互いに、別れた。
風子はその場から去らずに、じっと未来の背中を見つめていた。
風子は意を決して、未来に声をかけた。
「相原さんっ!来週デートしない?」
くるっと振り返る未来。二人の目が合った。少し緊張する風子の姿を温かい夕日が照らし出す。
「いいわよ」
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