ヒトリエッチ

湯船 浮久毛子

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ヒトリエッチ5 phantasm

最終話〜そして新世界

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イマライチャオ暦:2000年1月1日
北部の没落貴族、トーソンダー家に
奇妙な赤ん坊が生まれた。

二卵性双生児の兄と妹だった。

妹の方は産後程なくして息を引き取った。
出産直後の新生児が外界に対応できず、
息を引き取るということは、
なんら珍しいことではなかった。
しかし、その新生児には首のあたりに、
小さな手で首絞めたかのような青いあざがあった。

出産に携わった助産師もその小さな手の跡から
「まさかな」とは思ったが、現実的に考えて、
新生児が自分の意思で行動できるなんて、
ましてや一定程度の力を持ってして正確に
首を絞める行為ができるわけがないとし、
"窒息"という形で処理した。

その新生児を腹を痛めて産んだ母親は
せめて名前だけはつけて弔おうと思いその子に
「トーツィコ」
という名を与えた。
トーツィコ・トーソンダー。
産後数分の短い人生だった。

しかし断って置きたいのは、奇妙な赤ん坊というのは
この妹のトーツィコではなく兄の方だった。

「ヤラネー・トーソンダー」

そう名付けられた赤ん坊は片足欠損で生まれてきた。
片足がないことが奇妙ではない。

ヤラネーは産後3日にして言葉を喋った!!
そして1週間もしないうちに立った!!
片足がないにも関わらず立った!
1人で歩いたのだ!!
小刻みにジャンプしながらケンケンして歩いた!!!!

両親は疑問にも思わなかった。
亡くなったトーツィコの分まで
ヤラネーを大切に、愛情を持って育てた!!



母「ヤラネーちゃん?まんまの時間よっ」

父「あんよでこっちまでこれるかなっ」

ヤラネー「、、、いく、、、ぞ、、、」

母「あーっ偉いわねぇ!」

ヤラネー「えらい、、、そうだな、、、俺は偉いぞ、、、
     俺には片足がない。
     その理由も何となく分かって来たよ、、、
     キッチンペーパーに水が染み込んで
     いくようにだんだんと
     記憶を思い出してきた、、、、
     ようやく復活できたんだ、、、
     人は何か使命を持って生まれてくる、、、
     俺も今!!その使命を思い出した!!!
     記憶っ!!復活は前世の記憶と引き換えと
     聞いていたが、、、ふん、まあいい。
     片足を切った影響なのか、、、
     わからないが、、、」


    「おはようっ!!! ごきげんようっ!!!」

    「そして、この新世界よっ!!!」
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