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第49話 メディア国のその後 ~クーデター勃発~
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「税金を上げるしかありませんわね」
無くなってしまった魔石の収入の代わりを補う案を王妃が口火を切って発言する。
他に妙案の思いつく者はいなかった。
豪奢な宮殿と生活様式を誇る王家と対照的に、メディア国は国民の生業のほとんどが農業という素朴な国だ。
魔石の収入は王家の生活のみならず、それを他国に安く売る代わりに農業生産物の関税を安く抑えてもらうのに使われていた。それがなくなり、メディア国の輸出が振るわなくなる。
いきなり上がった税金と振るわない輸出のせいで国民の生活が打撃を受ける。
この状態を見た大臣が、国民だけではなく貴族にもなんらかの税をかけるべきと提案したが、貴族たちが一斉に反発した。
それでなくても、王家からのおすそ分けのような魔石の収入がなくなり、貴族に対する王家の求心力が弱まっている。反発した貴族たちは王家の贅沢のせいで国民の生活が苦しいのだという説を吹聴していった。
「魔石の収入がなくなったら、生活を質素にするかと思ったが、王家の人間の馬鹿さ加減は想定外だったよ」
海外の情勢にも詳しいレナートが断じる。
「気にすることはないわ、メル。呪いがなくならなくても、あと十数年もたてば起こりうる事態だったのよ」
テティスがメルをなだめる。
「どういうことですか?」
メルがテティスに質問する。
「今までは魔力を全部使い果たせば、魔石はただのきれいな石ころになって捨てられるだけだった。でも、最近それに再び魔力を込めて再利用する技術が開発されててね、実用化まであと少しなのよ。そうなれば、今まで捨てていた『石ころ』が宝の山になる。新たに魔石が採掘されなくてもなんとかやっていけるようになるのよ」
「つまり……?」
「呪いで新たに生まれていた魔石の価値が大暴落するってことよ」
ベネットらがかぶっていた『呪い』による利のタイムリミットは近づいていたのだ。
「本来なら国外の情報を仕入れ、新しく税収の元となる産業を開発するとか、支出を抑えるような税金の使い方をするとか、王家は対策をとるべきだった。しかし彼らは現状に甘んじてそれすらしていなかった、そういうことですね」
ベネットらがレナートに念押しした。
メディア国の各領内で我慢の限界のきた庶民たちの反乱が勃発し、場所によってはその襲撃を受け殺される貴族たちもいた。
王国軍はその鎮圧に駆り出されたが、末端の兵士たちは反乱を起こした国民と同じ立場の者も多く士気は振るわない。
そして、王国の端、辺境から王家そのものへの反旗を翻す大貴族の軍が現れる。
その貴族は常に国の最前線に立っていたが、税収の激減によって王家からの支援が途絶えたまま国境を守ることや、各地の反乱を鎮圧することを求められ反発を強めていく。
彼らは王家から婿入りし、すでに先代から辺境伯の称号を譲り受けたオーブリーを旗印にし大軍を持って王都に迫って来たのだった。
無くなってしまった魔石の収入の代わりを補う案を王妃が口火を切って発言する。
他に妙案の思いつく者はいなかった。
豪奢な宮殿と生活様式を誇る王家と対照的に、メディア国は国民の生業のほとんどが農業という素朴な国だ。
魔石の収入は王家の生活のみならず、それを他国に安く売る代わりに農業生産物の関税を安く抑えてもらうのに使われていた。それがなくなり、メディア国の輸出が振るわなくなる。
いきなり上がった税金と振るわない輸出のせいで国民の生活が打撃を受ける。
この状態を見た大臣が、国民だけではなく貴族にもなんらかの税をかけるべきと提案したが、貴族たちが一斉に反発した。
それでなくても、王家からのおすそ分けのような魔石の収入がなくなり、貴族に対する王家の求心力が弱まっている。反発した貴族たちは王家の贅沢のせいで国民の生活が苦しいのだという説を吹聴していった。
「魔石の収入がなくなったら、生活を質素にするかと思ったが、王家の人間の馬鹿さ加減は想定外だったよ」
海外の情勢にも詳しいレナートが断じる。
「気にすることはないわ、メル。呪いがなくならなくても、あと十数年もたてば起こりうる事態だったのよ」
テティスがメルをなだめる。
「どういうことですか?」
メルがテティスに質問する。
「今までは魔力を全部使い果たせば、魔石はただのきれいな石ころになって捨てられるだけだった。でも、最近それに再び魔力を込めて再利用する技術が開発されててね、実用化まであと少しなのよ。そうなれば、今まで捨てていた『石ころ』が宝の山になる。新たに魔石が採掘されなくてもなんとかやっていけるようになるのよ」
「つまり……?」
「呪いで新たに生まれていた魔石の価値が大暴落するってことよ」
ベネットらがかぶっていた『呪い』による利のタイムリミットは近づいていたのだ。
「本来なら国外の情報を仕入れ、新しく税収の元となる産業を開発するとか、支出を抑えるような税金の使い方をするとか、王家は対策をとるべきだった。しかし彼らは現状に甘んじてそれすらしていなかった、そういうことですね」
ベネットらがレナートに念押しした。
メディア国の各領内で我慢の限界のきた庶民たちの反乱が勃発し、場所によってはその襲撃を受け殺される貴族たちもいた。
王国軍はその鎮圧に駆り出されたが、末端の兵士たちは反乱を起こした国民と同じ立場の者も多く士気は振るわない。
そして、王国の端、辺境から王家そのものへの反旗を翻す大貴族の軍が現れる。
その貴族は常に国の最前線に立っていたが、税収の激減によって王家からの支援が途絶えたまま国境を守ることや、各地の反乱を鎮圧することを求められ反発を強めていく。
彼らは王家から婿入りし、すでに先代から辺境伯の称号を譲り受けたオーブリーを旗印にし大軍を持って王都に迫って来たのだった。
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