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一宮が軽く何度も口付けの雨を降らせる。
青い髪に滑らかな頬にその甘い唇に…
夢で何度か抱いたことのある不明瞭なイメージの風祭はどこまでも柔らかく妖艶な笑で自分を迎えてくれたが、今自分の腕の中のいる彼は年よりもずっと幼く見える。
自身が強い想いを長く間封印してきた辛さを知っているからだろう、一宮の想いを受け入れようとしてくれる彼の優しさに付け込む自分の弱さに嫌悪感を覚えながらも一宮は自身を留める事が出来なかった。
ベッドに横たわる風祭が自分の名前を呼ぶ。
片手で自分の少し大きめなシャツを着ている風祭のボタンを外し、膨らみのない胸に触れると高鳴る鼓動が指を介して伝わって来る。
「怖いか?」
と問うと、少し…と答える風祭が今度は一宮の胸にシャツの上から自らの手を胸に置く
「一宮の胸もドキドキしてるな…」
涙を止めぎこちなく笑いかけてくれる風祭のその上に自分の掌を重ね強く握る。
握ったまま屈み込み誓うように「愛している」と囁くその声に、同じ返事は帰って来なかったけれど…小さな声で名前を呼ばれた瞬間…心の端で凍てついたまま止まっていた時が再び動き始めた気がした。
互いの身体を確かめるように指を這わせる。
風祭の少し熱を帯びた靭やかな腕の縋りつく感触に、一宮の唇が答えるように下肢に這わせていた手を早めた。
同時に、風祭の項に舌を這わせる。
とたん背をしならせ唇を噛み締める風祭を宥めるように一宮が風祭の片耳を甘噛みした。
自分の物と風祭の物を一緒に掌で包みこんでいた一宮は硬さが増したそれを扱く手を早める。
声にならない声を上げ自分に縋る風祭の雄が弾ける感触に、自分も禁をとく。
ぐったりと緩急し力を無くす自分よりいくぶん細い身体を一宮はそっと抱きしめた。
互いを互いの瞳に映し何度も羽のように軽く口付ける。
暫くして動きを止めた一宮のは風祭の腹の虫が空腹を訴えるのを聞きつけ笑い出した。
一緒にシャワーを浴びた後、二人で台所に向かう。
何も無いんだがと語りながら一宮はは乾物が買い置きされた棚からパスタとトマトの缶詰を取り出した。
お湯を沸かす間にレタスを洗い水切りしトマトを串切りする。
デザートが無いなと呟いたかと思うと、冷蔵庫から生クリームを取り出し泡立てながら同時に珈琲を少し濃いめに入れかと思うと、そこに粉ゼラチンを溶かした水を注ぐ、あまりの手際の良さに手伝う事もできず風祭はその流れるような作業に見惚れるしか無かった。
時間にして20分
鮮やかな赤が食欲をそそるトマトとバジルのパスタ、自家製ドレッシングがかかったグリーンサラダ、ベーコンと玉ねぎを使った黄金のコンソメのスープ
自分の前に並べれた料理を口に運ぶと幸せなその絶品な味に思わず頬を押さえてしまう。
「美味しい、ありがとう」
と微笑みながら感謝を口にすると、自分を見ている一宮も笑い返してくれる。
何時もは整いすぎて表情の薄いその顔に浮かぶ優しい笑みに、自分の中にある重たいものが少し軽くなったような気がした。
青い髪に滑らかな頬にその甘い唇に…
夢で何度か抱いたことのある不明瞭なイメージの風祭はどこまでも柔らかく妖艶な笑で自分を迎えてくれたが、今自分の腕の中のいる彼は年よりもずっと幼く見える。
自身が強い想いを長く間封印してきた辛さを知っているからだろう、一宮の想いを受け入れようとしてくれる彼の優しさに付け込む自分の弱さに嫌悪感を覚えながらも一宮は自身を留める事が出来なかった。
ベッドに横たわる風祭が自分の名前を呼ぶ。
片手で自分の少し大きめなシャツを着ている風祭のボタンを外し、膨らみのない胸に触れると高鳴る鼓動が指を介して伝わって来る。
「怖いか?」
と問うと、少し…と答える風祭が今度は一宮の胸にシャツの上から自らの手を胸に置く
「一宮の胸もドキドキしてるな…」
涙を止めぎこちなく笑いかけてくれる風祭のその上に自分の掌を重ね強く握る。
握ったまま屈み込み誓うように「愛している」と囁くその声に、同じ返事は帰って来なかったけれど…小さな声で名前を呼ばれた瞬間…心の端で凍てついたまま止まっていた時が再び動き始めた気がした。
互いの身体を確かめるように指を這わせる。
風祭の少し熱を帯びた靭やかな腕の縋りつく感触に、一宮の唇が答えるように下肢に這わせていた手を早めた。
同時に、風祭の項に舌を這わせる。
とたん背をしならせ唇を噛み締める風祭を宥めるように一宮が風祭の片耳を甘噛みした。
自分の物と風祭の物を一緒に掌で包みこんでいた一宮は硬さが増したそれを扱く手を早める。
声にならない声を上げ自分に縋る風祭の雄が弾ける感触に、自分も禁をとく。
ぐったりと緩急し力を無くす自分よりいくぶん細い身体を一宮はそっと抱きしめた。
互いを互いの瞳に映し何度も羽のように軽く口付ける。
暫くして動きを止めた一宮のは風祭の腹の虫が空腹を訴えるのを聞きつけ笑い出した。
一緒にシャワーを浴びた後、二人で台所に向かう。
何も無いんだがと語りながら一宮はは乾物が買い置きされた棚からパスタとトマトの缶詰を取り出した。
お湯を沸かす間にレタスを洗い水切りしトマトを串切りする。
デザートが無いなと呟いたかと思うと、冷蔵庫から生クリームを取り出し泡立てながら同時に珈琲を少し濃いめに入れかと思うと、そこに粉ゼラチンを溶かした水を注ぐ、あまりの手際の良さに手伝う事もできず風祭はその流れるような作業に見惚れるしか無かった。
時間にして20分
鮮やかな赤が食欲をそそるトマトとバジルのパスタ、自家製ドレッシングがかかったグリーンサラダ、ベーコンと玉ねぎを使った黄金のコンソメのスープ
自分の前に並べれた料理を口に運ぶと幸せなその絶品な味に思わず頬を押さえてしまう。
「美味しい、ありがとう」
と微笑みながら感謝を口にすると、自分を見ている一宮も笑い返してくれる。
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