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ごーすと ☆ ぱにっく
ごーすと ☆ ぱにっく 05
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屋敷に近づくと、堅牢な壁にぶち当った。
隙間無く他を拒絶する高い高い石垣
「登れない高さじゃないけど…」
「もし、葵って子が弱っていたら連れて超えられる高さではないな」
祠堂の言葉に、佐野が答える。
夕暮れの朱はしだいに紫に変わりその影を濃くした。
古い洋式の2階に灯る明かりを見つけ佐野がグルリと周りを見回す。
県内でもお化け屋敷として有名で心霊スポットとして知られているその周辺には物見高い若者達が置き去りにした色々な物が転がっている。
雑誌、飲み物の空き缶、弁当の空箱、その中から野球用のボールと思われるものを拾い上げ佐野は2~3度空中に飛ばし感触を確かめた後、一息付くとそのボールを大きく空に放り上げ、鋭く蹴り出した。
固いボールが空を裂き弾丸のように、屋敷の中で一つだけ灯った明かり目掛けて飛んで行く。
続いて硝子を割る音が響き共に甲高い悲鳴も遠いが聞こえてきた。
薄く笑う佐野が、インターフォンを押す。
「すいません、野球の練習しててボールを飛ばしてしまった者なのですが」
白々と嘘を付く佐野に、インターフォン越し答える男が激怒しているのが離れていても漏れ聞こえる。
「弁償に付いてお話したいのですが、えぇえぇ、お待ちしてます」
向こうからの声が消えたのに、佐野が目を丸くしている4人に身体を向け淡々と語った。
「向こうから玄関開けてくれるってさ
俺は動くなって言われたからここで出てきた人と話をするから、祠堂達はおチビさんと救出に向かってくれるかな
それと、大人はやっぱり必要だと思うから、先生に連絡を」
「俺、祠堂と行くから…」
佐野の言葉に風祭が水谷に、トランシーバーを渡す。
「来るぞ!」
怒鳴り声と草木を踏み鳴らしてる人の気配に少女を胸に抱く祠堂が少し低く身体を落とした。
「なんで、こんな時間に野球なんかしている!!飛んでもない餓鬼共だ!
こっちは、硝子で怪我をしたんだぞ!!!!えぇい、硝子代だけでなく、治療費も頂くからな!!!」
確りと閉じられていた扉が乱暴に広げられる。
そこに、粗野な男と神経質そうな女性が怖い顔で怒鳴り散らす姿が見とれた。
怪我をしたと言いながら、何処にも傷ついた様子など見られない二人の横を祠堂と風祭が駆け抜け、屋敷内に侵入する。
「なっ!何だ、彼奴等は!!」
祠堂達の行動に激高する男に、佐野がゆっくりと声を出した。
「どうも済みません、大変な事をしてしまって
硝子の弁償はきっちりお払いますが、被害状況がわかりませんので彼等に確かめさせてやってください」
慇懃なのに、どこか威圧的で感情の薄い佐野の放つ言葉の羅列に相手が怯むのを水谷は感じる。
「ばっ馬鹿な事を子供のクセに…あ、あいつ等を止めろ!家宅侵入罪で訴えるぞ!!」
その声に女の方が祠堂達を追いかけ家の中に駆け戻る。
大人の力を誇示しようと虚栄を張り怒鳴り散らす男も屋敷に帰ろうとするのにその腕を佐野が掴み止めた
「どうぞ警察を呼んで下さい いや俺達の方から呼ぶか、警察も呼んでくれるよう、先生に連絡を」
「警察」と言う言葉に瞬間蒼褪める男が、トランシーバーを手にする水谷に飛びかかろうとする。
それに、佐野がまだ掴んだままだった腕を軽く捻り、バランスを崩した男の足を更に跳ねるように蹴り上げた。
ドサリと腰から地面に尻餅を付く男の腕を後ろ手に締め上げる佐野が、珍しく怒りを面に出しながら言葉を吐き出した。
「他人の財産を食いつぶしながら、その財産の持ち主である病の子供を放置する保護者なんていらない!
児童虐待は犯罪だ!」
冷静に切れる佐野が自分に流してくる目線に頷き水谷はトランシーバーを再びその手に握り学校に連絡を入れたのだった。
隙間無く他を拒絶する高い高い石垣
「登れない高さじゃないけど…」
「もし、葵って子が弱っていたら連れて超えられる高さではないな」
祠堂の言葉に、佐野が答える。
夕暮れの朱はしだいに紫に変わりその影を濃くした。
古い洋式の2階に灯る明かりを見つけ佐野がグルリと周りを見回す。
県内でもお化け屋敷として有名で心霊スポットとして知られているその周辺には物見高い若者達が置き去りにした色々な物が転がっている。
雑誌、飲み物の空き缶、弁当の空箱、その中から野球用のボールと思われるものを拾い上げ佐野は2~3度空中に飛ばし感触を確かめた後、一息付くとそのボールを大きく空に放り上げ、鋭く蹴り出した。
固いボールが空を裂き弾丸のように、屋敷の中で一つだけ灯った明かり目掛けて飛んで行く。
続いて硝子を割る音が響き共に甲高い悲鳴も遠いが聞こえてきた。
薄く笑う佐野が、インターフォンを押す。
「すいません、野球の練習しててボールを飛ばしてしまった者なのですが」
白々と嘘を付く佐野に、インターフォン越し答える男が激怒しているのが離れていても漏れ聞こえる。
「弁償に付いてお話したいのですが、えぇえぇ、お待ちしてます」
向こうからの声が消えたのに、佐野が目を丸くしている4人に身体を向け淡々と語った。
「向こうから玄関開けてくれるってさ
俺は動くなって言われたからここで出てきた人と話をするから、祠堂達はおチビさんと救出に向かってくれるかな
それと、大人はやっぱり必要だと思うから、先生に連絡を」
「俺、祠堂と行くから…」
佐野の言葉に風祭が水谷に、トランシーバーを渡す。
「来るぞ!」
怒鳴り声と草木を踏み鳴らしてる人の気配に少女を胸に抱く祠堂が少し低く身体を落とした。
「なんで、こんな時間に野球なんかしている!!飛んでもない餓鬼共だ!
こっちは、硝子で怪我をしたんだぞ!!!!えぇい、硝子代だけでなく、治療費も頂くからな!!!」
確りと閉じられていた扉が乱暴に広げられる。
そこに、粗野な男と神経質そうな女性が怖い顔で怒鳴り散らす姿が見とれた。
怪我をしたと言いながら、何処にも傷ついた様子など見られない二人の横を祠堂と風祭が駆け抜け、屋敷内に侵入する。
「なっ!何だ、彼奴等は!!」
祠堂達の行動に激高する男に、佐野がゆっくりと声を出した。
「どうも済みません、大変な事をしてしまって
硝子の弁償はきっちりお払いますが、被害状況がわかりませんので彼等に確かめさせてやってください」
慇懃なのに、どこか威圧的で感情の薄い佐野の放つ言葉の羅列に相手が怯むのを水谷は感じる。
「ばっ馬鹿な事を子供のクセに…あ、あいつ等を止めろ!家宅侵入罪で訴えるぞ!!」
その声に女の方が祠堂達を追いかけ家の中に駆け戻る。
大人の力を誇示しようと虚栄を張り怒鳴り散らす男も屋敷に帰ろうとするのにその腕を佐野が掴み止めた
「どうぞ警察を呼んで下さい いや俺達の方から呼ぶか、警察も呼んでくれるよう、先生に連絡を」
「警察」と言う言葉に瞬間蒼褪める男が、トランシーバーを手にする水谷に飛びかかろうとする。
それに、佐野がまだ掴んだままだった腕を軽く捻り、バランスを崩した男の足を更に跳ねるように蹴り上げた。
ドサリと腰から地面に尻餅を付く男の腕を後ろ手に締め上げる佐野が、珍しく怒りを面に出しながら言葉を吐き出した。
「他人の財産を食いつぶしながら、その財産の持ち主である病の子供を放置する保護者なんていらない!
児童虐待は犯罪だ!」
冷静に切れる佐野が自分に流してくる目線に頷き水谷はトランシーバーを再びその手に握り学校に連絡を入れたのだった。
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