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シナリオ

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「明李音!」

「暖!!」

「どうしたの??」

「どうしたのって、会いたかったから呼んだの。」

「え??」

「もしかして、嫌だった...??」

「いや、嫌じゃないけど。。
何かあったのかと思ったよ。早く来てっていうから。」

学校終わりの放課後、メッセージには『早く来て。』と明李音から送られてきていた。

「あ、せっかくだから、これ。一話分にはなってないんだけど良かったら。」

「ん??
なにこれ。ラブレター?w」

「いや、w
小説だよ。放課後の図書館。」

「え!?暖が書いたの!?すごい!」

「何言ってるの?今までもずっと読んできたでしょ.....??」

「そう、だったっけ??
とりあえず、ありがとう!!」

明李音の様子を見る限り、ふざけている訳ではないようだった。
するとここの病室のドアからノックが聞こえた。
明李音の担当医である藍沢先生から、僕は少し外に呼ばれた。

「柳瀬くんだね。」

「はい。」

「単刀直入に言う。
彼女の脳のことだ。
彼女は、少しずつ記憶力が低下している。」

「え?」

「脳の腫瘍がどんどん大きく成長している。
もしこのままいけば、最悪の場合、半年持たない可能性がある。」

「そんな、、
どうにか、どうにかしてください!
何か、何か明李音を救う方法は!」


「暖。。」
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