アイラーキャロライン2

みいん

文字の大きさ
2 / 47

行方不明者の行方

しおりを挟む
カルフォルニアの朝が、やって来る。
「今日も、仕事に行かなきゃ。」と安斎がベッドの布団をめくり上げながら、あくびをする。

朝、朝食を作るのが、だるいな。と安斎が
思う。
家の電話が鳴り、電話に出ると、ニールからだった。

「もしもし、昨日は、アイラーさんの目の前で、車が向かって車から、ひかれたかと思ったよ。
あの怖さは、今でも、頭の中に残っていて
今でも、あの瞬間の出来事が、頭の中から
離れだれない。
あの時、男性が助けて、くれなかったら、
どうなって、いたか?」
「そうか、そんな事があったのか?」と
ニールが言った。
「ごめん。私ばかり電話で話しをして、何か?ようだった?」
「大した用じゃないから、また、電話するよ。」とニールが言って、電話を切った。

安斎は、部屋の掛け時計に、目をやると
「ニールから、電話で話しをしてたから、まだ、支度も出来てないから、仕事に遅刻しちゃう。」と言って、安斎は冷蔵庫を開けて、冷蔵庫の中を調べると、牛乳以外何も、入ってなかった事に気づく。
「しまった。昨日、帰りに食材を、買って帰るのを、うっかり忘れたよ。」と安斎が独り言を言った。
「アイラーさん起きているかな?」と安斎は、とりあえずスーツに、着替えてから、
アイラーの玄関に行って、ドアをノックをした。
「はい。」彼女が、玄関を開けて出て来る。
「何か食べる物ないかな?
昨日うっかり、食材を買うのを忘れて、帰って、食べる物がないの。」と安斎が彼女に、すがる思いで言った。

彼女は、家の中に戻って行き、玄関で待っている、安斎さんに、
「昨日、朝食を貰ったから、お返しどうぞ」とアイラーが、パンを渡す。
「ありがとう。」
「ごめんね。パンしかあげられなくって」
「ううん、食べられるだけで、嬉しいよ。」と安斎が言った。
「アイラーさんが、起きるの早くて、良かった。」と安斎が言う。
「今朝、マック捜査官から、電話で起こされて、その後全然、寝られなくって、そのまま起きていた。」と彼女が言う。
「今日の朝、電話があったの?」と安斎は、携帯電話をズボンのポケットから取り出して、携帯電話の履歴を見たすると、
マック捜査官から、電話が掛かっていた事に気づく。
「マック捜査官から、朝、電話掛けて来てた事、全然、気づかなかったよ。」と安斎が彼女に言った。
「で、マック捜査官から、電話で、何て言ってたの?」と安斎が彼女に聞く。
「被疑者の人が、自殺をしたから、行かなくてもいいていう、電話だった。」と彼女から、電話の内容を聞いた。
「そうだったんだ。」と安斎が言う。
携帯の時間を彼女が見て、時間を気にして
安斎さんに、話し掛ける。
「パンを食べている。時間あんまり、無さそうだけど、大丈夫?」と彼女が安斎に、
心配して言った。
「うそ」と安斎は、携帯電話を、ズボンのポケットから取り出して、時間を見た。
「やばい。」と言って、自分の家に戻り、
パンを、慌てて食べたら、喉の奥が詰まりそうになったから、牛乳を冷蔵庫から取り出し、コップに入れて、牛乳を慌てて飲む
「ああ、死ぬかと思った。」と安斎が言う。
「やばい、そろそろ、家を出ない」と安斎は、カバンを持って、玄関の鍵を掛ける。
彼女は、玄関の前で、安斎さんを、待ってくれていた。
「先に行っても、良かったのに、待ってくれてありがとう。」と安斎が彼女に言った
安斎の車に一緒に乗り込み、FBIに向かった。
「家が、会社の近くで、良かった。」と
安斎が言う。
「本当ですね。安斎さんのおかげで、
会社の近くに、住めたし、安斎さんが隣で
良かった。」と彼女が言う。
「まあ、偶然隣の人が、引っ越してくれた
から、良かったね。」と安斎が、車を運転をしながら話す。

FBIの駐車場に、車を止めて、時間がないから、二階まで、階段で登る。
「さすがに、二階だけど、階段を登るのは、しんどい」と安斎が愚痴をこぼした。

オフィスにいる、マック捜査官のドアを、
アイラーが、ノックするのを、ためらっている。
このドアの先に、彼は、ニューヨークに、
行っていないのだと、頭の中では、わかっていても、考えてしまう。
アイラーは、部屋のドアをノックした。
「はい。」とマック捜査官が言う。
「おはよう。二人とも」とマック捜査官が言う。
「今朝は、早い時間に電話して、悪かったね。」とマック捜査官が言う。
「いいえ、仕事の話しですから」とアイラーがマック捜査官に言った。
「行方不明者のリストが、送られて来てね。みんな、そっちに、行って貰ってるから、君達も、行方不明者の家族と、話しをして来て欲しい。」と言って、リストを渡す。
「カルフォルニアで、珍しい事件ですよね」と安斎が言った。
「そうなんだ。だから、警察も一緒に、捜査にあたって、くれている。」とマック捜査官が言った。
「では、行って来ます。」と安斎が言う。
「ああ、頼んだよ。」とマック捜査官が言う。
行方不明者の家族に会いに、安斎さんの車で移動をする。

「そういえば、昨日、アイラーさんを、
助けてくれた。男性の職業て、どんな仕事をしているの?」と安斎がアイラーに聞いた。
「さあ、仕事までは、わからないけど、
名前は、あずみさん。と言うみたい。」
「何か珍しい名前だね。」と安斎が言う。
「下の名前じゃなくって、名字らしい。
日本人のハーフと言っていたな。」と彼女が言う。
「また、偶然、会えるかな?私も、あずみさんに、会ってみたい。」
「もしかして、一目溺れした?」と安斎が
彼女に聞く。
「一目惚れはないよ。」
「そうなの?」
「でも、細身でかっこ良かった。
車から、引かれそうになる所を、体を寄せて抱き寄せてくれた時は、ドキドキした。」と彼女が体験した話しを、安斎さん
にした。
「いいな。羨ましいな。」と安斎さんが言った。
「会えるといいけど、そんな偶然あるのかな。」と彼女言った。
「私は、あって欲しい。私も、そのあずみさんの顔を見てみたい。」と安斎が言った

車の中で話しをしているうちに、
行方不明者の家族の家に、到着した。
道沿いに、車を止めて、行方不明の家族の
家を、二人で尋ねた。
家のドアのチャイムを、鳴らした。
「すいません。FBIの者です。」と言って
二人とも、バッチを見せた。
「FBIの方、来て下さったのですね。」と
若い母親だった。
「あの失礼ですが、娘さんは、おいくつですか?」と彼女が玄関先で、母親に尋ねる
「娘は、20歳になったばかりです。」と母親が言う。
「行方不明の時の当時の服装は?
この写真と同じ格好をしてましたか?」とアイラーが聞いた。
「ええ、してました。どうか、娘を探し出して下さい。」と母親から、お願いされる。
「出来るだけの事はします。」と安斎さんが、母親を助けたい一心で、母親に、安斎さんが言った。

その後、車に二人とも戻る。
「娘さん無事に、見つかっても、生きている保証はないんだよね。」と彼女が、安斎さんに言う。
「そうだね。犯人が殺してなければ」と安斎さんが言った。

「で、クリス捜査官とは、どうなったの?」と安斎が彼女に聞く。
「どう?て言われても」と彼女が、困ったように言う。
「電話とかは、しないの?」
「たまに、彼の方から、連絡くれるよ。」
「電話で、話せるのなら、良かったね。
何か、食べてからFBIに戻ろう。」と安斎が彼女に言った。
「そうだね。」とアイラーが言う。
たまたま、食事が出来そうな所で、食事をする。
昼頃には、沢山のお客が、お店に来るのに、この店は、変わっていた。
駐車場に、一台も車が止まっていなかった
お店の中も、やっているのか?わからない
くらいに、薄暗かったが、二人はそのお店の中に入ってみた。

レストランの中に、安斎さんと彼女が、
席につくと、ウェトレスが、メニューを
持って来た。
「ご注文は」と言って、レストランのウェトレスが、聞いてくる。
「この店のおすすめは?」と安斎が言う。
ウェトレスが、震えながら、指でメニューの写真を押さえる。
「それじゃ、それを、2つ」と安斎さんが
言うと、
「分かりました。」とウェートレスの女性が奥の厨房に向かって、歩いて行く。
「この店、なんか?変じゃない?」と彼女が安斎に言う。
「まあ、確かに、変だよね。
昼どきなのに、誰も来ないお店なんて、ありえない。」と安斎が言う。
「それに、あの、ウェトレスの女性も、
何か?変だった。手が震えていたし」と彼女が言った。
「確かに、ウェトレスにしては、暗いよね。」と安斎が言う。

(いや、そういうレストランは、私の知る限りでは、ここだけかも?)とアイラーが思う。
ウェトレスの女性が、料理を運んできて、机の上に、ビーフオムレツとエビフライが、のっていた。

安斎が、ビーフオムレツを一口食べてみた
一口食べて、手が止まった。
それを見て、アイラーも、一口食べてみた。
見た目は、美味しそうなのに、味は美味しくなかった。
これじゃ、誰も、このお店には、来ない。
と、安斎も彼女も、同じ気分だった。

安斎とアイラーは、顔を見合せた。
「どうする?」
「お店を出よう。」と安斎さんが彼女に
言った。
代金だけ、支払って、慌てて逃げるように、店を後にした。

その後、安斎は車を走らせた。
ニールから、安斎に電話が、掛かってくる。
「はい。」
「ニールだけど、今話せるか?」と安斎に言う。
「大丈夫だけど」
「今日仕事終わってから、会えないか?」
「うん、いいよ。」
「じゃFBIの近くのカフェで、待ってて」
「わかった。ニール何だか、私眠い」と安斎さんが、ニールに電話中に言う。
「えっ、大丈夫?」とニールが、安斎さん
を心配する。
「どうしても、眠たくなったら、車を止めて眠るから、大丈夫。」と言って、ニールからの電話を切った。

安斎さんが、同僚の話しを彼女に、持ち出してくる。
「マイリーて、私嫌い。」
「だって、マイリーて、自慢ばかり言うし
作り話してくるんだよ。」
「私あまり、マイリーさんと、話しをしたりしないから、わからないよ。」
「私達女性陣の悪口じゃないけど、あの人は仕事が出来ないとか、影で結構言っているみたいよ。
自分は、男性にモテモテで、上司からも、信頼されてるて、思っているらしい。
本人が、そう言ってた。」と安斎さんが、
言った。
「えっ、マイリーさんて、そんな人なの?
知らなかったよ。」
「そういう人よ。多分、アイラーさんの事も影で言って、いると思うよ。」

「あんまり、マイリーに、近寄りたくないんだよね。マックに、マイリーとは、相手を組まないように、はっきり言ったよ。
アイラーさんも、言った方がいいよ。」と
安斎さんに、言われる。

「クリス捜査官が、いなくなってから、余計に心配を感じる。」と安斎さんが言う。
安斎は、運転中急に、眠けが襲う。
やばいと思い。車を止められそうな、
所に止めて眠る。
彼女も、同じように、眠けが襲って来て、
車の中で、二人とも眠りに落ちた。

先のレストランから、ずっと後を、つけられていた事に、安斎さんと彼女は、気づいてなかった。
男達は、安斎さんと彼女を、車から下ろして男達の車に、乗せられると、どこかに、そのまま、車に乗せられて連れて行かれた。

アイラーと安斎は、手足に黒いテープで巻かれていた。
どこか、倉庫のような所に、閉じ込められていた。
目が覚めると、安斎さんと彼女は、椅子に
ロープで、縛られていた、手には、黒いテープが何重にも、巻かれていた。
手も身体も、固定されているため、動かせずにいた。

「何で、私達こんな場所に、いるんだろう?」と安斎が言う。
「何でだろう?」と彼女が言う。
「逃げようとしても、無駄ら」と怖いそうな男性が言う。
「私達を、どうする気なの?」と安斎が聞く。
「必要とあれば、殺してもいい。と思っている」ともう一人の男性は、刃物をちらつかせ言った。
「せっかくだから、楽しみたいかな。」と
もう一人の男性が言うと、アイラーさんの
顔をじっと見つめる。

(誰か助けて)と心の中で、叫ぶ。

「私達に、手を出すとひどい目に、会いますよ」と彼女が言う。
「ひどい目だって、笑わせてくれるね。
お嬢さん。」
「まずは、君からでいいかな?」と男性が彼女の首筋に、刃物を近づける。
(うそ、どうしょう。)とそれを、見た安斎さんが、不安に思う。
私一人の力じゃ無理らし、どうしたら、と
安斎さんが、頭の中で考える。

(ニール、お願い助けて)と安斎さんが、祈るように、心の中で念じた。
その時だった。
「FBIだ。」仲間が助けにきた。
(うそ、どうして)と安斎さんは、心の中で
驚く。
「二人を、救出するんだ。」とニールが
仲間に、指示を出す。

ニールは、悪者に、得意の空手で、立ち向かっていく。
ニールの回し蹴りが、きいたのか、犯人は
その場で倒れた。
ニールが、黒いテープを取る。
「ありがとう、ニール」と安斎さんが言うと、
ニールに、抱きつく。
ニールも、安斎さんを抱きしめた。
彼女は、マック捜査官が、黒いテープを、取って貰った。
「二人とも、無事でよかった。」とマック捜査官が言った。
「でも、どうして、ここが、わかったのですか?」と彼女が尋ねた。
「ニール君が、安斎さんの電話の内容が、
気になると言ってね。」
「電話の通話の電波場所を、たどったら、ここに、たどり着いた。」とニールが言う。

安斎さんとニールを残して、犯人達は、
警察に連れて、行かれた後、マック捜査官が、事の真相をマック捜査官が、彼女を家に送っていく車の中で、教えてくれた。
「行方不明者は、ここに、レストランの地下室に、監禁されていた。
みんな、あそこのレストランで、食事に
偶然立ち寄った。行方不明者6人だった。
その6人はすべて、大学生の学生だった。
と言うわけだ。ところで、助けたのが、
僕じゃなくって、クリス君だったら、良かったと思っている?」
「まさか、そんな事思っていません。」
「嘘だ。」とマック捜査官が、彼女をからかうように言った。
その後、マック捜査官の車で、アパートまで送ってくれた。

ニールと安斎さんは、ニールの車に乗って
途中で、乗り捨てだれた、安斎さんの車の
所まで、送って貰った。
「そうだ。ニール話して何?」と安斎さんが、ニールに聞く。
「それは、俺と付き合って欲しいという
べきか、それで悩んでいた。」とニールが安斎さんに、言った。
「私も、ニールの事が好きだけど、仕事場での恋愛は、禁止だから、どうするの?」と安斎がニールに言った。
「内緒にして、聞かれたて、バレそうになったら、その時は、その時に考えようか?」ニールが言った。
「今は、君と、一緒にいたい。」と安斎の
車の前で話しをして、ニールと安斎さんは
キスをした。

朝、カーソンは、朝食の準備を始める。
朝食は、みんな時間帯が、バラバラだった。
彼と父親だけが、台所の机で朝食を、取っていた。
「息子と二人か?」と父親が言う。
父親は、朝、コーヒーを飲みながら、新聞を読むのが、朝の日課。

新聞を読んでいる、素振りをして、父親が息子に声を掛ける。
「カーソン車ないだろう。FBIまで、
一緒に行こうか?」と珍しく、息子に声を
掛けてくる。
「仕方がない。車を買う間だけ頼む。」と彼が言う。
「可愛くないぞ。」と朝から息子を、からかう父親。
「余計なお世話だ。」と彼が言う。
彼が、二階に上がり、仕事の準備をして、部屋を出る前に、彼女の写真に、「行って来る。」と話し掛ける。
(アイラー、電話して来ないけど、寂しくないのか?)と彼が思っている。
「今日にでも、俺がアイラーに、電話して、やるか。」と彼が独り言を言った。

彼は玄関で、おばあちゃんに、仕事に行く前に、挨拶を交わし、玄関を開ける。
「仕事頑張ってね。」とおばあちゃんが言う。
「頑張って来るよ。」と彼が言う。
父親の車に乗り、仕事に向かう。
「こうやって、息子を車に乗せるのも、
何年ぶりかな?」と父親が言う。
「かなり乗ってない。」とそっけなく彼が
答えた。

FBIの仕事場につき、エレベーターに乗り混む。
「お前のオフィスを、案内する。
ここが、お前の居場所になる、オフィスだ。」と部屋のドアをお父さんが開ける。
「カーソンは、ここでは、捜査長の席になる。」と父親が言う。
つまり、どういう事なのか?言うと、
マック捜査官よりも、上の人だったのが、
そのさらに、上の上司になったという事だ。

(俺が、捜査長)と彼が、目を丸くさせ、驚く。
「上司の仕事は、いままで以上に大変な者だ。そういう立場だから、がんばれよ。」と父親が息子の肩を、ポンと軽く叩くと
父親は部屋を、出て行ってしまった。
彼は、さっそく椅子に、座ってみた。

(上司になると、椅子の座り心地も違うのか?)と彼が、勝手にそう、思っていると、部屋をノックして、誰かが、部屋の中に入ってきた。
「あなたが、今日から私達の上司の方。
随分お若く見えますね。」と年配の男性が
言う。
「申し遅れました。私は、ホワイト・ルーカスと言います。宜しくお願いします。」と挨拶をされ、彼も椅子から立ち上がり、
「クリス・カーソンです。
こちらこそ、宜しくお願いします。」と彼が言って、握手を交わした。
急に、上司になった。実感がした。

「部下達にも、挨拶をしたいのですが?」と彼が申し出る。
「私と一緒に、来ますか?」とホワイトさんに、言われてついて行く。
エレベーターで、3階に行き、ドアを開けて、中に入る。

部下達の話し声が、部屋の中でしていたのが、彼とホワイトさんが、部屋に入って来たのを見て、静かになった。
「みんな、その場で立って聞いて欲しい。
今日から、新しい私達の上司だ。」とホワイトさんが、紹介する。
「初めまして、このたび、君達の上司として赴任して来ました。クリス・カーソンです。
上司としては、初めてなので、至らない事もありますが、宜しくお願いします。」
みんなから、拍手をされる。

「嘘、あの憧れの師匠と、同じFBIで働けるなんて、夢みたいだ。」とトニー・マイケルが独り言を言う。
「あの質問が、あります?」と男性の捜査官が手を上げる。
「お若いですが、何歳?何ですか?」と質問される。
「35歳。」と彼が答える。
「やっぱり、若くて、カッコいい」と女性捜査官達は、キャー、キャーいていた。
男性の捜査官達は、全員ムッとしていた。

女性が、質問する事といえば、大抵決まっての質問が来る。
「結婚されていますか?」と聞かれる。
「それは、まだですが」
「彼女はいます。」と彼が答えると、
女性の捜査官達が、静まりかえた。

男性の捜査官達は、全員ニコニコしていた。

「そろそろ、仕事場に戻ります。」と言って彼は、その場を後にした。
(ああ、疲れた。挨拶だけで、こんなに疲れるのか?)と彼が、心の中で思う。

自分の新しい、オフィスに戻ると、
初めてのニューヨークの仕事なので、何をすればいいのか?
わからなかった。
ただ、椅子に座っているだけで、
机の上には、パソコンが置いてあった、
パソコンの電源を入れて見たところ、
FBIのマークの下には、パスワードを入力する画面表示がされてあった。

そこに、父親が彼に会いに、オフィスを
尋ねて来ていた。
「どうだ?初日の仕事は?」とお父さんが
オフィスのソファーに座り、話しをする。
彼も、机から離れて、父親が座っている。
迎え合わせで、ソファーに座った。
「パソコンの、パスワードを知りたい。」と彼が言う。
「パスワードは、紙と書くものがあるか?」とクリスに、指示をする。
メモ帳もペンも、机の上に置いてあった物を父親に渡し、パスワードを書いて、息子に渡した。
「くれぐれも、メモを落としたり、無くしたり、するなよ。ハッキングされたら、おしまいだからなあ。」と父親が言った。
「そんな事、わかっている。」と彼が言う。

「ところで、俺は、今日1日何をすれば、いいのか?わからない。」と彼が言う。
「ああ、今日は不思議と事件がないからなあ。」と父親が言った。
「ニューヨークで、事件といえば、麻薬の
取り締まりなど」と父親が言う。
「今日は、早く仕事を上がっていいから」と父親が言う。
「帰る時には、お前のオフィスに、迎えに行く。昼ご飯は、一緒にするか?」と父親が言う。
「ああ、そうだな。」といやだけど、彼は、父親に返事をした。

昼ご飯を、一緒に父親と食べる。
でも、二人だけでは、なかった。
父親の同僚の年配の女性が、一緒だった。
「私は、イザベラ・テーラーよ。お父様とは、ただの同僚だから、安心して」と言われる。
(俺から、すれば、どうでもいい。)と彼は心の中で、思っている。
レストランの店員が、料理を運んできて、
みんなで、食事をしていると、
「ニューヨークの食事はどう?」とイザベラが聞いて来る。
「美味しいです。」と彼が言う。
「お父様とは、どんな話しをするの?」と
イザベラが聞いてくるから、彼が蒸せる。
「大丈夫か?」と父親が言う。
コップに入っている、水を父親が渡すと
彼は慌てて、水を飲みながらも、咳が止まらないでいた、彼の背中を父親がさすった
「もう、大丈夫。」と彼が言う。
「ごめんなさい。変な質問して」とイザベラが謝る。
「父とは、あまり話しはしない。」と
彼が答える。
「私は、これで、失礼します。」とその場に立てり、お辞儀をして、その場を後にする。
「ごめんなさい。息子さんを、怒らせて
しまったみたいで」とイザベラが、カーソンのお父さんに謝る。
「いいや、息子は、ああいう子なんで、どうか気にしないでくれ」と父親がイザベラに言う。
「息子さんに、ただの関係て言ったけど、
私達の関係て、どんな関係?」とイザベラが、カーソンのお父さんに聞く。
「私が好きなのは、亡くなった。
妻だけなので、他の人を好きになる事は、
決してない。」とカーソンのお父さんが、
イザベラにはっきり言う。
「わかりました。」とイザベラが、ショックを受ける。
「だが、友達には、違いはない。」とカーソンのお父さんが、イザベラに言う。

彼は、昔と変わったのか?そうでないのか?ニューヨークの町を一人で、歩いて
FBIに戻る途中に、トニー・マイケルに、
出会う。

「クリス捜査官。」とマイケルが話し掛ける。
「僕の事を、覚えてませんか?」と彼に問いかける。
「さあ、誰だったけ?そもそも、どこで会った?」と彼が、考え込むが、誰なのか?思い出せずにいた。
「昔薬物を、売りさばいていて刑務所に‥…」と言っても彼は、思い出せずにいた。
「そう言われても、わからないなあ。」と
彼がマイケルに言う。
「そんな、そうだ。木刀を持って、闘っていた事があった。これで、思い出してくれましたか?」
「ああ、思い出した。そういえば、昔
一度だけ、木刀を振り回した事は、あるけど、その時そばで、見ていた者か?」と
彼が、マイケルに訪ねる。
「いいえ、違います。私は、貴方に手錠を
掛けられた者です。」とクリスに、マイケルが言った。

「ああ、ひょっとして、危険ドラッグを売りさばいていたやつか?」とクリスの顔色が変わる。
(まずい、嫌な事を思い出させてしまったんじゃ)とマイケルは、目をつぶった。
「足を洗って、立派になったんだな。」と
彼が言った。
「私は、クリス捜査官のかっこよさに、惚れてFBIに入るのに、一緒懸命頑張って、ここまで、やって来た。」とマイケルが彼に打ち解ける。

「そうか、俺に追い付けるまで、もっと、頑張ってくれたら、おごってやろう。」と
彼が言って、FBIの仕事場に歩き戻る時に
マイケルが、彼に声を掛ける。
「わかりました。あなたのそばで、相棒になれるように、頑張ります。」とマイケルが言った。
クリスは、背を向けて、マイケルに手を振る。

彼は、仕事は初日からは、
仕事は、ほとんどする事がなかった。
仕事が終わり、父親の車で、一緒に家に帰宅した。
「おばあちゃん、ただいま。」と彼が言う。
「お帰り。やっぱり、いいものだね。」と
おばあちゃんがしんみり言う。
おばあちゃんは、孫が、家にいる事が嬉しいようだ。
「やあ、カーソンお帰り。」とアフレットが言って、彼に抱きつく。
「やめろ、抱きつくな。」と彼は、迷惑そうに言う。
「それより、弁護士事務所で、今日は、寝るんじゃなかったのか?」とクリスが、廊下を歩きながら、アルフレットと話しをする。
「その予定だったけど、止めた。カーソンと一緒に、居たいから、」とアフレットが言った。

彼のお父さんは、台所に、荷物を置き
椅子に座り、おばあちゃんが、ほっとコーヒーを入れる。
「カーソンも飲むかい。」
「飲みます。」と彼も、荷物を横に置き、椅子に座った。
おばあちゃんが、机の上に、コーヒーの入った。愛用のマグカップを置いてくれた。
「ありがとう。」と言って、おばあちゃんの入れてくれた。コーヒーを飲んだ。
「僕には、コーヒーないの?」とアフレットが言う。
「あるよ。アルフレットの事を、忘れていたよ。」とおばあちゃんが言う。
「そりゃないよ。」とアルフレットが、言った。
おばあちゃんは、アフレットにも、コーヒーを入れてくれた。
「ありがとう。おばあちゃん。」アフレットは、お礼を言う。
「で‥…さっき、なんの話しをしてたけ」とアフレットが、考え込む。
「まあ、いいか?後で、カーソンの部屋に行ってもいい?」とアフレットが聞く。
「いいや、俺が、アフレットの部屋に行くよ。」と彼が言う。
(アイラーの写真を、今彼に見られるのは、
ご面談。)と彼が心の中で思う。

彼は、二階に上がり、自分の部屋で、
スーツの上着を脱いで、ネクタイを外して、クローゼットのハンガーに吊るした。
(もうすぐ、夏か?夏用の上着に変えないとなければな。)彼が思う。
タンスの上に置いてある、彼女の写真立てに、「ただいま。」と写真に、話し掛けた。
すると彼女から、電話が掛かって来た。
彼が携帯電話を取ると、
「もしもし」と彼が電話に出る。
「ボス」とアイラーは、泣いているようだった。
「どうかしたか?それにもう、君のボスではない。」と彼が言う。
「電話に、出てくれて嬉しい。」と彼女が言う。
何それと、彼が考え込む。
「今日、レストランで、人の出入りのない。レストランに、安斎さんと寄って、オムレツを食べたけど、一口食べたけど、美味しくなくって、レストランにお金を、安斎さんが、払ってくれて、逃げるように、レストランを後にしたの。」

「美味しくない、レストランてどんな?レストランなんだ。」と彼が言った。
その後の出来事は、言えなかった。
クリスに、心配を掛けたくなかった。
「クリスさんは、ニューヨークに来て、街には行って見ましたか?」と彼女が聞いて来た。
「街には、コーヒーを買いに出たくらいかな。
今、従兄弟が、家に住みついてる事かな。
弁護士をしているけど、寝泊まりは、事務所でしているが、俺がこの家にいるからか、この所、隣の部屋で寝てる事が、多い
それに、変なやつが、俺に憧れて、FBIに入ったと言っていた者がいた。」

従兄弟のアルフレットが、部屋をノックした。
「アイラー、少し待ってて」と彼が言う
「カーソン、いつになったら、部屋に来るんだ。」とアフレットが、痺れを切らして
彼のドアの前に、立って言った。
「ごめん。電話中なんだ。すぐに行くから」アフレットの前にある部屋のドアを、閉めた。
「ごめん。アイラー、今度は俺の方から
電話するから」と彼が言と電話を切られて
しまった。


























しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

10年前に戻れたら…

かのん
恋愛
10年前にあなたから大切な人を奪った

課長と私のほのぼの婚

藤谷 郁
恋愛
冬美が結婚したのは十も離れた年上男性。 舘林陽一35歳。 仕事はできるが、ちょっと変わった人と噂される彼は他部署の課長さん。 ひょんなことから交際が始まり、5か月後の秋、気がつけば夫婦になっていた。 ※他サイトにも投稿。 ※一部写真は写真ACさまよりお借りしています。

悪役令嬢の末路

ラプラス
恋愛
政略結婚ではあったけれど、夫を愛していたのは本当。でも、もう疲れてしまった。 だから…いいわよね、あなた?

フローライト

藤谷 郁
恋愛
彩子(さいこ)は恋愛経験のない24歳。 ある日、友人の婚約話をきっかけに自分の未来を考えるようになる。 結婚するのか、それとも独身で過ごすのか? 「……そもそも私に、恋愛なんてできるのかな」 そんな時、伯母が見合い話を持ってきた。 写真を見れば、スーツを着た青年が、穏やかに微笑んでいる。 「趣味はこうぶつ?」 釣書を見ながら迷う彩子だが、不思議と、その青年には会いたいと思うのだった… ※他サイトにも掲載

不機嫌な侯爵様に、その献身は届かない

翠月るるな
恋愛
サルコベリア侯爵夫人は、夫の言動に違和感を覚え始める。 始めは夜会での振る舞いからだった。 それがさらに明らかになっていく。 機嫌が悪ければ、それを周りに隠さず察して動いてもらおうとし、愚痴を言ったら同調してもらおうとするのは、まるで子どものよう。 おまけに自分より格下だと思えば強気に出る。 そんな夫から、とある仕事を押し付けられたところ──?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

復讐のための五つの方法

炭田おと
恋愛
 皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。  それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。  グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。  72話で完結です。

断る――――前にもそう言ったはずだ

鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」  結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。  周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。  けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。  他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。 (わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)  そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。  ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。  そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?

処理中です...