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ラウンド5

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「俺はスミレを愛している! 結婚してくれ!」

 いきなりの馬鹿王子の告白…
 目の前が真っ暗になりましたよ…
 ああ、このまま倒れていいですか… そのまま領地まで連れて行ってください……
 領地に帰ったら、のんびり畑仕事して、そうだ! 牛とか豚を飼うのもいいかも…
 あっ、織物もいいな~ ついでに染め物もして
 ふふふ、やる事が多くて困っちゃうわ…


 …………
 はっ!!
 いけない、なんか現実逃避していたみたい
 今は卒業式! これさえ終われば領地に帰れるの
 
 
 馬鹿王子め、いきなり何を言い出すかと思えば
 あなたはジェニファー様と結婚して、大人しくしていて欲しいわ
 私は絶対結婚しません!!!



 
 本来なら、貴族令嬢の方々が虎視眈々と王妃の座を狙い、醜い争いが起こりそうな状況なんだろうけど、この王国ではそんな事一切起こらない…
 現にこの馬鹿王子に言い寄る令嬢は誰一人いなかったし
 もちろん私も言い寄ってなんかいませんよ


 それにはある理由があるんです…
 ある意味とても恐ろしい理由が……

 
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