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ある少年の話

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 もうすぐバレンタインデーだ…

 小鳥遊さんからのチョコが欲しいなんて図々しい事は言わない……!

 でもこっそり彼女の跡をつけて彼女がチョコレートを選んでいる所を見ていてもいいよな…


 …………

 ……うん、無理だ!

 バレンタインデーが近く、チョコレート売り場には女の人達が必死にチョコレートを選んでいて、男の俺が近づこうものなら目立ってしまう……

 彼女連れの男ならともかく…


 小鳥遊さんはと一緒にチョコレートを選んでいる…

 ………

 小学校からの付き合いの俺の親友…

 アイツは社交的で男女共に友達が多く、クラスの中心的人物だ!

 そんなアイツは何故か俺が小学校の時から一緒につるむ事が多く、ずっと一緒の腐れ縁だ……


 そして…

 小鳥遊さんの恋人だ…

 本人は

「違う!」

 と言い張っているけど、いつも一緒に登下校しているし、時々2人でどこかに消えていたりする…

 休みの日も2人で歩いているのを何度も見かけたし…

 今も2人仲良くチョコレートを見ている……


 美男美女…

 俺から見ても2人はお似合いだよ……


 俺なんかじゃ太刀打ち出来ない事もよくわかっている… 

 それでも俺は今日も彼女を見ている……
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