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しおりを挟むエレベーターで上階へ行き、扉が開くとグリーンのカーペットが敷かれた廊下と、スタイリッシュなドアもホテル見たい。その中の一つのドアの前で彼が手を翳すと、ガチャンと解錠音がした。
「どうぞ。1人暮らし用の間取りだから狭いけど。。。」
そう言われて俺は室内に入った。
「此処がトイレ、こっちが洗面所とバスルーム。。で、正面のドアの先がリビングとキッチン。。。」
三和土(たたき)で靴を脱ぐと彼が何故か間取りの説明をし出す。いや、俺飲み物いただいたら直ぐ帰るし2度と来るつもりも無いからね?
ちなみに。
リビングは、女の子っぽい色合いのインテリアや山ほどのキャラ物のヌイグルミなど一切無く、重厚感ある黒革のソファと硝子製のテーブル、婆ちゃんと共に住む俺の家のテレビより縦横倍以上のテレビが鎮座してるだけだった。
学内の生徒を虜にしているアイドルの部屋とは思えない程に殺風景だ。
「ねえ,アイスコーヒー飲める?」
「え?あ。。うん」
思わずキッチンの方に振り向くと,身長が高い俺からは台所周りが丸見えだ。底もあまり使っているようにはみえない。
「なぁ、ソファに座ってろよ。見られてたら作りづらいんだよ!」
「あ、ごめん。。。」
確かに、手際が良いとは言えない。。
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