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3章
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ノア様が寝付いてから、何度か父上が部屋を訪れてきた。どうやらフルーレ司祭の処分について話し合いをしていたらしい。ベルリアン領内で起きた事件ではあるが、聖職者の扱いは総本山が決めることになっている。そのため、伯爵様は何度も書簡を書き、フルーレ司祭への極刑を求めていた。おまけに今は臨戦状態にある。これが原因で開戦が早まることも考えられた。
それだけは避けたいと思ったのか、お互い相手の出方を見て探り合いをしていたらしい。しかし、事態はあまりにもあっけなく終焉を迎えた。
「フルーレ司祭は、自殺した」
「え……?」
「監禁部屋で、毒を煽っていた。おそらくお前が言っていたものと同じ成分だろう。伯爵様が光魔法を使ったが助けられなかった」
「そんな」
これじゃあフルーレ司祭から情報を聞き出すこともできない。どうしてこんなことをしたのか、目的はなんだったのか、誰に指示されたのか。何もかも闇に葬られたまま、後味の悪さだけが残されてしまった。
言葉を発することができずにいると、父上はそれを察したのか「あまり気に病むな」とだけ言ってくれる。普段は厳しく真面目だが、根っこはとても優しい人だ。その時だけは伯爵様の軍部長や俺の上司ではなく、父親としてのセオドラの顔を見せていた。
「お前もあまり無理をするな。レオに聞いたが、フルーレ司祭におかしな術をかけられたのだろう?」
「俺が? そんなことはありませんが」
「だが、目の色が変わっているぞ。体に影響がないのであればいいが」
まただ。レオも同じことを言っていた。目の色が変わっている、金色になっている、と。今までこんなこと一度もなかった。しかし自分で確かめることもできないから、その変化を知ることはできない。
今も残る体の不具合も、まさか本当にフルーレ司祭が何か術をかけたのだろうか。
確かめる術は、残されていないが。
「ノア様を頼んだぞ。私はヘンリー様と今後のことについて話し合ってくる」
「わかりました」
いくつかの疑問は残っているが、まずはノア様が目を覚ましてくれることが先決だ。早く起きて欲しいな、と思いながら再び手を強く握りしめた。
それだけは避けたいと思ったのか、お互い相手の出方を見て探り合いをしていたらしい。しかし、事態はあまりにもあっけなく終焉を迎えた。
「フルーレ司祭は、自殺した」
「え……?」
「監禁部屋で、毒を煽っていた。おそらくお前が言っていたものと同じ成分だろう。伯爵様が光魔法を使ったが助けられなかった」
「そんな」
これじゃあフルーレ司祭から情報を聞き出すこともできない。どうしてこんなことをしたのか、目的はなんだったのか、誰に指示されたのか。何もかも闇に葬られたまま、後味の悪さだけが残されてしまった。
言葉を発することができずにいると、父上はそれを察したのか「あまり気に病むな」とだけ言ってくれる。普段は厳しく真面目だが、根っこはとても優しい人だ。その時だけは伯爵様の軍部長や俺の上司ではなく、父親としてのセオドラの顔を見せていた。
「お前もあまり無理をするな。レオに聞いたが、フルーレ司祭におかしな術をかけられたのだろう?」
「俺が? そんなことはありませんが」
「だが、目の色が変わっているぞ。体に影響がないのであればいいが」
まただ。レオも同じことを言っていた。目の色が変わっている、金色になっている、と。今までこんなこと一度もなかった。しかし自分で確かめることもできないから、その変化を知ることはできない。
今も残る体の不具合も、まさか本当にフルーレ司祭が何か術をかけたのだろうか。
確かめる術は、残されていないが。
「ノア様を頼んだぞ。私はヘンリー様と今後のことについて話し合ってくる」
「わかりました」
いくつかの疑問は残っているが、まずはノア様が目を覚ましてくれることが先決だ。早く起きて欲しいな、と思いながら再び手を強く握りしめた。
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