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5章
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国の形を大きく変える戦いから、一ヶ月が経った。伯爵様たちが総本山に到着した時、俺とノア様は完全に意識を失っていたらしい。俺は魔力を使い果たし、ノア様は神に精神を乗っ取られていた影響でどちらも昏睡していたのだと後から知らされた。ベルリアンに運ばれた三日後に俺は目を覚ましたが、驚くほど体に力が入らない。起き上がることも自力では出来ず、食事も上手く飲み込めなかった。
どうやら魔力切れの副作用はかなり大きかったらしく、ようやく自分の意思で動けるようになったのは一週間も経った後だった。だが、ノアはまだ目を覚ましていなかった。今まで神に乗っ取られるなんてことを誰も経験したことがなかった上に、外傷がほぼなかったことから適切な対処法が分からないでいたのだ。
「いやあ……大変ご迷惑をおかけしました……」
「まあ、無事に目覚めてくれたからよかった」
そうして、ようやく三日前にノアが目を覚ました。レオから報告を聞いた時、仕事を放り投げて寝室に向かったが精密検査中で中に入ることは許されず、またしても焦ったい時間を過ごすことになった。
そして今日、時間にして一ヶ月ぶりにノアに再会することができたと言う訳だ。
「お前が寝ている間に色々なことがあったんだぞ」
「父上に頼んでおいたんだ。国王がいなくなった後、この国をどうすべきか」
「そこまで考えていたのか」
国王と神を失ったフィカリアには、初め大きなショックが広がった。今まで信じていたものが一瞬にして消えていき、ましてや国王は神に操られていた事実を受け入れられない人もいた。
しかし、それでも人生は続いていく。過去を見つめているだけでは何も始まらない。そう気付いたのか、人々は少しずつ前を向き始めた。傷ついた人々をまとめたのはヘンリー伯爵、メリッサ嬢、ハンス伯爵だった。居場所を失った修道士たちを受け入れ、新しく住む場所を与えた。また、新しく国をまとめるために民主共和制を採用した。政治、経済、司法という、それまで国王が全て握っていた権力を三つに分けたのだ。それによってお互いがお互いを牽制し、支えることが可能になる。
あまりにも動き出しが早かったと思っていたが、まさかここまでノアが考えていただなんて。そうなってくると今までノアが取ってきた行動が全て繋がってくる。どこか俯瞰しているかのように物事を見ており、先を見通して必要な手立てを用意していく。何度もこの世界を経験していると言っていた言葉に、強い信ぴょう性が増していた。
「ノア、いくつか聞きたいことがある」
「うん。きっとそうだろうなって思ってた」
どうして何度もこの世界を繰り返しているのか、何を求めていたのか、そして、どうして俺にあんなことをしていたのか。聞きたいことは山のようにある。だが、一体どれから聞けばいいかわからない。
結局口から出てきたのはあまりにも漠然としたものだった。
「お前は……いったい、何者なんだ」
「そこから、か。いいよ。ちょっと長くなるけど僕の話を聞いてくれる?」
ベッドサイドに置かれた椅子に深く座り直し、ノアが紡ぐ言葉に耳を傾けた。
どうやら魔力切れの副作用はかなり大きかったらしく、ようやく自分の意思で動けるようになったのは一週間も経った後だった。だが、ノアはまだ目を覚ましていなかった。今まで神に乗っ取られるなんてことを誰も経験したことがなかった上に、外傷がほぼなかったことから適切な対処法が分からないでいたのだ。
「いやあ……大変ご迷惑をおかけしました……」
「まあ、無事に目覚めてくれたからよかった」
そうして、ようやく三日前にノアが目を覚ました。レオから報告を聞いた時、仕事を放り投げて寝室に向かったが精密検査中で中に入ることは許されず、またしても焦ったい時間を過ごすことになった。
そして今日、時間にして一ヶ月ぶりにノアに再会することができたと言う訳だ。
「お前が寝ている間に色々なことがあったんだぞ」
「父上に頼んでおいたんだ。国王がいなくなった後、この国をどうすべきか」
「そこまで考えていたのか」
国王と神を失ったフィカリアには、初め大きなショックが広がった。今まで信じていたものが一瞬にして消えていき、ましてや国王は神に操られていた事実を受け入れられない人もいた。
しかし、それでも人生は続いていく。過去を見つめているだけでは何も始まらない。そう気付いたのか、人々は少しずつ前を向き始めた。傷ついた人々をまとめたのはヘンリー伯爵、メリッサ嬢、ハンス伯爵だった。居場所を失った修道士たちを受け入れ、新しく住む場所を与えた。また、新しく国をまとめるために民主共和制を採用した。政治、経済、司法という、それまで国王が全て握っていた権力を三つに分けたのだ。それによってお互いがお互いを牽制し、支えることが可能になる。
あまりにも動き出しが早かったと思っていたが、まさかここまでノアが考えていただなんて。そうなってくると今までノアが取ってきた行動が全て繋がってくる。どこか俯瞰しているかのように物事を見ており、先を見通して必要な手立てを用意していく。何度もこの世界を経験していると言っていた言葉に、強い信ぴょう性が増していた。
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「うん。きっとそうだろうなって思ってた」
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「お前は……いったい、何者なんだ」
「そこから、か。いいよ。ちょっと長くなるけど僕の話を聞いてくれる?」
ベッドサイドに置かれた椅子に深く座り直し、ノアが紡ぐ言葉に耳を傾けた。
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