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014
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次の日。
可憐はソワソワしながら出前を終わらせて待つ。
零蘭との逢瀬が出来るなんて夢にも思わなかった。
襟を整え裾を伸ばし髪を触り、変な場所がないか確かめる。
鏡で確認して大丈夫だと分かると可憐は頷く。
「あら、いつもの桃色の着物じゃなくて今日は緑なのね?おろしたてなのかしら?」
「え??……あわっ!?」
声のする方を見ると、入り口からひょっこりと顔を見せる零蘭。
可憐は照れて慌てて襖を閉めようとするが、大きな手が押し返してきた。
「だ~め。見せてくれないと」
「うぅ~…、その、変じゃ無いですか?」
「変じゃ無いわ。ワタシの着物とお揃いで可愛いわよ」
可憐は顔を一気に赤らめて俯く。
いつも好きだった零蘭とお揃いの着物を着てみたくて以前、購入したちょっと高めなものを着ている。
それは出す暇がなく、恥ずかしさがあり箪笥の肥やしになっていた。
しかし、今日こそはと思い切って出そうと心に決めて朝から探し出して来たのだ。
「お似合いよ。こうしていると、ワタシ達、恋人みたいね?」
「こ、ここここいびと!?」
「そうそう」
可憐は突然の言葉に戸惑うが零蘭は嬉しそうな表情で、見てきた。
大きな手が彼女の手を絡め取るとギュッと握りしめる。
「さぁ、お祭り行きましょう」
「…はい」
可憐は赤くなった顔を横に振り、零蘭の手をそっと握り返して、お祭りに繰り出した。
♦︎
昼間だと言うのに、人が賑わう街中。
結構な参加者がいる。
可憐は不意に横に人に押されて零蘭の腕に掴まった。
「あら、大丈夫?」
「ご、御免なさい。零蘭さんこそ、大丈夫ですか?」
「ワタシは平気よ。それより腰で回していいかしら?」
零蘭の言葉に動悸が速くなるが、なんとか、可憐は頷く。
(お、落ち着くのよ私。月白さんは私をただ危なく無い様に言っただけなんだから…)
いい聞かせる様に心で唱えるが、腰に手が回った瞬間、可憐は一瞬息を呑んだ。
自分の心音が、零蘭に聞こえてしまいそうで。
(こんなに緊張するなんて……守ってやりたくなるじゃない)
零蘭がいたずら心が芽生えそうになるが、可憐が倒れると困る為押さえると、的矢に到達する。
「着いたわ。ここで遊びましょう」
「え?」
零欄が可憐に向かって目くばせすると彼女は思わず見惚れてしまう。
零蘭は的矢の店の店主と話して、鉄砲を一丁用意して貰い、球を五個置かれる。
零蘭は置かれている景品を見て可憐に尋ねた。
「欲しいのあるかしら、可憐ちゃん」
可憐は突然言われて、戸惑うが、金平糖の袋が見え彼女は目を輝かせた。
高価で有名な砂糖菓子。
一度食べてみたいと思っていた。
涙が客からもらった事を聞いたのを思い出し可憐は金平糖を零蘭に頼んだ。
「金平糖がいいです」
「もちろんいいわよ」
鉄砲で金平糖を狙う様は、まるで狩人。
逃しはしないとばかりに強い視線で、金平糖の袋に向かって打つ。
パンッーー。
音共に球が発射され金平糖は僅かに動く。
零蘭はそれすら見越しているのか、球を入れて角度を変えて次を打つ。少しずつずれる球は金平糖の袋は、ギリギリのところで保っていた。
最後の一球で球を込め、構えて打つと真正面に当たり、金平糖の袋は地面にゆっくりと落ちていった。
次の日。
可憐はソワソワしながら出前を終わらせて待つ。
零蘭との逢瀬が出来るなんて夢にも思わなかった。
襟を整え裾を伸ばし髪を触り、変な場所がないか確かめる。
鏡で確認して大丈夫だと分かると可憐は頷く。
「あら、いつもの桃色の着物じゃなくて今日は緑なのね?おろしたてなのかしら?」
「え??……あわっ!?」
声のする方を見ると、入り口からひょっこりと顔を見せる零蘭。
可憐は照れて慌てて襖を閉めようとするが、大きな手が押し返してきた。
「だ~め。見せてくれないと」
「うぅ~…、その、変じゃ無いですか?」
「変じゃ無いわ。ワタシの着物とお揃いで可愛いわよ」
可憐は顔を一気に赤らめて俯く。
いつも好きだった零蘭とお揃いの着物を着てみたくて以前、購入したちょっと高めなものを着ている。
それは出す暇がなく、恥ずかしさがあり箪笥の肥やしになっていた。
しかし、今日こそはと思い切って出そうと心に決めて朝から探し出して来たのだ。
「お似合いよ。こうしていると、ワタシ達、恋人みたいね?」
「こ、ここここいびと!?」
「そうそう」
可憐は突然の言葉に戸惑うが零蘭は嬉しそうな表情で、見てきた。
大きな手が彼女の手を絡め取るとギュッと握りしめる。
「さぁ、お祭り行きましょう」
「…はい」
可憐は赤くなった顔を横に振り、零蘭の手をそっと握り返して、お祭りに繰り出した。
♦︎
昼間だと言うのに、人が賑わう街中。
結構な参加者がいる。
可憐は不意に横に人に押されて零蘭の腕に掴まった。
「あら、大丈夫?」
「ご、御免なさい。零蘭さんこそ、大丈夫ですか?」
「ワタシは平気よ。それより腰で回していいかしら?」
零蘭の言葉に動悸が速くなるが、なんとか、可憐は頷く。
(お、落ち着くのよ私。月白さんは私をただ危なく無い様に言っただけなんだから…)
いい聞かせる様に心で唱えるが、腰に手が回った瞬間、可憐は一瞬息を呑んだ。
自分の心音が、零蘭に聞こえてしまいそうで。
(こんなに緊張するなんて……守ってやりたくなるじゃない)
零蘭がいたずら心が芽生えそうになるが、可憐が倒れると困る為押さえると、的矢に到達する。
「着いたわ。ここで遊びましょう」
「え?」
零欄が可憐に向かって目くばせすると彼女は思わず見惚れてしまう。
零蘭は的矢の店の店主と話して、鉄砲を一丁用意して貰い、球を五個置かれる。
零蘭は置かれている景品を見て可憐に尋ねた。
「欲しいのあるかしら、可憐ちゃん」
可憐は突然言われて、戸惑うが、金平糖の袋が見え彼女は目を輝かせた。
高価で有名な砂糖菓子。
一度食べてみたいと思っていた。
涙が客からもらった事を聞いたのを思い出し可憐は金平糖を零蘭に頼んだ。
「金平糖がいいです」
「もちろんいいわよ」
鉄砲で金平糖を狙う様は、まるで狩人。
逃しはしないとばかりに強い視線で、金平糖の袋に向かって打つ。
パンッーー。
音共に球が発射され金平糖は僅かに動く。
零蘭はそれすら見越しているのか、球を入れて角度を変えて次を打つ。少しずつずれる球は金平糖の袋は、ギリギリのところで保っていた。
最後の一球で球を込め、構えて打つと真正面に当たり、金平糖の袋は地面にゆっくりと落ちていった。
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