街の片隅の食堂屋さん

ゆずの

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甘口のカレー

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朝日がのぼり、カーテンから朝日が差し込む。

兄のローザーは朝日がのぼる前から起きて、開店準備をしていた。

ローイも兄と一緒に、開店準備をしている。

「なあ、ローイ」

「なあにー?兄さん」

「昨日ナシャがきてくれて、甘いカレーが良さそうだったから、今日から甘いカレーをだすことにしようか。」

「そうだね。兄さん。そうしよう。」

いつものカレーと、甘いカレーを準備をして、店を開店した。

やはり、お客さんはまだ来てくれない。

「ローイ。なにか新作出すか?カレーだけだと、なかなかやっていけないかもな。冬に考えていた、ほうれん草のクリームシチューパイは結局試作しなかったしな。」

「そうだね。兄さん。新作作ろうよ。今は春だから、春の旬の食材を使ったものが良さそうだね。」

「ああ、そうだな。そうしようか。春の食材といえば、キャベツとかか?キャベツのペペロンチーノとかどうだろう?」

「それいいね。それにしようよ。兄さん。」

「よし、今日試作作るか。店番はローイよろしくな」

「うん。わかったよ。兄さん。こっちはまかせて。」

「おう。頼んだぞ。」

兄のローザーはキャベツのペペロンチーノの試作作りにとりかかり、弟のローイは店番をしている。

しばらくして雨が降ってきた。土砂降りだ。これじゃあ、お客さんも来ないだろう…。

「兄さん。雨が降ってきたよ。しかも土砂降りだよ。」

「まじか。ペペロンチーノ作りで全然気づかなかった。お客さん今日来なさそうだな。」

「そうだね。兄さん。この天気じゃ、仕方ないよ。」

「そうだな。」

話をしながら、ローザーはペペロンチーノ作り、ローイはカーレ作りをしていると、遠くから音楽が流れてきた。

耳を澄まして聞いてみると、最近流行りの歌手の曲みたいだった。ローザーとローイは食堂のことばかりしているかと思いきや、意外と流行りの音楽を聞いたりしている。

音楽機器はないので、ラジオで今の流行りの曲を聞いている。

どこかの店が、曲を流しているらしい。どうやら、その店は、お客さんで溢れているみたいだった。

その様子を見た二人は、

「俺たちの店も音楽流してみるか?そしたら、お客さんくるかもしれんし。まあ、音楽の効果より料理の腕で勝負しなきゃなんだけどな。」

「そうだね。兄さん。音楽流してみるのもいいかもしれないね。やってみようよ。どんな曲流してみる?」

「そうだなー。やっぱり今流行のがいいんじゃないか?でも、たまに昔の音楽も流さないと色んな年齢層のお客さん来ないかもだしな。」

「うん。そうしようよ。それじゃあ、ラジオでいいよね?」

「う~ん。でもそれだと、他の店と同じになっちまうからな…。奮発してレコード買おうぜ。少しくらいお金あるだろ。これも、店のためだと思ってな。な?いいだろ?」

「え…。でも貯金崩さなきゃだよ。いいの?せっかくためたのに。」

「そうだけど、やってみようぜ。店の雰囲気作りって意外と大事だと思うんだ。」

「うん…兄さんがそこまで言うなら…。

そしたら、僕レコード買って来るよ」

「ああ、頼んだよ。気をつけてな。」

「 うん!まかしといて!」

ローイはレコードを買いにでかけた。

ローザーはペペロンチーノを作り終え、試食している。

「こんにちわ~。カレー1つください。」

急にお客さんがやってきた。

どおりで、天気も良くなっていた。

「はいよ!辛口?甘口?」

「えっと、甘口でお願いします。」

「わかりましたー!少々お待ち下さい!」

ローザーは慣れた手付きでカレーをよそう。

飲み物は水しかないので、セルフサービスにしている。

「はい!おまち!甘口ね!」

「いただきます!」

そのお客は、若い女性だった。ローザーよりも少し年上のようだった。

「ごちそうさまでした。またきます!」

「ありがとうございました!またお待ちしてます!お気をつけて!」

「はーい!さよなら」

若い女性客は去っていった。

少しして、ローイが帰ってきた。

「兄さん!レコードあったよ!今流行りのと、少し古いの買ってきた!」

「おう!ありがとな。さっそく流そう。あ、そうだ、さっき、お客さんきたぜ。」

「お!やったね!兄さん。どんな人だったの?」

「若い女性だったよ。俺の好みだったぜ。」

「え、そうなの?いいなー。僕もその人見たかったー。」

「 いやいや、冗談だって。ははは。」

「もう、兄さんったら。」

「また来るって、いってたぜ。」

「そうなんだね。楽しみだな。」

二人は音楽を流し始めた。

これで、お客さんが増えるといいなと願う二人だった。


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