ツッコみ勇者、この世界をツッコみで救います?俺しかツッコみ役いないの?そうですか…。

とびし

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四章 サブクエストしか進まない?

二十二話 急に襲ってくる婆?怖いよこの展開。勝てるかどうか?それは…うん。

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 ボケか…?いや、しかし!!倒すってさ、文字通り倒してもやばいし、"ポカリ"をしてもやばいじゃん?だって"正拳"でやってるわけで…。う~ん、倫理観!!
「平突?倒したらいいじゃん?倒せって言ってるんだから」
「倫理観!!なんでそんなに割り切っていられんだよ?!」
「婆は倒す事より押し倒す事を望んでいるんじゃないですか~?」
「いや、天使の口から聞きたくねぇ!!そういうのも嫌だろ?!」
「この先に太陽神が居るのです、さぁ、人の子よ!行くのです!!」
「なんだ、その言い方?!今までにない言い方してる?!おかしい、聞いたことがないな?!」
「なんじゃ?この婆はまだ若いんじゃよ?300超えた辺りじゃな?」
「もう人間じゃねぇ?!人間の枠組み越えてるんだわ?!」
 いや…見た目はそう、普通のおばあちゃん?少しだけ腰が曲がってるけど…。300歳超えてるのに若い?それは嘘だろ。いや、全部が嘘だろ。もう…なんなの?霞とか食べて生きてる仙人的なあれ?仙人も…人って付いてるけど、人がどうか怪しいもんな。
「婆が見るにじゃが…この展開……ぶつぶつ…はぁぁぁっぁあ!!!」
「怖すぎ!!!占い方怖すぎなんだわ!!水晶に脅しかけてるだろ?!未来見せないとカチ割るぞ!!だろ?!」
「そうじゃな、お主の倫理観が邪魔なんじゃな?だからこの婆が取ってやると言ってるんじゃよ?」
「倫理観が邪魔?!そんなパワーワード聞いたことないんだが?!世紀末か何かなのか?!」
「平突よ、貴方は良きお方なのですが。倫理観に縛られ過ぎているのです。」
「う~ん…この流れで言われると、まぁそうなのだろうね?!でもさ、神様殴れって言われて殴れる人は不敬罪とかのレベルじゃないよね?!」
「平突?神様に人間の法は適応されないんじゃない?」
「えぇ?!お前ら全員そっち側なの?!俺の味方誰一人いないの?俺が異常者な訳?!」
「これが民意です~!諦めて倫理観を捨ててください~!」
 行き過ぎた民意が倫理観を無くす方に行く事ってあるんだ…。そうか、民意は集まった意識か。てことは…世界を救うために倫理観は要らないの?いるだろ?倫理観。何してもいいって言ってるのと変わらないんだぞ?
「勇者ならある程度は大丈夫でしょう。皆許してくれますよ?」
「うん、神に言われると説得力がある分怖いわ。」
「よし、手始めに…ツッコみを入れるんだ!いけ!平突!ツッコみ!」
「俺に技を命令すんな、ポンコツめ!!!」
 ポカリ。うん、これでいいだろう。しかしなぁ…。倫理観が邪魔だ邪魔だ、と言われると凄い複雑な気持ちだ。
「その効果音は少しまずい気がしますね?商品にありましたね?確か…」
「やめて!!!そういう意図はないんだから!!」
 ポカリ。あ、つい手が。神様を…?!なんだと…喜んでる…笑ってる…。そんな馬鹿な?!人間にツッコみを入れられて笑ってる?!というか、今のはツッコみって言うか、止めただけ!!
「それです~!それで行きましょう~!大体、爺さんは"ポカリ"とやって婆さんは駄目な理由がわかりません~?」
「うわぁ…それはそう!!」
「なので~"ポカリ"と行ってしまってください~!」
「じゃあ失礼して…。」
「うん?婆の前に来てどうしたかの?まだ何もボケてなんていないんじゃが?」
「三百歳は嘘だろ!!!!!自分から胡散臭くしに行くな!!!」
 ポカリ。目の前の婆さんからボケが抜けた。そうだな、この世界はボケに浸食されているんだもんな。俺の目的は倫理観がどうこうじゃなくて、この世界を救う事か。なら、やってやるか。
「それで良いのじゃ。うむ、ラー様に会いに行く資格を今ここに与える!!」
「素晴らしいですね、では行きましょう。」
「そんなにあっさりで良いのかな?!俺にとっては大変な瞬間だったんだけど?!」
「良いのです~!私達はボケ続けるだけですから~!」
「邪魔者発見!!!真の敵は味方にあり!!」
「平突、元気になったね?僕は嬉しいよ…!」
「最初から元気だったんだが?!お前には俺がどう見えていたんだ?!」
「うん?気が抜けた人形?」
「それ、人形は動いてる前提?お前の見てる世界って怖くね?」
「くたくたって事じゃないですか~?」
「野菜みたいって事か?誰がしおれた野菜だよ!!しおれる前に食べろよ!!勿体ない事すんな!飽食の時代だからって大事にしろよ!!」
「誰に向かってキレているんですか?行きますよ?お富さんが案内してくれるそうです」
「え?いつの間に新キャラが出てきたの?お富さんどこ?」
「目の前に居られるじゃないですか?何を見て来たのですか?」
「…?え、婆さん"お富"って名前なの?!」
「そうじゃな?別に驚く事じゃないじゃろ?」
「いや、名前があるのに婆を名乗ってたこと自体に驚きなんだが?!」
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