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第1話「冷たい土と甘い毒」
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白み始めた空から、薄暗い青色がゆっくりと降りてくる。
ヴァレンタイン伯爵家の裏庭は、まだ冷たい朝露に覆われていた。
吐く息が白く煙る中で、リアム・ヴァレンタインは一人、土にまみれてしゃがみ込んでいた。
手にした古いカマの刃は錆びつき、柄の木目はささくれ立っている。
その粗末な道具を使って、リアムは硬く締まった土を少しずつほぐしていく。
かじかんだ指先は赤く腫れ上がり、爪の間には真っ黒な泥が入り込んでいた。
それでも彼の動きに迷いはなく、丁寧に、まるで眠っている子供を起こすかのような優しさで植物の根元を整えていく。
枯れかけた薬草の葉に触れると、かすかな生命の鼓動が指先に伝わってくるような気がした。
乾いた風が吹き抜け、リアムの銀色の髪を小さく揺らす。
手入れのされていない長い前髪が視界を遮るが、それを払い落とす余裕すらない。
『今日は少し暖かいから、この根は無事に育つかもしれない』
リアムの胸の中に、小さな期待がふくらむ。
誰も見向きもしない裏庭の隅に作られたこの小さな花壇だけが、リアムにとって世界で唯一の居場所だった。
彼はオメガという性を持って生まれた。
かつては伯爵家の長男として大切にされていた記憶がかすかにあるが、母親が亡くなり、新しい夫人がやってきてからはすべてが変わってしまった。
夫人とその息子であるミハエルは、リアムを徹底的に嫌悪した。
オメガであるくせに見栄えがしない、暗い、無能だ。
彼らが投げつける冷たい言葉の刃は、幼いリアムの心を少しずつ、しかし確実にえぐっていった。
今では使用人と同じ、いや、それ以下の粗末な服を着せられ、誰もやりたがらない重労働ばかりを押し付けられている。
背後から、じゃり、と砂利を踏む軽い足音が聞こえた。
同時に、鼻をつくような強烈な香水の匂いが裏庭の澄んだ空気を汚染していく。
花の香りを不自然に煮詰めたような、甘すぎる匂い。
リアムの肩が、びくりと小さく跳ねた。
「こんな朝早くから、また泥遊びをしているの」
甲高く、耳にまとわりつくような声。
振り返らなくても、それが異母弟のミハエルであることはわかった。
リアムは立ち上がり、急いで頭を深く下げる。
「おはようございます、ミハエル」
「本当に見苦しいわね。伯爵家の血を引いているくせに、まるでどこかの浮浪者みたい。あ、ごめんなさい。今のあなたは浮浪者以下の存在だったわね」
ミハエルの笑い声が、冷たい朝の空気に響く。
足元を見ると、彼が履いている最高級の革靴が、先ほどリアムが手入れをしたばかりの薬草の芽を無残に踏み躙っていた。
緑色の柔らかい葉が、無情にも靴底で潰されている。
胸の奥がきゅうっと締め付けられた。
今すぐその足をどけてほしい。
そう叫びたくなる衝動を、リアムは必死に飲み込む。
ここで言い返せば、さらにひどい仕打ちを受けるだけだ。
それはこれまでの二十年間の人生で、痛いほど身に染みていた。
『僕が我慢すれば、それで済むことだ』
リアムは唇を強く噛み締め、視線を泥だらけの自分の靴先に固定した。
ミハエルはそんなリアムの態度を見て、満足そうに鼻で笑う。
「今日は大切な日だから、私の視界に入らないでちょうだいね。ジュリアス様がいらっしゃるのだから」
その名前を聞いた瞬間、リアムの心臓が冷たい石のように重くなった。
ジュリアス。
それは、リアムにとって名ばかりの婚約者だ。
本来ならば伯爵家の長男であるリアムの結婚相手として選ばれたアルファの男性だが、彼がリアムに向ける視線は常に冷え切っている。
「彼はあなたのような泥だらけで薄汚れたオメガよりも、私のような美しくて価値のあるオメガと一緒にいる方がお似合いだとおっしゃっているの。可哀想なリアム。あなたには、誰も見向きもしないわ」
ミハエルの言葉は、確かな毒を持っていた。
リアムの胸の最も柔らかい部分を正確に突き刺し、毒液を流し込んでいく。
それでもリアムは反論の言葉を持たなかった。
ミハエルの言う通りだと思ったからだ。
華やかな金髪に、白い肌。
最新の流行を取り入れた絹の服を身にまとうミハエルに比べて、自分はあまりにも惨めだ。
洗っても落ちない手荒れ、栄養不足で細りきった体。
アルファの気を引くような甘い香りなど、リアムからは一切漂ってこない。
ミハエルは踏み潰した薬草の残骸を靴の先で蹴り飛ばすと、満足そうに踵を返して屋敷の方へと戻っていった。
香水の匂いが風に流されて消えていくまで、リアムはずっとその場に立ち尽くしていた。
冷たい土の上に、ちぎれた緑色の葉が散らばっている。
リアムはゆっくりとしゃがみ込み、その無残な破片を両手ですくい上げた。
指先の震えが止まらない。
悲しいのか、悔しいのか、それすらもわからないほど、彼の感情は麻痺しきっていた。
***
数時間後、太陽が完全に昇りきった頃。
屋敷の表から、立派な馬車の車輪が石畳を鳴らす音が聞こえてきた。
ジュリアスが到着したのだ。
リアムは裏口の陰から、こっそりとその様子を見つめていた。
馬車から降り立ったジュリアスは、仕立ての良い青い上着を着こなし、アルファ特有の堂々とした空気をまとっている。
彼の顔には、普段リアムに向けるような険しい表情はない。
それどころか、信じられないほど甘く、だらしない笑顔を浮かべていた。
屋敷の玄関から飛び出してきたミハエルが、ジュリアスの腕にすがりつく。
二人は見つめ合い、周囲の目も気にせずに頬を寄せ合った。
「お待ちしておりました、ジュリアス様」
「君に会いたくて、昨夜は眠れなかったよ、愛しいミハエル」
甘い言葉が、風に乗ってリアムの耳に届く。
ジュリアスの大きな手が、ミハエルの腰を引き寄せる。
アルファとオメガの、互いを求め合う生々しい空気がそこにはあった。
リアムの胸の奥で、何かが静かに音を立てて崩れ落ちていく。
自分は婚約者でありながら、一度もあんな風に触れられたことはない。
名前を優しく呼ばれたことも、微笑みかけられたこともない。
彼にとって自分は、ただの邪魔な飾り物に過ぎなかったのだ。
足元の土が、やけに冷たく感じられた。
太陽の光は二人を明るく照らし出しているのに、リアムのいる日陰だけが、まるで別の世界のように暗く凍えきっている。
息を吸い込むと、胸の奥が痛んだ。
『もう、ここには僕の居場所なんてないんだ』
その事実が、ゆっくりと、しかし確かな重みを持ってリアムの心にのしかかってくる。
壁に押し当てた背中から、石の冷たさが服を通して肌に伝わる。
リアムは目を閉じ、耳を塞ぐように両手で頭を抱え込んだ。
これ以上、二人の楽しげな声を聞きたくなかった。
しかし、運命は彼にさらなる試練を突きつけようとしていた。
リアムのささやかな平穏さえも、跡形もなく奪い去るための残酷な歯車が、すでに音を立てて回り始めていたのだ。
ヴァレンタイン伯爵家の裏庭は、まだ冷たい朝露に覆われていた。
吐く息が白く煙る中で、リアム・ヴァレンタインは一人、土にまみれてしゃがみ込んでいた。
手にした古いカマの刃は錆びつき、柄の木目はささくれ立っている。
その粗末な道具を使って、リアムは硬く締まった土を少しずつほぐしていく。
かじかんだ指先は赤く腫れ上がり、爪の間には真っ黒な泥が入り込んでいた。
それでも彼の動きに迷いはなく、丁寧に、まるで眠っている子供を起こすかのような優しさで植物の根元を整えていく。
枯れかけた薬草の葉に触れると、かすかな生命の鼓動が指先に伝わってくるような気がした。
乾いた風が吹き抜け、リアムの銀色の髪を小さく揺らす。
手入れのされていない長い前髪が視界を遮るが、それを払い落とす余裕すらない。
『今日は少し暖かいから、この根は無事に育つかもしれない』
リアムの胸の中に、小さな期待がふくらむ。
誰も見向きもしない裏庭の隅に作られたこの小さな花壇だけが、リアムにとって世界で唯一の居場所だった。
彼はオメガという性を持って生まれた。
かつては伯爵家の長男として大切にされていた記憶がかすかにあるが、母親が亡くなり、新しい夫人がやってきてからはすべてが変わってしまった。
夫人とその息子であるミハエルは、リアムを徹底的に嫌悪した。
オメガであるくせに見栄えがしない、暗い、無能だ。
彼らが投げつける冷たい言葉の刃は、幼いリアムの心を少しずつ、しかし確実にえぐっていった。
今では使用人と同じ、いや、それ以下の粗末な服を着せられ、誰もやりたがらない重労働ばかりを押し付けられている。
背後から、じゃり、と砂利を踏む軽い足音が聞こえた。
同時に、鼻をつくような強烈な香水の匂いが裏庭の澄んだ空気を汚染していく。
花の香りを不自然に煮詰めたような、甘すぎる匂い。
リアムの肩が、びくりと小さく跳ねた。
「こんな朝早くから、また泥遊びをしているの」
甲高く、耳にまとわりつくような声。
振り返らなくても、それが異母弟のミハエルであることはわかった。
リアムは立ち上がり、急いで頭を深く下げる。
「おはようございます、ミハエル」
「本当に見苦しいわね。伯爵家の血を引いているくせに、まるでどこかの浮浪者みたい。あ、ごめんなさい。今のあなたは浮浪者以下の存在だったわね」
ミハエルの笑い声が、冷たい朝の空気に響く。
足元を見ると、彼が履いている最高級の革靴が、先ほどリアムが手入れをしたばかりの薬草の芽を無残に踏み躙っていた。
緑色の柔らかい葉が、無情にも靴底で潰されている。
胸の奥がきゅうっと締め付けられた。
今すぐその足をどけてほしい。
そう叫びたくなる衝動を、リアムは必死に飲み込む。
ここで言い返せば、さらにひどい仕打ちを受けるだけだ。
それはこれまでの二十年間の人生で、痛いほど身に染みていた。
『僕が我慢すれば、それで済むことだ』
リアムは唇を強く噛み締め、視線を泥だらけの自分の靴先に固定した。
ミハエルはそんなリアムの態度を見て、満足そうに鼻で笑う。
「今日は大切な日だから、私の視界に入らないでちょうだいね。ジュリアス様がいらっしゃるのだから」
その名前を聞いた瞬間、リアムの心臓が冷たい石のように重くなった。
ジュリアス。
それは、リアムにとって名ばかりの婚約者だ。
本来ならば伯爵家の長男であるリアムの結婚相手として選ばれたアルファの男性だが、彼がリアムに向ける視線は常に冷え切っている。
「彼はあなたのような泥だらけで薄汚れたオメガよりも、私のような美しくて価値のあるオメガと一緒にいる方がお似合いだとおっしゃっているの。可哀想なリアム。あなたには、誰も見向きもしないわ」
ミハエルの言葉は、確かな毒を持っていた。
リアムの胸の最も柔らかい部分を正確に突き刺し、毒液を流し込んでいく。
それでもリアムは反論の言葉を持たなかった。
ミハエルの言う通りだと思ったからだ。
華やかな金髪に、白い肌。
最新の流行を取り入れた絹の服を身にまとうミハエルに比べて、自分はあまりにも惨めだ。
洗っても落ちない手荒れ、栄養不足で細りきった体。
アルファの気を引くような甘い香りなど、リアムからは一切漂ってこない。
ミハエルは踏み潰した薬草の残骸を靴の先で蹴り飛ばすと、満足そうに踵を返して屋敷の方へと戻っていった。
香水の匂いが風に流されて消えていくまで、リアムはずっとその場に立ち尽くしていた。
冷たい土の上に、ちぎれた緑色の葉が散らばっている。
リアムはゆっくりとしゃがみ込み、その無残な破片を両手ですくい上げた。
指先の震えが止まらない。
悲しいのか、悔しいのか、それすらもわからないほど、彼の感情は麻痺しきっていた。
***
数時間後、太陽が完全に昇りきった頃。
屋敷の表から、立派な馬車の車輪が石畳を鳴らす音が聞こえてきた。
ジュリアスが到着したのだ。
リアムは裏口の陰から、こっそりとその様子を見つめていた。
馬車から降り立ったジュリアスは、仕立ての良い青い上着を着こなし、アルファ特有の堂々とした空気をまとっている。
彼の顔には、普段リアムに向けるような険しい表情はない。
それどころか、信じられないほど甘く、だらしない笑顔を浮かべていた。
屋敷の玄関から飛び出してきたミハエルが、ジュリアスの腕にすがりつく。
二人は見つめ合い、周囲の目も気にせずに頬を寄せ合った。
「お待ちしておりました、ジュリアス様」
「君に会いたくて、昨夜は眠れなかったよ、愛しいミハエル」
甘い言葉が、風に乗ってリアムの耳に届く。
ジュリアスの大きな手が、ミハエルの腰を引き寄せる。
アルファとオメガの、互いを求め合う生々しい空気がそこにはあった。
リアムの胸の奥で、何かが静かに音を立てて崩れ落ちていく。
自分は婚約者でありながら、一度もあんな風に触れられたことはない。
名前を優しく呼ばれたことも、微笑みかけられたこともない。
彼にとって自分は、ただの邪魔な飾り物に過ぎなかったのだ。
足元の土が、やけに冷たく感じられた。
太陽の光は二人を明るく照らし出しているのに、リアムのいる日陰だけが、まるで別の世界のように暗く凍えきっている。
息を吸い込むと、胸の奥が痛んだ。
『もう、ここには僕の居場所なんてないんだ』
その事実が、ゆっくりと、しかし確かな重みを持ってリアムの心にのしかかってくる。
壁に押し当てた背中から、石の冷たさが服を通して肌に伝わる。
リアムは目を閉じ、耳を塞ぐように両手で頭を抱え込んだ。
これ以上、二人の楽しげな声を聞きたくなかった。
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