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宮野宅 Day 1
第18話 湯上り
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…彩葉の意識が飛んだ…
目を覚ますと、リビングのソファーの上だった。
扇風機の風が心地良い。
私は薄いピンクのバスローブを着ていた。
すぐ近くには宮野がいた。
「おっ、目覚めた? のぼせたらしいな? ウチの露天風呂すげーだろ」と笑いながら冷えた水をくれた。
「姉ちゃん、やたら長風呂やから、無理せんようにな」
宮野も昔一緒に入ってた頃はよくのぼせたそうだ。
「うん。気をつけるね」と返事をするが、愛液の出しすぎで、脱水症状で倒れたなんて、口が裂けても言えない。
そこは、結衣さんがうまく宮野に伝えてくれたようだ。
脱衣所からドライヤーの音が聞こえる。
気を失っていたのは10分ほどだそうだ。
結衣さんに救けてくれたお礼をしに行こうと立ち上がったが、頭痛がしてふらつく。
宮野にしばらく休んでいるように促されたので、座り、水をもう一杯もらった。
しばらくすると、脱衣所から乃愛ちゃんと結衣さんが出てきた。
ふたりとも、髪がしっとりしていて色っぽい。
個人的にお風呂上がりの女の子は神に匹敵すると思う。
「あっ、いろは起きてる! 大丈夫?」と乃愛ちゃんが駆け寄ってきた。
「うん、もう大丈夫だよ。ごめんね、心配かけて」
結衣さんも来たので
「結衣さん、 救けてくれてありがとうございます」とお礼すると
結衣さんは少し怒った顔で
「ダメだよ、具合悪いの隠しちゃ。すっごく心配するんだから」
「乃愛ちゃんなんて、いろはが死んじゃうーって、半泣きだったんだよ!」
「それと、結衣さん じゃなくて お姉ちゃん!」
ぐうの音も出ない。
確かに乃愛ちゃんの目尻が少し赤い。
「でも…よかった。 無事で」と優しくハグしてくれた。
それを見た乃愛ちゃんも「よかったぁ」とハグしてくれる。
すごく、幸せだ。
「ごめんね、ありがとう。 乃愛ちゃん、お姉ちゃん」
二人のハグの力が強まる。
「まぁ、もとはと言えば、私が調子乗ったのがいけないんだけどね」と小さく結衣さんがはにかむ。
そこに
「お姉ちゃんって呼ばさせてる・・・ まさかっ…脅迫!?」とカナタが冗談交じりに割って入る。
「違いますぅー。 二人は快く妹になってくれたんですー!」
「まぁ、俺、風呂入ってくるわ」と宮野が温かい目でこちらを見ながら脱衣所へと消えていった。
「美少女の残り湯飲んだり、浴槽舐めたりしないでねー」と結衣さんが宮野をからかっている。
本当に仲のいい姉弟だ。
一人っ子の私としては、すごくうらやましい。
まぁ、今日お姉ちゃんできたけどね。
(後は、乃愛ちゃんを妹にすれば完璧なんだけど)
時刻は10:30、なんだかんだ1時間以上お風呂にいたようだ。
普段は早風呂だから、倒れたのは普通にのぼせたのもあるんだろうな。
宮野がお風呂に行ったのを確認すると結衣さんが
「彩葉ちゃんのパジャマ 脱衣所に置きっぱだから、それ着替える?」
「そうします」
実は、バスローブというものを初めて着たので、ちょっとソワソワしていたのだ。
肌触りは良いし、ショーツは履いてるけど、少し心もとない。
脱衣所に移動する。
歩いていてから気づいた。
結衣さんがナプキンをつけていてくれたみたいだ。
ってことは…濡れてたのしっかりバレたんだな。
感謝しつつも、やっぱり恥ずかしい。
脱衣所で着替え始める。
バスローブを脱ぎモコモコのショートパンツをはく。
寝るときはブラはしない派だ。
セットのモコモコの上着を着ようとしていると、
ガチャンとお風呂のドアが開いた。
「キャアー!」と胸を隠しながら、その場にしゃがんだ。
宮野はまだ出てきてはなかったが察して
「ご、ごめん! すぐ閉める!」と勢いよくドアを閉めた。
すぐに上着を着て、「こっちこそごめんね、もう大丈夫だよ」と早口で言い、慌てて脱衣所から出る。
宮野は脱衣所のドアが閉まったのを確認してから出てきたようだ。
剃刀か何かを取りにきたみたいだ。
それにしても… 焦ったぁー
「キャアー」なんて女の子っぽい反応 初めてした気がする。
なんか恥ずかしい。
リビングに戻ると、結衣さんがニヤニヤしながら
「見られた?」と嬉しそうに一言。
「見られてないです! なんで嬉しそうなんですか!」
「既成事実作って、カナタと結婚させれば彩葉ちゃんを本当の妹にできるとおもったのに…」
と小声ですごいこと言っていた。
それはとりあえず、スルーしておく。
ちなみに私は、薄い水色のジェラート・ピケのパジャマ。
乃愛ちゃんは、結衣さんが昔着ていたウサギの着ぐるみのようなパジャマ。
(下着は合うものが無かったのでつけていない)
結衣さんはぶかぶかの白Tシャツ。
知らないアニメの女の子の線画が描かれている。
一応ショーパンをはいているみたいだけど全く見えない。
しばらく、たわいのないおしゃべりが続く。
学校でクラスの女子たちとガールズトークしているときは、表情も硬くて、おしゃべりは苦手なのかなと思ってた。
でも、今はすごく表情が豊かになったし、 おしゃべりするのも好きなようだ。
心を開いてくれているのだと思うと胸が暖かくなる。
目を覚ますと、リビングのソファーの上だった。
扇風機の風が心地良い。
私は薄いピンクのバスローブを着ていた。
すぐ近くには宮野がいた。
「おっ、目覚めた? のぼせたらしいな? ウチの露天風呂すげーだろ」と笑いながら冷えた水をくれた。
「姉ちゃん、やたら長風呂やから、無理せんようにな」
宮野も昔一緒に入ってた頃はよくのぼせたそうだ。
「うん。気をつけるね」と返事をするが、愛液の出しすぎで、脱水症状で倒れたなんて、口が裂けても言えない。
そこは、結衣さんがうまく宮野に伝えてくれたようだ。
脱衣所からドライヤーの音が聞こえる。
気を失っていたのは10分ほどだそうだ。
結衣さんに救けてくれたお礼をしに行こうと立ち上がったが、頭痛がしてふらつく。
宮野にしばらく休んでいるように促されたので、座り、水をもう一杯もらった。
しばらくすると、脱衣所から乃愛ちゃんと結衣さんが出てきた。
ふたりとも、髪がしっとりしていて色っぽい。
個人的にお風呂上がりの女の子は神に匹敵すると思う。
「あっ、いろは起きてる! 大丈夫?」と乃愛ちゃんが駆け寄ってきた。
「うん、もう大丈夫だよ。ごめんね、心配かけて」
結衣さんも来たので
「結衣さん、 救けてくれてありがとうございます」とお礼すると
結衣さんは少し怒った顔で
「ダメだよ、具合悪いの隠しちゃ。すっごく心配するんだから」
「乃愛ちゃんなんて、いろはが死んじゃうーって、半泣きだったんだよ!」
「それと、結衣さん じゃなくて お姉ちゃん!」
ぐうの音も出ない。
確かに乃愛ちゃんの目尻が少し赤い。
「でも…よかった。 無事で」と優しくハグしてくれた。
それを見た乃愛ちゃんも「よかったぁ」とハグしてくれる。
すごく、幸せだ。
「ごめんね、ありがとう。 乃愛ちゃん、お姉ちゃん」
二人のハグの力が強まる。
「まぁ、もとはと言えば、私が調子乗ったのがいけないんだけどね」と小さく結衣さんがはにかむ。
そこに
「お姉ちゃんって呼ばさせてる・・・ まさかっ…脅迫!?」とカナタが冗談交じりに割って入る。
「違いますぅー。 二人は快く妹になってくれたんですー!」
「まぁ、俺、風呂入ってくるわ」と宮野が温かい目でこちらを見ながら脱衣所へと消えていった。
「美少女の残り湯飲んだり、浴槽舐めたりしないでねー」と結衣さんが宮野をからかっている。
本当に仲のいい姉弟だ。
一人っ子の私としては、すごくうらやましい。
まぁ、今日お姉ちゃんできたけどね。
(後は、乃愛ちゃんを妹にすれば完璧なんだけど)
時刻は10:30、なんだかんだ1時間以上お風呂にいたようだ。
普段は早風呂だから、倒れたのは普通にのぼせたのもあるんだろうな。
宮野がお風呂に行ったのを確認すると結衣さんが
「彩葉ちゃんのパジャマ 脱衣所に置きっぱだから、それ着替える?」
「そうします」
実は、バスローブというものを初めて着たので、ちょっとソワソワしていたのだ。
肌触りは良いし、ショーツは履いてるけど、少し心もとない。
脱衣所に移動する。
歩いていてから気づいた。
結衣さんがナプキンをつけていてくれたみたいだ。
ってことは…濡れてたのしっかりバレたんだな。
感謝しつつも、やっぱり恥ずかしい。
脱衣所で着替え始める。
バスローブを脱ぎモコモコのショートパンツをはく。
寝るときはブラはしない派だ。
セットのモコモコの上着を着ようとしていると、
ガチャンとお風呂のドアが開いた。
「キャアー!」と胸を隠しながら、その場にしゃがんだ。
宮野はまだ出てきてはなかったが察して
「ご、ごめん! すぐ閉める!」と勢いよくドアを閉めた。
すぐに上着を着て、「こっちこそごめんね、もう大丈夫だよ」と早口で言い、慌てて脱衣所から出る。
宮野は脱衣所のドアが閉まったのを確認してから出てきたようだ。
剃刀か何かを取りにきたみたいだ。
それにしても… 焦ったぁー
「キャアー」なんて女の子っぽい反応 初めてした気がする。
なんか恥ずかしい。
リビングに戻ると、結衣さんがニヤニヤしながら
「見られた?」と嬉しそうに一言。
「見られてないです! なんで嬉しそうなんですか!」
「既成事実作って、カナタと結婚させれば彩葉ちゃんを本当の妹にできるとおもったのに…」
と小声ですごいこと言っていた。
それはとりあえず、スルーしておく。
ちなみに私は、薄い水色のジェラート・ピケのパジャマ。
乃愛ちゃんは、結衣さんが昔着ていたウサギの着ぐるみのようなパジャマ。
(下着は合うものが無かったのでつけていない)
結衣さんはぶかぶかの白Tシャツ。
知らないアニメの女の子の線画が描かれている。
一応ショーパンをはいているみたいだけど全く見えない。
しばらく、たわいのないおしゃべりが続く。
学校でクラスの女子たちとガールズトークしているときは、表情も硬くて、おしゃべりは苦手なのかなと思ってた。
でも、今はすごく表情が豊かになったし、 おしゃべりするのも好きなようだ。
心を開いてくれているのだと思うと胸が暖かくなる。
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