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イヨンモール
第24話 中野君宅に行こう!
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…宮野宅を出てイヨンモールを目指す…
まずはイヨンへの道から少しずれて中野君の家に向かう。
(なんとなく乃愛ちゃんの家っていう感じではない)
中野君の家に着くまでの話題は、それぞれの両親についてだ。
「乃愛ちゃんのお父さんとお母さんってどんな人?」と聞いてみる。
昨日少しだけ聞いたけど、詳しく知りたい。
「んー… すっごく元気な人」
「あんまり何の仕事してるか分かってないけど パパもママもフランスで仕事してる」
「へー、フランスかぁ。かっこいいなぁ。いつから? 一人って寂しくない?」
「中学2年くらいの時に 一人ぐらし始めたかな。 ノア もともと静かなタイプだったから 二人ともいると ちょっとしんどかったんだよね」
「でも 久しぶりにちょっと会いたいな。 ノアも結構明るくなったし」
決して育児放棄ではなく、海外移住を中野君が強く勧めたそうだ。
(ご両親が元気すぎたから中野君は逆におとなしくなったのかな)
「お金は? アルバイトできないし、仕送り?」
「うん。 そんなにいらないって言ってるのに、毎月いっぱい送ってくれるんだ」
「それって、おいくら万円・・・」
いままで、相槌を打つだけだった結衣さんが好奇心に負けて質問する。
「んー… いっつもだいたい50万円かな。キリがいいからって」
「どんなに使っても絶対に30万円以上余るから もっと少なくていいって言ってるんだけど…」
結衣さんの目が忍たま乱次郎のキリマルみたいになっている。
「お、お金持ちなんだね・・・」
「うん… でもノアあんまり物欲なかったからお金使わなかったんだ。」
お金持ちだったんだ。
そっか、ご両親が海外に飛びだして仕事するくらいエリートなんだもんね。
毎月50万円の仕送りなんて、ウチじゃ考えられない。
宮野までも驚いている。
本当に物欲が少ないようで、お金持ち感は全くなかったそうだ。
一人暮らしを始めるまでは祖父母のいる実家にいたけど、学校から遠くて嫌だったそうだ。
(ご両親は、家にいないことが多いため自宅は建てなかったそうだ)
「お姉ちゃんのパパとママは? なにしてるの?」
乃愛ちゃんからの質問。
「ウチも滅多に帰らないけど、海外じゃなくて、東京なんだ」
「お母さんは東京の美容室経営してて、お父さんは漫画描いてる。」
「「 マンガ!? 」」 乃愛ちゃんとハモッた。
「うん。私が昨日着てたパジャマのキャラ、お父さんの漫画のヒロインなんだ。非売品だけどね」
そこからは、しばらくその漫画の話が続く。
ーーー
「と‐LOVE Ru ~ホワイトネス~」という漫画で、
あらすじは…
ある日突然現れた桃色の髪のカワイイ宇宙人と、主人公(宮野リト)のドタバタ日常モノで、
その宇宙人(ミミ)は、スタイル抜群なのに純粋華憐。
エッチなことは何も知らない。
リトは、ミミのピュアなエロ攻撃に耐える日々を送る。
耐えすぎたリトの欲求は暗に爆発し、エッチなハプニングが・・・
だそうだ。
結衣さんも、宮野も楽しそうに話してたけど…
エロ漫画なんじゃないかな、それ。
しかも、なんか今の状況に似てない?
ミミって、乃愛ちゃんっぽいし、
宮野リトって宮野カナタじゃないの?
だとしたら、宮野・・・爆発してるのかな。
エッチなハプニングってどんな感じなんだろう。
…読んでみたい。
今まで、そんなあからさまなエッチな漫画 読んだことない。
ーーー
漫画の話が落ち着いたところで、最後は私の番だ。
「彩葉ちゃんのご両親は?」
「うちは、乃愛ちゃんとか…お姉ちゃんみたいに特別なことはなくて」
「父が普通のサラリーマンで、母は専業主婦やってます」
なんかあんまり言いたくないな。 非常に普通だしなー。
「ってことは、家にずっとお父さんかお母さんいるってことかぁ。いいなぁー」
結衣さんに言われて気づく。
そっか、家に親がいることって特別なんだ。
なんだか嬉しくなる。
そうこう言っているうちに、中野君宅に到着する。
確かに、ごく普通のアパートだ。
なんなら結構年季を感じる。
2階の左奥の部屋らしい。
靴がないので、誰かがおんぶして運ぶ必要があるんだけど、
散らかってるから、見られたくないと言い、何度も来ているという宮野にお願いする乃愛ちゃん。
そういえば、男の子の家って ほぼ行ったことないな。
どんな感じなんだろう。
でも、乃愛ちゃんが嫌なら、残念だけど見に行くわけにはいかない。
宮野に任せるしかないな。
・・・ん? 宮野がおんぶするってコト!?
イヤ、それは、ダメでしょ。
あの感触は男子が知っていいものじゃない。
学校から出るときに おんぶしてたけど、たぶんギリだったじゃん。
どうしよう。
部屋に着いた瞬間に二人きりだから、襲われちゃうかもしれない。
どうしよう。
でも、どうしようもできない。
宮野出てきたし、乃愛ちゃんもドア開けちゃった。
宮野が乃愛ちゃん側のドアに向かう。
もうだめだ。
すると、宮野は乃愛ちゃんをおんぶではなく、お姫様抱っこした。
「「「えっ!?」」」 宮野以外の3人が驚く。
宮野は「よいしょ」 と言って乃愛ちゃんを持ち上げた後、そのままサーと階段を上り部屋へと消えた。
たぶん乃愛ちゃんもだけど、車に残された二人は大いに混乱した。
・・・乃愛ちゃん。どうか無事でいてね。
(後で、宮野にすごく失礼なことに気づいて反省した)
まずはイヨンへの道から少しずれて中野君の家に向かう。
(なんとなく乃愛ちゃんの家っていう感じではない)
中野君の家に着くまでの話題は、それぞれの両親についてだ。
「乃愛ちゃんのお父さんとお母さんってどんな人?」と聞いてみる。
昨日少しだけ聞いたけど、詳しく知りたい。
「んー… すっごく元気な人」
「あんまり何の仕事してるか分かってないけど パパもママもフランスで仕事してる」
「へー、フランスかぁ。かっこいいなぁ。いつから? 一人って寂しくない?」
「中学2年くらいの時に 一人ぐらし始めたかな。 ノア もともと静かなタイプだったから 二人ともいると ちょっとしんどかったんだよね」
「でも 久しぶりにちょっと会いたいな。 ノアも結構明るくなったし」
決して育児放棄ではなく、海外移住を中野君が強く勧めたそうだ。
(ご両親が元気すぎたから中野君は逆におとなしくなったのかな)
「お金は? アルバイトできないし、仕送り?」
「うん。 そんなにいらないって言ってるのに、毎月いっぱい送ってくれるんだ」
「それって、おいくら万円・・・」
いままで、相槌を打つだけだった結衣さんが好奇心に負けて質問する。
「んー… いっつもだいたい50万円かな。キリがいいからって」
「どんなに使っても絶対に30万円以上余るから もっと少なくていいって言ってるんだけど…」
結衣さんの目が忍たま乱次郎のキリマルみたいになっている。
「お、お金持ちなんだね・・・」
「うん… でもノアあんまり物欲なかったからお金使わなかったんだ。」
お金持ちだったんだ。
そっか、ご両親が海外に飛びだして仕事するくらいエリートなんだもんね。
毎月50万円の仕送りなんて、ウチじゃ考えられない。
宮野までも驚いている。
本当に物欲が少ないようで、お金持ち感は全くなかったそうだ。
一人暮らしを始めるまでは祖父母のいる実家にいたけど、学校から遠くて嫌だったそうだ。
(ご両親は、家にいないことが多いため自宅は建てなかったそうだ)
「お姉ちゃんのパパとママは? なにしてるの?」
乃愛ちゃんからの質問。
「ウチも滅多に帰らないけど、海外じゃなくて、東京なんだ」
「お母さんは東京の美容室経営してて、お父さんは漫画描いてる。」
「「 マンガ!? 」」 乃愛ちゃんとハモッた。
「うん。私が昨日着てたパジャマのキャラ、お父さんの漫画のヒロインなんだ。非売品だけどね」
そこからは、しばらくその漫画の話が続く。
ーーー
「と‐LOVE Ru ~ホワイトネス~」という漫画で、
あらすじは…
ある日突然現れた桃色の髪のカワイイ宇宙人と、主人公(宮野リト)のドタバタ日常モノで、
その宇宙人(ミミ)は、スタイル抜群なのに純粋華憐。
エッチなことは何も知らない。
リトは、ミミのピュアなエロ攻撃に耐える日々を送る。
耐えすぎたリトの欲求は暗に爆発し、エッチなハプニングが・・・
だそうだ。
結衣さんも、宮野も楽しそうに話してたけど…
エロ漫画なんじゃないかな、それ。
しかも、なんか今の状況に似てない?
ミミって、乃愛ちゃんっぽいし、
宮野リトって宮野カナタじゃないの?
だとしたら、宮野・・・爆発してるのかな。
エッチなハプニングってどんな感じなんだろう。
…読んでみたい。
今まで、そんなあからさまなエッチな漫画 読んだことない。
ーーー
漫画の話が落ち着いたところで、最後は私の番だ。
「彩葉ちゃんのご両親は?」
「うちは、乃愛ちゃんとか…お姉ちゃんみたいに特別なことはなくて」
「父が普通のサラリーマンで、母は専業主婦やってます」
なんかあんまり言いたくないな。 非常に普通だしなー。
「ってことは、家にずっとお父さんかお母さんいるってことかぁ。いいなぁー」
結衣さんに言われて気づく。
そっか、家に親がいることって特別なんだ。
なんだか嬉しくなる。
そうこう言っているうちに、中野君宅に到着する。
確かに、ごく普通のアパートだ。
なんなら結構年季を感じる。
2階の左奥の部屋らしい。
靴がないので、誰かがおんぶして運ぶ必要があるんだけど、
散らかってるから、見られたくないと言い、何度も来ているという宮野にお願いする乃愛ちゃん。
そういえば、男の子の家って ほぼ行ったことないな。
どんな感じなんだろう。
でも、乃愛ちゃんが嫌なら、残念だけど見に行くわけにはいかない。
宮野に任せるしかないな。
・・・ん? 宮野がおんぶするってコト!?
イヤ、それは、ダメでしょ。
あの感触は男子が知っていいものじゃない。
学校から出るときに おんぶしてたけど、たぶんギリだったじゃん。
どうしよう。
部屋に着いた瞬間に二人きりだから、襲われちゃうかもしれない。
どうしよう。
でも、どうしようもできない。
宮野出てきたし、乃愛ちゃんもドア開けちゃった。
宮野が乃愛ちゃん側のドアに向かう。
もうだめだ。
すると、宮野は乃愛ちゃんをおんぶではなく、お姫様抱っこした。
「「「えっ!?」」」 宮野以外の3人が驚く。
宮野は「よいしょ」 と言って乃愛ちゃんを持ち上げた後、そのままサーと階段を上り部屋へと消えた。
たぶん乃愛ちゃんもだけど、車に残された二人は大いに混乱した。
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(後で、宮野にすごく失礼なことに気づいて反省した)
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