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4. 口寄/牛鬼
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キリキリと、そいつは嫌な音を立てながら近づいてきた。その口から毒息を吐き、油断して奴の近くで息をしようものならすぐにでもお陀仏だ。
ぼくに憂悟に渡されたガスマスクを装着して、敵に対峙する。
憂悟が山ン本五郎左衛門の匂いを追う、と言ってから怨児の気配がある鬼門に赴いた。そして何体もの怨児を殺すうちに強敵とかち合った。
ネットで自殺の名所との噂が流れていた、某県の海岸。ぼく達は、人っこ一人見当たらぬ真夜中に、その海岸に足を運んだ。
海岸を目の前にして間も無く、怨児の群れが海の中からぞろぞろと這い出てきた。
人間の世界から、怨児の世界のモノを認識することは普通、できない。
だが、人の怨念や怨恨、恨みつらみなど負の感情が集まる場所では、怨児はその感情に吸い寄せられて人を喰らいに来る。
以前に土蜘蛛を倒した場所も、この海岸もそういう場所だ。
そんな場所で怨児共を、ぼくと憂悟の二人で一通り斬り伏せていく。そして百体目に差し掛かろうかという頃だ。他よりも大きな影が怨児と同じように、ぬうと海から迫り上がって来た。
土蜘蛛と同じように巨大な顔が、奴の蜘蛛のような漆黒の躯体についていた。土蜘蛛と違うのは、その顔はまるで悲しみで顔を歪めたようで、額から二本、角のようなモノが生えていること。そして、奴が溜息のように息を吐くたびに黒色の毒を含んだガスが吐き出されることだった。
「牛鬼だ」
憂悟は言った。
牛鬼は辺りをぎょろぎょろと見回して、海岸を、漆黒の脚が動く度にキリキリと嫌な音を立てて歩き回る。
「毒は厄介だな」
憂悟はそう言いながら、刀を頭上に振り上げる。そして牛鬼に向けて投擲した。
刀は真っ直ぐに飛び、牛鬼の額に突き刺さった。
「✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎‼︎」
ズゥゥンと空気すら重く押しつぶすのではないかと思えるくらいの低い声を、牛鬼は発した。
「旭、やれ」
憂悟はぼくに向かって命じた。
ぼくは恐る恐る頷き、ガスマスクを口にあて直して、牛鬼に向かって走る。
牛鬼はまだ痛みに抗うかのように、低い低い叫び声をあげている。
ぼくは上着を脱ぎ取って、刀を自身の左胸に直接押し付けた。
左胸の漆黒に触れ、刀が染まっていく。
漆黒く、漆黒く。
夜の闇より濃い怨児の漆黒に染め上げられていく。
いつもなら自ら刀を振るう憂悟が、黙ってぼくを見守っていた。
この程度、独りでやれなければならない、とその眼が暗に語っている。
ぼくは呼吸を整え、漆黒に染まった刀を手に牛鬼目掛けて走った。
ぎょろぎょろと動く牛鬼の眼が一点、ぼくを捉えた。
牛鬼はその蜘蛛のような脚を、ぼくを踏み潰そうと持ち上げた。
ぼくは刀を構え、渾身の力で脚を叩き斬る。
牛鬼からぶしゅう、と血が舞い上がった。
牛鬼の脚が海岸に落ちる。既に息絶え絶えの呼吸を抑えつけ、続いて別の脚を刀で斬り落とす。
ぶしゅう。斬られた脚から、血がぼくの顔に思い切り吹きかかる。血が少し眼に入ってしまい、沁みた。牛鬼は低い声で、ハアと溜息のような呼吸をする。毒息が吐き出された。毒息はぼくの装着していたガスマスクに触れると、たちまちガスマスクを溶かした。
ヤバい。ぼくは口を閉じ、ポケットからハンカチを取り出して鼻の穴に詰めた。不恰好だが、このままやるしかない。
やらねば、やられる。
ぼくは牛鬼の正面に立つと、頭上に刀をピンと伸ばした。憂悟が投擲した刀が、未だ牛鬼の額に刺さっている。牛鬼の顔はそこから罅割れており、狙い所と言えた。
ぼくは真っ直ぐ、牛鬼の額に目掛けて刀を振り下ろす。
刀が牛鬼の額を叩く。牛鬼の額の傷から、見る見ると罅が広がった。
パカン、と牛鬼の頭部が真っ二つに割れた。頭部の割れ目から、先程まで牛鬼が吐いていた毒息と同じ、黒色のガスが噴き出した。
ぼくは憂悟と自分の刀を手に、牛鬼から背を向けて走り出す。だが、その瞬間にぼくの身体が宙に浮いた。
憂悟がぼくを抱き抱えていた。憂悟は海岸の砂浜を蹴り上げる。普通の地面よりも踏み締めるのが困難であろうに、憂悟はぼくを抱えたまま空高く跳躍し、海岸から離れた土手の上に着地した。
「うげ」
憂悟が乱暴にぼくを地面に降ろしたので、変な声が出てしまった。
ぼくは鼻に詰めたハンカチを抜き取り、身体にまとわりついた砂を叩いた。
「出来たな」
立ち上がったぼくの頭を、憂悟が優しく叩いた。普段、憂悟からそんなことをされることはないので思わずビクリと身構えしまう。
「上出来だ」
「あ、ありがとうございます」
ぼくと憂悟は、牛鬼のいる海岸を見た。漆黒の毒が広がっていくが、海岸から出て行く様子はない。放っておけば次期に怨児も牛鬼も、その屍体は怨児の世界に溶け、消えていくだろう。
「ハ、ハ、ハ」
誰かの笑い声がした。
憂悟はぼくの手に握られていた自身の刀を抜くと、咄嗟に後ろを振り向く。ぼくも一息遅れて、刀を構えつつ背後を向いた。
そこには眼の焦点の合わない犬が一匹。
舌をだらしなく垂らして、際限なく涎をだらだらと零している。
「ハ、ハ、ハ。ミゴト」
犬が喋った。否、犬の口からはひたすらに涎が垂れ落ちているだけだ。犬がその口で話しているわけではない。
だが、間違いなくその声が、この犬から発せられたモノだという確信だけはあった。
「口寄だな」
憂悟がつぶやく。口寄。誰かがこの犬を通して話し掛けているのだ。
「山ン本カラ、伝言ダ」
犬の言葉を聞き、憂悟が思わず息を呑むのが、聞こえて来る呼吸音から判った。
「まさかそっちから出向いてくれるとは」
「オ前達ヲ、見テイタ。山ン本ヲ探シテイルナ?」
「ああ。山ン本に聞きたいことがある」
「其レハ、ハ、ハ、ハ、オ前ノ元ニイル女ノコトカ?」
憂悟が一歩、犬に近付いた。
「……何故、知っている」
「聞イテイルノハ、ハ、ハ、ハ、コチラダ」
犬が大きく遠吠えした。怨児の断末魔と同じ、聞くに耐えない鳴き声だ。ぼくは我慢しきれず耳を塞いだが、憂悟は構うことなくもう一歩、犬に近付いた。
「由李歌は、怨児の漆黒に侵されている」
もう一歩、更に近付く。
「山ン本ならば、それをどうにかする方法を知っているのではと」
「知ッテイル。望ムナラ、山ン本ハ、ハ、ハハ、ハ、漆黒ヲ取リ除ク」
「ならば」
「ハ、ハ、ハ、アレハ、ハ、ハ、ハ、イイ女ダナ」
「何だと?」
「イヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ‼︎」
犬が大きく口を開けて、笑った。耳障りだ。とてつもなく、耳障りだ。
「幾ラデモ取リ除イテヤル。全テヲ。山ン本ナラ。ハ、ハ、ハ、女ガ、山ン本ノ子ヲ産ンダナラスグニデモ」
憂悟は大きく目を見開いた。それから雄叫びをあげて、犬に向けて刀を振るう。
一振りで犬の頭が身体から離れて宙を舞う。バタリ、とその場で首を失った犬の身体が倒れた。
「憂悟さん……」
ぼくの身体も震えていた。血の気が引いていく。寒気がする。何か言葉を発しようとすると、歯がガチガチと音を立てて震えた。恐怖が脚に絡みついて来るような心地すらした。
「急ぐぞ」
憂悟は走り出した。
あの犬は何と言っていた?
『女ガ、山ン本ノ子ヲ産ンダナラ』
悍ましい言葉が、頭の中で反芻された。間違っていた。間違っていたのだ。
山ン本を追うべきではなかったのだ。山ン本をぼくらが追う様子を、山ン本もまた見ていた。
深淵を覗くなら、深淵もまたこちらをのぞいている。
こんな時だと言うのに、フリードリヒ・ニーチェの『善悪の彼岸』のお決まりの一節が脳裏に浮かんだ。
怨児の魔王が、山ン本五郎左衛門がこちらの都合良く利用できるはずがなかったではないか。
だからこその怨児、だからこその魔王なのだ。
他の怨児狩りに先んじる為とは言え、完全に麻痺していた。
ぼくは震える脚を思い切り拳で叩き、憂悟の家に向かって全速力で走り始めた。
キリキリと、そいつは嫌な音を立てながら近づいてきた。その口から毒息を吐き、油断して奴の近くで息をしようものならすぐにでもお陀仏だ。
ぼくに憂悟に渡されたガスマスクを装着して、敵に対峙する。
憂悟が山ン本五郎左衛門の匂いを追う、と言ってから怨児の気配がある鬼門に赴いた。そして何体もの怨児を殺すうちに強敵とかち合った。
ネットで自殺の名所との噂が流れていた、某県の海岸。ぼく達は、人っこ一人見当たらぬ真夜中に、その海岸に足を運んだ。
海岸を目の前にして間も無く、怨児の群れが海の中からぞろぞろと這い出てきた。
人間の世界から、怨児の世界のモノを認識することは普通、できない。
だが、人の怨念や怨恨、恨みつらみなど負の感情が集まる場所では、怨児はその感情に吸い寄せられて人を喰らいに来る。
以前に土蜘蛛を倒した場所も、この海岸もそういう場所だ。
そんな場所で怨児共を、ぼくと憂悟の二人で一通り斬り伏せていく。そして百体目に差し掛かろうかという頃だ。他よりも大きな影が怨児と同じように、ぬうと海から迫り上がって来た。
土蜘蛛と同じように巨大な顔が、奴の蜘蛛のような漆黒の躯体についていた。土蜘蛛と違うのは、その顔はまるで悲しみで顔を歪めたようで、額から二本、角のようなモノが生えていること。そして、奴が溜息のように息を吐くたびに黒色の毒を含んだガスが吐き出されることだった。
「牛鬼だ」
憂悟は言った。
牛鬼は辺りをぎょろぎょろと見回して、海岸を、漆黒の脚が動く度にキリキリと嫌な音を立てて歩き回る。
「毒は厄介だな」
憂悟はそう言いながら、刀を頭上に振り上げる。そして牛鬼に向けて投擲した。
刀は真っ直ぐに飛び、牛鬼の額に突き刺さった。
「✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎‼︎」
ズゥゥンと空気すら重く押しつぶすのではないかと思えるくらいの低い声を、牛鬼は発した。
「旭、やれ」
憂悟はぼくに向かって命じた。
ぼくは恐る恐る頷き、ガスマスクを口にあて直して、牛鬼に向かって走る。
牛鬼はまだ痛みに抗うかのように、低い低い叫び声をあげている。
ぼくは上着を脱ぎ取って、刀を自身の左胸に直接押し付けた。
左胸の漆黒に触れ、刀が染まっていく。
漆黒く、漆黒く。
夜の闇より濃い怨児の漆黒に染め上げられていく。
いつもなら自ら刀を振るう憂悟が、黙ってぼくを見守っていた。
この程度、独りでやれなければならない、とその眼が暗に語っている。
ぼくは呼吸を整え、漆黒に染まった刀を手に牛鬼目掛けて走った。
ぎょろぎょろと動く牛鬼の眼が一点、ぼくを捉えた。
牛鬼はその蜘蛛のような脚を、ぼくを踏み潰そうと持ち上げた。
ぼくは刀を構え、渾身の力で脚を叩き斬る。
牛鬼からぶしゅう、と血が舞い上がった。
牛鬼の脚が海岸に落ちる。既に息絶え絶えの呼吸を抑えつけ、続いて別の脚を刀で斬り落とす。
ぶしゅう。斬られた脚から、血がぼくの顔に思い切り吹きかかる。血が少し眼に入ってしまい、沁みた。牛鬼は低い声で、ハアと溜息のような呼吸をする。毒息が吐き出された。毒息はぼくの装着していたガスマスクに触れると、たちまちガスマスクを溶かした。
ヤバい。ぼくは口を閉じ、ポケットからハンカチを取り出して鼻の穴に詰めた。不恰好だが、このままやるしかない。
やらねば、やられる。
ぼくは牛鬼の正面に立つと、頭上に刀をピンと伸ばした。憂悟が投擲した刀が、未だ牛鬼の額に刺さっている。牛鬼の顔はそこから罅割れており、狙い所と言えた。
ぼくは真っ直ぐ、牛鬼の額に目掛けて刀を振り下ろす。
刀が牛鬼の額を叩く。牛鬼の額の傷から、見る見ると罅が広がった。
パカン、と牛鬼の頭部が真っ二つに割れた。頭部の割れ目から、先程まで牛鬼が吐いていた毒息と同じ、黒色のガスが噴き出した。
ぼくは憂悟と自分の刀を手に、牛鬼から背を向けて走り出す。だが、その瞬間にぼくの身体が宙に浮いた。
憂悟がぼくを抱き抱えていた。憂悟は海岸の砂浜を蹴り上げる。普通の地面よりも踏み締めるのが困難であろうに、憂悟はぼくを抱えたまま空高く跳躍し、海岸から離れた土手の上に着地した。
「うげ」
憂悟が乱暴にぼくを地面に降ろしたので、変な声が出てしまった。
ぼくは鼻に詰めたハンカチを抜き取り、身体にまとわりついた砂を叩いた。
「出来たな」
立ち上がったぼくの頭を、憂悟が優しく叩いた。普段、憂悟からそんなことをされることはないので思わずビクリと身構えしまう。
「上出来だ」
「あ、ありがとうございます」
ぼくと憂悟は、牛鬼のいる海岸を見た。漆黒の毒が広がっていくが、海岸から出て行く様子はない。放っておけば次期に怨児も牛鬼も、その屍体は怨児の世界に溶け、消えていくだろう。
「ハ、ハ、ハ」
誰かの笑い声がした。
憂悟はぼくの手に握られていた自身の刀を抜くと、咄嗟に後ろを振り向く。ぼくも一息遅れて、刀を構えつつ背後を向いた。
そこには眼の焦点の合わない犬が一匹。
舌をだらしなく垂らして、際限なく涎をだらだらと零している。
「ハ、ハ、ハ。ミゴト」
犬が喋った。否、犬の口からはひたすらに涎が垂れ落ちているだけだ。犬がその口で話しているわけではない。
だが、間違いなくその声が、この犬から発せられたモノだという確信だけはあった。
「口寄だな」
憂悟がつぶやく。口寄。誰かがこの犬を通して話し掛けているのだ。
「山ン本カラ、伝言ダ」
犬の言葉を聞き、憂悟が思わず息を呑むのが、聞こえて来る呼吸音から判った。
「まさかそっちから出向いてくれるとは」
「オ前達ヲ、見テイタ。山ン本ヲ探シテイルナ?」
「ああ。山ン本に聞きたいことがある」
「其レハ、ハ、ハ、ハ、オ前ノ元ニイル女ノコトカ?」
憂悟が一歩、犬に近付いた。
「……何故、知っている」
「聞イテイルノハ、ハ、ハ、ハ、コチラダ」
犬が大きく遠吠えした。怨児の断末魔と同じ、聞くに耐えない鳴き声だ。ぼくは我慢しきれず耳を塞いだが、憂悟は構うことなくもう一歩、犬に近付いた。
「由李歌は、怨児の漆黒に侵されている」
もう一歩、更に近付く。
「山ン本ならば、それをどうにかする方法を知っているのではと」
「知ッテイル。望ムナラ、山ン本ハ、ハ、ハハ、ハ、漆黒ヲ取リ除ク」
「ならば」
「ハ、ハ、ハ、アレハ、ハ、ハ、ハ、イイ女ダナ」
「何だと?」
「イヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ‼︎」
犬が大きく口を開けて、笑った。耳障りだ。とてつもなく、耳障りだ。
「幾ラデモ取リ除イテヤル。全テヲ。山ン本ナラ。ハ、ハ、ハ、女ガ、山ン本ノ子ヲ産ンダナラスグニデモ」
憂悟は大きく目を見開いた。それから雄叫びをあげて、犬に向けて刀を振るう。
一振りで犬の頭が身体から離れて宙を舞う。バタリ、とその場で首を失った犬の身体が倒れた。
「憂悟さん……」
ぼくの身体も震えていた。血の気が引いていく。寒気がする。何か言葉を発しようとすると、歯がガチガチと音を立てて震えた。恐怖が脚に絡みついて来るような心地すらした。
「急ぐぞ」
憂悟は走り出した。
あの犬は何と言っていた?
『女ガ、山ン本ノ子ヲ産ンダナラ』
悍ましい言葉が、頭の中で反芻された。間違っていた。間違っていたのだ。
山ン本を追うべきではなかったのだ。山ン本をぼくらが追う様子を、山ン本もまた見ていた。
深淵を覗くなら、深淵もまたこちらをのぞいている。
こんな時だと言うのに、フリードリヒ・ニーチェの『善悪の彼岸』のお決まりの一節が脳裏に浮かんだ。
怨児の魔王が、山ン本五郎左衛門がこちらの都合良く利用できるはずがなかったではないか。
だからこその怨児、だからこその魔王なのだ。
他の怨児狩りに先んじる為とは言え、完全に麻痺していた。
ぼくは震える脚を思い切り拳で叩き、憂悟の家に向かって全速力で走り始めた。
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