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第18話 主催者に挨拶を
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ライリー公爵との歓談を終えて次は、今回のパーティーに招いてくれた主催者であるフィリベール王子に挨拶しに行く。失礼がないよう慎重に。面倒が起きないように細心の注意を払って。
王子である彼の周りには、挨拶する人が殺到していた。なので、順番を待ってから声をかけることに。かなり忙しそうだから、一言二言だけ話してすぐに離れたほうが良さそうかしら。
ブレイク様と相談しながら私は、フィリベール王子との過去について思い出していた。
元婚約者であるフィリベール王子。婚約を破棄すると告げられて、そのまま別れることになった相手。まさか、このような形で再会することになるとは予想外だった。
あの時、見知らぬ令嬢をイジメたという疑いをかけられた。その時の事については、ブレイク様にも話してある。誤解である事も説明した。フィリベール王子が何か言ってくるかもしれないけど、事実じゃないから気にする必要はない。
しばらく時間が経ったので、誤解も解けているかも。わざわざパーティーに招いたので、その辺りの事情は解決したのかも。触れるような内容じゃないでしょうから、私から話題には出さないようにしましょう。
フィリベール王子に対して思うところはある。でも今は、ある意味感謝していた。ブレイク様と出会えたキッカケだから。
婚約を破棄してもらって、辺境に送ってくれたことでブレイク様と出会えたから。あの出来事がなければ、彼とは出会えなかった。だから、本当に感謝している。今の私達があるのは、間違いなくフィリベール王子のおかげ。
私達の順番が来た。ブレイク様と一緒に前へ出ると、フィリベール王子がこちらに気づいて、驚いた顔をする。
「初めまして、フィリベール殿下。本日は、お招きいただきありがとうございます」
「え、あ、うん。よく来てくれた」
ブレイク様が挨拶するが、気のない返事をするフィリベール王子。彼はチラチラと私の方に視線を向けてきた。どうやら、私の事が気になるみたい。
さっさと挨拶を済ませて、立ち去ったほうが良さそう。ミリアンも忠告してくれたから。
「お久しぶりです、フィリベール殿下」
「お、おう。久しぶりだなレティシア。えっと、元気だったか?」
私が声をかけると、フィリベール王子は少し戸惑った様子だった。ぎこちない笑顔で話しかけてくる。でも、私のことを気にしている様子もある。
婚約破棄を告げられた時のような険悪さは感じられない。なので、普通に答える。
「はい、元気に過ごしています。今日は、このような素晴らしいパーティーにお招きいただき光栄です」
「そ、そうか。それなら良かったよ」
私の言葉に、嬉しそうに頷くフィリベール王子。これぐらいで、彼との会話は十分かしら。ブレイク様とお話する様子もないので、早々に退散しようと思う。
「それでは私達は、これで失礼しますね」
「ま、待て! せっかく来たんだ。もう少し話そうじゃないか。君に話したいことがあるんだ」
このまま立ち去ろうとしたら、慌てて呼び止めるフィリベール王子。これじゃあ、立ち止まるしかない。すぐに別れたかったけど、離してくれたなかった。面倒かも。でも、邪険に扱うわけにもいかないわね。
「はい、何でしょうか?」
私はパートナーであるブレイク様の横に立ち、フィリベール王子の話を聞くことになった。さて、どうしましょう。
王子である彼の周りには、挨拶する人が殺到していた。なので、順番を待ってから声をかけることに。かなり忙しそうだから、一言二言だけ話してすぐに離れたほうが良さそうかしら。
ブレイク様と相談しながら私は、フィリベール王子との過去について思い出していた。
元婚約者であるフィリベール王子。婚約を破棄すると告げられて、そのまま別れることになった相手。まさか、このような形で再会することになるとは予想外だった。
あの時、見知らぬ令嬢をイジメたという疑いをかけられた。その時の事については、ブレイク様にも話してある。誤解である事も説明した。フィリベール王子が何か言ってくるかもしれないけど、事実じゃないから気にする必要はない。
しばらく時間が経ったので、誤解も解けているかも。わざわざパーティーに招いたので、その辺りの事情は解決したのかも。触れるような内容じゃないでしょうから、私から話題には出さないようにしましょう。
フィリベール王子に対して思うところはある。でも今は、ある意味感謝していた。ブレイク様と出会えたキッカケだから。
婚約を破棄してもらって、辺境に送ってくれたことでブレイク様と出会えたから。あの出来事がなければ、彼とは出会えなかった。だから、本当に感謝している。今の私達があるのは、間違いなくフィリベール王子のおかげ。
私達の順番が来た。ブレイク様と一緒に前へ出ると、フィリベール王子がこちらに気づいて、驚いた顔をする。
「初めまして、フィリベール殿下。本日は、お招きいただきありがとうございます」
「え、あ、うん。よく来てくれた」
ブレイク様が挨拶するが、気のない返事をするフィリベール王子。彼はチラチラと私の方に視線を向けてきた。どうやら、私の事が気になるみたい。
さっさと挨拶を済ませて、立ち去ったほうが良さそう。ミリアンも忠告してくれたから。
「お久しぶりです、フィリベール殿下」
「お、おう。久しぶりだなレティシア。えっと、元気だったか?」
私が声をかけると、フィリベール王子は少し戸惑った様子だった。ぎこちない笑顔で話しかけてくる。でも、私のことを気にしている様子もある。
婚約破棄を告げられた時のような険悪さは感じられない。なので、普通に答える。
「はい、元気に過ごしています。今日は、このような素晴らしいパーティーにお招きいただき光栄です」
「そ、そうか。それなら良かったよ」
私の言葉に、嬉しそうに頷くフィリベール王子。これぐらいで、彼との会話は十分かしら。ブレイク様とお話する様子もないので、早々に退散しようと思う。
「それでは私達は、これで失礼しますね」
「ま、待て! せっかく来たんだ。もう少し話そうじゃないか。君に話したいことがあるんだ」
このまま立ち去ろうとしたら、慌てて呼び止めるフィリベール王子。これじゃあ、立ち止まるしかない。すぐに別れたかったけど、離してくれたなかった。面倒かも。でも、邪険に扱うわけにもいかないわね。
「はい、何でしょうか?」
私はパートナーであるブレイク様の横に立ち、フィリベール王子の話を聞くことになった。さて、どうしましょう。
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