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19話 マルグリット
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2人は、女剣士に案内されてギルドの奥にあるギルドマスターの執務室に通される。
女剣士は案内の途中に職員に、暫く誰も近寄るなと人払いを指示を出していたのだが、念の為なのかドアに鍵をかけた。
執務用の机の縁に浅く腰掛けて、2人に来客用のソファーを勧める。
ザッカスは、女剣士と正面で向き合う様に1人掛けのソファーに座り、長い脚を組んで両の肘は肘掛けと置いて寛ぐ。五十鈴はその姿に横柄だなと思いつつも、黙ってその後ろに立って控えた。
「ったく、何年振りだい?軽く10年は経ってるんだと思うけど、あんた昔と全然変わってないじゃない。てっきり爺になってると想像してたんだがねぇ」
「容姿など、俺には然程の意味もない」
「で、懐かしい昔話をしに来たんじゃないだろ?あんたはそんなヤツじゃない。用件はなんだい?」
「こやつの冒険者登録を頼む。ギルドマスターのお前なら、ある程度の権限があるだろ」
「そのお嬢ちゃんは、訳あり…って事か…」
静かに2人のやりとりを聞いてた五十鈴は、長い赤毛を左横に1つに三つ編みにして垂らしている30歳後半ぐらいの美人なこの女性がギルドマスターなのかと驚いていたが、自分をお嬢ちゃんと呼んだ事に目を丸くして更に驚いた。
「おい、フードを外せ。もう声も出してもいいぞ。どうせこの女には、その程度の変装は通じん」
言われるままに、フードを外してやや深めに頭を下げた。
「初めまして、イスズです」
「あら…可愛いわね。あたしは、ここのギルマスのマルグリット。よろしくね。こっちにいらっしゃいな」
ザッカスに対する言葉使いとは違い優しく、先程見た人の良い笑顔で手招きされて呼ばれて、側に行くべきかどうするか判断が出来ないでいると、「構わん」と許可が下りた。
五十鈴は、躊躇いながらもマルグリットの側へと近寄る。
近寄るといきなり顔を両手で挟まれて、動かしながらいろんな角度からマジマジと観察される。
「んー、この辺りじゃ全然見た事のない顔立ちだわね…少なくともこの国の人間ではなさそうね。髪は短いけど重罪人って感じではないし…あらぁ、お肌すべすべじゃない!」
「マルグリット、手を離せ。そのぐらいでよかろう」
「ザック…あんた、妬いてんのかい?イスズがあたしに触られるのが、気に入らないんだ?」
「意味がわからん」
「ふーん…じゃ、こんな事してもかい?」
マルグリットの手が、五十鈴の身体を引き寄せると、背後から優しく抱きしめる。
いきなりの抱擁に困惑して、背後のマルグリットを見ようと身体を捩るが、「大丈夫だから」と安心させる様ににっこりと笑みを向けられ、五十鈴も何とも言えない複雑な笑みを返す。
ザッカスを挑発する様に、視線を向けつつマルグリットは五十鈴に頬ずりをし始める。
「やっぱりお肌すべすべねぇ。柔らかくて気持ちいいわぁ。あら、イスズってなんだかいい匂いがするわね」
頬ずりなど子供の頃に両親にされた以来誰にもされた事がない。どうしたらいいのかわからず、正面のザッカスに助けを求めて視線を送るが、ザッカスはあからさまに不機嫌そうに顔を顰めて、背後のマルグリットを睨んでいた。
「あら…見た目より大きいわね。もっと小さいのかと思ってたわ」
「ちょ、ちょっと…マルグリットさん!?」
マルグリットの両手は、五十鈴の両胸を服の上から大きさを確かめるかの様に、やわやわと触っている。
見る見るうちに、五十鈴の顔が赤く染まっていく。
あんたもか!
イカしたカッコいい姐さんだと思ったのに… あんたもオッパイ星人なのかっ!!
心の中で叫び、ふるふると震えて怒りを堪える五十鈴を恥じらっているのかと勘違いしたマルグリットは、更に頬ずりして胸を触り続けた。
「やだ、可愛い。ちょっとザック、この子可愛い過ぎるんだけど!!こんなに真っ赤になって恥ずかしがっちゃってっ!」
「マルグリットっ…」
唸る様に不快さを露わにしたザッカスは、ソファーから勢いよく立ち上がると、足早に2人に近寄って、五十鈴の細い腕を掴んで強引に引っ張り、「ひえっ」と声を出して前のめりになるその身体を自分の胸で抱きとめる。
「もう、これに触るな」
「やっぱり妬いてるじゃないか。自覚が無いのかい?あんたでもあんな顔出来るんだねぇ。珍しいもん見せて貰ったよ」
もの珍しいものが見れたとご満悦なマルグリット。
「ギルマスの権限でイスズをDランクで、男として登録しようじゃないか。Dランク程度なら教会や騎士団からも怪しまれないだろうしね」
女剣士は案内の途中に職員に、暫く誰も近寄るなと人払いを指示を出していたのだが、念の為なのかドアに鍵をかけた。
執務用の机の縁に浅く腰掛けて、2人に来客用のソファーを勧める。
ザッカスは、女剣士と正面で向き合う様に1人掛けのソファーに座り、長い脚を組んで両の肘は肘掛けと置いて寛ぐ。五十鈴はその姿に横柄だなと思いつつも、黙ってその後ろに立って控えた。
「ったく、何年振りだい?軽く10年は経ってるんだと思うけど、あんた昔と全然変わってないじゃない。てっきり爺になってると想像してたんだがねぇ」
「容姿など、俺には然程の意味もない」
「で、懐かしい昔話をしに来たんじゃないだろ?あんたはそんなヤツじゃない。用件はなんだい?」
「こやつの冒険者登録を頼む。ギルドマスターのお前なら、ある程度の権限があるだろ」
「そのお嬢ちゃんは、訳あり…って事か…」
静かに2人のやりとりを聞いてた五十鈴は、長い赤毛を左横に1つに三つ編みにして垂らしている30歳後半ぐらいの美人なこの女性がギルドマスターなのかと驚いていたが、自分をお嬢ちゃんと呼んだ事に目を丸くして更に驚いた。
「おい、フードを外せ。もう声も出してもいいぞ。どうせこの女には、その程度の変装は通じん」
言われるままに、フードを外してやや深めに頭を下げた。
「初めまして、イスズです」
「あら…可愛いわね。あたしは、ここのギルマスのマルグリット。よろしくね。こっちにいらっしゃいな」
ザッカスに対する言葉使いとは違い優しく、先程見た人の良い笑顔で手招きされて呼ばれて、側に行くべきかどうするか判断が出来ないでいると、「構わん」と許可が下りた。
五十鈴は、躊躇いながらもマルグリットの側へと近寄る。
近寄るといきなり顔を両手で挟まれて、動かしながらいろんな角度からマジマジと観察される。
「んー、この辺りじゃ全然見た事のない顔立ちだわね…少なくともこの国の人間ではなさそうね。髪は短いけど重罪人って感じではないし…あらぁ、お肌すべすべじゃない!」
「マルグリット、手を離せ。そのぐらいでよかろう」
「ザック…あんた、妬いてんのかい?イスズがあたしに触られるのが、気に入らないんだ?」
「意味がわからん」
「ふーん…じゃ、こんな事してもかい?」
マルグリットの手が、五十鈴の身体を引き寄せると、背後から優しく抱きしめる。
いきなりの抱擁に困惑して、背後のマルグリットを見ようと身体を捩るが、「大丈夫だから」と安心させる様ににっこりと笑みを向けられ、五十鈴も何とも言えない複雑な笑みを返す。
ザッカスを挑発する様に、視線を向けつつマルグリットは五十鈴に頬ずりをし始める。
「やっぱりお肌すべすべねぇ。柔らかくて気持ちいいわぁ。あら、イスズってなんだかいい匂いがするわね」
頬ずりなど子供の頃に両親にされた以来誰にもされた事がない。どうしたらいいのかわからず、正面のザッカスに助けを求めて視線を送るが、ザッカスはあからさまに不機嫌そうに顔を顰めて、背後のマルグリットを睨んでいた。
「あら…見た目より大きいわね。もっと小さいのかと思ってたわ」
「ちょ、ちょっと…マルグリットさん!?」
マルグリットの両手は、五十鈴の両胸を服の上から大きさを確かめるかの様に、やわやわと触っている。
見る見るうちに、五十鈴の顔が赤く染まっていく。
あんたもか!
イカしたカッコいい姐さんだと思ったのに… あんたもオッパイ星人なのかっ!!
心の中で叫び、ふるふると震えて怒りを堪える五十鈴を恥じらっているのかと勘違いしたマルグリットは、更に頬ずりして胸を触り続けた。
「やだ、可愛い。ちょっとザック、この子可愛い過ぎるんだけど!!こんなに真っ赤になって恥ずかしがっちゃってっ!」
「マルグリットっ…」
唸る様に不快さを露わにしたザッカスは、ソファーから勢いよく立ち上がると、足早に2人に近寄って、五十鈴の細い腕を掴んで強引に引っ張り、「ひえっ」と声を出して前のめりになるその身体を自分の胸で抱きとめる。
「もう、これに触るな」
「やっぱり妬いてるじゃないか。自覚が無いのかい?あんたでもあんな顔出来るんだねぇ。珍しいもん見せて貰ったよ」
もの珍しいものが見れたとご満悦なマルグリット。
「ギルマスの権限でイスズをDランクで、男として登録しようじゃないか。Dランク程度なら教会や騎士団からも怪しまれないだろうしね」
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