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黎明編
29 リュウジ、叙爵を断る
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いつになく熱い冬を過ごしたこの街は、水道完成から僅か一年で一大産業都市となって次の春を迎えることになった。
そして、その勢いは止まらず、街はさらなる変貌を遂げようとしていた。
今の街の外側に産業区分をそのままに放射状に拡張することになった。拡張案は街の現場からの要請だったので、決定するとすぐに拡張工事が始められた。街の経済が拡大して税収も増しているため、町長としても大きな予算を組めるようだ。
こうして、この街は今や国内外から最も注目を浴びる存在となっていた。
衰退していたこの世界にあって、これほどの発展を遂げる地域は他にはないからだ。そうなると当然、町長から成功の秘訣を聞き出そうと各地から問い合わせや面会を求める声が殺到した。今や、街の行政が止まりそうな勢いで、大変な騒ぎになっていた。
そして、その中には王都からの使者も含まれていた。
* * *
「旦那様、町長のマレス様がおいでになりました。王都よりの使者をお連れしたとのことです」
執事のバトンが執務室に来て告げた。
複数のプロジェクトを立ち上げたせいで何かと仕事があり、最近の俺は執務室にいることが多い。
「えっ? 王都からの使者って?」
俺は見ていた書類から顔を上げて言った。
「王族の、馬車でおいでです」
最初は何を言われたのか分からなかった。
「お、王族の使者か。困ったな。断ってもまた来そうだな」
それを聞いたバトン、目を丸くして驚いている。
「いえ、お断りすることは出来ません」
バトンは少々焦って言った。
「ああ、そうか。どういう対応したらいいんだろう? とりあえず、応接室に通してくれ」
「か、畏まりました」
「面倒ごとでなければいいが」
隣で仕事を手伝ってくれていたニーナに向かって言った。
思いっきり面倒ごとの予感がする。出来れば、権力者はお帰り願いたい。一般市民の家に王族が使者を送るなよ。
「私も、庶民だし対応の仕方なんて分からないわね」
「そうだよな」
「もう、バトンさんだけが頼りね」ニーナも、不安そうだ。
確かにバトンなら元領主の対応を見知っている筈だ。バトンを主人だと言って出したいくらいだが、もう無理だ。
仕方ない、ミルルとセシルも呼ぼう。こうなったら、権力には数で勝負するしかない。
* * *
町長マレスに連れられた王都からの使者は、初老の品のいい紳士だった。
「陛下の従者ウィスリムと申します。突然の訪問をお許しいただきたい。陛下の親書をお持ちしました」
な、なんですと~?
俺、知らないんだけど。なんで王様からお手紙着いちゃうかな~。読まずに食べちゃダメかな~。まさか、女神様の使徒ってバレてないよな?
とりあえず親書を受け取って、使者にはソファを勧めた。
まずは、親書を読んでみる。
「えっと、要するに街の発展に貢献した褒美として、辺境伯位と領地キリシス地方、報奨金金貨百万枚を下賜するってことですか?」
後ろで聞いてた町長マレスさん、呆気にとられている。キリシス地方って、この街を含む北のイエルメス山あたりまでの一帯を指すらしい。
「はい、つきましては王都へ御出で頂きたく」と使者ウィスリム。
「要らないな」
「はっ?」
「いや、だから。爵位も領地も、報奨金も要らない。間に合ってます」
町長、泡食ってぶっ倒れそう。執事のバトンも控えているのだが、ちょっとふらっとしてる。
いや、だって大金貰ってもこの世界じゃ使い道ないんだよね正直なところ。
今でも増える一方で現状全く困ってないし困る気配もない。まして変なひも付きの金なんて要らない。おまけに領地経営しなくちゃいけないし、王都からの命令に従う必要があるって、これ罰ゲームだよね?
「ということで、辞退したいとお伝えください」
使者のウィスリム、まさに言葉を失ってしまった。
国王陛下から爵位を授けると言ってきているのを、魅力がないからと断る奴はそういない。
「いえ、これは儀礼上の叙爵ではなく、ぜひ受けて貰いたいとの陛下よりのお言葉でした」
「だが断る」女神様のお願いを断った俺に死角はないぞ。
「りゅ、リュウジさま、このお話、街としてもお受けしたほうがいいと思います」とマレス町長。
「町長は賛成ですか」
「はい、今この街は領主不在で隣の領主様の管轄となっておりますが、隣と言いましても遠すぎまして中々上手く行きません。これをリュウジ様に見てもらえるとなれば大変都合がよろしいかと」
「それ、俺に面倒ごとが舞い込むってだけだよね? そうだ、町長を推薦しよう!」
これは名案だ!
「そもそも街の発展を進めた町長を差しおいて俺が叙爵するのは筋が通らない。うん、町長なら立派な領主になるでしょう。いいでしょ? 町長?」
「そ、それは」町長焦る。
「待つのじゃ~っ」
そこに華美な服装をした、こまっしゃくれた少女が飛び込んで来た。後ろから、侍女たちがバタバタと追いかけている。
「王女様いけません」
「申し訳ありません、お止めしたのですが」誰だ?
「どちら様?」
すると少女は、ない胸を張って言った。
「わらわは、聖アリステリアス王国、第三王女リリー・アリステリアスじゃ」
な、なんだって~?
「なんじゃ? いきなりこの国の王女が現れて言葉もないか?」
「こ、この国ってアリステリアスって言うのか」
「そっちか。って、なんで知らんのじゃ~?」
「知ってた? ニーナ」
「はい」
「ミルル?」
「知ってるよ~」
「セシルも?」
「はい」
何これ誰かの仕込み? なんだよ、教えといてくれよ。最近、俺が別世界から来たと知ったニーナ達は微妙な顔をしている。
「まっ、知らなくても問題はない」
「問題あるわ~っ。お前はどこから来たのじゃ?」
地球です。それこそ知らないだろ?
「おかしな奴じゃのぉ。第三王女が来ても驚きもしないのじゃな?」
だって、王家の人と会ったの初めてだし、しきたりとか知らないし。
「まぁよい。叙爵も断ると言うし、欲のない奴じゃの。それでは、わらわの願いを言えぬではないか?」
「はぁ?」
こいつ、いきなり来て頼みたいことがあるとか言いだした。
それで、叙爵だのと言い出したのか? これは碌でもない頼みごとに違いない。
「だが断る」
「まだ、何も言っとらんわ~」ゼイゼイ
「なんでしょう?」
「そ、それでよい。実はな、わらわに自動荷車を作ってほしいのじゃ」
「え? 王女様なら簡単に手に入るでしょ?」
「当たり前じゃ、陛下は既に二台持っておる。わらわに、自慢してきよった」
「はぁ」
「じゃから、わらわは陛下とは違う自動荷車が欲しいのじゃ」
「国王陛下に自慢できるような自動荷車が欲しいと」
「うむっ」
「だが断る」
「んがっ。お、お主。一筋縄ではいかんようじゃな。仕方ないのぉ、ならばわらわの願いを聞いてくれたら、さらに特別な褒美を与えるがどうじゃ? わらわがそちの嫁になってやってもよいぞっ」
リリー王女、いきなりとんでもない事を言い出した。
「要りません。それ、罰ゲームです」
「な、なんじゃと~、お主、わらわを要らぬと申すか」
「だって、もう嫁が三人いますし。さらにめんどくさい嫁なんて要りません」
「め、めんどくさい嫁……」
「だって、自分の欲しいものの代わりに嫁になるとか、意味分かって言ってるとは思えません」
「なに? 子ども扱いするでない。これでも今年十四になったのじゃ。来年はもう成人じゃ」
「子供です。もう、いいですから。お引き取りを」
そういえば王族の娘って成人する前に婚約するのか? まぁ、いいか。
「ちょ、ちょっと待て。もちっと話を聞いてくれても良かろう?」
「もう、だめです。陛下もいくら娘が可愛いからって軽々しく領地をあげちゃだめですって、言っといてくださいね」
俺は王女様の背を押して言った。
使者のウィスリムも町長も、さすがにこれは無かったことにしたほうがいいと思ったらしく、黙って引き上げていった。
あれ? そういや、流れで断ってしまったが、普通にカスタムモデルを依頼してくれれば作ったのに。まぁ普通のカスタムなら注文すれば出来るし、直接聞くと面倒臭そうだったから、いいか。
そして、その勢いは止まらず、街はさらなる変貌を遂げようとしていた。
今の街の外側に産業区分をそのままに放射状に拡張することになった。拡張案は街の現場からの要請だったので、決定するとすぐに拡張工事が始められた。街の経済が拡大して税収も増しているため、町長としても大きな予算を組めるようだ。
こうして、この街は今や国内外から最も注目を浴びる存在となっていた。
衰退していたこの世界にあって、これほどの発展を遂げる地域は他にはないからだ。そうなると当然、町長から成功の秘訣を聞き出そうと各地から問い合わせや面会を求める声が殺到した。今や、街の行政が止まりそうな勢いで、大変な騒ぎになっていた。
そして、その中には王都からの使者も含まれていた。
* * *
「旦那様、町長のマレス様がおいでになりました。王都よりの使者をお連れしたとのことです」
執事のバトンが執務室に来て告げた。
複数のプロジェクトを立ち上げたせいで何かと仕事があり、最近の俺は執務室にいることが多い。
「えっ? 王都からの使者って?」
俺は見ていた書類から顔を上げて言った。
「王族の、馬車でおいでです」
最初は何を言われたのか分からなかった。
「お、王族の使者か。困ったな。断ってもまた来そうだな」
それを聞いたバトン、目を丸くして驚いている。
「いえ、お断りすることは出来ません」
バトンは少々焦って言った。
「ああ、そうか。どういう対応したらいいんだろう? とりあえず、応接室に通してくれ」
「か、畏まりました」
「面倒ごとでなければいいが」
隣で仕事を手伝ってくれていたニーナに向かって言った。
思いっきり面倒ごとの予感がする。出来れば、権力者はお帰り願いたい。一般市民の家に王族が使者を送るなよ。
「私も、庶民だし対応の仕方なんて分からないわね」
「そうだよな」
「もう、バトンさんだけが頼りね」ニーナも、不安そうだ。
確かにバトンなら元領主の対応を見知っている筈だ。バトンを主人だと言って出したいくらいだが、もう無理だ。
仕方ない、ミルルとセシルも呼ぼう。こうなったら、権力には数で勝負するしかない。
* * *
町長マレスに連れられた王都からの使者は、初老の品のいい紳士だった。
「陛下の従者ウィスリムと申します。突然の訪問をお許しいただきたい。陛下の親書をお持ちしました」
な、なんですと~?
俺、知らないんだけど。なんで王様からお手紙着いちゃうかな~。読まずに食べちゃダメかな~。まさか、女神様の使徒ってバレてないよな?
とりあえず親書を受け取って、使者にはソファを勧めた。
まずは、親書を読んでみる。
「えっと、要するに街の発展に貢献した褒美として、辺境伯位と領地キリシス地方、報奨金金貨百万枚を下賜するってことですか?」
後ろで聞いてた町長マレスさん、呆気にとられている。キリシス地方って、この街を含む北のイエルメス山あたりまでの一帯を指すらしい。
「はい、つきましては王都へ御出で頂きたく」と使者ウィスリム。
「要らないな」
「はっ?」
「いや、だから。爵位も領地も、報奨金も要らない。間に合ってます」
町長、泡食ってぶっ倒れそう。執事のバトンも控えているのだが、ちょっとふらっとしてる。
いや、だって大金貰ってもこの世界じゃ使い道ないんだよね正直なところ。
今でも増える一方で現状全く困ってないし困る気配もない。まして変なひも付きの金なんて要らない。おまけに領地経営しなくちゃいけないし、王都からの命令に従う必要があるって、これ罰ゲームだよね?
「ということで、辞退したいとお伝えください」
使者のウィスリム、まさに言葉を失ってしまった。
国王陛下から爵位を授けると言ってきているのを、魅力がないからと断る奴はそういない。
「いえ、これは儀礼上の叙爵ではなく、ぜひ受けて貰いたいとの陛下よりのお言葉でした」
「だが断る」女神様のお願いを断った俺に死角はないぞ。
「りゅ、リュウジさま、このお話、街としてもお受けしたほうがいいと思います」とマレス町長。
「町長は賛成ですか」
「はい、今この街は領主不在で隣の領主様の管轄となっておりますが、隣と言いましても遠すぎまして中々上手く行きません。これをリュウジ様に見てもらえるとなれば大変都合がよろしいかと」
「それ、俺に面倒ごとが舞い込むってだけだよね? そうだ、町長を推薦しよう!」
これは名案だ!
「そもそも街の発展を進めた町長を差しおいて俺が叙爵するのは筋が通らない。うん、町長なら立派な領主になるでしょう。いいでしょ? 町長?」
「そ、それは」町長焦る。
「待つのじゃ~っ」
そこに華美な服装をした、こまっしゃくれた少女が飛び込んで来た。後ろから、侍女たちがバタバタと追いかけている。
「王女様いけません」
「申し訳ありません、お止めしたのですが」誰だ?
「どちら様?」
すると少女は、ない胸を張って言った。
「わらわは、聖アリステリアス王国、第三王女リリー・アリステリアスじゃ」
な、なんだって~?
「なんじゃ? いきなりこの国の王女が現れて言葉もないか?」
「こ、この国ってアリステリアスって言うのか」
「そっちか。って、なんで知らんのじゃ~?」
「知ってた? ニーナ」
「はい」
「ミルル?」
「知ってるよ~」
「セシルも?」
「はい」
何これ誰かの仕込み? なんだよ、教えといてくれよ。最近、俺が別世界から来たと知ったニーナ達は微妙な顔をしている。
「まっ、知らなくても問題はない」
「問題あるわ~っ。お前はどこから来たのじゃ?」
地球です。それこそ知らないだろ?
「おかしな奴じゃのぉ。第三王女が来ても驚きもしないのじゃな?」
だって、王家の人と会ったの初めてだし、しきたりとか知らないし。
「まぁよい。叙爵も断ると言うし、欲のない奴じゃの。それでは、わらわの願いを言えぬではないか?」
「はぁ?」
こいつ、いきなり来て頼みたいことがあるとか言いだした。
それで、叙爵だのと言い出したのか? これは碌でもない頼みごとに違いない。
「だが断る」
「まだ、何も言っとらんわ~」ゼイゼイ
「なんでしょう?」
「そ、それでよい。実はな、わらわに自動荷車を作ってほしいのじゃ」
「え? 王女様なら簡単に手に入るでしょ?」
「当たり前じゃ、陛下は既に二台持っておる。わらわに、自慢してきよった」
「はぁ」
「じゃから、わらわは陛下とは違う自動荷車が欲しいのじゃ」
「国王陛下に自慢できるような自動荷車が欲しいと」
「うむっ」
「だが断る」
「んがっ。お、お主。一筋縄ではいかんようじゃな。仕方ないのぉ、ならばわらわの願いを聞いてくれたら、さらに特別な褒美を与えるがどうじゃ? わらわがそちの嫁になってやってもよいぞっ」
リリー王女、いきなりとんでもない事を言い出した。
「要りません。それ、罰ゲームです」
「な、なんじゃと~、お主、わらわを要らぬと申すか」
「だって、もう嫁が三人いますし。さらにめんどくさい嫁なんて要りません」
「め、めんどくさい嫁……」
「だって、自分の欲しいものの代わりに嫁になるとか、意味分かって言ってるとは思えません」
「なに? 子ども扱いするでない。これでも今年十四になったのじゃ。来年はもう成人じゃ」
「子供です。もう、いいですから。お引き取りを」
そういえば王族の娘って成人する前に婚約するのか? まぁ、いいか。
「ちょ、ちょっと待て。もちっと話を聞いてくれても良かろう?」
「もう、だめです。陛下もいくら娘が可愛いからって軽々しく領地をあげちゃだめですって、言っといてくださいね」
俺は王女様の背を押して言った。
使者のウィスリムも町長も、さすがにこれは無かったことにしたほうがいいと思ったらしく、黙って引き上げていった。
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