143 / 189
幻の大陸アトラ編
143 幻の大陸アトラ探検-調査開始2-
しおりを挟む
俺達のやっていることは海底探検だが、今のところ相手は砂に埋もれた遺跡だ。
他に誰かがいる可能性のある場所がないからだ。
ただ、砂があっては何も分からない。当然、砂を掘り起こすのだが地上の遺跡以上に苦労することになる。砂が舞い上がると周りが見えなくなるからだ。
「砂を掘り起こすのは、神力か魔力を使います。ですが、専用の魔道具がないので新しい方法を試してみます。見ててください」
そう言って俺は思い付いた砂を掘り起こす方法を試してみた。
以前砂漠で遺跡を掘り出すのに使った方法は砂を吸い出して外にまき散らすだけだった。それを海底でやると何も見えなくなる。舞い上がった砂が水中では落ちずに漂ってしまうからだ。
そこで、吸い上げた先に拘束フィールドを展開して砂を集めてみた。
水操作プラス拘束フィールドで掃除機のイメージなんだけど。掃除機を知らない人はイメージしにくいかも知れない。だが、目の前でやって見せれば何とかなるだろう。砂が溜まったら固めて下せばいい。
俺の作業をみて、「あ、掃除機か」と言って美鈴も砂を掘り始めた。
「掃除機?」アリスが不思議そうに言うので解説してあげる。
「うん。ゴミを集める機械だな。地上だと空気を吸い出してゴミを袋に集めるんだけど、水中だから水を吸い出す。すると砂も一緒について来るから、砂は拘束フィールドで捕まえて散らばらないようにする。これをしないと、砂で周りが見えなくなるからな」
「ふうん。細かい砂も拘束フィールドで集められるのね!」
「細かい穴が開いてるイメージで拘束フィールドを展開すると砂が取れるぞ。布袋を想像すればいい」
「ほう、これは便利な生活魔法じゃな!」ペリ君、これで車の掃除ができると気が付いた模様。
「おお、俺もやってみる!」ピステルも砂漠の砂対策を思い付いたのか嬉しそう。
H&Hズのヒスイとヒラクも負けじと作業している。
二人はまだ飛翔道具に慣れていないのでフラフラしていたが、作業は出来るようだ。魔力操作は得意だからな。
「こんな感じかしら?」
「うん、拘束フィールドには慣れてるのよ。あれ? あ、こうか」
ヒラクが慣れているのは魔道具の拘束フィールドだから自分で張るのとは別だ。それでもイメージがあるので上手く出来るようだ。
もちろん、この四人は魔法ドリンク飲んでいる。
神力や魔力を使える者は器用に砂を吸い出すことに成功しているようだ。
「な、なんで皆あんなこと出来るんだ?」
俺たちの作業を見ていたマッセム王子が驚いている。
「あの王様達は魔法免許持ちです。魔法ドリンクを飲んでるんですよ」とナエル王。
「魔法免許ですか! ああ、そういう話がありましたね。さすがに神聖アリス教国は進んでますね!」
「そうですね。私も、この探検が終わったら免許を取得する予定です」
「難しいんでしょうか?」
「適性はあるようですが、以前よりずっと易しくなったって話です」
「本当ですか! 私もやってみようかな?」
「ぜひ、やりましょう。あんなことが出来るなんて、放っておけませんよ」
「本当ですね!」
ちなみに、会話は全部筒抜けなので二人の会話を聞いてた王様たちは、ちょっと自慢げだ。仮免だよ?
今回は探検に必要な技術を取得するためなので適当なところで戻ることにした。
過去の遺物を探しても殆どの物は朽ちているし今回の目的は遺跡の調査ではない。精神エネルギーを出す者たちの確認が目的だから、反応がなければ、ここに用はないのだ。
* * *
飛行船に戻ってからもしばらくは魔動ノッカーの音響探査をしてみたが、何も反応は無かった。
「ちゃんと動いてるのかな?」
~ はい、皆さんが降りていた時は、ごうごう凄い音がしてましたよ?
「あっ。ごめん。忘れてた。じゃぁ、ちゃんと動作してるってことだな」
~ はい。
「おっけーっ。あっ、今日はここで寝るから魔動ノッカーはそのままでいいよ。明日、引き上げよう」
~ 了解しました
魔動ノッカーは錨としても使える。
俺達は、シャワーを浴びて夕食を取ることにした。
帰りにカニが沢山獲れたし今回は甘エビもいたのでホクホクだ。というか、みんな今日の魔法で漁師になれることを発見した。
* * *
「そういえば、精神エネルギーって、何か探知方法はないんでしょうか? スキャンで微かに見れる程度で終わり?」
食後、談話室で寛いでいるときに女神カリスが来ていたので、アトラ大陸から発せられているという精神エネルギーについて聞いてみた。
「そうですねぇ、そういう要求が無かったようです。あまり研究されてないですね」
「そうなんだ。まぁ、担当神にしか集まらないわけだしね。ただ、それって人間の探知に使える気がするんだけど?」
「えっ? あっ、そうか! そう言えばそうね!」と隣で聞いていたアリス。言われて改めて気づいたと言う反応。
「人間の反応ですか? そういう観点では見ていませんでしたね。使えるかも知れません!」
あれ? 俄然女神カリスの興味を引いた模様。神様って長い時間を過ごしているから、細かいことは気にしなくなってるのかな?
「そうです! 出来れば素晴らしいですね!」とアリス。
「でも、通常の生命反応とは違うし、神力になる人間の精神エネルギーはもっと高等動物の思考と連動して……」
あ、女神カリスは自分の世界に入っちゃった模様。これ、ポセリナさんと一緒……というより、こっちが本家か。
「前より近くに来てると思うけど、精神エネルギーって強くなったりするの?」女神カリスが自分の世界に入ったので、俺はアリスに聞いてみた。
「そこは変わらないわね」
「あ、そうか発散してるんじゃなくてアリスに向かって来てるんだもんな」
「そうね」
「あっちから来てるとか、方向は分からないの?」
「方向って言うか、神眼で見た時になんとか感じる程度なのよ。ズームすると猶更分からなくなる感じ」
「ああ、なるほど」
「場所は、一か所だとは思うんだけどね」
「あれ? 神眼で見て、なんで分かるんだろ?」
「え?」
「だって、神眼で見てる時、自分の体は移動してないだろ?」
「だから、神の眼よ」
「いや、そうだけど。その神の眼が精神エネルギーを見れるってことだよな?」
「そう」
「その、見るポイントを高速に移動したら、精神エネルギーを感じやすくならないかな?」
「どういうこと?」
「ほら、緩やかな起伏を手でゆっくりなぞっても分かりにくいけど、スーッと早くなぞれば分かるだろ?」
「そんなこと出来る?」とアリス。
「あ~っ、ちょっと待て。やってみる」
俺は自分で神眼で見るポイントをスイープしてみた。ちょうど、地球儀を回転させるようなものだ。
「うん、移動は出来るな」
「あ~っ。確かに!」アリスもやってみたようだ。
「で? 精神エネルギーはどう?」
「確かに、この海底の大陸から出てるわね!」
「そこまでか」
「うん、でも、以前より反応は分かりやすい。リュウジの言った通りよ」
「そか。けど、さすがにその感覚だけじゃ数値化とか出来ないよな?」
「そうね」
「できますよ」突然女神カリスが入って来た。
「神眼の追加機能を作れば精神エネルギーを検出できます!」
「えっ? そんなこと出来るんですか?」なんだろう。アドオンか? 機能拡張なのか?
「普通は無理です」
「やっぱりか」
「でも、あなたなら出来ますよ?」
「えっ? 出来ませんけど?」プログラミングなら出来るけど。
「そうじゃなくて、開発権限があるってことです。第二神ですから」
「ああ、神眼に機能を追加する権限ですか?」
「そう。手段もね」
「それ、大丈夫かな? ストーン遺跡の誰かさんみたいに左遷とかされませんか?」
「大丈夫です。公式な方法で開発するわけですから!」
「なるほど。じゃぁ、って、どうするのかな?」
「私に、神眼の追加開発許可を与えるって、言ってくれれば大丈夫です」
「はい、じゃぁ、カリスさんに神眼の追加開発許可を与えます」
「ありがとう。じゃ、作ってみます!」
ふっ。
女神カリス、さっそく神界へ。
「神眼の機能拡張か。なんか凄い事始めたな。時間かかりそうだけど」
「間に合うかしらね」とアリス。
さぁ?
* * *
いっぽう、同じ談話室の片隅では……。
「あの、何か凄い話をしてるようですが。私、聞いてしまって大丈夫でしょうか? また別の女神様が現れたりしてますけど?」マッセム王子は気になるようだ。
「そうじゃの」ペリ君、そっけない返事でコーヒーを一口。
「うむ。いい香りじゃ」もちろん、マッセム王子が用意してくれたものだ。
「気になりますか?」すぐ横で将棋をしているテル君。気になるのが普通だと思うが。
まぁ、俺が持ってきた将棋にハマっているのだが。
「はい、とっても」
と答えても、テル君は将棋の次の一手のほうが気になるようで、駒を持って固まっている。
なんで気にならないんだろうと不思議そうなマッセル王子。
「これが、日常なんです。慣れましょう」とナエル王。
悟りを開いた王様に死角はないぞ。っていうか、王様が悟りを開いちゃって大丈夫なんだろうか? ちょっと心配ではある。
「そうですか」王子、この人たちに聞いた自分が馬鹿だったと諦めた模様。
翌朝、俺達は海中をさらに進んでいった。
他に誰かがいる可能性のある場所がないからだ。
ただ、砂があっては何も分からない。当然、砂を掘り起こすのだが地上の遺跡以上に苦労することになる。砂が舞い上がると周りが見えなくなるからだ。
「砂を掘り起こすのは、神力か魔力を使います。ですが、専用の魔道具がないので新しい方法を試してみます。見ててください」
そう言って俺は思い付いた砂を掘り起こす方法を試してみた。
以前砂漠で遺跡を掘り出すのに使った方法は砂を吸い出して外にまき散らすだけだった。それを海底でやると何も見えなくなる。舞い上がった砂が水中では落ちずに漂ってしまうからだ。
そこで、吸い上げた先に拘束フィールドを展開して砂を集めてみた。
水操作プラス拘束フィールドで掃除機のイメージなんだけど。掃除機を知らない人はイメージしにくいかも知れない。だが、目の前でやって見せれば何とかなるだろう。砂が溜まったら固めて下せばいい。
俺の作業をみて、「あ、掃除機か」と言って美鈴も砂を掘り始めた。
「掃除機?」アリスが不思議そうに言うので解説してあげる。
「うん。ゴミを集める機械だな。地上だと空気を吸い出してゴミを袋に集めるんだけど、水中だから水を吸い出す。すると砂も一緒について来るから、砂は拘束フィールドで捕まえて散らばらないようにする。これをしないと、砂で周りが見えなくなるからな」
「ふうん。細かい砂も拘束フィールドで集められるのね!」
「細かい穴が開いてるイメージで拘束フィールドを展開すると砂が取れるぞ。布袋を想像すればいい」
「ほう、これは便利な生活魔法じゃな!」ペリ君、これで車の掃除ができると気が付いた模様。
「おお、俺もやってみる!」ピステルも砂漠の砂対策を思い付いたのか嬉しそう。
H&Hズのヒスイとヒラクも負けじと作業している。
二人はまだ飛翔道具に慣れていないのでフラフラしていたが、作業は出来るようだ。魔力操作は得意だからな。
「こんな感じかしら?」
「うん、拘束フィールドには慣れてるのよ。あれ? あ、こうか」
ヒラクが慣れているのは魔道具の拘束フィールドだから自分で張るのとは別だ。それでもイメージがあるので上手く出来るようだ。
もちろん、この四人は魔法ドリンク飲んでいる。
神力や魔力を使える者は器用に砂を吸い出すことに成功しているようだ。
「な、なんで皆あんなこと出来るんだ?」
俺たちの作業を見ていたマッセム王子が驚いている。
「あの王様達は魔法免許持ちです。魔法ドリンクを飲んでるんですよ」とナエル王。
「魔法免許ですか! ああ、そういう話がありましたね。さすがに神聖アリス教国は進んでますね!」
「そうですね。私も、この探検が終わったら免許を取得する予定です」
「難しいんでしょうか?」
「適性はあるようですが、以前よりずっと易しくなったって話です」
「本当ですか! 私もやってみようかな?」
「ぜひ、やりましょう。あんなことが出来るなんて、放っておけませんよ」
「本当ですね!」
ちなみに、会話は全部筒抜けなので二人の会話を聞いてた王様たちは、ちょっと自慢げだ。仮免だよ?
今回は探検に必要な技術を取得するためなので適当なところで戻ることにした。
過去の遺物を探しても殆どの物は朽ちているし今回の目的は遺跡の調査ではない。精神エネルギーを出す者たちの確認が目的だから、反応がなければ、ここに用はないのだ。
* * *
飛行船に戻ってからもしばらくは魔動ノッカーの音響探査をしてみたが、何も反応は無かった。
「ちゃんと動いてるのかな?」
~ はい、皆さんが降りていた時は、ごうごう凄い音がしてましたよ?
「あっ。ごめん。忘れてた。じゃぁ、ちゃんと動作してるってことだな」
~ はい。
「おっけーっ。あっ、今日はここで寝るから魔動ノッカーはそのままでいいよ。明日、引き上げよう」
~ 了解しました
魔動ノッカーは錨としても使える。
俺達は、シャワーを浴びて夕食を取ることにした。
帰りにカニが沢山獲れたし今回は甘エビもいたのでホクホクだ。というか、みんな今日の魔法で漁師になれることを発見した。
* * *
「そういえば、精神エネルギーって、何か探知方法はないんでしょうか? スキャンで微かに見れる程度で終わり?」
食後、談話室で寛いでいるときに女神カリスが来ていたので、アトラ大陸から発せられているという精神エネルギーについて聞いてみた。
「そうですねぇ、そういう要求が無かったようです。あまり研究されてないですね」
「そうなんだ。まぁ、担当神にしか集まらないわけだしね。ただ、それって人間の探知に使える気がするんだけど?」
「えっ? あっ、そうか! そう言えばそうね!」と隣で聞いていたアリス。言われて改めて気づいたと言う反応。
「人間の反応ですか? そういう観点では見ていませんでしたね。使えるかも知れません!」
あれ? 俄然女神カリスの興味を引いた模様。神様って長い時間を過ごしているから、細かいことは気にしなくなってるのかな?
「そうです! 出来れば素晴らしいですね!」とアリス。
「でも、通常の生命反応とは違うし、神力になる人間の精神エネルギーはもっと高等動物の思考と連動して……」
あ、女神カリスは自分の世界に入っちゃった模様。これ、ポセリナさんと一緒……というより、こっちが本家か。
「前より近くに来てると思うけど、精神エネルギーって強くなったりするの?」女神カリスが自分の世界に入ったので、俺はアリスに聞いてみた。
「そこは変わらないわね」
「あ、そうか発散してるんじゃなくてアリスに向かって来てるんだもんな」
「そうね」
「あっちから来てるとか、方向は分からないの?」
「方向って言うか、神眼で見た時になんとか感じる程度なのよ。ズームすると猶更分からなくなる感じ」
「ああ、なるほど」
「場所は、一か所だとは思うんだけどね」
「あれ? 神眼で見て、なんで分かるんだろ?」
「え?」
「だって、神眼で見てる時、自分の体は移動してないだろ?」
「だから、神の眼よ」
「いや、そうだけど。その神の眼が精神エネルギーを見れるってことだよな?」
「そう」
「その、見るポイントを高速に移動したら、精神エネルギーを感じやすくならないかな?」
「どういうこと?」
「ほら、緩やかな起伏を手でゆっくりなぞっても分かりにくいけど、スーッと早くなぞれば分かるだろ?」
「そんなこと出来る?」とアリス。
「あ~っ、ちょっと待て。やってみる」
俺は自分で神眼で見るポイントをスイープしてみた。ちょうど、地球儀を回転させるようなものだ。
「うん、移動は出来るな」
「あ~っ。確かに!」アリスもやってみたようだ。
「で? 精神エネルギーはどう?」
「確かに、この海底の大陸から出てるわね!」
「そこまでか」
「うん、でも、以前より反応は分かりやすい。リュウジの言った通りよ」
「そか。けど、さすがにその感覚だけじゃ数値化とか出来ないよな?」
「そうね」
「できますよ」突然女神カリスが入って来た。
「神眼の追加機能を作れば精神エネルギーを検出できます!」
「えっ? そんなこと出来るんですか?」なんだろう。アドオンか? 機能拡張なのか?
「普通は無理です」
「やっぱりか」
「でも、あなたなら出来ますよ?」
「えっ? 出来ませんけど?」プログラミングなら出来るけど。
「そうじゃなくて、開発権限があるってことです。第二神ですから」
「ああ、神眼に機能を追加する権限ですか?」
「そう。手段もね」
「それ、大丈夫かな? ストーン遺跡の誰かさんみたいに左遷とかされませんか?」
「大丈夫です。公式な方法で開発するわけですから!」
「なるほど。じゃぁ、って、どうするのかな?」
「私に、神眼の追加開発許可を与えるって、言ってくれれば大丈夫です」
「はい、じゃぁ、カリスさんに神眼の追加開発許可を与えます」
「ありがとう。じゃ、作ってみます!」
ふっ。
女神カリス、さっそく神界へ。
「神眼の機能拡張か。なんか凄い事始めたな。時間かかりそうだけど」
「間に合うかしらね」とアリス。
さぁ?
* * *
いっぽう、同じ談話室の片隅では……。
「あの、何か凄い話をしてるようですが。私、聞いてしまって大丈夫でしょうか? また別の女神様が現れたりしてますけど?」マッセム王子は気になるようだ。
「そうじゃの」ペリ君、そっけない返事でコーヒーを一口。
「うむ。いい香りじゃ」もちろん、マッセム王子が用意してくれたものだ。
「気になりますか?」すぐ横で将棋をしているテル君。気になるのが普通だと思うが。
まぁ、俺が持ってきた将棋にハマっているのだが。
「はい、とっても」
と答えても、テル君は将棋の次の一手のほうが気になるようで、駒を持って固まっている。
なんで気にならないんだろうと不思議そうなマッセル王子。
「これが、日常なんです。慣れましょう」とナエル王。
悟りを開いた王様に死角はないぞ。っていうか、王様が悟りを開いちゃって大丈夫なんだろうか? ちょっと心配ではある。
「そうですか」王子、この人たちに聞いた自分が馬鹿だったと諦めた模様。
翌朝、俺達は海中をさらに進んでいった。
13
あなたにおすすめの小説
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
酒好きおじさんの異世界酒造スローライフ
天野 恵
ファンタジー
酒井健一(51歳)は大の酒好きで、酒類マスターの称号を持ち世界各国を飛び回っていたほどの実力だった。
ある日、深酒して帰宅途中に事故に遭い、気がついたら異世界に転生していた。転移した際に一つの“スキル”を授かった。
そのスキルというのは【酒聖(しゅせい)】という名のスキル。
よくわからないスキルのせいで見捨てられてしまう。
そんな時、修道院シスターのアリアと出会う。
こうして、2人は異世界で仲間と出会い、お酒作りや飲み歩きスローライフが始まる。
スキル『レベル1固定』は最強チートだけど、俺はステータスウィンドウで無双する
うーぱー
ファンタジー
アーサーはハズレスキル『レベル1固定』を授かったため、家を追放されてしまう。
そして、ショック死してしまう。
その体に転成した主人公は、とりあえず、目の前にいた弟を腹パンざまぁ。
屋敷を逃げ出すのであった――。
ハズレスキル扱いされるが『レベル1固定』は他人のレベルを1に落とせるから、ツヨツヨだった。
スキルを活かしてアーサーは大活躍する……はず。
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる