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「え……?」
そこに立っていたのは、夜羽だった。
目が覚めたのか、とか。どうしてここが、とか。あの女子たちをどう振り切ったのか、とか。言いたい事は色々あるけど、何より。
(そのサングラス、なに……?)
夜羽の目には、赤いレンズのサングラスがかけられていた。彼の優しげな容貌と学ランには、壊滅的に似合っていない。案の定、場違いにもほどがある登場に、不良たちはバカにした笑いをぶつけていた。
「おいおい、何のつもりだよ。また殴られてえのか?」
「ボクちゃんは尻尾巻いて帰った方がいいぜ」
「それとも、混ざりてえのか? この女のキープ君らしいからな」
口々に勝手な事を言われても、夜羽は反応しない。不良が牧神に指示を仰ぐと、忌々しげに舌打ちされた。
「軽く転がして、美酉が俺に犯されているところを見せ付けてやれ」
うげっ、悪趣味にもほどがある! 絶対させてたまるか! 夜羽が人質ではなくなった事で安堵した私は、思いっきり足で牧神の腹を蹴る。が、所詮は女の力では敵わず、足首を掴み上げられてしまう。
「暴れるな。大人しくしてりゃ、あいつもお前もいい思いさせてやるよ」
なるか、気持ち悪い!! せめてもの抵抗に睨み付けようとした私は……牧神の後ろで起こっている出来事に目を丸くする。
「なん……っ!?」
私の反応に振り向いた牧神の表情は見えないが、ポカーンとするしかないだろう。
取り押さえようとした不良の手を軽くいなした夜羽が、逆に肩をぐっと掴み上げる。ゴキン、と嫌な音がして不良が悲鳴を上げ蹲った。怯んだもう一人の顎を殴って昏倒させると、残る一人に羽交い絞めされそうになったところを逆に投げ飛ばした。
とんでもない速さで、三人の男をあっという間に倒してしまった。
「何だお前は!? おい、こいつがどうなって……うわあぁっ!?」
脅しをかけようとした牧神が、悲鳴を上げて机に這い蹲る。その上を気絶した男が飛んでいき、ドカッと私を取り押さえていた二人を弾き飛ばす。直前にジャイアントスイングしていたのが見えたけど……これ私も危ないんだけど!?
「ひ、ひぃ!?」
スマホ係が逃げようとして向けた背中に、夜羽の飛び蹴りが決まった。吹っ飛んでロッカーに激突し、伸びた男の制服からスマホを二台回収すると、夜羽は私の自由になった手に一台投げてきた。キャッチして確認すると、さっき取り上げられた私のスマホだった。
「な、何だお前……何なんだよ!?」
さっきまでの威勢はどこへやら、牧神はみっともなく後退る。さらに仲間を呼ぼうとスマホを取り出した瞬間、彼の真横を物凄い勢いで椅子が通り過ぎていき、壁にガンッとぶち当たった。
手からスマホをポロリと落とし、顔面蒼白になった牧神の視線の先には、表情一つ変えずにもう一脚の椅子を抱え持つ夜羽がいた。
(いや、あの変なサングラス、それにこの大立ち回り……本当にあの夜羽なの!?)
解放されてからも突然の展開についていけず、私は机の上で呆然と成り行きを見守っていた。
そこに立っていたのは、夜羽だった。
目が覚めたのか、とか。どうしてここが、とか。あの女子たちをどう振り切ったのか、とか。言いたい事は色々あるけど、何より。
(そのサングラス、なに……?)
夜羽の目には、赤いレンズのサングラスがかけられていた。彼の優しげな容貌と学ランには、壊滅的に似合っていない。案の定、場違いにもほどがある登場に、不良たちはバカにした笑いをぶつけていた。
「おいおい、何のつもりだよ。また殴られてえのか?」
「ボクちゃんは尻尾巻いて帰った方がいいぜ」
「それとも、混ざりてえのか? この女のキープ君らしいからな」
口々に勝手な事を言われても、夜羽は反応しない。不良が牧神に指示を仰ぐと、忌々しげに舌打ちされた。
「軽く転がして、美酉が俺に犯されているところを見せ付けてやれ」
うげっ、悪趣味にもほどがある! 絶対させてたまるか! 夜羽が人質ではなくなった事で安堵した私は、思いっきり足で牧神の腹を蹴る。が、所詮は女の力では敵わず、足首を掴み上げられてしまう。
「暴れるな。大人しくしてりゃ、あいつもお前もいい思いさせてやるよ」
なるか、気持ち悪い!! せめてもの抵抗に睨み付けようとした私は……牧神の後ろで起こっている出来事に目を丸くする。
「なん……っ!?」
私の反応に振り向いた牧神の表情は見えないが、ポカーンとするしかないだろう。
取り押さえようとした不良の手を軽くいなした夜羽が、逆に肩をぐっと掴み上げる。ゴキン、と嫌な音がして不良が悲鳴を上げ蹲った。怯んだもう一人の顎を殴って昏倒させると、残る一人に羽交い絞めされそうになったところを逆に投げ飛ばした。
とんでもない速さで、三人の男をあっという間に倒してしまった。
「何だお前は!? おい、こいつがどうなって……うわあぁっ!?」
脅しをかけようとした牧神が、悲鳴を上げて机に這い蹲る。その上を気絶した男が飛んでいき、ドカッと私を取り押さえていた二人を弾き飛ばす。直前にジャイアントスイングしていたのが見えたけど……これ私も危ないんだけど!?
「ひ、ひぃ!?」
スマホ係が逃げようとして向けた背中に、夜羽の飛び蹴りが決まった。吹っ飛んでロッカーに激突し、伸びた男の制服からスマホを二台回収すると、夜羽は私の自由になった手に一台投げてきた。キャッチして確認すると、さっき取り上げられた私のスマホだった。
「な、何だお前……何なんだよ!?」
さっきまでの威勢はどこへやら、牧神はみっともなく後退る。さらに仲間を呼ぼうとスマホを取り出した瞬間、彼の真横を物凄い勢いで椅子が通り過ぎていき、壁にガンッとぶち当たった。
手からスマホをポロリと落とし、顔面蒼白になった牧神の視線の先には、表情一つ変えずにもう一脚の椅子を抱え持つ夜羽がいた。
(いや、あの変なサングラス、それにこの大立ち回り……本当にあの夜羽なの!?)
解放されてからも突然の展開についていけず、私は机の上で呆然と成り行きを見守っていた。
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