ショボい人生のやり直し?!絶対に消えたくないので真逆の人生でポイント貯める

亀野内アンディ

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第一章

佐藤は真逆の意味を知る

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 私の姉妹には耳が無い。なぜなら父にも無いからだ。両親の話を聞いていると少しずつ現状が見えてきた。父は人間で、母はウサギの獣人。姉妹達は人間として分類されているようで、私は母と同じうさぎ獣人だ。

私は二人より身体能力が高いのか、なんとかお座りをしている二人のそばを歩いている。
体のバランスは悪いが、雪が降った後の道を、気を付けながら歩く時の要領で歩く。

私は耳も鼻も目もいい。あれ?では真逆である佐藤は悪かったという事か?

自分の顔は見たことがない。なぜならここには鏡が無いから。でも両親や姉妹二人の顔を見ていると、自分もとんでもない美人だと思う。あれ?佐藤は⋯⋯⋯⋯自分では普通かな?と思っていたのに⋯⋯⋯⋯不意に目頭が熱くなる。

ノエルは父親譲りのピンクの髪に母譲りの青い瞳が美しい。

クラリスは母と同じ銀髪に父と同じ緑の目だ。さて私は何色だろう?もう少し自毛が伸びれば髪の色が見れるだろう。


歩けるようになった私は、黄ばんだ窓から外を眺める。ここは山の中だ。周りの家は見えない。外には井戸がある。あれで水を汲むのだろうか。薄々気づいてはいたが生活水準が相当低い。

生前、もし俺が異世界転生することができたら、宇宙間戦争している国に産まれて、将来巨大ロボのパイロットになって宇宙で活躍したいな、なんて想像していた。それが今は全く真逆の世界にいる。ここではテクノロジーを感じない。アナログ過ぎる。

今、家の外で父が畑を耕しているが⋯⋯あれ?

「ググェ?(手ぶら?)」

父は手ぶらで畑を耕している。何これ?地面に何かいるのか?モコモコ畑が耕されていく。理解出来ない。⋯⋯⋯⋯これぞ正に異世界。この世界ではテクノロジー発展の方向性が地球とは違うのかもしれない。


子供達のお風呂はたらいだ。たらいの中に沸かしたお湯と井戸で汲んできた水を混ぜて使う。

今日は暖かいので三人一緒に入るみたいだ。いつもは一人ずつ小さいバケツ状のたらいにすっぽりジャストミートな感じで入るが、今日は大きい洗濯用のたらいだ。


「きゃきゃ」「ブーブー」「⋯⋯」

クラリスは水面を叩いてはしゃいでいる。ノエルは水面に浮いたゴミを掴もうとしている。私はノエルの股間を見ている⋯⋯懐かしいソレが目の前に⋯⋯なんとノエルは男の子だった。当たり前だが私の股間には何も無かった。ウサギ獣人のビックリとかで生えてこないよな⋯⋯

ピンクの服だったから騙されたな。何だろこの気持ち?「お前好きな人いないって言ったじゃん?何で彼女出来てんだよ!」の時みたいな。

その時、ふと佐藤の姉との日常を思い出した。

『お前は男でいいよな~女はマジだるい』

『そう?じゃあ生まれ変わったら男になりたい?』

『いや、女でいいや』

『はぁ?何それ、男がいいんでしょ?』

『女に慣れてるから女でいいや。でも大体みんなそう言わない?男は男にまたなりたがるし、女は女でいたがる。なのにお互い「そっちの性別の方が優遇されてるよね」とか言う。でも実際は性別を変えたくない』

『確かに。でも何でかな』

『さあな。男も心の底では女性は大変だよな~男の方が絶対楽しいし。とか思ってるんじゃん?逆もしかり』

『そうなのかな』

姉ちゃん⋯⋯俺、この世界で女として生きてみます。この人生が終わったらどっちの性別がより良かったか話し合おう⋯⋯
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