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第一章
佐藤と菌類は地味だが何気に強い
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「こんにちは~」
今日も元気にギルドにやって来た。これから楽しみにしていた実践魔術を学ぶのだ。
受付で場所を聞いたら二階の赤い扉だったので、脇の階段を上り赤い扉のドアを開けて中を見渡す。
「こんにちは~」
「「「「こんにちは⋯⋯」」」」
おお~受講者に女性が二人もいる!少し嬉しい。そうか魔術系講習には女性がいるんだな。逆に武器振り回す系に男性が多いのは頷ける。
「さて時間になりました。本日の講習を担当するゲルマンです。本日皆さんには植物魔法について学んでいただきます。植物魔法は――」
なんと最近ケチが付きがちな植物の講習だった。植物魔法は大まかに土魔法の分類になるらしい。植物に魔力を注いで成長させたり、凄い魔術師なら植物魔法で攻撃や守備も出来るそうだ。
もしや時期外れに高価な花の栽培が出来るのではないだろうか?ふふふ、こりゃ大儲けだな。
「まぁ、魔力の少ない者には難しいかもしれないがね。やはり花を愛でる高貴で崇高な人物の方が植物魔法は向いているといえる」
ん?何だ?この講師⋯⋯私に嫌な目線を送っているな。
「美しい花々を季節に捕らわれず咲かせることが出来るなんて素晴らしいとは思わないかい?フン、この中の皆が花の崇高さがわかる洗練された人物であるのかは些か不安だがな」
こいつ『フン』を言う時、私を見てたぞ?もしかして差別を受けている感じか?獣人差別?身分差別?
「では実践してみるかね。これから土と植木鉢、数種類の種を配る。これを使って実際に植物を成長させてみたまえ」
何か気に障るけど、とりあえず配られた植木鉢に土を入れる。この配られた種はどこかで見た事がある感じだな。
「では種を植えて魔力を注いで」
植物魔法に適正とかないのかな?土魔法の分類だから土魔法が使えれば適正ありになるのか?質問したいけど、この講師は感じが悪いから聞きにくい。
とりあえず種に魔力を注ぐか。植木鉢を割りたくないので少しづつ⋯⋯
「おう?土の表面が浮いた気がする。芽が出るのかな?」
慎重に続けると芽が出た。そして双葉が出てどんどん成長を続ける。
「うわ~!これ野菜っぽい!嬉しい!」
これはいい事を知ったぞ。種さえあれば野菜が食べ放題の未来が見えて来た!
「黄色い花が咲いた~!萎んだ!野菜が成長する!!」
興奮してきた~!収穫できるかな?!
「こ、これは!」
トーマス先生の家にある瓜植物でへちまみたいな見た目のきゅうりだ。これをこの間、食べさせられたんだよな、それで魔力に含まれてる記憶を見て⋯⋯あれ?ならこれは魔植物なのか?
「おや?君は何をしているんだね?みんな美しい花を育てたのに君のは何だい?まさか魔植物じゃないのか?なんと下品な⋯⋯」
「はぁ?」
何だこの講師?お前がこの種を配ったのにな。
「嫌だ~本当だわ。あの子の植物変よ。やっぱり獣人だし、花より魔植物の方がいいのねー」
「⋯⋯」
同じ講習に参加していた女性まで言い始めた。何なんだ?
喧嘩しても始まらないので無視して瓜の観察を続けていると、植物の根元が白くなってきた。まさかカビか?病気なのか?止めてくれ~
「うぅカビっぽい。どんどん菌糸に侵されていく⋯⋯酷い。やっぱり魔力だけで成長させたらダメなんだな。太陽とかが必要なんだ」
植物も心なしか元気を失っているがカビは成長を続ける。もう駄目だ。カビは目に見える部分だけでなく、目に見えない部分にも菌糸を伸ばしていると聞く。きっとGみたいな感じだろう。一匹いると十匹いるみたいな。
「うぅぅ私の瓜がぁ⋯⋯あ?あぁぁ?この白く細長い形状はまさか!!あのマッシュルーム?!」
赤いかさが出現!モコモコ増え続けるマッシュルーム!
「そうだ、この瓜に寄生するんだもんな」
でもここは森じゃないぞ?どこからマッシュルームが出て来たんだ?
まさか――
「まだ私の背中にマッシュルームの胞子が残ってたんかぁ?!」
なんてこった!納豆菌並みのしつこさだ!しっかり殺菌消毒しないと私の周りからどんどんマッシュルームが生えそうだ。
「君は何をさっきから品なく一人で騒いでいるのだね?ん?何だねこれは?え?マッシュルーム?何故だ?!」
「これはトーマス先生が原因で、どうやら私はマッシュルームに寄生されていまして⋯⋯」
「やっぱりお前はトーマスの弟子だな!その変な服装をしてるから毒草一味はすぐにわかるんだ!毎度毎度品の無い行動ばかりして!いつもいつも私の美しい花々を花壇から引き抜きやがって!今日は胞子をまき散らすマッシュルームまで持ち込むとは!許すまじ!」
「えぇぇ?!」
どうやら私に対する差別ではなく、トーマス先生にお怒りの方だったみたいだ。花壇から花を引き抜く⋯⋯毒草だろうな。そういえば初対面の日に綺麗な花を色々持ってきていたけれど、あの花々はトーマス先生の家の花じゃなかったんだよな。はぁ~トーマス先生は時々町の花壇から拝借しているに違いない。
「ちょっと!きのこなんて信じられない!やっぱり獣人は下品だわ。しかもうさぎ獣人でしょ?嫌だわ」
「?!」
また女性から文句を言われたんだが⋯⋯初対面だよな?さっきから何なんだ?
「もう私達帰ります!失礼します」
二人の女性が帰ってしまった。これは私が原因なのか?さっぱりわからない。
「君のせいで生徒が減ったではないか!君は責任を持ってこの種をすべて開花させなさい!」
「えぇ?!」
理不尽じゃないか?私が何をしたんだよ。だが佐藤は社会の理不尽に免疫があるので気を取り直し、せっかくだから植物成長魔法の練習だと思う事にした。
「うむ。魔力を注ぐコツが分かってきたぞ。細々と送るのが正解だ」
今度はどんな植物かな~?そうだ、畑に魔力を撒けば芋とかボコボコ増えるんじゃないかな?糖質は冬場に必要だよな~またポテト食べたいな。
おやおや蕾ができた!
「あ~これ芥子系の花だ!」
「よしよし。それくらいでよい。最近私の管理している町の花壇でこのポピーが大量に荒らされてな。全くトーマスだけでなく粗暴な連中が町に増えたものだよ。フン!次だ」
「⋯⋯」
あれ?もしかしてニーチェが花壇で食べたのは⋯⋯バレてないし、いいか。
「今度の種は少し大きいな」
「それはこの盥の水の中で発芽させてくれ」
種を手に乗せたま水中に入れて魔力を注ぐ。へぇ~水中でも出来るんだな。でも魔力が水中に溶け出てる気がする。
「お?葉が出て来た。根っこもだ。凄い水生植物だな」
「後で私が西の沼地に持って行くから花までは咲かせなくてよい。毎年トーマスのヤツはこの蓮の地下茎部分をすべて切って持ち帰ってしまうんだ。毎年私がどれだけ怒っているか⋯⋯次はここにある種を等間隔に土に埋めて一気にいきなさい」
よくある長細い植木鉢だ。指示通り中に土を入れて種を植えて魔力をシャワー風に注ぐ。
何だろ?この人完璧主義っぽいし苦労してるのかな?しかしトーマス先生は酷いな。
「うわぁ!」「やべぇ?!」「何だよ?!」「早く行こうぜ!」
「「ん?何だ」」
部屋にいた受講生達が部屋から急いで出て行った。今部屋にはゲルマン講師と私だけだ。一体何なんだ今日は。私の背中に死神でもいるのか?気になって振り返ってみると⋯⋯
「みなさんどうしたんでしょうね?⋯⋯あぁぁ?⋯⋯ゲルマンさん、私ちょっとトイレ行きます~!さようなら~!!」
「いきなりなんだね?!どうしたんだよ?」
ヤバいので逃げる事にした。
今日も元気にギルドにやって来た。これから楽しみにしていた実践魔術を学ぶのだ。
受付で場所を聞いたら二階の赤い扉だったので、脇の階段を上り赤い扉のドアを開けて中を見渡す。
「こんにちは~」
「「「「こんにちは⋯⋯」」」」
おお~受講者に女性が二人もいる!少し嬉しい。そうか魔術系講習には女性がいるんだな。逆に武器振り回す系に男性が多いのは頷ける。
「さて時間になりました。本日の講習を担当するゲルマンです。本日皆さんには植物魔法について学んでいただきます。植物魔法は――」
なんと最近ケチが付きがちな植物の講習だった。植物魔法は大まかに土魔法の分類になるらしい。植物に魔力を注いで成長させたり、凄い魔術師なら植物魔法で攻撃や守備も出来るそうだ。
もしや時期外れに高価な花の栽培が出来るのではないだろうか?ふふふ、こりゃ大儲けだな。
「まぁ、魔力の少ない者には難しいかもしれないがね。やはり花を愛でる高貴で崇高な人物の方が植物魔法は向いているといえる」
ん?何だ?この講師⋯⋯私に嫌な目線を送っているな。
「美しい花々を季節に捕らわれず咲かせることが出来るなんて素晴らしいとは思わないかい?フン、この中の皆が花の崇高さがわかる洗練された人物であるのかは些か不安だがな」
こいつ『フン』を言う時、私を見てたぞ?もしかして差別を受けている感じか?獣人差別?身分差別?
「では実践してみるかね。これから土と植木鉢、数種類の種を配る。これを使って実際に植物を成長させてみたまえ」
何か気に障るけど、とりあえず配られた植木鉢に土を入れる。この配られた種はどこかで見た事がある感じだな。
「では種を植えて魔力を注いで」
植物魔法に適正とかないのかな?土魔法の分類だから土魔法が使えれば適正ありになるのか?質問したいけど、この講師は感じが悪いから聞きにくい。
とりあえず種に魔力を注ぐか。植木鉢を割りたくないので少しづつ⋯⋯
「おう?土の表面が浮いた気がする。芽が出るのかな?」
慎重に続けると芽が出た。そして双葉が出てどんどん成長を続ける。
「うわ~!これ野菜っぽい!嬉しい!」
これはいい事を知ったぞ。種さえあれば野菜が食べ放題の未来が見えて来た!
「黄色い花が咲いた~!萎んだ!野菜が成長する!!」
興奮してきた~!収穫できるかな?!
「こ、これは!」
トーマス先生の家にある瓜植物でへちまみたいな見た目のきゅうりだ。これをこの間、食べさせられたんだよな、それで魔力に含まれてる記憶を見て⋯⋯あれ?ならこれは魔植物なのか?
「おや?君は何をしているんだね?みんな美しい花を育てたのに君のは何だい?まさか魔植物じゃないのか?なんと下品な⋯⋯」
「はぁ?」
何だこの講師?お前がこの種を配ったのにな。
「嫌だ~本当だわ。あの子の植物変よ。やっぱり獣人だし、花より魔植物の方がいいのねー」
「⋯⋯」
同じ講習に参加していた女性まで言い始めた。何なんだ?
喧嘩しても始まらないので無視して瓜の観察を続けていると、植物の根元が白くなってきた。まさかカビか?病気なのか?止めてくれ~
「うぅカビっぽい。どんどん菌糸に侵されていく⋯⋯酷い。やっぱり魔力だけで成長させたらダメなんだな。太陽とかが必要なんだ」
植物も心なしか元気を失っているがカビは成長を続ける。もう駄目だ。カビは目に見える部分だけでなく、目に見えない部分にも菌糸を伸ばしていると聞く。きっとGみたいな感じだろう。一匹いると十匹いるみたいな。
「うぅぅ私の瓜がぁ⋯⋯あ?あぁぁ?この白く細長い形状はまさか!!あのマッシュルーム?!」
赤いかさが出現!モコモコ増え続けるマッシュルーム!
「そうだ、この瓜に寄生するんだもんな」
でもここは森じゃないぞ?どこからマッシュルームが出て来たんだ?
まさか――
「まだ私の背中にマッシュルームの胞子が残ってたんかぁ?!」
なんてこった!納豆菌並みのしつこさだ!しっかり殺菌消毒しないと私の周りからどんどんマッシュルームが生えそうだ。
「君は何をさっきから品なく一人で騒いでいるのだね?ん?何だねこれは?え?マッシュルーム?何故だ?!」
「これはトーマス先生が原因で、どうやら私はマッシュルームに寄生されていまして⋯⋯」
「やっぱりお前はトーマスの弟子だな!その変な服装をしてるから毒草一味はすぐにわかるんだ!毎度毎度品の無い行動ばかりして!いつもいつも私の美しい花々を花壇から引き抜きやがって!今日は胞子をまき散らすマッシュルームまで持ち込むとは!許すまじ!」
「えぇぇ?!」
どうやら私に対する差別ではなく、トーマス先生にお怒りの方だったみたいだ。花壇から花を引き抜く⋯⋯毒草だろうな。そういえば初対面の日に綺麗な花を色々持ってきていたけれど、あの花々はトーマス先生の家の花じゃなかったんだよな。はぁ~トーマス先生は時々町の花壇から拝借しているに違いない。
「ちょっと!きのこなんて信じられない!やっぱり獣人は下品だわ。しかもうさぎ獣人でしょ?嫌だわ」
「?!」
また女性から文句を言われたんだが⋯⋯初対面だよな?さっきから何なんだ?
「もう私達帰ります!失礼します」
二人の女性が帰ってしまった。これは私が原因なのか?さっぱりわからない。
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「えぇ?!」
理不尽じゃないか?私が何をしたんだよ。だが佐藤は社会の理不尽に免疫があるので気を取り直し、せっかくだから植物成長魔法の練習だと思う事にした。
「うむ。魔力を注ぐコツが分かってきたぞ。細々と送るのが正解だ」
今度はどんな植物かな~?そうだ、畑に魔力を撒けば芋とかボコボコ増えるんじゃないかな?糖質は冬場に必要だよな~またポテト食べたいな。
おやおや蕾ができた!
「あ~これ芥子系の花だ!」
「よしよし。それくらいでよい。最近私の管理している町の花壇でこのポピーが大量に荒らされてな。全くトーマスだけでなく粗暴な連中が町に増えたものだよ。フン!次だ」
「⋯⋯」
あれ?もしかしてニーチェが花壇で食べたのは⋯⋯バレてないし、いいか。
「今度の種は少し大きいな」
「それはこの盥の水の中で発芽させてくれ」
種を手に乗せたま水中に入れて魔力を注ぐ。へぇ~水中でも出来るんだな。でも魔力が水中に溶け出てる気がする。
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「後で私が西の沼地に持って行くから花までは咲かせなくてよい。毎年トーマスのヤツはこの蓮の地下茎部分をすべて切って持ち帰ってしまうんだ。毎年私がどれだけ怒っているか⋯⋯次はここにある種を等間隔に土に埋めて一気にいきなさい」
よくある長細い植木鉢だ。指示通り中に土を入れて種を植えて魔力をシャワー風に注ぐ。
何だろ?この人完璧主義っぽいし苦労してるのかな?しかしトーマス先生は酷いな。
「うわぁ!」「やべぇ?!」「何だよ?!」「早く行こうぜ!」
「「ん?何だ」」
部屋にいた受講生達が部屋から急いで出て行った。今部屋にはゲルマン講師と私だけだ。一体何なんだ今日は。私の背中に死神でもいるのか?気になって振り返ってみると⋯⋯
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