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第一章
シュクルの入学準備Ⅱ
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道を歩くだけで皆が振り向く。これは早めに布を購入しなくてはならない。
「こんにちは~」
「うお?!いらっしゃいませ⋯⋯!」
布屋に着いた。私が入店したら、ここの店主が目を丸くして驚いたが気にしない。
布を購入して着替えたら人々に馴染めるであろう。狙うはワゴンセールか値下げされた商品だ。
まずシュクルは安そうなワゴンセールの商品を見るが、中の商品は小さめな布切れだけだった。
「何かお探しですか?」
「大きい布が欲しいのですが⋯⋯」
「何メートル必要ですか?生地はいかがいたしましょう?絹でしょうか?木綿に麻も、それに魔素材の布もございますよ」
「⋯⋯布の世界も私には難しいなぁ⋯⋯一体何メートル必要なんだろう?」
「こちらはいかがでしょう?」
「⋯⋯いやいや、透けてますよ?」
店主はオーガンジーの様な薄い生地を勧めてきた。シュクルが最もいらない生地である。
「お客様にお似合いですが?う~ん、ではこちらは?」
そのスケスケ布の似合う人物とはどんな人間だよ?おしゃれな重ね着ができる人か?
残念だが私にはおしゃれな重ね着など佐藤の頃からできないのだ。そもそも重ね方が分からない。学校で習わなかったし。
おしゃれさん、私に教えてくれ。長袖の上に半袖をクールに重ねる方法を。
佐藤はいつも求めていた。月曜日セット、火曜日セット⋯⋯お出掛け週末セット、などの丸ごとコーデセット商品を。別に誰かとカブってもいい。むしろ親近感が沸く。
次に店主が進めてきたのは赤い大きな薔薇柄の布だった。こんな、おばあちゃん家にあるテーブルクロス柄をローマ服にするなどあり得ない。言い方を変えよう。
「塵よけの布が欲しいのですが」
「あ、そうでございましたか、失礼。こちらにございます」
店の奥に白やクリーム色の布が積んであった。シュクルはその中でも安い布を手に取った。
「これは少しザラザラするな。でもまあいいか」
「こちらの商品はいかがでしょう?生地は良いのですが、少し日に当たって焼けてしまったので安いですよ」
「おお!これだ!私の求めていた布は!」
見慣れた感じの生地を見つけた。ついでにカーテンを留める用の物だが、いい感じの紐も見つけた。
シュクルは会計を済ませて着替える場所を探しに行った。
「淫靡なねーちゃんだったな~できればあの薄布を纏ってストリップダンスをして欲しかった⋯⋯俺は毎日通うよ。うん」
露出狂シュクルはストリッパーの女王だと思われていた。
シュクルはそのまま町にあるギルドに向かった。
「こんにちは~」
シュクルは久しぶりにギルドに入ったが、中にいたのは数人のギルド員と冒険者だけだった。
そのまま中を進み、トイレに向かう。途中おっさん共がガン見していたが無視した。
シュクルはトイレですぐに着替えた。布が少し長かったのでナイフで切ったが、そこは着慣れたローマ服。問題なく着替えられた。これでいいだろう。
そしてトイレを出てギルドを後にした。
「お、女って怖!一瞬で別人だ!」「女詐欺師か殺し屋ではないですかい?」「隙がなかった。相当な手練れだろう」「ああ、裏のドンだな」
シュクルは裏社会の女王と思われていた。
その後は集合時間まで屋台で立ち食いをして過ごした。久しぶりの地上での食事に舌鼓を打った。
「シュクル~出発するわよ~⋯⋯⋯⋯その大量の食糧どうしたのよ~?」
「屋台のおっさんや道行く人が買ってくれました。いや~優しいですね」
地上も悪い人間ばかりではなかった。シュクルに食品を無料でくれたのだ。
「それはナンパ男よ~まぁ、シュクルは強いから何も心配はないわね~」
久しぶりにギルド長の怪しい馬車に乗って王都に向かう。が、馬車酔いしそうだったので馭者をさせてもらう。
「シュクル様は貴族学院に通われる予定ですよね?制服や教科書の手配はされていますか?」
「え?いえ、全く」
元々馭者をしていた騎士団の女性、マリーさんが話しかけてきた。
「う~ん、そうなると特急で注文するしかありませんね。王都に着いたらすぐにブティックに行かないといけません」
詳しく話を聞くと、制服はきちんとサイズを測って注文しなくてはならないらしい。さすが貴族のための学院⋯⋯ってシュクルにそんな金があるか!特急料金なぞ払えるかよ!
貧困なシュクルが困っていると、マリーさんからいい事を教えてもらえた。
「私は裕福ではない男爵家出身ですので、制服や教科書は家族や親せきで使い回しています。足りない物は王都の中古品店で買えますよ。シュクル様も時間が足りない場合はご家族に相談するか、そのお店で購入して、新しい物が届くまで使われたらいかがですか?」
「今は時間が無いので、それは助かります!」
シュクルは時間を言い訳にしたが、その店とやらですべてを購入し、卒業まで大切に使う事にした。シュクルに恥など存在しない。元 女露出狂は恥を捨てた存在だ。
シュクルは久しぶりに王宮にある別動班の家に着いた。
「シュクル~明後日には貴族院の寮に入るのよ~」
「え?寮ですか?おいくらで?」
今回のシュクルの入学金は騎士団の奨学金から払われるそうだ。その代わり最低でも五年間は騎士団で働かなくてはならない。本来であれば奨学生はもっと長期に渡って働く事が義務だが、シュクルは騎士団の仕事を手伝っていた時に災難に巻き込まれたので、その迷惑料も考慮されての五年だそうだ。
マジで良かった。シュクルは実家再建にお金を使ってしまったので、ほとんどお金が無かったのだ。
「寮はお金次第で選べるのよ~」
「最下層でお願いします⋯⋯」
「こんにちは~」
「うお?!いらっしゃいませ⋯⋯!」
布屋に着いた。私が入店したら、ここの店主が目を丸くして驚いたが気にしない。
布を購入して着替えたら人々に馴染めるであろう。狙うはワゴンセールか値下げされた商品だ。
まずシュクルは安そうなワゴンセールの商品を見るが、中の商品は小さめな布切れだけだった。
「何かお探しですか?」
「大きい布が欲しいのですが⋯⋯」
「何メートル必要ですか?生地はいかがいたしましょう?絹でしょうか?木綿に麻も、それに魔素材の布もございますよ」
「⋯⋯布の世界も私には難しいなぁ⋯⋯一体何メートル必要なんだろう?」
「こちらはいかがでしょう?」
「⋯⋯いやいや、透けてますよ?」
店主はオーガンジーの様な薄い生地を勧めてきた。シュクルが最もいらない生地である。
「お客様にお似合いですが?う~ん、ではこちらは?」
そのスケスケ布の似合う人物とはどんな人間だよ?おしゃれな重ね着ができる人か?
残念だが私にはおしゃれな重ね着など佐藤の頃からできないのだ。そもそも重ね方が分からない。学校で習わなかったし。
おしゃれさん、私に教えてくれ。長袖の上に半袖をクールに重ねる方法を。
佐藤はいつも求めていた。月曜日セット、火曜日セット⋯⋯お出掛け週末セット、などの丸ごとコーデセット商品を。別に誰かとカブってもいい。むしろ親近感が沸く。
次に店主が進めてきたのは赤い大きな薔薇柄の布だった。こんな、おばあちゃん家にあるテーブルクロス柄をローマ服にするなどあり得ない。言い方を変えよう。
「塵よけの布が欲しいのですが」
「あ、そうでございましたか、失礼。こちらにございます」
店の奥に白やクリーム色の布が積んであった。シュクルはその中でも安い布を手に取った。
「これは少しザラザラするな。でもまあいいか」
「こちらの商品はいかがでしょう?生地は良いのですが、少し日に当たって焼けてしまったので安いですよ」
「おお!これだ!私の求めていた布は!」
見慣れた感じの生地を見つけた。ついでにカーテンを留める用の物だが、いい感じの紐も見つけた。
シュクルは会計を済ませて着替える場所を探しに行った。
「淫靡なねーちゃんだったな~できればあの薄布を纏ってストリップダンスをして欲しかった⋯⋯俺は毎日通うよ。うん」
露出狂シュクルはストリッパーの女王だと思われていた。
シュクルはそのまま町にあるギルドに向かった。
「こんにちは~」
シュクルは久しぶりにギルドに入ったが、中にいたのは数人のギルド員と冒険者だけだった。
そのまま中を進み、トイレに向かう。途中おっさん共がガン見していたが無視した。
シュクルはトイレですぐに着替えた。布が少し長かったのでナイフで切ったが、そこは着慣れたローマ服。問題なく着替えられた。これでいいだろう。
そしてトイレを出てギルドを後にした。
「お、女って怖!一瞬で別人だ!」「女詐欺師か殺し屋ではないですかい?」「隙がなかった。相当な手練れだろう」「ああ、裏のドンだな」
シュクルは裏社会の女王と思われていた。
その後は集合時間まで屋台で立ち食いをして過ごした。久しぶりの地上での食事に舌鼓を打った。
「シュクル~出発するわよ~⋯⋯⋯⋯その大量の食糧どうしたのよ~?」
「屋台のおっさんや道行く人が買ってくれました。いや~優しいですね」
地上も悪い人間ばかりではなかった。シュクルに食品を無料でくれたのだ。
「それはナンパ男よ~まぁ、シュクルは強いから何も心配はないわね~」
久しぶりにギルド長の怪しい馬車に乗って王都に向かう。が、馬車酔いしそうだったので馭者をさせてもらう。
「シュクル様は貴族学院に通われる予定ですよね?制服や教科書の手配はされていますか?」
「え?いえ、全く」
元々馭者をしていた騎士団の女性、マリーさんが話しかけてきた。
「う~ん、そうなると特急で注文するしかありませんね。王都に着いたらすぐにブティックに行かないといけません」
詳しく話を聞くと、制服はきちんとサイズを測って注文しなくてはならないらしい。さすが貴族のための学院⋯⋯ってシュクルにそんな金があるか!特急料金なぞ払えるかよ!
貧困なシュクルが困っていると、マリーさんからいい事を教えてもらえた。
「私は裕福ではない男爵家出身ですので、制服や教科書は家族や親せきで使い回しています。足りない物は王都の中古品店で買えますよ。シュクル様も時間が足りない場合はご家族に相談するか、そのお店で購入して、新しい物が届くまで使われたらいかがですか?」
「今は時間が無いので、それは助かります!」
シュクルは時間を言い訳にしたが、その店とやらですべてを購入し、卒業まで大切に使う事にした。シュクルに恥など存在しない。元 女露出狂は恥を捨てた存在だ。
シュクルは久しぶりに王宮にある別動班の家に着いた。
「シュクル~明後日には貴族院の寮に入るのよ~」
「え?寮ですか?おいくらで?」
今回のシュクルの入学金は騎士団の奨学金から払われるそうだ。その代わり最低でも五年間は騎士団で働かなくてはならない。本来であれば奨学生はもっと長期に渡って働く事が義務だが、シュクルは騎士団の仕事を手伝っていた時に災難に巻き込まれたので、その迷惑料も考慮されての五年だそうだ。
マジで良かった。シュクルは実家再建にお金を使ってしまったので、ほとんどお金が無かったのだ。
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