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堕ちた守護天使
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しおりを挟む位置的にほぼ無傷だったベットにレイディアントを寝かせたメロディアは大きなため息を出した。
「はあ…部屋の弁償どうしよう」
結界のおかげで部屋がなくなることはなかったが、内装はこれでもかというほど生々しい戦いの後が残っている。勿論レイディアントが全面的に悪いのだが、ここに連れてきたのは他ならぬメロディアだ。その事に彼は責任を感じていた。
かと言って部屋一つを修理する金など持ち合わせていはいない。だからこそ頭を抱えていた。
するとその時、傍らにいたドロマーがこんな提案をした。
「私に一つ、金策があります」
「本当ですか? どんな?」
「さっきのヒカサイマという貴族の子は覚えていますでしょう?」
「ええ」
「ヒカサイマさんが溢していたんですが、三日後にお屋敷で晩餐会が設けられるそうなんです」
「晩餐会?」
「ええ。何でもお爺様のお誕生会だそうで」
あの家は確かローナ家と言っていたはず。その名前にはぼんやりとだが聞き覚えがある。か細い糸だが確かに今の状況での金策と言われると頼りたいと思う気持ちはメロディアにも分かった。
しかし…。
「けど、それがどう金策に結びつくんです?」
「今からヒカサイマさんのところに戻り、お屋敷に忍び込みます。そこでお屋敷の料理人達を私が美味しく頂きます。するとどうでしょう。大切な晩餐会だというのに料理をする人がいない…そこにメロディア君がやってきた。『どうかお爺様の為に料理を作ってください。お金ならいくらでもお支払いいたします』…となる訳ですよ」
「それはちょっと」
幾らなんでも非道徳的過ぎる気がした。
「メロディア君はお金を搾り取り、私は精子を搾り取る。Win‐Winの関係ですね」
「Winなの僕たちだけじゃないですか」
「では他にお金を工面する方法がおありで?」
「う」
弁償を盾にされてしまうとメロディアには反撃の術がない。
そして、
「発案者は私です。メロディア君はあくまで私に唆された、という事で如何です?」
というドロマーの甘言に乗せられて、泣く泣く彼女の案を採用することにしたのだった。
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