9 / 21
冤罪のバトン
しおりを挟むきっかけは、小学生の時のガキ大将が近所の農家の方にあらぬ疑いをかけられた事でした。
むさ苦しいオッサンですみません、と自身の事を謙遜しながらお話をしてくれたEさんは、
気のせいかもしれませんが、この件で因果という言葉を調べたんです。
、とお話を始めました。
三十年程前。
当時のガキ大将の住む家に、近所の農家を営む高齢男性が怒鳴り込んで来たそうです。
男性曰く、農地で使用する何かの機械をお宅のお子さんが壊したという、一方的に因縁を付けるような言い分だったそうです。
日頃の行いが悪かったガキ大将でしたので両親にも信じて貰えず、彼は無理矢理謝らせられたと仲間内に憤っていました。
「まぁ、彼は本当に身に覚えが無かったんだと思いますよ?いけすかないヤツでしたけど、そこは真剣に言いがかりだ!自分じゃないとかみたいな事を僕達に訴えてましたから。ですがこの時の同情とか団結力が変な方向に暴走しちゃって···」
後日、彼等によるその農家さんへの復讐という名の嫌がらせがスタートしたそうです。
農家さんが作業をしている畑近くまでわざと出向き、ギリギリ逃げられる範囲からヤジを飛ばし、農家さんが怒って追いかけてくれば逃げる。
その“作戦„の隊長に選ばれたのはEさんでした。勿論ガキ大将は参加せず高みの見物です。
捕まりそうになると農家さんを変質者扱いして悲鳴をあげる。
すると世間体を気にした農家さんは追って来なくなる。というパターンに味をしめた彼等の行動は、ますますエスカレートしていったそうです。
機械の不調と彼等の迷惑行為。これらが原因かどうかわかりませんが、一年を待たずして農家さんは畑に現れなくなり、翌年の畑には雑草が増え始めました。
「その後ガキ大将は家で全員にジュースを振る舞ってくれました。祝杯とか言って。俺に逆らうからだ!とかまるで酔っ払いみたいにガハハと笑って···けどあまり僕は内心いい気分じゃ無かったんですよね。それでつい先日ですよ?」
普段通り、何の悪意も持たず道を歩いていたEさんは、前を歩く小学生低学年の少年に一方的に警戒心を持たれ、防犯アラームを鳴らされました。
勿論Eさんは、少年に何の危害も加えるつもりはありませんでした。
「警察の方が来て話をするまで、誤解だし困るという思いも強くありましたが同時に、ある直感が頭の中を駆け抜けました」
ああ、今度はこの子に番が回ったんだ···と、疑われる方になってみてその子がかわいそうになりましたね。
傷付ける理由が仮にもあって、それを正当化しようとするのならば、その条件は相手にも当てはまるのでしょう。
完全な一方的などあり得ないのかもしれませんね?
フフ···フフフフ···
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
意味がわかると怖い話
邪神 白猫
ホラー
【意味がわかると怖い話】解説付き
基本的には読めば誰でも分かるお話になっていますが、たまに激ムズが混ざっています。
※完結としますが、追加次第随時更新※
YouTubeにて、朗読始めました(*'ω'*)
お休み前や何かの作業のお供に、耳から読書はいかがですか?📕
https://youtube.com/@yuachanRio
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる