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春
2早くもライバル登場?
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謎のちょっと胡散臭い神に会った翌日、普通に登校日なので、眠い目をこすりながら学校へ向かう。晃と待ち合わせの駅まで、あと10分くらいで着くだろう。やはり昨日のことは夢だったのではないか?と何度も思ったが、どうもそうではないみたいだ。
まず冷静に考えると、昨日あの神(笑)はライバル(?)みたいな奴名前を2人挙げていたが(はっきりと名前を思い出せない)、俺はどちらも聞き覚えがないのだ。クラスメイト名前すらろくに覚えない人間である俺だが、流石に名前を言われれば何となく、 ぼんやりと、うすーくだが顔を思い出せる。少なくとも、あの神が言っていた奴らは同中、同小ではないだろう。多分。
そんなことを考えているうちに、駅に着いた。晃が先に着いていたようだ。こっちに手を振っている。いちいちこういうちょっとした仕草が可愛いのは何なのだろうか。
「順、おはよー。」
「おはよう。晃。すまん、待ったか?」
「いや~、僕も今来たとこだよ。」
デートの待ち合わせのカップルのテンプレの会話を無意識にしてしまったが、待たせてしまっている方が俺なところが、俺の(数ある)残念なところの1つだろう。勿論、待ち合わせた時間に遅れた訳ではないが。
そのまま晃に合流し、電車に乗って学校へ向かう。
登校初日ということで、クラスはざわついている。昨日は入学式で緊張している奴も多かったみたいで、連絡先交換など、早くもコミュニティを作っている。悲しいことに、俺には無縁だがな。
晃は俺と違って、愛想が良く、コミュ力も高く、人気者なので、教室に入ってから、周りに人の輪ができていた。恐るべし。まあ、容姿端麗、人当たりがいい、優しい、可愛い、めっちゃ可愛い、ウルトラ可愛いとかいう晃が人気にならない訳ないからな。女子からもモテるし。
すると、晃が自分を取り囲んでいた人だかりをくぐって、俺のところまで来た。少しびっくりしたが、教室の自分の席でぽつーんとぼっちで過ごしている俺に気を使ってくれたのだろう。そんなことをしている奴は、俺と、窓際にの席で読書している女子1人ぐらいしかいない。
晃のこういう優しいところにつけ込んでしまう自分が情けない。
2人で雑談していると、ふとこちらにクラスメイトの誰かが近付いてきた。高校1年にしては背が高く、そしてかなりイケメンである。溢れ出るほどの、真の、リアルが充実しているであろうオーラが眩しい。
「やあ、おはよう。俺、滝沢慶斗っていうんだ。1年間よろしくな。」
そのクラスメイトは、俺達のところまで来ると、爽やかな自己紹介をした。
「僕、音島晃。よろしく!」
慣れたように、晃もすかさず返答する。ここまではいいのだ。
「音島くん、でいいのかな?」
「晃で良いよ~。」
「…さ、坂下順一です…。よろしく…。」
最後の方が消えそうになりながらも、ザ・陰の住人である俺は、何とか返答した。
「坂下くん、よろしく。」
そんなことは気にせず、滝沢慶斗は笑顔で返してくれた。
「順は僕の幼馴染みなんだよね~。」
「へえー、そうなんだ!だからよく一緒にいるのか。」
「滝沢くん、昨日と今日しか会ってないのによく分かったね?」
「ああ。何となく目で追いかけていたからな。あと、俺はたっきーとか慶斗でいいよ。」
「じゃあたっきーって呼ぶね。」
晃と滝沢慶斗は、もう打ち解けて楽しそうに会話をしていた。その時、チャイムが鳴り、一旦切り上げて、皆席に着いた。担任が教室に入って来て、HRが始まった。
担任の話を適当に聞き流しながらぼんやりとしていると、後ろから肩を叩かれた。
反射的振り向くと、昨日の神が立っていた。そうだ、俺は1番後ろの席だから、後ろに人などいるはずないのだ。
一瞬焦ったが、クラスメイトにこいつは見えないはずなので、俺がただのおかしい奴扱いされてしまう。またして無視を決め込もうとすると、神はこっそりと俺に耳打ちしてきた。
「昨日も言ったけど、俺の推しカプは滝沢慶斗×音島晃だよ。」
「はあ!?」
驚いて声を出してしまった。まだ自己紹介すらしてないクラスメイト達が、一斉に俺に俺の方を見る。
まずい、何か言い訳をなくては…と焦っていて、咄嗟に
「体調が悪いので保健室行ってきていいですか…?」
と言ってしまった。恥ずかしい。
一刻も早く、ここから消えたくて、先生の返事も待たずに教室から出た。
「おっ。話す場所を変えるってことか~。」
などと神はのんきについてきた。お前のせいだよ。
最悪の高校生活のスタートダッシュをきってから、俺はとりあえず人気のない所へ向かった。
まず冷静に考えると、昨日あの神(笑)はライバル(?)みたいな奴名前を2人挙げていたが(はっきりと名前を思い出せない)、俺はどちらも聞き覚えがないのだ。クラスメイト名前すらろくに覚えない人間である俺だが、流石に名前を言われれば何となく、 ぼんやりと、うすーくだが顔を思い出せる。少なくとも、あの神が言っていた奴らは同中、同小ではないだろう。多分。
そんなことを考えているうちに、駅に着いた。晃が先に着いていたようだ。こっちに手を振っている。いちいちこういうちょっとした仕草が可愛いのは何なのだろうか。
「順、おはよー。」
「おはよう。晃。すまん、待ったか?」
「いや~、僕も今来たとこだよ。」
デートの待ち合わせのカップルのテンプレの会話を無意識にしてしまったが、待たせてしまっている方が俺なところが、俺の(数ある)残念なところの1つだろう。勿論、待ち合わせた時間に遅れた訳ではないが。
そのまま晃に合流し、電車に乗って学校へ向かう。
登校初日ということで、クラスはざわついている。昨日は入学式で緊張している奴も多かったみたいで、連絡先交換など、早くもコミュニティを作っている。悲しいことに、俺には無縁だがな。
晃は俺と違って、愛想が良く、コミュ力も高く、人気者なので、教室に入ってから、周りに人の輪ができていた。恐るべし。まあ、容姿端麗、人当たりがいい、優しい、可愛い、めっちゃ可愛い、ウルトラ可愛いとかいう晃が人気にならない訳ないからな。女子からもモテるし。
すると、晃が自分を取り囲んでいた人だかりをくぐって、俺のところまで来た。少しびっくりしたが、教室の自分の席でぽつーんとぼっちで過ごしている俺に気を使ってくれたのだろう。そんなことをしている奴は、俺と、窓際にの席で読書している女子1人ぐらいしかいない。
晃のこういう優しいところにつけ込んでしまう自分が情けない。
2人で雑談していると、ふとこちらにクラスメイトの誰かが近付いてきた。高校1年にしては背が高く、そしてかなりイケメンである。溢れ出るほどの、真の、リアルが充実しているであろうオーラが眩しい。
「やあ、おはよう。俺、滝沢慶斗っていうんだ。1年間よろしくな。」
そのクラスメイトは、俺達のところまで来ると、爽やかな自己紹介をした。
「僕、音島晃。よろしく!」
慣れたように、晃もすかさず返答する。ここまではいいのだ。
「音島くん、でいいのかな?」
「晃で良いよ~。」
「…さ、坂下順一です…。よろしく…。」
最後の方が消えそうになりながらも、ザ・陰の住人である俺は、何とか返答した。
「坂下くん、よろしく。」
そんなことは気にせず、滝沢慶斗は笑顔で返してくれた。
「順は僕の幼馴染みなんだよね~。」
「へえー、そうなんだ!だからよく一緒にいるのか。」
「滝沢くん、昨日と今日しか会ってないのによく分かったね?」
「ああ。何となく目で追いかけていたからな。あと、俺はたっきーとか慶斗でいいよ。」
「じゃあたっきーって呼ぶね。」
晃と滝沢慶斗は、もう打ち解けて楽しそうに会話をしていた。その時、チャイムが鳴り、一旦切り上げて、皆席に着いた。担任が教室に入って来て、HRが始まった。
担任の話を適当に聞き流しながらぼんやりとしていると、後ろから肩を叩かれた。
反射的振り向くと、昨日の神が立っていた。そうだ、俺は1番後ろの席だから、後ろに人などいるはずないのだ。
一瞬焦ったが、クラスメイトにこいつは見えないはずなので、俺がただのおかしい奴扱いされてしまう。またして無視を決め込もうとすると、神はこっそりと俺に耳打ちしてきた。
「昨日も言ったけど、俺の推しカプは滝沢慶斗×音島晃だよ。」
「はあ!?」
驚いて声を出してしまった。まだ自己紹介すらしてないクラスメイト達が、一斉に俺に俺の方を見る。
まずい、何か言い訳をなくては…と焦っていて、咄嗟に
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と言ってしまった。恥ずかしい。
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「おっ。話す場所を変えるってことか~。」
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