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22 あの日私をつけて来た男性は事情があっての事だったようで――。
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「予想ではどれが一番長持ちしそうですか?」
「こっちだと真空付与大だな。まだ熱い湯を保っている」
「なるほど……真空付与も使い方次第で大分変ってくるんですね」
そう語りつつ過ごしていると、エンジュさんが溜息を吐きながら入ってきた。
さっきまで外にいたけれど、どうしたんだろうと思っていると、帰ってきた時に一人の男性に声を掛けられたそうだ。
その相手と言うのが元婚約者の婚約者で、名をテリーと言う男性らしい。
「ああ、あの者か。ほれほれ、ユリを付け回して婚約者になってほしいと」
「「「は?」」」
「ありましたねそう言えば。気持ち悪いって言い捨てて去ったので忘れてました」
「は――……ユリ、そう言うのは早く教えてくれ」
「忘れててすみません。その方がどうしたんですか?」
「ああ、仕事が無くて困っているらしくてな。家の傘下に入っていいから仕事を分けて欲しいと頼まれたんだ」
「なるほど……仕事が無いんですかその方」
「ああ、付与だけは出来るらしいんだが、今度品物を持ってこいと伝えてある」
「付与師もレベルがありますからね」
「あの男の付与なら、付与レベル6だったぞ」
「付与レベル6か~…出来る仕事は限られますね」
そう語るセンジュ君は付与レベル10らしい。流石である。
「でも、仕事が無くて困っているのなら、6もあれば【帰還の護符】と【迷わずの鈴】なら作れるでしょうし、そちらに下請けさせたらどうです? あれは5レベルから作れる付与アイテムですし」
「そうだな、その二つなら俺が作って付与させれば問題ないか。一応ちゃんと作れるかは見させて貰うが」
「確認は重要ですね。しかし付与師が仕事を失うなんて事あるんですか?」
「一般的にはないな。どこかでやらかしさえしなければだが」
「つまり、やらかした後ですか」
「恐らく。商業ギルドでも仕事を回して貰えないとなると、何をやらかしたかは分からないが」
「では今から商業ギルドに行って聞いてきます。ついでに卸したい物もあるので作って持って行きますね」
「そうか? 悪いな」
「情報収集はある程度お任せ下さいな」
こうして、新たに自分用の仕事机と椅子を用意していた為、そこで布を敷いて金の延べ棒を200個ほど作ってアイテムボックスへ。ついでに金塊も5つ程作ってアイテムボックスに入れ、ルビーにダイヤ、エメラルドの大きな長方形を作りだすとそれもアイテムボックスに入れる。
無論そんなアイテムを作れるのは私くらいなので、最近は三人とも「凄いな!」と言うだけで終わっている。
「では行ってきまーす」
「「「気をつけて」」」
こうしてお爺ちゃんとタキの護衛の下、商業ギルドへ向かい私が入ってくると直ぐに応接室へと案内された。
バタバタとやって来たレイルさんに挨拶をし、「早めですが用意が出来たので」とアイテムを渡し、喜ぶレインさんは「必ずツケ払いでも支払うからね!」と嬉しそうにしていた。
「所でお聞きしたいことが」
「なんだい?」
「テリーと言う付与師を御存じですか?」
「ああ、知っているよ。オパールの店のテリーだね。君の婚約者を陥れた元婚約者のそのまた婚約者。今はつま弾きになっている。理由を知りたいって感じかな?」
「ええ、傘下に入っていいから仕事を分けて欲しいと言われまして」
「ふむ……まぁ、彼も腕は良いんだよ。ただ問題があってね」
「と言いますと?」
「その元婚約者が執拗に今再度婚約を強請っていて、その元婚約者と言うのがナナリーと言うんだが、うちでは出入り禁止になっているんだ。理由は君への態度がとても悪いと言うのを聞いたからなんだけれど」
「ああ、そう言う事がありましたね。それで出入り禁止ですか」
「ある程度の情報通ならナナリー・エリアの評判は聞いているんだけどね。特に男性がね」
「と言いますと?」
「男に寄生して自分は仕事をしない女で有名で、仕事の取り方も家を潰すような取り方しか出来ない女性。そんなのと結婚したい男性はいるかい?」
「いませんね!」
「だろう!? テリーは断っているしテリーの両親も『あんな娘とんでもない』と断っているんだがねぇ……。余りにもしつこくテリーの店に行くものだから、仕事が振れなくなったのさ」
「ああ……なる程。それで新しい婚約者を急いで探してたわけですね」
「と言うと?」
「一度後を付けられまして、売約済みだと言ったらしょげていたので」
「ははははは! テリーも必死に追い払いたいんだと思うよ」
「なるほど、そう言う理由でしたか」
納得です。
そう言う女性に粘着されているからこそ、仕事が振れない訳ね。
「じゃあ、傘下にしたとしてこちらに被害は?」
「寧ろ、傘下になる事で身の安全を保障したいんだと思うよ。それに仕事の斡旋もして貰いたい……みたいなね」
「なるほど」
「簡単なアイテムだったら任せちゃえばいいじゃないかな?」
「分かりました、そう伝えて見ます」
「うん。それとナナリー・エリアはもうすぐ26歳。結婚に必死なんだろうけど、付与師も彫金師も嫁にしたくない女性トップだと言う話だしね。ナナリーの実家も早くナナリーを追い出したくて仕方ないらしい。じゃないと仕事が出来ないからね」
「うわぁ……」
「最悪修道院に入れられるんじゃないかな。そう言う噂を聞くし」
「そうなんですね。所でもしもの話なんですが、それなりにレベルの高い彫金師か付与師を傘下にしたい場合は、どうすればいいですかね?」
「それならうちから斡旋は出来るよ。いつでも困ったらおいで」
「ありがとう御座います!」
こうして色々聞きたかったことも聞けたのでお爺ちゃんとタキと一緒に帰る事になったんだけど、お爺ちゃんは楽しそうに「傘下を増やすか、ふぉっふぉっふぉ」と笑っている。
確かに何時かは増やしたいなと思っていたし、料理関係の破れる袋を作るにも、腕のいい彫金師が必要になるし、真空付与だって必須になってくる。雇われ付与師や雇われ彫金師とは結構多いのだと何となくだが感じることが出来た。
「未来を考えての事よ。家の人たちには過労死して欲しくないもの」
「確かに忙しいからのう。それは言えている」
「それに、簡単なアイテムなら下請けさせればそれだけで苦労は減るし、守って貰いたいって思っているなら良いんじゃないかしら。何故私を嫁にしたいかの理由も分かったし」
「うむ、エンジュたちを安心さえてやるといい」
「ええ」
こうして店に到着し、商業ギルドから得た情報を話すと「それなら本当に仕方ないな」と溜息をはくエンジュさん。
お父様も「それで簡単な物を下請けして貰えるならいいんじゃないか?」と言っていて、それには私も同意した。
「個人的には彫金師や付与師を傘下に入れたいなって思っているんですよね」
「彫金師や付与師をか?」
「ええ、下請けに【迷わずの鈴】【帰還の護符】を作って貰えたら楽ですし、真空で使う袋も作って欲しいですもの」
「それは良いかも知れないな。将来的にだが」
「ついでに真空も出来る付与師もと思ったけれど、それは調理ギルドが用意してくれるのかしら?」
「ああ、それなら調理ギルドが袋用の彫金師と真空用の付与師を雇うだろうな。どう見ても金の成る木にしか見えない訳だし」
「兄上、レインコートの撥水もですよ」
「そうだったな」
「水筒もだろうなぁ……鉱山で働く者達や冒険者にとっても欲しい魔道具だろう」
「あのノートをまだ全部見終わってないが、ユリは本当に色々と目が行き届くな」
「まぁ、気になるとつい」
「ははは、良い嫁を得たなエンジュ」
「そうですね。まだ婚約ですが」
こうして、前向きに【オパール】の店のテリーを傘下に入れること検討し、数日後テリーは我が家にやって来た。
どうなったのか話を聞きに来たんだろうけれど、作るアイテムが限られているがそれでいいならと伝えると「何でもいいです……仕事を下さい」との事だったので、金額は6対4で話が纏まり傘下に入る事が決まった。
「彫金のアイテムは無くなる前に取りに来て欲しい」と言う事で話もまとまり、今ある【迷わずの鈴】【帰還の護符】は全て本人が持っているアイテムボックスに入れて持って帰って行った。
一応アイテムックスは中くらいで持っていたらしく、アイテムが入ってホッとする。
これで、我が家では【迷わずの鈴】【帰還の護符】はオパールのテリーに付与せる事となり、年末に向けて色々と作業が進んでいくことになる。
「こっちだと真空付与大だな。まだ熱い湯を保っている」
「なるほど……真空付与も使い方次第で大分変ってくるんですね」
そう語りつつ過ごしていると、エンジュさんが溜息を吐きながら入ってきた。
さっきまで外にいたけれど、どうしたんだろうと思っていると、帰ってきた時に一人の男性に声を掛けられたそうだ。
その相手と言うのが元婚約者の婚約者で、名をテリーと言う男性らしい。
「ああ、あの者か。ほれほれ、ユリを付け回して婚約者になってほしいと」
「「「は?」」」
「ありましたねそう言えば。気持ち悪いって言い捨てて去ったので忘れてました」
「は――……ユリ、そう言うのは早く教えてくれ」
「忘れててすみません。その方がどうしたんですか?」
「ああ、仕事が無くて困っているらしくてな。家の傘下に入っていいから仕事を分けて欲しいと頼まれたんだ」
「なるほど……仕事が無いんですかその方」
「ああ、付与だけは出来るらしいんだが、今度品物を持ってこいと伝えてある」
「付与師もレベルがありますからね」
「あの男の付与なら、付与レベル6だったぞ」
「付与レベル6か~…出来る仕事は限られますね」
そう語るセンジュ君は付与レベル10らしい。流石である。
「でも、仕事が無くて困っているのなら、6もあれば【帰還の護符】と【迷わずの鈴】なら作れるでしょうし、そちらに下請けさせたらどうです? あれは5レベルから作れる付与アイテムですし」
「そうだな、その二つなら俺が作って付与させれば問題ないか。一応ちゃんと作れるかは見させて貰うが」
「確認は重要ですね。しかし付与師が仕事を失うなんて事あるんですか?」
「一般的にはないな。どこかでやらかしさえしなければだが」
「つまり、やらかした後ですか」
「恐らく。商業ギルドでも仕事を回して貰えないとなると、何をやらかしたかは分からないが」
「では今から商業ギルドに行って聞いてきます。ついでに卸したい物もあるので作って持って行きますね」
「そうか? 悪いな」
「情報収集はある程度お任せ下さいな」
こうして、新たに自分用の仕事机と椅子を用意していた為、そこで布を敷いて金の延べ棒を200個ほど作ってアイテムボックスへ。ついでに金塊も5つ程作ってアイテムボックスに入れ、ルビーにダイヤ、エメラルドの大きな長方形を作りだすとそれもアイテムボックスに入れる。
無論そんなアイテムを作れるのは私くらいなので、最近は三人とも「凄いな!」と言うだけで終わっている。
「では行ってきまーす」
「「「気をつけて」」」
こうしてお爺ちゃんとタキの護衛の下、商業ギルドへ向かい私が入ってくると直ぐに応接室へと案内された。
バタバタとやって来たレイルさんに挨拶をし、「早めですが用意が出来たので」とアイテムを渡し、喜ぶレインさんは「必ずツケ払いでも支払うからね!」と嬉しそうにしていた。
「所でお聞きしたいことが」
「なんだい?」
「テリーと言う付与師を御存じですか?」
「ああ、知っているよ。オパールの店のテリーだね。君の婚約者を陥れた元婚約者のそのまた婚約者。今はつま弾きになっている。理由を知りたいって感じかな?」
「ええ、傘下に入っていいから仕事を分けて欲しいと言われまして」
「ふむ……まぁ、彼も腕は良いんだよ。ただ問題があってね」
「と言いますと?」
「その元婚約者が執拗に今再度婚約を強請っていて、その元婚約者と言うのがナナリーと言うんだが、うちでは出入り禁止になっているんだ。理由は君への態度がとても悪いと言うのを聞いたからなんだけれど」
「ああ、そう言う事がありましたね。それで出入り禁止ですか」
「ある程度の情報通ならナナリー・エリアの評判は聞いているんだけどね。特に男性がね」
「と言いますと?」
「男に寄生して自分は仕事をしない女で有名で、仕事の取り方も家を潰すような取り方しか出来ない女性。そんなのと結婚したい男性はいるかい?」
「いませんね!」
「だろう!? テリーは断っているしテリーの両親も『あんな娘とんでもない』と断っているんだがねぇ……。余りにもしつこくテリーの店に行くものだから、仕事が振れなくなったのさ」
「ああ……なる程。それで新しい婚約者を急いで探してたわけですね」
「と言うと?」
「一度後を付けられまして、売約済みだと言ったらしょげていたので」
「ははははは! テリーも必死に追い払いたいんだと思うよ」
「なるほど、そう言う理由でしたか」
納得です。
そう言う女性に粘着されているからこそ、仕事が振れない訳ね。
「じゃあ、傘下にしたとしてこちらに被害は?」
「寧ろ、傘下になる事で身の安全を保障したいんだと思うよ。それに仕事の斡旋もして貰いたい……みたいなね」
「なるほど」
「簡単なアイテムだったら任せちゃえばいいじゃないかな?」
「分かりました、そう伝えて見ます」
「うん。それとナナリー・エリアはもうすぐ26歳。結婚に必死なんだろうけど、付与師も彫金師も嫁にしたくない女性トップだと言う話だしね。ナナリーの実家も早くナナリーを追い出したくて仕方ないらしい。じゃないと仕事が出来ないからね」
「うわぁ……」
「最悪修道院に入れられるんじゃないかな。そう言う噂を聞くし」
「そうなんですね。所でもしもの話なんですが、それなりにレベルの高い彫金師か付与師を傘下にしたい場合は、どうすればいいですかね?」
「それならうちから斡旋は出来るよ。いつでも困ったらおいで」
「ありがとう御座います!」
こうして色々聞きたかったことも聞けたのでお爺ちゃんとタキと一緒に帰る事になったんだけど、お爺ちゃんは楽しそうに「傘下を増やすか、ふぉっふぉっふぉ」と笑っている。
確かに何時かは増やしたいなと思っていたし、料理関係の破れる袋を作るにも、腕のいい彫金師が必要になるし、真空付与だって必須になってくる。雇われ付与師や雇われ彫金師とは結構多いのだと何となくだが感じることが出来た。
「未来を考えての事よ。家の人たちには過労死して欲しくないもの」
「確かに忙しいからのう。それは言えている」
「それに、簡単なアイテムなら下請けさせればそれだけで苦労は減るし、守って貰いたいって思っているなら良いんじゃないかしら。何故私を嫁にしたいかの理由も分かったし」
「うむ、エンジュたちを安心さえてやるといい」
「ええ」
こうして店に到着し、商業ギルドから得た情報を話すと「それなら本当に仕方ないな」と溜息をはくエンジュさん。
お父様も「それで簡単な物を下請けして貰えるならいいんじゃないか?」と言っていて、それには私も同意した。
「個人的には彫金師や付与師を傘下に入れたいなって思っているんですよね」
「彫金師や付与師をか?」
「ええ、下請けに【迷わずの鈴】【帰還の護符】を作って貰えたら楽ですし、真空で使う袋も作って欲しいですもの」
「それは良いかも知れないな。将来的にだが」
「ついでに真空も出来る付与師もと思ったけれど、それは調理ギルドが用意してくれるのかしら?」
「ああ、それなら調理ギルドが袋用の彫金師と真空用の付与師を雇うだろうな。どう見ても金の成る木にしか見えない訳だし」
「兄上、レインコートの撥水もですよ」
「そうだったな」
「水筒もだろうなぁ……鉱山で働く者達や冒険者にとっても欲しい魔道具だろう」
「あのノートをまだ全部見終わってないが、ユリは本当に色々と目が行き届くな」
「まぁ、気になるとつい」
「ははは、良い嫁を得たなエンジュ」
「そうですね。まだ婚約ですが」
こうして、前向きに【オパール】の店のテリーを傘下に入れること検討し、数日後テリーは我が家にやって来た。
どうなったのか話を聞きに来たんだろうけれど、作るアイテムが限られているがそれでいいならと伝えると「何でもいいです……仕事を下さい」との事だったので、金額は6対4で話が纏まり傘下に入る事が決まった。
「彫金のアイテムは無くなる前に取りに来て欲しい」と言う事で話もまとまり、今ある【迷わずの鈴】【帰還の護符】は全て本人が持っているアイテムボックスに入れて持って帰って行った。
一応アイテムックスは中くらいで持っていたらしく、アイテムが入ってホッとする。
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