4 / 4
其ノ三『結末』
しおりを挟む
先にXとAの現在を紹介しよう。
Xを退会させた自分にAは、『なぜ、退会させた』と聞きながらXを招待し直した。
自分は、《原因は、お前だよ》などとは到底言えず、無視をした。
数日後、一週間も経たない内にXは、戻ったようだ。
雰囲気は完全に戻ってはないが、大分いい感じになっているようだ。
Bは特に反応はなかった。実は、Xは先にBに退会を求めていたようだ。拒否したそうだが。
自分はあの後、全てのグループの通知をきって、身を引く事にした。
言葉を使って気持ちを伝えようとしても、伝わっていない、そう感じてしまった。周りから見てみれば、『思い込みだ』とか『難しく考え過ぎ』と見えるだろう。
幼稚園の頃から世話焼きというかお節介というか、兎に角面倒ごとに首を突っ込む性格だった。そして、その度に『上手くいかない』と泣いていた。そして、気が付いた時にはまた、面倒ごとに首を突っ込んでる、と繰り返していた。懲りもせず。
今回に限っては別だった。
悔しかった
苦しく、辛かった
恐ろしくもあった
自分にはこれ以上、わからなかった。やりたいようにやった筈なのに。
『敬語、辞めた』『お疲れ様』『ありがとう』
今や、とてつもない数の人がSNSを利用している。その中で出会いがあったり、別れがあったり、見ず知らずの人と付き合って結婚した、なんて話も少なくない。だが、自分は怖くなった。相手の顔が見えない、様子が伺えない中で進行する話題。一歩間違えれば、相手の人生を壊してしまうかもしれない。
今回、このグループはそうはならなかった。だけど自分の中ではそれでは済まなかった。もし、原因の二人が物分かりが悪かったら。もし、『A』が招待し直していなかったら。
もし・・・
・・・
今度頑張って学校に行こう。実際に会って、顔を見て話そう。そうすればなにか変わるかもしれない。
そう思いながら身体を横にし、睡魔に身を任せた。
Xを退会させた自分にAは、『なぜ、退会させた』と聞きながらXを招待し直した。
自分は、《原因は、お前だよ》などとは到底言えず、無視をした。
数日後、一週間も経たない内にXは、戻ったようだ。
雰囲気は完全に戻ってはないが、大分いい感じになっているようだ。
Bは特に反応はなかった。実は、Xは先にBに退会を求めていたようだ。拒否したそうだが。
自分はあの後、全てのグループの通知をきって、身を引く事にした。
言葉を使って気持ちを伝えようとしても、伝わっていない、そう感じてしまった。周りから見てみれば、『思い込みだ』とか『難しく考え過ぎ』と見えるだろう。
幼稚園の頃から世話焼きというかお節介というか、兎に角面倒ごとに首を突っ込む性格だった。そして、その度に『上手くいかない』と泣いていた。そして、気が付いた時にはまた、面倒ごとに首を突っ込んでる、と繰り返していた。懲りもせず。
今回に限っては別だった。
悔しかった
苦しく、辛かった
恐ろしくもあった
自分にはこれ以上、わからなかった。やりたいようにやった筈なのに。
『敬語、辞めた』『お疲れ様』『ありがとう』
今や、とてつもない数の人がSNSを利用している。その中で出会いがあったり、別れがあったり、見ず知らずの人と付き合って結婚した、なんて話も少なくない。だが、自分は怖くなった。相手の顔が見えない、様子が伺えない中で進行する話題。一歩間違えれば、相手の人生を壊してしまうかもしれない。
今回、このグループはそうはならなかった。だけど自分の中ではそれでは済まなかった。もし、原因の二人が物分かりが悪かったら。もし、『A』が招待し直していなかったら。
もし・・・
・・・
今度頑張って学校に行こう。実際に会って、顔を見て話そう。そうすればなにか変わるかもしれない。
そう思いながら身体を横にし、睡魔に身を任せた。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる